この時期にぴったりサマー・タイム
今日は「高野 雲の快楽ジャズ通信」の再放送。
「サマー・タイム特集」でした。
詳しいことは 「快楽ジャズ通信」 を参照願います。
雲さんはジャニス・ジョップリンが歌う《サマー・タイム》から入ったそうです。
ジャニスの絶叫が良いとか。雲さんらしいですね~。
最初に《サマー・タイム》の説明がありました。
この曲は、ジョージ・ガーシュウィンの黒人オペラ「ポーギーとベス」の第一幕で
歌われる子守唄です。
まずは、曲の輪郭を掴みやすい、クールなマイルスのトランペット。
マイルス・デイビスの『ポーギーとベス』から。
ギル・エバンス・オーケストラの淡いアンサンブルが良いです。
その上でクールで気高い感じのマイルスのミュートが冴えますね。
この二人ならではの都会的な響きがあります。
(以後緑字は私の曲を聴いての感想などです。)
雲さんはこのマイルスのトランペットにさまざまなニュアンスが込められていると
言っています。なるほど、そう聴きますか~。
エラ・フィッツジェラルドとルイ・アームストロングの『ポーギーとベス』から。
エラが歌うと芸術性が高い立派な感じになるとのこと。
こちらは黒人オペラを感じさせますね。
サッチモのしわがれ声も中々渋いんじゃないでしょうか。
雲さんはこれを聴くとお腹一杯だそうです(笑)。
ここでちょっとマメ知識。
《セントルイス・ブルース》と頭の部分が似ているとのこと。
なるほど確かにそうですね。
詳しいことは雲さんのブログを見てね!
貧しい黒人、うらぶれた感じ、シドニー・ベシェの『ブルーノート・イヤーズ』から。
これはまた何とも素朴というかしみじみですな~(笑)。
たまにはこんなのも面白いですね。
雲さん、「昔のアメリカにタイムスリップした感じ。」と言います。
ソプラノ・サックスがクラリネットの音に似ていて物憂げです。
ピアノ・トリオの《サマー・タイム》はやっぱりこれでしょう。
ウォルター・ビショップJr.の『ザ・ウォルター・ビショップ・トリオ』から。
これはブルージーな感じがにじみ出ていますね~。
《サマー・タイム》は構造がブルースに似ているとか。
アート・ペッパーの『モダン・アート』から。輸入盤CDのボーナス・トラック。
咽び泣く、すすり泣くペッパー。最後に一発号泣するところあり。
今回一番異色で、雲さんが個人的に一番好きな演奏かもしれないそうです。
切々と歌い上げるペッパーは最高だと思います。
私もかなり気に入りました。
「まさに夏向きなんじゃないでしょうか。」と雲さん。
確かにそうですね。
デューク・エリントンの『デューク・エリントン・プレゼンツ』から。
コテコテ、重厚、偉そう、ベートーベンみたいな(笑)。
これを最初に聴いて、エリントン嫌いになった時期があったとか。
出だしは重厚なのですが、キャット・アンダーソンのトランペットなど
中盤は聴きやすく聴き所が多いそうです。
確かにこの出だしは引きます。
何か昔の日本の怪獣映画の最初の曲みたいだと、私は感じました。
最後は現代風アーバンなすっきりアレンジ。
寺井尚子の『ピュア・モーメント』から。
エレキベースは雲さんのベースの師匠池田達也さん。
ベース・ラインがこの演奏の曲調を決めています。
前に私が寺井さんのこのアルバムを紹介したときに、
「この曲の小気味良いリズムアレンジは快適快適。」と書いています。
爽やかにして快適です。
まさに「日本の夏、金鳥の夏」ですねっ(笑)!
<アフター・アワーズ編>
番組エンディングテーマ、コルトレーンの《エブリタイム・ウィー・セイ・グッバイ》の
次に入っている《サマー・タイム》もちょっとかかりました。
これは『マイ・フィバリット・シングス』のCDの場合の話。レコードはA/B面です。
今日の放送は本編の収録時間が短くて、エンディングを全部かけ、
まだ時間が余ったから次の曲がかかったのかと思ったら、
なるほど<アフター・アワーズ編>へのつなぎの演出だったんですね。
今日本編でかかったもので私が持っているのは寺井さんのやつだけでした。
私の『モダン・アート』はレコードなので、《サマー・タイム》は入っていません。
色々なヴァージョンの演奏があるものなんですね~。
なかなか楽しい選曲でした。
マイルスの『ポーギーとベス』はレコードを入手したいです。
| 固定リンク
「ラジオ快楽ジャズ通信」カテゴリの記事
- ドルフィーのバスクラ、濃いテーマですよね~!(2009.09.28)
- ダラー・ブランドと中村尚子さんのピアノに和む。(2009.09.21)
- 祝い!第50回。「高野 雲の快楽ジャズ通信」(2009.09.18)
- この時期のマイルスは私も大好きなんです。(2009.09.06)
- 行方さんのジャズ入門も強烈です。(2009.08.30)
コメント