まだまだ元気です!
最近高齢の方がお元気なのを目にする機会が多いですよね。
私のジャズ友に70歳を越える方がいらっしゃるのですが、中年の私なんかより精力的にジャズを聴いているし、ライブやイベントに積極的に参加しているのでビックリしてしまいます。
ジャズメンも同様で、高齢にもかかわらずまだまだ元気で、若手を育てている人がいます。今日紹介するのはそんな一人、ドラマーのロイ・ヘインズです。ヘインズは、ビ・バップ期にはチャーリー・パーカーと共演し、ジョン・コルトレーンやチック・コリアなどと共に、多くのジャズ名盤を残してきている名ドラマー。ヘインズもそうですが、過去にはアート・ブレイキー、最近ではポール・モチアンなど、ドラマーが自分のグループに若手を起用してビシビシしごくのって、ジャズ界にとっては重要なのかも。
そんなヘインズの『ホェアーズ』(2006年rec. DREYFUS JAZZ)。81歳になろうという御大のライブ・アルバムです。若手アルトサックスのジャリール・ショウ、ラテン・ジャズ出身のピアニストであるロバート・ロドリゲス、ベースのジョン・サリバンと組んだ自己のカルテットで、楽しく熱気溢れる演奏を繰り広げています。
1曲目コルトレーンの《ミスター.P.C.》からアクセル全開。ヘインズは“パンパン”のスネア、“シャキシャキ”のシンバル、“ドスドス”のバスドラで煽りに煽ります。何なのでしょう?この奔放さは。きっとこれもジャズとして受け継ぐべきものの一つ。アルトのショウもクールにプレーすることなどなく、ブリブリと吹きまくります。続くピアノのロドリゲスもラテンの陽気さでピアノをガンガン弾きまくります。最後はベースとヘインズのかけあい、これもガッツに溢れていますね。会場からは始終“ヒューヒュー”と声援が飛び交って良い雰囲気。
選曲も長いジャズ歴を物語るように多彩です。パーカー、モンク、ジョーヘン、チック、メセニーの美メロ曲《ジェイムス》など、これなんかは自己のアルバム『テ・ヴ!』でメセニーと共演したことによるものでしょう。若い感性もどんどん取り込んでしまうヘインズには脱帽ですね。
このアルバムを聴いて、皆さんもヘインズからパワーと元気をもらいませんか?
というわけで本日は終了!
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コメント
>いいんですか?椎名林檎『勝訴ストリップ』をいただいてしまっても? わ~い、凄くうれしいんですけど~。
はい、いいんです。
初回限定盤は、あと1枚ありますし、針擦り切れ用の(←CDだって!)通常盤も持ってますので、林檎ちゃん好きを公言してくださったいっきさんにはプレゼントです。
投稿: 雲 | 2009年7月18日 (土) 00時41分
雲さん。こんばんは。
どうもありがとうございます。
雲さんの林檎ちゃんへの「愛」には負けます(笑)。
椎名林檎って、何と言うのかな~、都会を感じるんですよね~。
都会に集まるたくさんの人が作り出す熱気&パワーと大勢の他人の中にいる個人の孤独の両方が感じられるところに惹かれるんですよね。
ま、それは表向きの感じなのですが、やりたいことの芯がきちんと感じられるところが好き。
投稿: いっき | 2009年7月18日 (土) 01時47分
いっきさん。こんにちは。ロイ・ヘインズ、80代半ばで現役ですか。彼はパット・メセニーとも共演してましたね。これからも若手どんどん登用して、シーンにカツを入れて欲しいですね。チャーリー・パーカーのBird At S't Nicksのジャケットを眺めていると、パーカーの後ろでドラムを叩いている彼が、いまでも元気で叩きまくってると聞くと、ちょっとタイムマシン的で不思議な感じもします(それがおかしいって意味じゃないです…汗)。ポール・モチアンもそうですが、高齢のジャズメンが、リバイバルではなくサバイバルしてるところがすばらしいと思います。
投稿: I | 2009年7月29日 (水) 10時59分
Iさん。こんばんは。お久しぶりです。
>これからも若手どんどん登用して、シーンにカツを入れて欲しいですね。
はい。私もそう思います。
>チャーリー・パーカーのBird At S't Nicksのジャケットを眺めていると、パーカーの後ろでドラムを叩いている彼が、いまでも元気で叩きまくってると聞くと、ちょっとタイムマシン的で不思議な感じもします
私もその気持ちはなんとなくわかります。ヘインズという人の連続した時間の流れと、パーカーのアルバムと今のアルバムという離散した瞬間が並列して存在する違和感とでもいうのでしょうか?
>高齢のジャズメンが、リバイバルではなくサバイバルしてるところがすばらしいと思います。
上手いことをおっしゃいますね(笑)。サバイバルの厳しさを身をもって若いジャズメンに伝えることが重要なことだと思います。
投稿: いっき | 2009年7月29日 (水) 20時48分