デヴィッド・シルビアン、誰かに似ているぞ!
今日はデヴィッド・シルビアン!
先日紹介したJAPANのボーカルにしてリーダーです。
雲さんがブログ「快楽ジャズ通信」に私と同じくJAPANが好きだと書いていました。
デヴィッド・シルビアンがジャズへの橋渡しだったのかも?とも書いていました。
そして推薦アルバムが紹介されていたので、そのうちの1枚を買いました。
『ブリリアント・トゥリーズ』(1984年、Virgin)です。JAPAN解散後のシルビアン初のソロ・アルバムです。JAPANのアルバム『ブリキの太鼓』のサウンドを深化させた唯一無二のシルビアンの世界が聴けます。
テクノを取り入れて1曲目《ローリング・パンチーズ》なんかはメカニカルな感じですが、以降はナチュラル志向のサウンドになっています。中国的オリエンタルな響きもありますね。パット・メセニー・グループにも感じられるような、この人の頭の中にある郷愁漂う風景を音にしている感じがします。全体的に非常に繊細なサウンドです。
ジャジーという意味では、ケニー・ホイーラーのフリューゲル・ホーンやジョン・ハッセルのトランペットが入っていたり、2曲目《ザ・イン・K・イン・ザ・ウェル》のアコースティック・ベースの響きなんかに特に感じられます。《ザ・イン・K・イン・ザ・ウェル》なんかはフォーキーな感じもするし、ウェザー・リポートにも通じるものがあります。坂本龍一がジャジーなピアノを弾いていたりする曲もあります。
そして、シルビアンの歌い方、どこかで聴いたことがあると思っていたら、なんと!Gackt(ガクト)です。低音での歌い方と甘い声、ちょっと自信なさげに感じるビブラートの入れ方。ニュアンスが似ていると思いませんか?
というわけで、今日の結論!
デヴィッド・シルビアンとGacktの歌い方は似ているでした(笑)。
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コメント
いわれたてみれば、たしかに似てますね。というか、Gacktのほうが意識しているんでしょう。
歌い方のほか、ビジュアル的にも魅せていこうという発想も(ただし、シークレット・オブ・ザ・ビーハイヴあたりからのシルヴィアンは化粧もやめナチュラルになりましたが)。
ただ、似ているとはいえ、格調の高さとか芸術性とかはまた別問題でして(笑)、Gacktは徹頭徹尾大衆的ですね。デビシルというよりは、B'z(笑)。歌詞の傾向もB'zライクなところもあるし。
今は仮面ライダーディケイドの主題歌を歌ってまして、私もカラオケ用に練習中ですが(笑)、劇場版Zガンダムのエンディングとか、DVD版の新・北斗の拳など、特撮&アニメ好きな私としては、Gacktという人は、ヒーローものの歌を歌う人という位置づけです(笑)。
本人もガンダムやケンシロウ好きみたいだし。
ただ、「新・北斗の拳」の《Lu:na》は、けっこうカッコいいです。音程とりにくく、低く徘徊するようなメロディと節回しがカッコいい。カラオケでは歌いにくいけど(笑)。
このウネウネ感は、うん、言われてみればデヴィシルかもね。でも、デヴィシルの世界は、もっとナイーヴでリリカル。Gacktの場合は勇壮ですね。
『ブリリアント・トゥリーズ』では、私、《レッド・ギター》とタイトル曲が好きです。
特に、タイトル曲のオープニングは泣ける(涙)。インダストリアルなパーカッションの「打」が強調された長いエンディングにも泣ける。
これだけが直接ジャズへの橋渡しになったわけではないのですが、この手の音楽を多感な時期にたくさん聞いていたお陰で、ジャズへはササッと移行できた気がします。
むしろ、この時期(80年代)のシンセの使い方は、ジャズ・フュージョン側のミュージシャンたちのほうがベタでセンス悪ぃ~!と思う(笑)。
珍しいおもちゃを手に入れたかのごとく、無邪気にもプリセット音をそのまま使っているんじゃないか?な、デコイとアレストのマイルスとか。メセニーバックのライル・メイズとか。
AOR系もその気がありましたネ。たとえば、TOTOのアイソレーションなんかは、リズムやメロディはカッコいいけど、音色は、当時出たばかりのヤマハのDX-7のデモンストレーションかなんかですか?だったし(笑)。
その点、JAPANの『錻力の太鼓』やシルヴィアンの『遥かなる大地へ』のプロフェット5(あえてシンセとはいわない)の使い方はとてもセンシティヴかつリリカルで、音の作りこみ方も、安易な妥協は一切感じられませんでした。
本当、油絵を塗り重ねるかのように、丁寧に作りこまれた感じが好きです。
デジタルシンセが登場してからも、あえてプロフェットなどのアナログに固執した、デヴィシルや、リチャード・バルビエリの職人的気質もいいですね。
こういうのにハマっていたから、安っぽいプリセット音で、テクニックのサーカスを繰り広げる同時期の日本のフュージョンがめちゃくちゃバカな音楽に聴こえて仕方がなかった(笑)。
実際、中学・高校時代は、そういうの聴いている人畜無害な健康優等生クンたちのことは、そうとうバカにしていた記憶があります(笑)。
必要以上にイギリス萌え~だった自分が、今では恥ずかしいですけど(笑)。
投稿: 雲 | 2009年6月10日 (水) 08時04分