雲さんからのコメントは面白い!
昨日の記事に対して高野 雲さんから長文コメントをいただきました。
いつものことなのですが、これが実に面白いのでそのまま掲載します。
以下雲さんからのコメント(青字)です。
ついでに私のコメントを緑字で入れておきます。
いわれたてみれば、たしかに似てますね。というか、Gacktのほうが意識しているんでしょう。
歌い方のほか、ビジュアル的にも魅せていこうという発想も(ただし、シークレット・オブ・ザ・ビーハイヴあたりからのシルヴィアンは化粧もやめナチュラルになりましたが)。
ただ、似ているとはいえ、格調の高さとか芸術性とかはまた別問題でして(笑)、Gacktは徹頭徹尾大衆的ですね。デビシルというよりは、B'z(笑)。歌詞の傾向もB'zライクなところもあるし。
なるほどそう思います。
今は仮面ライダーディケイドの主題歌を歌ってまして、私もカラオケ用に練習中ですが(笑)、劇場版Zガンダムのエンディングとか、DVD版の新・北斗の拳など、特撮&アニメ好きな私としては、Gacktという人は、ヒーローものの歌を歌う人という位置づけです(笑)。
本人もガンダムやケンシロウ好きみたいだし。
ただ、「新・北斗の拳」の《Lu:na》は、けっこうカッコいいです。音程とりにくく、低く徘徊するようなメロディと節回しがカッコいい。カラオケでは歌いにくいけど(笑)。
このウネウネ感は、うん、言われてみればデヴィシルかもね。でも、デヴィシルの世界は、もっとナイーヴでリリカル。Gacktの場合は勇壮ですね。
私はGacktのヒーローものの歌はあまり知らないのですが、「新・北斗の拳」の《Lu:na》は聴いてみたくなりました。
確かに「デヴィシルの世界は、もっとナイーヴでリリカル。Gacktの場合は勇壮」だと思います。
『ブリリアント・トゥリーズ』では、私、《レッド・ギター》とタイトル曲が好きです。
特に、タイトル曲のオープニングは泣ける(涙)。インダストリアルなパーカッションの「打」が強調された長いエンディングにも泣ける。
《レッド・ギター》のベースのハーモニクスや坂本龍一のピアノやさりげなくお洒落な曲など、雲さんが好きだというのはわかります(笑)。私も好きです。
そしてタイトル曲のナイーヴでリリカルな世界は染みますね~。
これだけが直接ジャズへの橋渡しになったわけではないのですが、この手の音楽を多感な時期にたくさん聞いていたお陰で、ジャズへはササッと移行できた気がします。
こういう感性って重要なんじゃないかと思います。
むしろ、この時期(80年代)のシンセの使い方は、ジャズ・フュージョン側のミュージシャンたちのほうがベタでセンス悪ぃ~!と思う(笑)。
珍しいおもちゃを手に入れたかのごとく、無邪気にもプリセット音をそのまま使っているんじゃないか?な、デコイとアレストのマイルスとか。メセニーバックのライル・メイズとか。
AOR系もその気がありましたネ。たとえば、TOTOのアイソレーションなんかは、リズムやメロディはカッコいいけど、音色は、当時出たばかりのヤマハのDX-7のデモンストレーションかなんかですか?だったし(笑)。
この時期、DX-7のプリセット音は多用されています。
確かにセンスないと思いますし、お気楽ぶりには少々呆れます。
例のピッチ・ヴェンダーのベタな使い方ってのもありますしね(笑)。
チックの『エレクトリック・バンド』なんて笑っちゃいます。
シンセを肩から下げて弾くのも流行しましたよね(笑)。
でも私はそれまでのシンセにない爽やかな音の肌触りは好きでした。
その点、JAPANの『錻力の太鼓』やシルヴィアンの『遥かなる大地へ』のプロフェット5(あえてシンセとはいわない)の使い方はとてもセンシティヴかつリリカルで、音の作りこみ方も、安易な妥協は一切感じられませんでした。
本当、油絵を塗り重ねるかのように、丁寧に作りこまれた感じが好きです。
デジタルシンセが登場してからも、あえてプロフェットなどのアナログに固執した、デヴィシルや、リチャード・バルビエリの職人的気質もいいですね。
その拘り、わかります。
ポリフォニック・シンセサイザーというとプロフェット5ですよね。Y.M.O.で坂本龍一が弾いているのを見て、凄く興味を持ちました。細野晴臣が弾くアープ・オデッセイのベースもカッコ良かったなあ~。当時、ギターを弾いていた従兄からKORGとROLANDのシンセサイザー・カタログをもらって、マジでシンセを買いたかったです。メカ好きだから、ツマミやスイッチがたくさんあるところやVCO、VCF、VCAとかが楽しかったです(笑)。
こういうのにハマっていたから、安っぽいプリセット音で、テクニックのサーカスを繰り広げる同時期の日本のフュージョンがめちゃくちゃバカな音楽に聴こえて仕方がなかった(笑)。
実際、中学・高校時代は、そういうの聴いている人畜無害な健康優等生クンたちのことは、そうとうバカにしていた記憶があります(笑)。
スクエアー(T-スクエアー)とかカシオペアですか(笑)?
私はマイルスとかウェザーを聴いていたので、和フュージョンはB.G.M.としみなしていました。でも、F1テーマ曲が入った『トゥルース』が出た頃のスクエアーのライブを見て、その爆音ぶりと則武のドラミングには感動しました(笑)。
必要以上にイギリス萌え~だった自分が、今では恥ずかしいですけど(笑)。
イギリス萌え、いいじゃないですか。
この手の話題になると話が尽きなくなりますね。
今日は勝手に盛り上がってしまって、ごめんなさ~い(笑)。
*
この記事のコメントに続きがありますので是非ご覧下さい。
デヴィッド・シルビアンの《レッド・ギター》のYouYube動画は必見!
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コメント
おお、取り止めのないコメントをメインに取り上げていただき、ありがとうございます。
>スクエアー(T-スクエアー)とかカシオペアですか(笑)?
ご想像にお任せですが(笑)、あと、日本のラテンの第一人者と言われていた(?)ピアニストの音楽なんかも、BGMとしてはいいのかもしれないけど、うーん、あんまり好きではありませんでした。
ツマミの多さにグッとくる、いっきさんのメカ心わかりますよ。
私もプロフェット、本当はほしかったんですが、なにせ、150万円以上しましたからね、当時は。
当然買えるわけなく、コルグのモノポリーという14万8000円の、ツマミが多くて、無骨なルックスの、ヘンな音しか出せないシンセで我慢していました(笑)。
細野さんのアープも渋かったですね。
今でも、鍵盤ベースへの憧れってあります。
tommyさんが持っている、フェンダーローズのベースピアノを以前弾かせてもらいましたが、なかなかグー!でしたよ。
あと、Gacktの北斗の拳の主題歌は、たぶんシングル単体で聴いてもつまらないかもしれません。
SE交じりのアニメの映像と一緒に見るからこそ、カッコええ~(ケンシロウが・笑)と思えるのかも。
ちなみに、この新・北斗の拳でGacktは、声優もやっています。セイジという役の拳法使い。
あ、youtube探していたら、オープニング見つけました。
▼
http://www.youtube.com/watch?v=goJFNtvWoIg&feature=related
投稿: 雲 | 2009年6月11日 (木) 12時13分
お口なおし(?)に、デヴィッド・シルヴィアンのレッドギターのプロモ映像です。
▼
http://www.youtube.com/watch?v=5MT0IqPJsvU&feature=related
こちらはタウンホールでのライブです(途中まで)
▼
http://www.youtube.com/watch?v=kZCMLI_0hUE&feature=related
シルヴィアンさんは、だいぶ緩んじゃいましたが(笑)、
教授のキーボードがカッコいいですよ。
投稿: 雲 | 2009年6月11日 (木) 12時22分
雲さん。こんばんは。
色々ありがとうございます。
>日本のラテンの第一人者
わたせせいぞうの「ハートカクテル」の音楽担当の方ですよね。BGMです(笑)。
私をメセニーに好きにするきっかけを与えてくれた会社の先輩が「ハートカクテル」を大好きでした。私は好きというほどではなかったのですが、会社から帰ってボーッと見ていた記憶があります。
プロフェット5ってそんなに高かったんですかー。コルグはいかにもメカという感じは好きでしたけど無骨でしたね(笑)。そしてローランドはちょっとおもちゃっぽかったですね。
tommyさんのベースピアノは渋いですよね。次に遊びに行くときに見せてもらうことにします。
北斗の拳は昔かなりお世話になりました(笑)。あれ以来ご無沙汰だったので、超懐かしいです。オープニングカッコイイと思います。マンガをまた見たくなりました。歌後半の盛り上がりは勇壮ですね。
私は2年前の大河ドラマ「風林火山」でGackt演じる上杉謙信を見て「あ~あっ、まんまGacktじゃん!」と思いました。NHKも視聴率稼ぎで出演依頼したんだろうけど、好き勝手にやらせてるな~と思いましたよ。
デヴィシルはやっぱりカッコイイ!PVも渋いですね~。アートしてます。
ライブの方は確かに緩んでいますね。お客さんの無許可撮影?
教授のキーボード・ソロのところを聴くとアキコ・グレースの《スペースタイム・ウォーター》の水が出現する部分?のサウンドとオーバーラップします。
デヴィッド・シルビアンが来日するならライブを見にいきたいと思いました。
投稿: いっき | 2009年6月11日 (木) 21時37分
いっきさんこんにちは。
>Gackt演じる上杉謙信を見て「あ~あっ、まんまGacktじゃん!」と思いました。NHKも視聴率稼ぎで出演依頼したんだろうけど、好き勝手にやらせてるな~と思いましたよ。
あははは、一人で「オトコ宝塚」してて、かなり浮いてましたね。
私は、あのベタなセリフまわしが好きで、よく息子と「風林火山ごっこ」をして遊びました。
これより(クルリと振り返る・間を2秒空ける)
天道にしたがい(顎を少し引く)
(口を横にニカッと広げながら歯を見せ)武田晴信を
(1秒間を開け、目を細め)成敗しに参る!
(3秒ほど間を開け、手を挙げる)
皆の者!(顎を引き)
出陣じゃ!(前歯を見せながら思いっきり口を横に広げる)
こんな感じで(笑)。
だいたい、Gacktのセリフまわしって、分節ごとに数秒の間を開けることが多いんですよ。で、この区切りの間にグッと顎を引き、また喋るときに、顎をあげるの(笑)。
▼こんな感じ
姉上は(顎を引き、数秒沈黙)、
上田に嫁ぎたいのですか(といいながら顎を上げる)
そういえば、今の大河ドラマの謙信役はアベちゃんですね(笑)。
ちなみに、謙信のライバル・信玄のお膝元の甲斐にお住まいの いっきさんは、誰が演じる信玄がお好きですか?
仲代達矢、中井貴一、市川亀治郎、津川雅彦、高橋幸治、田中浩……
う~ん、みんなタイプが違いますなぁ(笑)。
ちなみに、上記俳優に対応する謙信役は、
清水利比古、柴田恭平、Gackt、榎木孝明、石坂浩二、夏木勲……
う~ん、バリエーション豊かですな(笑)。
投稿: 雲 | 2009年6月12日 (金) 11時58分
雲さん。こんばんは。
>あははは、一人で「オトコ宝塚」してて、かなり浮いてましたね。
確かにそうですね。
私、Gacktは好きですよ。あのキャラはかなり私のツボです(笑)。
「風林火山ごっこ」とは面白い。息子さんと遊べるなんていいなあ~。
Gacktに対する観察は鋭いですね。
「風鈴火山」は、信玄と勘助もセリフがちょっと大袈裟でしたよね。「勘助っ」「親方様っ」がかなり耳にこびり付いています(笑)。
誰が演じる信玄が好きか?
残念ながら津川雅彦、高橋幸治、田中浩は見ていません。それ以外の3人の中ではやっぱり映画「影武者」の仲代達矢が一番しっくりきます。
投稿: いっき | 2009年6月13日 (土) 00時59分