やっと買いまいた。コレ!
ず~っと、心にひっかかっていたのに買わなかったアルバム。
とうとう買ってしまいましたよ。
そのアルバムとは? クラウス・オガーマン/マイケル・ブレッカーの『シティスケープ』(1982年rec. Warner Bros)です。メンバーは、マイケル・ブレッカー(ts)、ウォーレン・バーンハート(key)、スティーブ・ガッド(ds)、エディ・ゴメス/マーカス・ミラー(b)、ジョン・トロペイ/バジー・フェイトン(g)、ポーリーニョ・ダ・コスタ(per)、ストリングス・オーケストラです。
後藤雅洋さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」で見てから、もう21年が経ってしまいました。 なぜ今回買う気になったのかと言えば、ジャズ・サイト com-post の「80年代のジャズ100CD」の1位がこのアルバムだったからです。
コレが1位? イイんです
ここまで言われちゃ買うしかないでしょう。
それでどうだったのかと言えば?◎でした。
「ジャズ・オブ・パラダイス」に以下のことが書かれています。
そのまま引用させていただきます。
「思うに、マイケル・ブレッカーはコルトレーンの音楽を研究したが、彼の過剰な精神性には少々へきえきしたのではなかろうか。だから、ブレッカーは自分の演奏に心情を移入することには少し用心深くなったのだろう。あるいは単に彼の美意識がむき出しの自己主張を嫌っただけなのかもしれないが、ともかく表れた音楽はよく言えばクール、悪く言えば無機的だった。しかしおもしろいことに、そういった突っぱりが時々ポロッと外れて、彼の意外な情緒性が顔を出すことがある。このアルバムなどはクラウス・オガーマンの都会的なリリシズムがブレッカーの資質にあったのか、思いのほかロマンチックな面を見せている。」
そのとおりだと思いました。
曲はまさに都会的なお洒落なもので、バックのサウンドもクールなフュージョンになっています。その上でソロをとるブレッカーはと言えば、ホットな思いがヒシヒシと感じられます。もちろんいつものメカニカルなブレッカー節も炸裂していてファンは喜ぶのですが、いや~っ、ブレッカーさん聴かせてくれます。 ここでのソロは間違いなくブレッカーのアルバムの中でも上位に入ります
《ナイトウィングス》の後半はあの『スリー・カルテッツ』を彷彿とさせる場面も登場。だって、ピアノがチックからバーンハートに変わっただけですから。ガッドのブラシが良いのです。バーンハートは後にステップス・アヘッドに参加することになります。
このアルバムが80年代の1位ですか? それで良いのです。
今更ながら、ブレッカーが亡くなってしまったことが残念でなりません。
今日は絵文字をたくさん使ってみました。 いかがでしょう?
アルバム名:『CITYSCAPE』
メンバー:
Claus Ogerman(com)
Michael Brecker(ts)
他
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コメント
おはようございます。
私もこれ大好きです。
1980年代のトップ、、一番にするかは、個人的にはちょこっとおいておいて、、好きだし、80年代らしいかなぁ。。
とか、思ったりして。。。
マイケルブレッカーが亡くなったのはホント哀しい。
いくら沢山の未発表音源があっても、「次のマイケル」が、、永遠に聴けないって事実に時々ぶちあったって、胸がいっぱいになる。(呆然とする)
最近、たまにBBのアルバムも聴き直したりしてる。
投稿: すずっく | 2009年5月15日 (金) 09時33分
いっきさん、こんにちは。
オイラも最近買った。
エッ!1980年代のトップがコレ?が本音。
もっといいアルバムあるのにね(笑)。
いいのはマイケルブレッカーではなく、
クラウス・オガーマンへの賛辞では?
オイラは納得できないな〜、まぁいいけど。
賛否両論あって良し。
オイラ、当時のマイケル・ブレッカーが好きでないだけだ(笑)。
投稿: tommy | 2009年5月15日 (金) 17時12分
こんばんは。
すずっくさん。
これ良いですよね。
これが80年代のトップになったのは選考方法にもよるのですが、「何でコレが?」と思わせて、キャッチ効果を期待するところもあるのだと思います。
好き嫌いは分かれるでしょうが、私は80年代のサックスというとやっぱりマイケルになると思います。
マイケル・ブレッカーってこれから円熟味を増すところだっただけに本当に残念です。
私もBBはたまに聴きますが、どちらかというとステップスを聴くほうが多いです。
最近迷惑トラックバックばかりなので、トラックバックは承認制にしていますのでご了承下さい。
tommyさん。
これがトップになったのは上記のとおりで、100CDも順位が音楽の質を表しているわけではないと思います。
マイケル嫌いですか(笑)?
私は誰が何と言おうと、82年に初めて聴いた時からマイケルは好きです(笑)。
マイケルのフレージングはカッコイイと思います。で、その元となったコルトレーンのフレージングもやっぱりカッコイイ。COOL!だと思うのです。
投稿: いっき | 2009年5月15日 (金) 19時59分
tommyさん、「80年代の100枚」ちゃんと選考座談会も呼んでくださいよ。
投稿: 後藤雅洋 | 2009年5月16日 (土) 01時50分
すみません、酔って書いたので誤字を見過ごしました。
「呼んで」じゃなくって「読んで」です。いっきさん、私の本の引用、ありがとうございます。
投稿: 後藤雅洋 | 2009年5月16日 (土) 01時52分
あららっ、後藤さん、こんばんは。
選考座談会は読んだんですよ。
でもリストになると順番がついてしまう。
これが1位かと見えてしまうものです。
当然、1位なら聴かなくっちゃ〜と思う分けで、
それで、気になって買って聴いた分けですが・・・。
リストはリストの影響力があるという事だと思います。
オイラは'80年代のミュージシャンで一番は、
ペトルチアーニかな?
アルバムじゃなかったですね(笑)。
投稿: tommy | 2009年5月16日 (土) 02時57分
tommyさん、ごめんなさい。読まれていたんですか。まあ、あれは偶然なんですけど、「アレッ、これが1位」って思わせる効果も狙って、そのまま順位を掲載しちゃったんです。私も良いアルバムだとは思いますが、1番ではありません。また、私もペトちゃんは大好きで80年代の新人ではトップと言っても良いと思います。また今度、例の道玄坂上のジャズ屋さんに行きましょうね。
投稿: 後藤雅洋 | 2009年5月16日 (土) 11時38分
後藤さん。tommyさん。こんにちは。
後藤さんに読んでいただけたなんて、とてもうれしいです。どうもありがとうございます。あ~、でも何か恥ずかしいミーハーな私です。
恥ずかしいついでにお願いがあります。
「XX年代のジャズ100枚」を是非書籍化していただきたく、よろしくお願い致します。
tommyさんのおっしゃる「リストの影響力」。よく考えておかないといけないのでしょうね。
私は順位とかを考えるのがめんどうなので、いろいろな人がやている年間ベスト10とか誰々ベスト3とかのリスト類はブログに書いていません。そのうち気まぐれで書くかもしれませんが(笑)。
ペトルチアーニは良いですよね。私はクリアで強靭なピアノのタッチと甘すぎないメロディーセンスが好きです。ぺトちゃん作曲《ルッキング・アップ》が大のお気に入りです。
私も最近はJBSに全然行っていないので、今度上京したときには行こうと思います。
投稿: いっき | 2009年5月16日 (土) 13時39分