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ゴールドCD~川島重行プロデューサー

ちょっと前にゴールドCDのことを書きました。今日はその話題。

まずゴールドCDとは、CDの反射面に通常のアルミニウムではなく金(24K)を蒸着したCDのことです。なんとウィキペディアにも出ています。ウィキによると「読み込みの乱反射を低減させ、やわらかい音が出ると言われているが、科学的には根拠は無い。」なんて書かれています(笑)。今のHQ(ハイ・クオリティー)CDのはしりと思っていただければと思います。

P192 私は3枚のゴールドCDを持っています。2枚はキング、1枚はダイレクト・カット盤で有名なシェフィールド・ラボのものです。キングの2枚は、アート・ブレイキー&ジャス・メッセンジャーズ『ライブ・アット・スイート・ベイジル』ディジー・ガレスピー『クローサー・トゥ・ザ・ソース』、シェフィールド・ラボは『ジェームス・ニュートン・ハワード&フレンズ』です。

シェフィールド・ラボのCDは「真空管オーディオ・フェア」で高音質CDとして売っていたのを買ったもので、「ザ・オーディオファイル・リファレンス・シリーズ」の1枚です。

キングのほうは発売当時1984,5年に購入しました。アート・ブレイキーの方はスイングジャーナル誌のジャズ・ディスク大賞1985年金賞受賞アルバムです。当時かなり話題になりました。その年の銀賞はアウト・オブ・ザ・ブルー『OTB』。スイングジャーナル誌編集長中山康樹さんが「新伝承派」を声高らかに主張していた頃です。「新伝承派」、今この言葉を聞くとなぜか恥ずかしい(笑)。

P193 ディジー・ガレスピー『クローサー・トゥ・ザ・ソース』(1984年rec. ERECTRIC BIRD)は、キングのフージョン系レーベルERECTRIC BIRDから出ていることからもわかるとおり、ガレスピー(tp)のフュージョン・アルバムです。スペシャル・ゲストがマーカス・ミラー(b)、スティービー・ワンダー(harm,syn)、ブランフォード・マルサリス(ts)なんですから笑えます。

他のメンバーも当時のフュージョン/ジャズ界から多数参加。ハイラム・ブロック(g)、ソニー・フォーチュン(as)、ケニー・カークランド(key)、トム・バーニー(b)、バディ・ウィリアムス(ds)、ミノ・シネル(per)他。ライナーノーツを書いているのがこれまた驚きの油井正一さん。

油井さんがこんなことを書いています。
「このレコードもまた「としよりのひや水」と評されるかもしれない。時代がかわればジャズもかわり、プレイヤーのフィーリングも変化する---ガレスピーのこのレコードに対する評価も、やはり時が決めることとなることであろう。」

今や完全に忘れ去られた色物アルバムとなってしまいました(笑)。

誰がこんなアルバムをプロデュースしたのかと見てみたら、川島重行さんでした。こんなアルバムを作っちゃった川島さんに拍手。このアルバムはガレスピーの唯一の汚点(笑)?まあ、私はB.G.M.として楽しんでいますけどね。

ここで川島さんについてネットを調べていたら色々なことがわかってきました。川島さんは日本のクロスオーバー/フュージョン界の先陣をきったプロデューサーなのだそうです。

さて、当時CTIフューズ・ワンというプロジェクトがあったのですが覚えていますか?このプロジェクトはジャズ・フュージョン界からそうそうたるメンツを集めてフュージョン・アルバムを作るという企画で、キングとTDKも共同制作でした。1作目『フューズに収録された《ダブル・スティール》はTDKのCMに使われた曲です。3作目の『アイス』は当時話題のフージョン・アルバムだったので、私も買ったのですが、今日見てビックリ、このアルバムはデヴィッド・マシューズリード・テイラーとキングの川島さんがプロデューサーです。

マシューズと川島さんと言えば?そう、マンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)ですよ。ネットで調べたら驚きの事実が・・・ってほどでもないのですが(笑)、MJQは中山康樹さんの発案なんですね~。なるほど。

そのMJQについては、コチラ↓を見て下さい。
http://wavemusic.jp/cgi-bin/WebObjects/11ba0d8f688.woa/wa/read/11e2f73025a/

まあ、上記の流れや人脈からも、私がジャズ批評誌の「いーぐる」後藤雅洋さんとの対談で言っている「フォーマットはジャズだけれど発想はフュージョン」というのがどういうことなのか、なんとなく分かってもらえるのではないかと思います。

当時、ジャズとフュージョンは一緒にするなと、多くのジャズ・ファンが声高に言っていたんですよ。フュージョンを聴く人を軽蔑するような風潮もありました。私はジャズもフュージョンも楽しんでいたので、なんか気分が悪かったです。

私は、このMJQの登場でジャズとフュージョンの精神的な垣根が取り払われたと思っています。私は当時、フュージョンがダメという人達は、売るために作った音楽がダメだと言っているのかと思っていたのです。そういう硬派な人達は尊敬すべきだとも(笑)。ところがそういう人達が売るために作ったMJQは素晴しいと言い出すではありませんか。

なるほどと思いましたね。実はフュージョン・ダメ派の多数は、単にエレクトリックと8ビートがダメだと言っているのだという事が分かったからです。要は音楽性なんて気にしていないんですよ。はっきり言ってアホらしくなりましたね。音楽をフォーマットで良い悪いという人達の言うことは「もう信じないぞ」と思いましたよ。一方で、MJQはダメだと見抜く人達もいて、そういう人達は信頼できると思ったものです。

あ~っ、何を熱く語っているんだろう(笑)。それも今は昔、こんなことを言うこと自体、今の若い人達には「鬱陶しい」と思われるでしょうね。でもね~、MJQというのは私のジャズ感に大きくのしかかる問題なんですよ、トホホッ(涙)。

話は川島さんに戻ります。川島さんはギルエバンス&ザ・マンディー・ナイト・オーケストラ・ライブ・アット・スイート・ベイジル『バド&バード』(SJ誌1987年銅賞)でグラミー賞を受賞しているそうですね。素晴しい!

今日はとりとめもない話になってしまいました。
お酒を飲んで書いているので、明日起きてからもう一度読むと青ざめるかも?

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