松田聖子でオーディオ・チェック?
私がオーディオにドップリ嵌っていた20歳の頃、オーディオ・チェックには人の声=ボーカルが一番良いなんていう話がありました。発声している口が左右にぶれないとか、大きくならならないとか、目を閉じればまるで人がそこで歌っているようであるとか、そういうことを確認するわけです。楽器の音と違って人の声は聴き慣れているから確認がしやすいというのです。これは今でも言われることではありますが。
さて、誰をチェックに使おうかと悩んだわけです。別に悩むことでもないのかもしれませんが、当時は真剣に悩んだのです(笑)。読んでいたオーディオ雑誌で結構使われていたのが松田聖子。ジャズを聴いてカッコつけていた私が、ぶりっ子アイドル松田聖子のレコードを買って良いのか?ん~ん、でも結局買いましたよ。いつもジャスを買っていた例のレコード屋さん「サンリン」で買う時、ちょっと恥ずかしかったような記憶が・・・(笑)。
『カナリー』(1983年、CBSソニー)。ジャケットが聖子ちゃんの顔のドアップ。カワイイじゃありませんか?特に半開きの口から見える前歯2本が(笑)。最初の聖子ちゃんカットからヘア・スタイルを変えた頃ですね。この頃のほうが私は好きです。
なんとも甘ったるい声なんですか、透き通っているんです。いや~っこの声には結構嵌りました。歌い方の特徴といえば、スタッカートと「カーナリーィィ」の語尾ビブラートです。今日久々に聴いたのですが、聖子ちゃん良いですね~。
シングル曲の《瞳はダイアモンド》と、当時流行ったTBSドラマの主題歌《蒼いフォトグラフ》が入っています。呉田軽穂=松任谷由実作曲の《蒼いフォトグラフ》は好きな曲です。他に好きな曲は《プライベート・スクール》と《レッツ・ボーイハント》だったのですが、どちらも林哲司作曲でした。この2曲、タイトルから想像がつくかもしれませんが、はっきり言って歌詞は幼稚で恥ずかしい(笑)。
当時オーディオ・チェックだと言いつつ結構何度も聴いていましたね。でも今考えるとあまりチェックしていなかったような気が・・・(笑)。その後CDになってからも松田聖子はず~っとアルバムが出る度にレンタルしてはカセットに落として、カーステレオの常連さんとなりました。
もう1枚、マリーンの『イッツ・マジック』(1983年、CBSソニー)です。こちらはもうちょっとオーディオ的、マスター・サウンド・シリーズのレコードでデジタル・レコーディング。価格も通常盤より¥400UPの¥3,200です。ポスターをもらったので部屋に貼っていました(笑)。私が部屋に張った最初のアイドル・ポスター?なのです。ジャスを聴いているはずなのに、完全にミーハー化していました(笑)。
マリーンはちょっとハスキーな声でパンチの効いた歌い方が好きでした。ご存知のとおりマリーンはフィリピン出身。マリーン・ペニャ・リムがフル・ネームです。この後フィリピン・バーとかが流行る頃なんですよね~。まっそれはどうでもよいことでした。このレコードではマリーンの声より、エレクトリック・ベースとバス・ドラムの低音分解能力をチェックしていました。と言うよりは、ノリの良いフージョン・アルバムとして愛聴していましたね。
当時人気があった和製フージョン・グループの勇スクエアーの《イッツ・マジック》が入っていて人気を呼んだアルバムでもあります。笹路正則を筆頭に当時の錚々たるフュージョン系スタジオ・ミュージシャンがバックを固めています。その後「夜もヒッパレ」で有名になるEveもコーラスで参加していますよ。笹路さんは最近オーディオ雑誌によく登場していますね。ジャズ批評の今月号では「ジャズ・オーディオ座談会」に参加しています。どうもイメージが狂うんですよね~。
CDになってから最初に買ったオーディオ・チェック女性ボーカルは小泉今日子の『トゥデイズ・ガール』(1985年、ビクター)。っていうかこれはもうアイドルとして買っていますね(笑)。《ヤマトナデシコ七変化》が入っているアルバムです。¥3,500、当時のCDは高かった!小泉今日子のハツラツとしたところが好きでした。
これはシンセ・ドラムとYAMAHAのFM音源シンセサイザーの音が全開ですね~。それにこの頃になるとイコライジングが凄いことになってます。人工的なシャキシャキ・メリハリ・サウンド。まあ、私はこれはこれで気持ち良い音ではあると思います。前半5曲(レコードA面)は元気ハツラツな曲が次から次へと畳み掛けてくるところがちょっと疲れるかも?私は後半に入っている《スターダスト・メモリー》(アルフィーの高見沢さんの曲)が好きでした。なぜか私の小泉今日子はこれ1枚で終了。
アレッ!今日はジャズのことを書くのが面倒なので、聖子ちゃんで済ませようと思ったのに、気付けばこんなにたくさん書いています(苦笑)。
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