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ジョージ・アダムスが結構好きでした。

今日は昨日ちょろっと話題にしたジョージ・アダムスの話です。

その前にちらっと、com-postプレゼンツ「80年代の100CD」の話。

当時話題だった「新伝承派」のアルバムは、ウィントンとブランフォード以外1枚もありませんね~。スイングジャーナル誌上では盛んにキャンペーンを行っていました。しかし私はウィントンのサウンドの肌触りに違和感があったこともあり、あまりピンときませんでした。今じゃ「新伝承派」ってそれなあに?って感じですよね。かの中山康樹さんがスイングジャーナル編集長の頃の恥ずかしい過去(笑)?

それでもテレンス・ブランチャードとドナルド・ハリソン『ニューヨーク・セカンド・ライン』ジャズ・メッセンジャーズ『ライブ・アット・スウィート・ベイジル』は持っています。後者はキングのジャズ・レーベル:パドル・ホイールから出ています。今日久しぶりに開けたらビックリ!何と「ゴールドCD、当時高品質CDとして出回った金蒸着のCDです。今のHQCDの走りですな。効果のほどは?

同企画でギル・エバンス&マンディー・ナイト・オーケストラ『ライブ・アット・スイート・ベイジル』もかなりの人気だったと思います。そしてパドル・ホイールと言えばマンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)ですよ。当時は支持する派としない派で物議をかもしました。MJQの『マンハッタン・ジャズ・クインテット』『枯葉』は今でも一応持っています。自分への戒めとしてです(笑)。

選考座談会でも話題になったハービー・ハンコック『フューチャー・ショック』は話題性もあって聴きましたが、それほど良いとは思いませんでした。テクノに対するNYアンダーグランドからの回答?私はY.M.O.の方が好きでした。それにマイルスの『パンゲア』を聴いちゃったあとではね~。ピート・コージーがゲスト参加しているトラックもあるんですけどね。暴れ方が全然弱い(笑)。

まあ衝撃度はそれなりにありましたよ。楽器:ターンテーブルってどういうこと?えっ、スクラッチってレコードを逆さに回すの!プレーヤーはテクニクス。メイド・イン・ジャパン!マテリアルのビル・ラズウェルとマイケル・バインホーンってこういうことがやりたかったのか~、ふ~んっていう感じでしたね(笑)。

前置きが長くなってしまいました。ジョージ・アダムスの話をするんでした。

P172 ますはこれ『メタモルフォシス』(1983年rec. Timless)。メンバーは、ジョージ・アダムス(ts,fl)、ドン・ピューレン(p)、キャメロン・ブラウン(b)、ダニー・リッチモンド(ds)です。ミンガス・バンドにいた人達が作ったバンドです。

アダムスのテナーが好き嫌いをわけるでしょうね。めちゃくちゃ暑苦しい。ノッて来ると白目を剥いてブリブリかますんだからたまりません(笑)。逆にそこに嵌ると最高ということになります。そしてバンド全体から発せられる温度がかなり高いのがこのバンドの特徴です。

A面1曲目の《ミンガス・メタモルフォシス》はまさに上記のとおりです。曲の構成も緩急に富んでいます。途中ピューレンがかますクラスター奏法(手を握って鍵盤の上をクルクル転がす奏法)がエキセントリック。アダムスのソロ後半、ドラムとのバトルが壮絶です。リッチモンドが煽る煽る、でもアダムスはそれ以上にブリブリブリブリ!え~な~っ(笑)。続くブラウンのベース・ソロ、そしてドラムとの4バースと、熱い熱い!さらにドラマティックな構成は続いていきます。ふ~っ。

A面2曲目《サンバ・フォー・ナウ》は一転トロピカルな曲。アダムスがフルートを吹きます。息継ぎの音がやたら気になるのですが、アーシーな感じとおおらかな感じが漂い安心感があるのが良いのです。テナーの過激さはどこへやらって感じです。ピューレンのメロディアスでロマンチックな感じのソロも良いですね。とにかくこのA面が好きでよく聴きました。

B面はモンクに捧げた曲、トラッドを編曲した曲、このバンド特有の暑苦しくも軽やかな曲が入っています。今日久しぶりに聴いたけどやっぱり良いのです。私って意外とイケイケ・コテコテ系も好きなんです(笑)。

P173 実はこのバンドのライブを見に行きました。茨城に住んでいた頃なので、東海村(動燃の臨界事故を覚えていますか?)のホールで見ました。でもライブの記憶がほとんど残っていません(涙)。

ライブ後にサイン会があるっていうんで、当時話題になっていた『ナイチンゲール』を買ってサインをもらいました。生まれて初めてジャズマンにもらったサインです。

P174 何を考えていたんでしょうね。CDケースの裏面にサインをもらってしまいました(涙)。普通表のスリーブにサインしてもらいますよね。そのくらい動揺していたのです(笑)。アダムスのサインはというと、ご覧のとおりのそっけなさ(涙)。今となっては貴重な体験でした。

メンバーと曲目はご覧のとおり、バラード集です。なのに私はミディアム・テンポで演奏される《ムーン・リバー》が一番好きなのです。

80年代の体験を語りだすときりがないんです。

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コメント

いっきさん、おはようございます。

CDのケースにサインして貰うというのは新しいです(笑)。
書きやすく、消えない油性のペンをオイラも用意したいと思います。
オイラ、ジャケットにサインしてもらうのは、
デザイナーとしてイヤだったのですが、
この方法なら、サイン欲しいです(笑)。
後処理でデッサン用の表面保護スプレーをすればOK!

投稿: tommy | 2009年4月18日 (土) 11時27分

tommyさん。お疲れ様でした。

アナログはなかなか大変ですよね。
ジャケットへのサインはダメですか。
CDケースへのサインのほうが良いと。
なるほどそういう考え方もありますね。

投稿: いっき | 2009年4月19日 (日) 02時16分

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