アスペクト・イン・ジャズ
今日もミュージックバード・ネタです(笑)。
「ザ・ジャズ」チャンネルの毎週水曜日22:00~23:00は
油井正一さんの「アズペクト・イン・ジャズ」です。
昔この番組をラジオに録音していた人のテープをもとにして放送しています。
油井さんの往年の名調子を聴くことができます。
私がジャズを聴き始めた頃、油井さんはお元気でしたので、
評論や本を読んで参考にしていました。
油井さん著「ベスト・レコード・コレクション・ジャズ」が
私の最愛のジャズ・ガイドブックであることはしつこく何度も書いています(笑)。
その油井さんの番組が聴けるのだから嬉しい限りです。
ミュージックバードに加入した理由のひとつでもあります。
今日は「チック・コリア特集」の3回目でした。
チック・コリアといえば、私が一番多くレコードとCDを持っているジャズ・ピアニスト。
『スリー・カルテッツ』と『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』を聴いて好きになり、
マイルス、ウェザー・リポートに次いで入れ込んだ人なのです。
とは言いつつも、実は賛否のわかれるサークルは1枚も持っていません。
そして、今はもうあまり興味はありません(笑)。
あっ、でも最近の『ファイヴ・ピース・バンド・ライブ』は気になってます。
ミュージックバードで聴いたら、ケニー・ギャレットが結構良いのでした。
さて油井さんはチック・コリアをどのように紹介してくれたのでしょう。
ちなみに3回目なのでリターン・トゥ・フォーエバー以降の70年代です。
まずは『リターン・トゥ・フォーエバー』から《サムタイム・アゴー~ラ・フィエスタ》。
長尺曲をカットなしでかけました。
このアルバムが出た時は衝撃的だったと言ってますね。やっぱり。
残念ながら今となっては当時の衝撃を理解することはできません。
「このアルバムをポピュラー・ミュージックだと言う人がいるが違う。
マイルスが『ビッチェズ・ブリュー』でやったことを分かりやすく展開した。」
という旨のことを言っていました。
さすが油井さんはわかってらっしゃる(笑)。
その後は
やぱりこのデュオははずせない『クリスタル・サイレンス』からタイトル曲。
『妖精』から《レノーレ》。このアルバムって今じゃあまり紹介されませんよね。
第2期リターン・トゥ・フォーエバーは『浪漫の騎士』からタイトル曲。
この曲はロックしていなくて、メローでエレガントな凝った構成の曲。
最後は『マイ・スパニッシュ・ハート』から《ラヴ・キャッスル》。
番組中、チックはラテンの血を引くと何度も言っていますので、
《クリスタル・サイレンス》以外は、ラテン・フレーバーという切り口から、
曲のつながりを意識してこういう選曲になったのだろうと思います。
この時期のもろロックな演奏を選曲していないところはなるほどなのです。
久々に『妖精』を引っぱり出して聴いてみました。
A面1曲目《イムプス・ウェルカム》は
インド・エスニック・フレーバーな曲(笑)。
番組でかっけた《レノーレ》を聴いて思ったのですが、
これってエレクトリック・バンドの『アイ・オブ・ザ・ビホルダー』
辺りのサウンドと基本は変わっていないんですよね。
これがチック・サウンドで、ず~っと変わらないのです。
意外な発見!ドラムスはスティーブ・ガットなのですがなかなか快演なのです。
A面ラスト《世界を見つめて》なんかは、ガットのテクニカル・ドラミング全開です。
それにしてもなんて壮大なタイトル。さすがはチック(笑)。
今改めて思ったのですが、ガットのドラムは「パタパタ」してるな~。
「パタパタ」はスネアとバスドラを叩くタイミングにあるわけですが、
このパタパタが4ビートには合わない場合が往々にしてあります。
横揺れのスイングにはならないのです。
定番ジャズ番組を聴いても、そこから今の私なりの発見があったりするところが
なかなか面白いのであります。
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