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2009年4月

ちょっとお散歩。

今日は天気が良かったので、ちょっとお散歩に行きました。

P186 まずは釜無川の信玄堤へ。
釜無川の氾濫を防ぐために武田信玄が行った治水工事で有名な場所です。そこに公園がありあます。
写真は釜無川の川原と甲府盆地西の山並みです。ご覧のとおり川幅はかなり広いんですよ。西日の逆光で山並みの重なりがよくわかります。
山並み真中の奥に少し見えるのが南アルプス。3000m級の山々です。

P187 土手を挟んで川原と反対側には公園があります。
小川のようなものがあり、木々と芝の新緑がきれいです。
犬の散歩をさせている人がたくさんいました。
犬もこんな場所を散歩できるならきっと気持ち良いことでしょう。
そう言えばゴルフクラブの持ち込み禁止なんて看板がありました。

P188 次はそこからそれ程離れていない赤坂台の公園へ。
行く予定ではなかったのですが、脇を通ったら富士山がみえたので、ついつい寄り道してしまいました。
芝の広場があり、サークルの学生(多分)や親子連れが遊んでいました。
写真はその広場と木々の間に少し見える甲府盆地、遠くに霞む富士山です。富士山が見えるとついつい写真を撮りたくなります(笑)。

P189 公園の一角にはパンジーの花畑がありなかなかきれいでした。
そろそろ日が暮れる時間、日差しが弱まるからでしょう、公園の周りをウォーキングする人が結構いました。
週真中の祭日だからでしょうか?人は少なく長閑なものです。
車で15分も走ればこんな公園がいくつかあるところに住んでいることは幸せなのでしょうが、東京の雑踏も好きな私なのであります。

P190 ついでに1枚アルバム紹介。
ティム・ラプソーン『セブンス・センス』(2006年、BASHO RECORDS)です。一昨年、寺島靖国さんやディスクユニオンの山本隆さんが推薦していたピアノ・トリオです。ディスクユニオン界隈では結構話題になっていました。

ちょっと前に買いました。まっ、たまにはこの手のやつも買って聴きますよということで紹介。演奏は上記2人の推薦ですから推して知るべしです。気楽に聴くアルバム。ジャケットの色合いが今日撮った写真の色合いにマッチしているでしょ(笑)。

アルバム名:『SEVENTH SENSE』
メンバー:
Tim Lapthorn(p)
Arnie Somogvi(b)
Stephen Keogh(ds)

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「快楽ジャス通信」の話題など

昨日の「快楽ジャズ通信」は、雲さんが大好きな「フレディ・レッド特集」でした。

番組冒頭。
キャラ立ちしていないフレディ・レッドということで、以下の喩えをしていました。

バド・パウエル、オスカー・ピーターソン、ビル・エバンスが、
ミス・キャンパス蛯原ローサ(笑)さんのようなキャラ立ちした魅力なら、
フレディ・レッドは、
学校の自分の席の隣に座るヨシミちゃん(笑)のような身近な存在の魅力。

番組では近くに座っているディレクター嬢が「なんですか~、それ~っ。」と、
怒っていました(笑)。
私はディレクター嬢はなかなかのキャラだと思っていますよ。
なんたって雲さんと対等以上に渡り合っているんですから(笑)。

雲さん からコメントをいただきました。>
ま、隣の席のレッドちゃんは、プレイ面ではたしかにジャズジャイアンツと呼ばれるピアニストに比べれば、強烈なキャラ立ちはしていないかもしれないけど、お手製のお弁当がおいしい(=いい曲を書く)というところが魅力ということで(笑)。

私は肝心な「お手製のお弁当がおいしい(=いい曲を書く)というところが魅力」を書いていませんでしたので、補足しておきます。

今回は選曲の妙を楽しめました。

『ミュージック・フロム・ザ・コネクション』から《フー・キルド・コックロビン》。
フレディ・レッドのキー・ワード「せつなさ」の魅力。
フロントのジャッキー・マクリーン(as)も「せつなさ」では共通。
ほんとにそのとおりだと思いました。

『シェイズ・オブ・レッド』から《セスピアン》。
これはマクリーン(as)とティナ・ブルックス(ts)の2フロント。
渋すぎな組み合わせだと思いませんか?

『サンフランシスコ組曲』からタイトル曲。
番組では雲さんがキーボードを使ってこの曲の魅力を説明してくれました。
こんなアルバム聴いたことがありませんでしたよ。
ワルツの部分が特に好きなメロディーでした。
センチメンタルで甘いんだけど励まされる感じのメロディーが最高。
曲想がどんどん変わるなかなか楽しい曲でした。
雲さんが言うとおりサンフランシスコを一周する感じ。
この曲は、奄美のCD屋 サウンズパルのtakaraさんも好きなのだとか。
これを真中にもってくる。いいですね~。

『アンダー・パリ・スカイ』から《ユー》。
前曲が陽の「せつなさ」で、こちらは陰の「やるせなさ」。
このアルバムから敢えてこの曲とは、雲さんらしい捻りの選曲だと思いました。
う~ん、しっかりしんみりさせていただきました(笑)。

『ロンリー・シティ』より《アフター・ザ・ショウ》。
最後は極普通のハード・バップ、これもまたよし!
テナー・サックスがクリフ・ジョーダン、これまた渋い!

自然体でほんとに楽しそうな雲さんでした。

<アフターアワーズ編>
渋谷タワーレコードのバイヤーさんを迎えての推薦CD3枚の紹介。
頭で流す部分が短く、バックに流す音も小さいので、
ちょっと改善していただければと思いました。

話は変わりまして、土曜日の「PCMジャズ喫茶」
人妻Aさんをゲストに長澤邸での収録でした。
最近は特に突っ込む気にならないので笑いながら聴いていました。

番組冒頭の近況話の中で、岩浪さんが大西順子のライブの話をして、
村井康司さんがスイングジャーナル誌の大西順子ライブレポートで
的外れなことを書いているとか言っていました。
1月頃とか言っていましたが、どの記事か不明です。

久々に「歴史的名盤を検証する」コーナーがありました。
寺島さんはバド・パウエルの演奏を比較したのですが、
その比較については寺島さんの意見に納得。

その話の途中、「高野雲さんが前に番組に出た時、タッチで聴くと言っていたが、
普通はタッチで聴かないですよね。」とか言って笑っていました。
「どうですか?」と振られた人妻Aさんは「フレーズで聴きます。」と、
まあ普通の答えをしていましたよ(笑)。
あの時、雲さんは「タッチで聴く」というよりは、「パウエルの良さは
音が立っているタッチにある」と言っていたと思いますが・・・。
雲さんも「快楽ジャス通信」の番組中で寺島さんを引き合いに出しているので、
そのお返しなのかもしれません(笑)。

上記の寺島さん発言に対して、高野 雲さんが一言もの申しております。
面白くかつ大切なことなので是非ご一読を。⇒
「快楽ジャズ通信」

「歴史的名盤を検証する」コーナーも今回はいまいちだったと思います。
その後は女性ボーカルだったかな。

以上告げ口レポートでした(笑)。

再び話は変わりまして、先日紹介した松田聖子のレコードのお話。
久々に聴いたのですが、
タンノイで聴くとボーカルが真中に”ビシッ”と決まって気持ち良いことこの上なし。
これは正に同軸スピーカーの魅力。定位の良さですね。
バック・サウンドはその後ろに広く展開します。
声のニュアンスもかなりよくわかりました。
って、自分のオーディオ自慢?たまには良いでしょ(笑)。

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う~ん、困った、いやっ、ちょっと待てよ!

上原ひろみを応援している私としては、新譜が出ると知ってから首を長~くして発売を待っていました。皆さんご存知のとおり、ネットにはかなり前からスタンリー・クラーク、上原ひろみ、レニー・ホワイトのトリオで録音したという情報が流れていたからです。

P185_2 その新譜はザ・スタンリー・クラーク・トリオ・ウィズ・ひろみ&レニー・ホワイト『ジャズ・イン・ザ・ガーデン』(2008年rec. HEADS UP)です。メンバーは改めて書きませんが、上原はアコースティック・ピアノに専念し、スタンリーもアコースティック・ベース(1曲のみエレクトリック・ベース)を弾いています。日本先行発売となっていますが、輸入盤に日本の解説を付けただけです。

早速聴いてみました。う~ん、これは困ったぞ。全編丁々発止のやりとりを期待していたのに、ちょっと地味なアルバムに仕上がっているではありませんか?「やっぱり、上原とスタンリー&レニーでは音楽性が違うから、共演しても何も生まれないんだな~。」なんて思いました。他のブログでの評判を読んでみると、「期待し過ぎてはいけない、これはスタンリーのリーダー作。」というようなことが書いてあります。「そうだよね~。」なんて思いつつ、もう一度聴いてみると、もう少し見えてくるものがありました。

いやっ、ちょっと待てよ!ひろみちゃん(急にちゃん付け、笑)なかなかやるんじゃないの?アップ・テンポの曲よりスロー・テンポの曲《さくらさくら》《シシリアン・ブルー》(上原作)、スタンリーとのデュオ《サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム》《グローバル・トゥウィーク》にそれを感じました。

じっくり聴けば、上原ならではの感性で慎重に音を選んでいるのがわかります。しなやかで美しいのですが、内省的な響きがあり繊細。これってNYアンダーグラウンドの人達と通じる現代性だと思います。そしてリズム、スタンリー&レニーは少々軽くて落着かないのですが、それを上原がしっかり落着かせているのです。間の使い方が上手いのです。いや~、なかなかスケールが大きいです。これまで上原に抱いていたイメージが変わりました。

一方、アップ・テンポの曲《3・ロング・ノーツ》(スタンリー作)《アイソトープ》《ソーラー》《ブレイン・トレーニング》(上原作)などになると、上原の遊び心が溢れているように感じます。時折カワイイ・フレーズが飛び出してくるのですが、ひろみちゃんは何とも楽しそうなのです(笑)。なのに、スタンリー&レニーは終始ノリがスクエアー、この辺りに発想の違いと歳の差を痛感します。

《アイソトープ》で上原がとんでもないことをやっているので言っておかねば、右手で高音のアルペジオのようなフレーズを弾きつつ、左手で低音のメロディーを弾いています。この人の頭の中は一体どうなっているんじゃー(笑)。これが演奏の流れの中で自然に出てくるのだから凄いです。

スタンリーのアルバムなのに上原のことばかり書いていますね。もちろんスタンリーはリーダーとしてソロが多いし、きっちりキャリアなりのプレーをしていますが、私としては当たり前の粋を越えるものは感じられません。

レニーははっきり言ってあまり面白くはないです。ドラムのスタイルが古いのです。ラストのレニー作《エルズ・バップ》(ボーナス・トラック)なんか、上原がちょっとチック・コリアしていて笑えます。今となっては古いスタイルの演奏ですね。これにレニーの今のポジションが象徴されているように思います。

今回初めて、上原はサイドマンとしてアルバム全体にかかわったというのに、実に堂々と大御所2人と渡り合っていますね。スタンリーとのデュオを聴いているとどっちが先輩なのかわからないような場面もあります。このアルバムを聴いて上原の魅力を再発見できた感じがします。

オーディオ的には音がドンシャリ気味なのがちょっと気になるところです。

ところでひろみちゃんて若いと思っていたのに、ライナーノーツによると1979年生まれ。ということは今年30歳ですよ。童顔なので20代前半だと思っていました。
ひろみちゃん呼ばわりしたこと、お許し下さい(笑)。

 じゃこのめ さんからコメントをいただきました。情報ありがとうございます。 >

ボーナス・トラックの《エルズ・バップ》は20年以上前にレニー・ホワイトの『Griffith Park Collection』でチックが弾いています。その他の共演はフレディー・ハバード、ジョーヘン、スタンリー、ということで、敢えてこの曲を彼女にやらせたんだと思います。

今回のジャケットの元写真、HMVのホームページに出ていました。
http://www.hmv.co.jp/news/article/904070077/

『グリフィス・パーク・コレクション』は私も持っていました。最近は聴いていないのですっかり忘れていましたよ。なるほどそういうことかと思いました。聴き比べてみると面白いですよ。

ジャケットの元写真、当初の『ジャズ・イン・ザ・ガーデン』のイメージはこれなのでしょうね。スタンリーが《さくらさくら》を凄く気に入ったので、ジャケットが桜の花との合成写真になったようですね。(SJ誌より)

アルバム名:『Jazz In The Garden』
メンバー:
Stanley Clarke(b)
上原ひろみ(p)
Lenny White(ds)

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松田聖子でオーディオ・チェック?

私がオーディオにドップリ嵌っていた20歳の頃、オーディオ・チェックには人の声=ボーカルが一番良いなんていう話がありました。発声している口が左右にぶれないとか、大きくならならないとか、目を閉じればまるで人がそこで歌っているようであるとか、そういうことを確認するわけです。楽器の音と違って人の声は聴き慣れているから確認がしやすいというのです。これは今でも言われることではありますが。

さて、誰をチェックに使おうかと悩んだわけです。別に悩むことでもないのかもしれませんが、当時は真剣に悩んだのです(笑)。読んでいたオーディオ雑誌で結構使われていたのが松田聖子。ジャズを聴いてカッコつけていた私が、ぶりっ子アイドル松田聖子のレコードを買って良いのか?ん~ん、でも結局買いましたよ。いつもジャスを買っていた例のレコード屋さん「サンリン」で買う時、ちょっと恥ずかしかったような記憶が・・・(笑)。

P182 『カナリー』(1983年、CBSソニー)。ジャケットが聖子ちゃんの顔のドアップ。カワイイじゃありませんか?特に半開きの口から見える前歯2本が(笑)。最初の聖子ちゃんカットからヘア・スタイルを変えた頃ですね。この頃のほうが私は好きです。

なんとも甘ったるい声なんですか、透き通っているんです。いや~っこの声には結構嵌りました。歌い方の特徴といえば、スタッカートと「カーナリーィィ」の語尾ビブラートです。今日久々に聴いたのですが、聖子ちゃん良いですね~。

シングル曲の《瞳はダイアモンド》と、当時流行ったTBSドラマの主題歌《蒼いフォトグラフ》が入っています。呉田軽穂=松任谷由実作曲の《蒼いフォトグラフ》は好きな曲です。他に好きな曲は《プライベート・スクール》《レッツ・ボーイハント》だったのですが、どちらも林哲司作曲でした。この2曲、タイトルから想像がつくかもしれませんが、はっきり言って歌詞は幼稚で恥ずかしい(笑)。

当時オーディオ・チェックだと言いつつ結構何度も聴いていましたね。でも今考えるとあまりチェックしていなかったような気が・・・(笑)。その後CDになってからも松田聖子はず~っとアルバムが出る度にレンタルしてはカセットに落として、カーステレオの常連さんとなりました。

P183 もう1枚、マリーン『イッツ・マジック』(1983年、CBSソニー)です。こちらはもうちょっとオーディオ的、マスター・サウンド・シリーズのレコードでデジタル・レコーディング。価格も通常盤より¥400UPの¥3,200です。ポスターをもらったので部屋に貼っていました(笑)。私が部屋に張った最初のアイドル・ポスター?なのです。ジャスを聴いているはずなのに、完全にミーハー化していました(笑)。

マリーンはちょっとハスキーな声でパンチの効いた歌い方が好きでした。ご存知のとおりマリーンはフィリピン出身。マリーン・ペニャ・リムがフル・ネームです。この後フィリピン・バーとかが流行る頃なんですよね~。まっそれはどうでもよいことでした。このレコードではマリーンの声より、エレクトリック・ベースとバス・ドラムの低音分解能力をチェックしていました。と言うよりは、ノリの良いフージョン・アルバムとして愛聴していましたね。

当時人気があった和製フージョン・グループの勇スクエアーの《イッツ・マジック》が入っていて人気を呼んだアルバムでもあります。笹路正則を筆頭に当時の錚々たるフュージョン系スタジオ・ミュージシャンがバックを固めています。その後「夜もヒッパレ」で有名になるEveもコーラスで参加していますよ。笹路さんは最近オーディオ雑誌によく登場していますね。ジャズ批評の今月号では「ジャズ・オーディオ座談会」に参加しています。どうもイメージが狂うんですよね~。

P184 CDになってから最初に買ったオーディオ・チェック女性ボーカルは小泉今日『トゥデイズ・ガール』(1985年、ビクター)。っていうかこれはもうアイドルとして買っていますね(笑)。ヤマトナデシコ七変化》が入っているアルバムです。¥3,500、当時のCDは高かった!小泉今日子のハツラツとしたところが好きでした。

これはシンセ・ドラムとYAMAHAのFM音源シンセサイザーの音が全開ですね~。それにこの頃になるとイコライジングが凄いことになってます。人工的なシャキシャキ・メリハリ・サウンド。まあ、私はこれはこれで気持ち良い音ではあると思います。前半5曲(レコードA面)は元気ハツラツな曲が次から次へと畳み掛けてくるところがちょっと疲れるかも?私は後半に入っている《スターダスト・メモリー》(アルフィーの高見沢さんの曲)が好きでした。なぜか私の小泉今日子はこれ1枚で終了。

アレッ!今日はジャズのことを書くのが面倒なので、聖子ちゃんで済ませようと思ったのに、気付けばこんなにたくさん書いています(苦笑)。

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今月のジャズ批評にも私のブログがのっていま~す。

おかげさまで、「ジャス批評2009年5月号No.149」ブログ・ウォーキングにも、私のブログがのっていま~す。興味のある方は是非「ジャズ批評」を買って見て下さ~い。って、私のブログを見て下さっている皆さんに言ってもしょうがないのかな(笑)?

ちなみに、次の2009年7月号No.150は「150号記念特別号(仮)」とのことで、ブログ・ウォーキングはお休みで~す。

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さて、ブログ・ウォーキングの話。

今回は雲さん「快楽ジャズ通信」松本茜さんのライブレポートで2ページになったこともあり、「My Secret Room」Suzuckさんの隣に私のブログが並んで紹介されることになりました。そう言えばブログの先輩にまだ挨拶していませんでした(笑)。

この機会に挨拶しておかねば!

P179 My Secret Roomを覗いてみると、お~、私の好きなエルビンの『エルビン・ジョーンズ・ライブ・アット・ザ・ライトハウス』(1972年rec. BLUE NOTE)が紹介されているではありませんか!これまでもブログを拝見させていただいていたのですが、私の抱くSuzuckさんのイメージとはちょっと違うような・・・。

メンバーは、エルビン・ジョーンズ(ds)、ジーン・パーラー(b)、デイブ・リーブマン(ts,ss,fl)、スティーブ・グロスマン(ts)です。このメンバーですから、暑苦しいジャズが展開されていることは言うまでもありません(笑)。コルトレーンに傾倒し、マイルスのジャズ・ファンク時代に貢献した2人のサックス奏者の共演であります。ソプラノとフルートの演奏をしているので左がリーブマン、右がグロスマンなのでしょう。エルビンの誕生日の録音なのでしょうか?side3頭に「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー、ハッピー・バースデー・ディア・エルビン」という歌が入ります。

私が持っているのはオリジナル盤です。それにしてもジャケットの絵が強烈です。

P180_3 このレコードは2枚組みなので見開きジャケットです。裏と表はご覧のとおり、ライトハウス=灯台は良いのですが、魚が空を飛んでいますよ(笑)。そしてバックは暗雲が垂れ込め大雨が降り雷も一筋見えます。空飛ぶ魚はまるで魚貝図鑑のような構図で並んでいるではありませんか。う~ん、凄い!

P181_3 そしてジャケット内側だって負けていません。海は荒れ狂い、船は難破しそうです。魚が3匹飛んでいて、波間からエルビンがまるで海坊主の如く姿を現してくるではありませんか!このぶっ飛びデザインが堪りません(笑)。この絵を誰が書いたのか、ジャケットに表記がないのが残念です。

Suzuckさんがご自身のブログのコメント欄に、「エルビンが大海をのうねりを作り出す海の神様トリトンさまのようでっす。(笑)」と書いているのが、言い得て妙!演奏のことはもちろんですが、内ジャケのデザインをも表現しているものだと思います。

今日は演奏内容よりもジャケットの話になってしまいました(笑)。

Suzuckさん。いっきです。どうかひとつよろしくお願い致します。

トラックバック&リンクもはらせていただきました。

アルバム名:『Elvin Jones Live At The Lighthouse』
メンバー:
Elvin Jones(ds)
Gene Parla(b)
David Liebman(ss, ts)
Steve Grossman(ts)

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JAZZ徒然草 地の巻

「原田和典のJAZZ徒然草 地の巻」を読んだのですが、なかなか面白かったです。

原田さんと言えば、ジャズ批評の元編集長で、ジャズライター。
著書に「元祖コテコテ・デラックス」「コルトレーンを聴け」があります。
原田さんは、ジャス・ジャイアントをきちんと聴いて評価した上で、
コテコテ・ジャズ、和ジャズ、ニューヨーク・アンダーグラウンドなども
聴くという懐の広さがあります。
ジャズサイトcom-postのメンバーでもあります。
そして皆さんご存知のとおり、パフュームのファン:パフューマー(笑)。

ジャス喫茶「いーぐる」の原田さんの連続講演には何度か参加しましたが、トークが面白いんですよね。懐かしい言葉で言うと「おもしろまじめ」という感じだと思います。そして、ジャズへの深い愛情が感じられます。

P177 そんな原田さんがインターネット上に書いていたジャズ・エッセイを本にしたのが「原田和典のJAZZ徒然草 地の巻」。
前期のとおりジャズの広いレンジをカバーした内容でした。
ニューヨークやシカゴで見たライブは活き活きと書かれているので、読んでいると見に行きたくなります。
ジャズがほんとに好きなのかどうかというのは文章に滲み出てきますよね。この本には全編をとおして原田さんの「ジャズ愛」が溢れていました(笑)。
そういう文章を読んでいると、紹介されているアルバムをついつい買って聴いてみたくなります。

「jAZZ徒然草」は、
前のものが http://www.musicfield.jp/harada_kazunori/index.html に、
最近のものが http://diskunion.net/jazz/ct/news/6
掲載されています。

P178 聴いてみたくなったアルバムを1枚紹介します。またまた登場、トニー・マラビー『アパリションズ』(2002年rec. SONGLINES RECORDINGS)です。メンバーは、トニー・マラビー(ts,ss)、トム・レイニー(ds)、マイケル・サーリン(ds)、ドリュー・グレス(b)です。強力なツイン・ドラム。

原田さんによれば、マラビーのサックスは常軌を逸した音の太さ、とんでもないビッグ・サウンドなのだそうです。これがCDになると捉えつくされていないようだとも書かれています。そしてこのアルバム、サックスの音はかなり生演奏に近いと書かれているではありませんか。これは買い!となったわけです。

私の場合はそれほど大音量で聴ける環境にはないので、どこまで捉えられているのか把握しきれないところもありますが、まあそれは良しとしましょう。ここでもマラビーは強力なインプロバイザーであることを示してくれます。

私が興味を持ったのは2人のドラマーです。トム・レイニーはティム・バーンとの共演が多い現代屈指のドラマーであり、マイケル・サーリンは故トーマス・チェイピンのトリオにいた、強力にしてフレキシブルなドラマーです。この2人が左右に陣取ってマラビーを煽ったりするんだから堪りません。

右にレイニー、左にサーリン、曲によっては交互にドラムを叩くところがあり、2人の個性が見えて面白いのです。ギクシャクしたリズムでニュアンスに溢れるレイニー、抜群のドライブ感でグイグイ迫ってくるサーリン。そして2人のドラムの前で悠々とソロをとるマラビーがまたカッコイイのです。ベースのドリュー・グレスだってしっかり底を支えていますよ。

このCD、SACDハイブリッドマルチチャンネルです。前に紹介した『ワーブルペック』と同仕様。SONGLINES RECORDINGSってSACDに積極的なようですね。こうなるとマルチは無理としてもSACDプレーヤーで音が聴いてみたくなってきました。

「原田和典のJAZZ徒然草 地の巻」の話に戻ります。私もニューヨーク・アンダーグラウンドの人達のことをブログに書いているのですが、カタカナ表記がちょっといいかげんだったりします。この本を読んで誤記に気付きましたので、秘かに過去の記事を訂正しておきました(笑)。

アルバム名:『APPARITIONS』
メンバー:
Tony Malaby(ts, ss)
Tom Rainey(ds)
Michael Sarin(ds, per)
Drew Gress(b)

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シェルリード線を交換しました。

3月末に秋葉原に行った時、
シェルリード線を買うために立ち寄ったラジオセンター内の平方電気
analog誌にそのシェルリード線の試聴記事がのったため、
売れ行き好調で接続ピンがなくなってしまい、買うことができませんでした。

先々週末に東京へ行った時、平方電気へもう一度行きました。
今回お店にはケーブル職人の中村さんが居ましたよ。
早速、「シェルリード線ありますか?」と尋ねたら、今回はありました。
2,3日前に接続ピンが入ったとのことでした。

中村さんは
「analog誌にのってから売れるのは良いんですけど、作るのが大変なんですよ。」
「この不景気に売れるのは、ありがたいんですけどね。」
といつもの優しい笑顔で言っておりました。
買ったのはTHERMAX製コードを利用したもので1組\2,900です。

P176 日曜日にやっと交換しました。
よく見ると接続ピンは金メッキではありませんでした。
普通のニッケルメッキです。
まあこういう些細なことを気にするつもりはありません。
中村さんから取り付ける際の注意事項を聞いていました。
カートリッジによってはシェルリード線のピンが上手く入らないことがあるので、
事前にピンを広げておくようにとのことでした。
無理をして差し込もうとするとピンの根本が折れてしまうのだとか。
慎重に事を進めましたがちょっとした問題も発生。
まあ特に大きな支障はありませんでした。
こんなことでも結構手間がかかります。
アナログは大変なのです。

これまで使っていたのは、定番のオーディオテクニカAT6101。
さて交換によって、音はどんな感じになるのでしょうか?
analog誌23号によると「力強くて、キレがある。ジャズファンに絶対お薦め。」
う~ん、劇的に変わるということはありませんでした。
シェルリード線の交換に私のシステムは敏感に反応しないのでしょうか?
それとも私の耳が鈍感なのか(笑)?
まあ特に不満はありませんし、元気な音ではあるようです。
いい感じなのではないでしょうか(笑)?

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トホホな感じ?

今日はトホホなクラブ・ジャズ。

昨年のゴールデン・ウィークには渋谷のレコード屋巡りをして、その時のことはブログにも書きました。あれからもう1年が経とうとしています。

あるお店に行った時、クラーク・ボラーン・ビッグ・バンドの話題から、店主が「これは結構人気がある」と言って見せてくれた1枚のレコードがありました。クラブ・ジャズの人達が探しているらしいのです。値段は聞きませんでしたがレア盤なのできっと高いと思います。もちろん私はその方面にそれほど興味はないので買いませんでした。

しばらくするとそのレコードが再発となったのです。ディスクユニオンでもしきりに名盤とか言って宣伝していました。でも私は結局買わずじまい。先日、吉祥寺のディスクユニオンでその中古盤を見つけました。10%OFFもあったので買いました。

P175 クラーク・ボラーン・セクステット『ミュージック・フォー・ザ・スモール・アワーズ』(1967年rec. SCHEMA/Iearward)です。メンバーは、サヒブ・シハブ(fl,vo)、フランシー・ボラーン(p)、サディ(vib,bongos)、ジミー・ウッド(b,vo)、ジョー・ハリス(per)、ケニー・クラーク(ds)です。

A面、B面5曲ずつ収録されていて、2,4曲目にヴォーカルが入っています。ヴォーカルはシハブが1曲、ウッドが3曲。なんとも緩~い演奏が続きます。この緩さ、ラウンジな感じというのでしょうか?クラブ・ジャズでうけているというのもわかります。一言で言うなら「トホホ」な感じなのです。聴いていると体中の力が抜けていきます(笑)。

ウィントン・ケリーの《ケリー・ブルー》の出だし、ベースの「プウーン、プウーン、プウーン、プウーン、プウーン」、続くフルートの「フッフ、フッフ、フッフ、フッ、・・・」、ここを聴いただけで力が抜けていきますよね。あの感じが全編に溢れています(笑)。

どうもイケイケドンドン派の私としては歯がゆいものがあります。こんなのをレア盤として高値で買わなくて良かったです。まあ色々な好みがありますからこれはこれでO.K.脱力感を味わいたい時の1枚としておきましょう(笑)。

その後結局ディスクユニオンへと売り払われていきましたとさ。m(_ _)m

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「高野 雲の快楽ジャズ通信」はtommyさんがゲスト!

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「スコット・ラファロ特集」
ゲストは沖縄コザのジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」のオーナー
我らがtommyさんです。

tommyさん、スタジオにCD20~30枚を持ち込んだらしいです。
さすがです(笑)。
雲さんとtommyさんのコンビ。
話がテンポよく進んで行くので気持ち良かったです。

最初はベタな選曲。
雲さんがビル・エバンス・トリオの特徴を説明します。
『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』から《グロリアズ・ステップ》

これラファロの曲だったんですね~。イイ曲ですよね。
何度聞いてもやっぱりラファロのベースは素晴しい。
もちろんエバンスは最高!
(以降、緑字は私が曲を聴いた感想などです。)

雲さんとtommyさん、「きれいでしたね~。」と言います。
雲さんは漂う感じのベースが良いと言います。

次はラファロの4ビート。歌伴もうまいんだよというこの曲。
『ジス・イズ・パットモラン』から《ラバー・カムバック・トゥ・ミー》

これ、アップ・テンポの演奏で、ラファロの4ビートが最高!
これだけ歯切れよく力強いベースを弾けるって凄いですよね。

雲さんも素晴しいと言ってます。
プロ2年目だそうです。
雲さん曰く、ステディーに刻んで存在感ある音。

そくそく進みます(笑)。次の曲。
ハーブ・ゲラー&ヒズ・オールスターズ『ジプシー』から《カウ・ソング》

これはラファロの歌心をきく曲なんでしょうね。
ほとんど全編ラファロのベース・ソロで、これが秀逸です。
さっきの4ビートとこの歌心がエバンス・トリオにつながるということなのでしょう。
tommyさんの鋭い選曲に脱帽です。

雲さん、出だしはカワイイけど、ソロになるとエバンス・トリオの3連、6連が出て、
せりあがる感じの特徴が出ていると言ってます。

tommyさんから、ラファロのスタジオ・ミュージシャンとしての資質の話があります。
そんなラファロのショー・ビジネス的な仕事。
『スタン・ゲッツ・ウィズ・カル・T・ジェイダー』《LIZ-ANNE》

これは特徴があるわけではないですが、
ワルツでのラファロのステディなベースを聴く曲だと思いました。
ゲッツのテナーが良いですね。

このアルバム、オーネットと共演したビリー・ヒギンズがドラマーなんだとか。
ステディーに刻むドラムです。

tommyさんによれば、ラファロの感覚はデザイナーっぽいとのことです。
それは、コマーシャルな部分をこなしなから、
アーティストな部分も生かしているところだとか。
tommyさんらしい感想ですね~。納得するものがあります。
4年間の活動歴でリーダー作は1枚もないですが、参加アルバムは多いです。

ジャケットは西海岸特有のおちゃらけだけど、中身はしっかりしている1枚。
『ジ・アライバル・オブ・ビクター・フェルド・マン』から《マイナー・ラメント》

この曲を選曲するあたりは、tommyさんの「せつね~」好きだと思います(笑)。
ラファロの自由なベースが良いです。

曲の最後では珍しい弓弾き。
西海岸はクラシックの教養があるピアニスト多く、
そういう人達とやったラファロはアンサンブルに興味があり、
そこで学んだもの(美味しいところ)をエバンス・トリオに生かしたのではないか。
というtommyさんの分析があります。

次はオーネット・コールマンとやった1枚。
雲さんの「尖がったベースを聴きたい」というリクエストに応えて、
フリー系の演奏など。
ジョン・ルイスがプロデュースした『ジャズ・アブストラクション』から《ジャンゴ》

この演奏はフリーではありません。
ここでもエバンス・トリオに通じる演奏をしています。
こんな演奏があったんですね。
実験的な臭いも漂いますが、これは確固とした表現だと思います。

ベースは2名、伴奏のジョージ・ディビビエとソロのラファロです。
ギターはジム・ホール。

続けて今度はフリーな曲。
同アルバムから《クリス・クロス》
メンバーは曲をかけてから教えるということで、雲さんへのブラインド。

アハハッ、なるほどドルフィーのバスクラリネットがフロントですね。
これも良い演奏だと思います。この選曲は渋いですね~。
フリーとは言っても、それほど難解ではありません。
これは良いアルバムですね。ほしくなりました。

雲さんは今日の中でこれが一番良いと言ってます(笑)。
tommyさんによれば、コマーシャルなこともやって、フリーもやって
エバンス・トリオがあると。なるほどと思いました。
最後に、知的なピアニストと相性が良いという話や、
音色に特色があるという話もありました。

今日の放送はスコット・ラファロの魅力がよくわかりました。

<アフター・アワーズ編>

リスナーにプレゼントのお知らせ。
今回のラファロの特集にあわせて、
tommyさんがスコット・ラファロのディスコ・グラフィー(pdfファイル)を
50名様にプレゼント。

そして、
ベースつながりで、国仲勝男さんのベース・ソロを持ってきて聴かせてくれました。
録音は沖縄「音無館」の安次富さん。
曲は『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』。
強靭なベースは聴き応えがありました。

5月14日(木)ジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」
林栄一さんと国仲勝男さんのライブがあります。
私はお2人のライブを甲府「桜座」で見ましたが良かったです。
その時国仲さんはサイレント・ギターだけを弾いていました。
ところがスコット・ラファロのライブでは国仲さんのベースが聴けそうだ
というんだから羨ましい。

昨日はtommyさんのアナログ導入計画のお手伝いをしてきました。
やっぱりアナログは手間がかかりますね~。
tommyさんが集めたプレーヤーで遊ばせていただたうえに、
ご馳走までしていただいちゃいました。
楽しかったです。そしていろいろな発見もありました。

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ジョージ・アダムスが結構好きでした。

今日は昨日ちょろっと話題にしたジョージ・アダムスの話です。

その前にちらっと、com-postプレゼンツ「80年代の100CD」の話。

当時話題だった「新伝承派」のアルバムは、ウィントンとブランフォード以外1枚もありませんね~。スイングジャーナル誌上では盛んにキャンペーンを行っていました。しかし私はウィントンのサウンドの肌触りに違和感があったこともあり、あまりピンときませんでした。今じゃ「新伝承派」ってそれなあに?って感じですよね。かの中山康樹さんがスイングジャーナル編集長の頃の恥ずかしい過去(笑)?

それでもテレンス・ブランチャードとドナルド・ハリソン『ニューヨーク・セカンド・ライン』ジャズ・メッセンジャーズ『ライブ・アット・スウィート・ベイジル』は持っています。後者はキングのジャズ・レーベル:パドル・ホイールから出ています。今日久しぶりに開けたらビックリ!何と「ゴールドCD、当時高品質CDとして出回った金蒸着のCDです。今のHQCDの走りですな。効果のほどは?

同企画でギル・エバンス&マンディー・ナイト・オーケストラ『ライブ・アット・スイート・ベイジル』もかなりの人気だったと思います。そしてパドル・ホイールと言えばマンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)ですよ。当時は支持する派としない派で物議をかもしました。MJQの『マンハッタン・ジャズ・クインテット』『枯葉』は今でも一応持っています。自分への戒めとしてです(笑)。

選考座談会でも話題になったハービー・ハンコック『フューチャー・ショック』は話題性もあって聴きましたが、それほど良いとは思いませんでした。テクノに対するNYアンダーグランドからの回答?私はY.M.O.の方が好きでした。それにマイルスの『パンゲア』を聴いちゃったあとではね~。ピート・コージーがゲスト参加しているトラックもあるんですけどね。暴れ方が全然弱い(笑)。

まあ衝撃度はそれなりにありましたよ。楽器:ターンテーブルってどういうこと?えっ、スクラッチってレコードを逆さに回すの!プレーヤーはテクニクス。メイド・イン・ジャパン!マテリアルのビル・ラズウェルとマイケル・バインホーンってこういうことがやりたかったのか~、ふ~んっていう感じでしたね(笑)。

前置きが長くなってしまいました。ジョージ・アダムスの話をするんでした。

P172 ますはこれ『メタモルフォシス』(1983年rec. Timless)。メンバーは、ジョージ・アダムス(ts,fl)、ドン・ピューレン(p)、キャメロン・ブラウン(b)、ダニー・リッチモンド(ds)です。ミンガス・バンドにいた人達が作ったバンドです。

アダムスのテナーが好き嫌いをわけるでしょうね。めちゃくちゃ暑苦しい。ノッて来ると白目を剥いてブリブリかますんだからたまりません(笑)。逆にそこに嵌ると最高ということになります。そしてバンド全体から発せられる温度がかなり高いのがこのバンドの特徴です。

A面1曲目の《ミンガス・メタモルフォシス》はまさに上記のとおりです。曲の構成も緩急に富んでいます。途中ピューレンがかますクラスター奏法(手を握って鍵盤の上をクルクル転がす奏法)がエキセントリック。アダムスのソロ後半、ドラムとのバトルが壮絶です。リッチモンドが煽る煽る、でもアダムスはそれ以上にブリブリブリブリ!え~な~っ(笑)。続くブラウンのベース・ソロ、そしてドラムとの4バースと、熱い熱い!さらにドラマティックな構成は続いていきます。ふ~っ。

A面2曲目《サンバ・フォー・ナウ》は一転トロピカルな曲。アダムスがフルートを吹きます。息継ぎの音がやたら気になるのですが、アーシーな感じとおおらかな感じが漂い安心感があるのが良いのです。テナーの過激さはどこへやらって感じです。ピューレンのメロディアスでロマンチックな感じのソロも良いですね。とにかくこのA面が好きでよく聴きました。

B面はモンクに捧げた曲、トラッドを編曲した曲、このバンド特有の暑苦しくも軽やかな曲が入っています。今日久しぶりに聴いたけどやっぱり良いのです。私って意外とイケイケ・コテコテ系も好きなんです(笑)。

P173 実はこのバンドのライブを見に行きました。茨城に住んでいた頃なので、東海村(動燃の臨界事故を覚えていますか?)のホールで見ました。でもライブの記憶がほとんど残っていません(涙)。

ライブ後にサイン会があるっていうんで、当時話題になっていた『ナイチンゲール』を買ってサインをもらいました。生まれて初めてジャズマンにもらったサインです。

P174 何を考えていたんでしょうね。CDケースの裏面にサインをもらってしまいました(涙)。普通表のスリーブにサインしてもらいますよね。そのくらい動揺していたのです(笑)。アダムスのサインはというと、ご覧のとおりのそっけなさ(涙)。今となっては貴重な体験でした。

メンバーと曲目はご覧のとおり、バラード集です。なのに私はミディアム・テンポで演奏される《ムーン・リバー》が一番好きなのです。

80年代の体験を語りだすときりがないんです。

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「1980年代のジャズ100CD」!しつこい(笑)?

今日も「1980年代のジャズ100CD」のお話し。

なにはともあれ com-post を見てもらわないと話は進みません。「1980年代のジャズ100枚」が掲載されている「FAMOUS JAZZ CD 21 PROJECT」をはじめとして、注目作クロスレビュー、新譜レビュー、ライブレビュー、コラム、音楽批評と旬なネタが満載です。

ちょっと話は変わりますが、ジャズ批評3月号の後藤さんと私(いっき)の対談で、今注目すべきブライアン・ブレイドやトニー・マラビーを聴いてもらうにはどうしたら良いかという話をしました。今流行のクラブジャズ辺りのリスナーだとなかなか聴いてもらえないのかもしれないなんて話をしました。

そこでです。今回の「1980年代のジャズ100CD」や、これからUPされる1990年代の100枚から聴き始めてもらうというのが有効だと思いました。この20年間で200枚。まずはこの中から適当に選び、順次聴いていてもらいます。そこから人脈とかを辿っていきます。さらに1970年代と2000年代もそれぞれ100枚づつUPされますから、過去に戻るもよし、現在を聴くも良しです。

ここで選考されたCDは、ジャズというものを聴いていく上で何を重視したら良いかを知り尽くした方達が選んだものです。私は拙いなりに約25年間ジャズを聴いてきたのですが、今回の100枚を見てなるほどなあと納得できるものがありました。com-post選考の1970、80、90、2000年の各100枚のCD。是非皆さんに聴いていただきたいです。

さて、「1980年代のジャズ100CD」と選考座談会を読んでの感想。

まず最初に、私は100枚中58枚持っていました。約6割ね~。
実は、1位のクラウス・オガーマンの『シティスケイプ』をまだ持っていなかったので早速HMVのマルチバイ特価にて注文。これが1位とは面白い!

P67 ジャズ批評のブログ・ウォーキングで私が紹介した
マーク・ジョンソンの『セカンド・サイト』が4位。
このアルバムが4位?
当時のジャズライフ誌では人気のバンドだったとか。
ジョンスコ、ビルフリの2ギターは良い!

P33 デイブ・リーブマンの『イフ・ゼイ・オンリー・ニュー』が8位。
これは入手するのに結構苦労した1枚。
これCD化されているのでしょうか?
日野、ジョンスコが頑張っています。
《オータム・イン・ニューヨーク》はリーブマンとジョンスコのデュオ!

P97 私の大好きなドラマー、エルビン・ジョーンズ。
当時よく聴いた『アース・ジョーンズ』が14位。
日野、リーブマンの2フロント。
ケニー・カークランドのピアノも素晴しい。
《スリー・カード・モリー》がカッコイイ。《デイ・アンド・ナイト》が好き!

P138 ジョンスコの『ピック・ヒッツ・ライブ』が22位。
選考会で『スティル・ウォーム』とどっちにするか悩んでますね。
確かにどちらも捨てがたい。
”メガトン・ボム”ことデニチェンでこちら。
『スティル・ウォーム』のオマー・ハキムとダリル・ジョーンズだって、
負けてはいませんよ。ドン・グロルニックが美しい!

25位以内で私が過去にブログで書いたアルバムを4枚ほど挙げてみました。

P49_2 選考座談会で惜しくも落とされた『クエスト』
これも当時よく聴いたな~。
リーブマン、バイラークのコンビ+ムラーツ、アル!
益子さんが推薦してくれています。
後藤さん「あれいいけど、暗い。」
う~ん、私はそんなに暗くないと思います。
確かにB面ラストにはおどろおどろしい曲が入っていますけど・・・。
須藤さんは《ドクター・ジキル・アンド・ミスター・ハイド》だけがいいと言ってます(涙)。
この曲は確かに良いんですよ。アル・フォスター作で後に《ザ・チーフ》と改名。
ジキル博士とハイド氏=チーフ=マイルスなのではないかと思っています(笑)。
《朝日のようにさわやかに》がまたカッコイイんですよ。

当時私がよく聴いたワン・ホーン・カルテット3枚。
チックの『スリー・カルテッツ』。上記『クエスト』
そして、ジョージ・アダムス&ドン・ピューレンの『メタモルフォシス』
そう言えば100枚の中にジョージ・アダムス&ドン・ピューレン・カルテットがない!
ジョージ・アダムス=ダニー・リッチモンドの『ハンド・イン・ハンド』があるから?

他愛ない感想、ご容赦下さい(笑)。

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「いーぐる」連続講演com-postプレゼンツ「80年代の100枚」②

昨日の続きです。今日は後半3人が紹介したアルバム。

<益子博之さん>
ポール・モチアン・トリオの『イット・シュッド・ハプンド・ア・ロング・ア・ゴー』
から《イン・ザ・イヤー・オブ・ザ・ドラゴン》
デイヴ・ホランド・カルテットの『イクステンション』から《ネメシス》

これはもう益子さんならでは、21世紀のジャズにつながる2枚です。ポール・モチアンは間の取り方とサウンドの響かせ方で、デイヴ・ホランドはリズム(変拍子)で、今につながると益子さんは言っていました。益子さんは80年代にはロックを聴いていたようなので、現在の視点で80年代のジャズを選出しています。私もこの2枚は当時ノー・チェックでした。

ポール・モチアン・トリオについては、サックスのジョー・ロバーノの話題で盛り上がりました。特に原田さんの熱い思いは聞いていて胸に来るものがありました。私はまだポール・モチアン・トリオのCDは持っていないので、入手したいと思いました。

P169 デイヴ・ホランド・カルテットは数年前に入手しました。
ギターのケビン・ユーバンクスが好演しています。
私はドラムのマービン・スミスが好きなのです。
この2人最近はどうしているのかな?なんて話題も出ましたよ。

<原田和典さん>
スタン・ゲッツの『ヴォヤジ』から《アイ・ソート・アバウト・ユー》
デューク・ジョーダンの『ジェラシー』から《ナイト・トレイン・フロム・スネッカースティン》

原田さんは「80年代は新しい人達が出てくる一方で、ジャズ界の重鎮も生きていた良い時代だった。」と言ってました。確かにそのとおりだと思いました。原田さんは、過去の偉大なジャズメンをきちんと聴いていて、かつ、今の人達も聴いているところが凄いと思います。だからここで選曲した2人は原田さんならではだと思いました。

P170 スタン・ゲッツについては、私は当時のFM-NHK「ゴールデン・ジャズ・フラッシュ」のゲッツ特集で聴いたのが多分最初です。そこでかかったコンコード・レーベルの『ザ・ドルフィン』は気に入った記憶があります。でも最初に買ったアルバムは『キャプテン・マーヴェル』。共演メンバー買いです(笑)。『ヴォヤジ』は、後藤さんの「ジャズ・オブ・パラダイス」で推薦されていたので、CDが再発される少し前にディスクユニオンで中古LPを入手。ゲッツも良いがピアノのケニー・バロンが素晴しいということで、原田さんはこの曲をかけました。

デューク・ジョーダンは当時の『ブルー・デューク』が記憶に残っています。その後ずっと放っておき、90年代末になってからやっと中古LPを買いました。『ジェラシー』は全く知りませんでした。このCDは村井さんも言っていましたが、私も録音が良いと思いました。原田さんが強調していたジョーダンの力強いタッチを堪能できました。これはCDを入手したいと思います。
*その後「discland JARO」の通販リストにこのアルバムを見つけ入手済。

<八田真行さん>
ウディ・ショウの『ユナイテッド』からタイトル曲
ウィントン・マルサリス・カルテットの『ライブ・アット・ブルース・アレイ』
から《ノーズ・モーキング》

80年代はまだ子供だった八田さん、当時のジャズを知るはずもなく、ジャス史として80年代を見た時の対照的な2人のトランペッターということでの選曲です。リアル・タイムで知っていると、当時自分が感じていたことと、ジャズ史となって語られていることの微妙なギャップがあったりして、選考に迷いが生じたりするのではないかと思うのですが、知らないと潔く選考できるんだなあと感じました。

P171 私はだいぶ後になってからウディ・ショウの悲劇的な人生を知ることになります。当時私は、フレディー・ハバードと吹き込んだ『クリフォード賛歌(タイム・スピークス)』で初めてショウを聴いたのですが、ハバードに比べると地味なトランペッターだという印象しかありませんでした。『ユナイテッド』は油井さん著「ベスト・レコード・コレクション・ジャズ」でチェックして、数年前に中古LPを買いました。CD化されていないようです。後藤さんはミューズ在籍時からかけていたそうで、ショウのメロディー・ラインが独特でわかりにくいとも言っていました。

P166 ウィントンについてはやっぱり衝撃的。私はジャズ・メッセンジャーズ『キーストン3』で初めて聴いて凄いトランペッターだと思いました。当時テレビでV.S.O.Pクインテットのウィントン、ブランフォード版も見ました。《りんご追分》を演奏したのが妙に印象に残っています。ジャズにしても良い曲だなあと思いました。その後『ハービー・ハンコック・カルテット』を聴き、ソロ・アルバムで最初に買ったのは『Jムード』。演奏の肌触りについてはスイングジャーナル誌でもかなり話題になっていて、私も気になっていました。それについて納得することになったのは、数年後に後藤さんの「ジャズ・オブ・パラダイス」を読んだ時でした。『ライブ・アット・ブルース・アレイ』はやっぱり凄い演奏ですね。これも入手しづらかったようです。持っていなかったのですが、帰りに立ち寄ったタワーレコードで見つけたので即買いました。

というわけで、
6人の皆さんが選んだ曲を聴きながら、当時を懐かしく思い出しました。
今回の講演、とても面白かったのであります。

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「いーぐる」連続講演com-postプレゼンツ「80年代の100枚」①

今日は、土曜日にジャズ喫茶「いーぐる」で催されたcom-postプレゼンツ「80年代の100枚」についてレポートします。

P164_2com-post はジャズ喫茶「いーぐる」に集う有志によるジャズサイトであることは、私のブログに何度か書いています。メンバーは、益子さん(編集長)、後藤さん、村井さん、須藤さん、原田さん、八田さんの6人。他にサポートメンバーの方もいます。

今回のイベントは、そのメンバー6人が80年代の定番=聴く価値があるCD100枚を選考し、com-postに100枚と選考座談会の記事をアップした記念として催されました。com-postの記事も是非読んでみて下さい。トップ・ページの「FAMOUS JAZZ CD 21 PROJECT」という項をクリックすると記事があります。

イベントはメンバー6人がそれぞれ2枚づつアルバムを選んで、曲をかけてメンバー同士で討議するという趣向でした。選んだアルバムはメンバーの個性をよく表していると思いました。以下にそれぞれを紹介していきます。かけた順序は年齢が高い順でした。

ちなみに私は82年からジャズを聴いたので、80年代のジャズはリアルタイムで体験してています。そういった意味で今回のイベントには非常に興味がありました。

<後藤雅洋さん>
スティーブ・コールマン&ファイブ・エレメンツの『シネ・ディエ』
から《ディスティネイション》
ジェイムズ・ブラッド・ウルマーの『アー・ユー・グラッド・トゥ・ビー・イン・アメリカ?』
から《レイアウト》

この2枚、ご自身の著書で何度か紹介されていますので、私は後藤さんのベタな2枚だと思いました(笑)。後藤さんによるとR&Bが好きなのでその流れのリズムの2枚という側面もあるとか。私は、マイルスが70年代に始めたジャズ・ファンク路線の80年代の継承と進化の2枚だと思っています。

P165この『シネ・ディエ』は今入手困難盤らしいです。私はディスクユニオンで中古盤を見つけました。不人気盤なので安かったですよ(笑)。どうしても聴きたい人は、スティーブ・コールマンのサイトから無料でダウンロードできるそうですので、トライしてみてください。私のコールマン初体験は90年の『リズム・ピープル』なのでだいぶ遅いです。M-BASE派としては89年のゲイリー・トーマス『バイ・エニー・ミーンズ・ネセサリー』が最初です。当時聴いてカッコ良いジャズだと思いました。

P167 私のウルマーの初体験はジャズ好きの従兄に薦められた『ブラック・ロック』。その時は今一でした。ウルマー出身バンド、オーネットのプライム・タイム・バンドの方は当時聴いていつしか嵌っていたので、2000年代になってやっと『アー・ユー・グラッド~』を聴いた時には素直に良いと思いました。

<村井康司さん>
ザ・ラウンジ・リザーズの同アルバムから《エピストロフィー》
ジョン・ゾーンの『ネイキッド・シティー』から《Igneous Ejaculation》以下7曲

これも村井さんらしいですね。ご自身著「ジャズの明日へ」の中で「パンクな気分」の前者と「ジョン・ゾーンから「ジャズ」を見る」の中の後者。80年代のジャズを見る上での重要な視点のうちの2枚です。かけた曲もまさに過激な曲で、らしいなあと思いました。

P87 私のラウンジ・リザーズ初体験はまさにこのアルバム。これも上記の従兄から薦められました。この従兄、当時ギターを弾いていて、アイドルが渡辺香津美だったのですから凄いです。私のブログにも書きましたが、当時は安っぽくてダメでした。ジャズを聴き始めたばかりで、スクエアなジャズしか受け入れられなかったのです。しかし今聴くとこの安っぽさが良いんですから、参ります(笑)。中古CDを買いました。

P168 ジョン・ゾーンを聴くようになったのは4年くらい前、「いーぐる」に通うようになってからです。『ネイキッド・シティ』はムシャクシャしたときに、ヘッドホンで大音量で聴くとスカッとします(笑)。後藤さんは閉店後にこれをとんでもない大音量で聴いてスピーカーのスコーカーを飛ばしてしまったことがあるとか。この過激さが後藤さんの怖さです(笑)。村井さんも大音量で聴くと気持ちイイと言ってました。皆さん過激ですね~(笑)。

<須藤克治さん>
ジョルジュ・グルンツ・コンサート・ジャズ・バンド’87の『ハプニング・ナウ!』
から《インナー・アージ》
チック・コリアの『スリー・カルテッツ』から《カルテットNo.1》

私は須藤さんと同年代なので近い体験をしていると思います。ジャズを聴き始めたのは私の方が遅いです。当時のメインストリーム回帰の範疇になると思います。中堅どころのまっとうなジャズですね。前者がジョーヘン、後者がブレッカーのテナーをフィーチュアしているところにも注目。ブレッカー大好き須藤さんらしい選曲です。

ジョルジュ・グルンツのこれは初めて聴きました。当時ビッグ・バンドのブームがあったとのこと。後藤さんによると、当時ジャズ喫茶でビッグ・バンドはあまりかからなかったとのことでしたが、かけたのはギル・エバンスやカーラ・ブレイだったそうです。私も当時聴いたのはギル・エバンス『ライブ・アット・ザ・パブリック・シアター』カーラ・ブレイ『ヘヴィー・ハート』でした。山梨に住んでいて、スイングジャーナル誌やラジオから情報を得ていた割には、我ながらいいところを突いていました(笑)。上記2枚については前にブログに書いています。

P13 『スリー・カルテッツ』これは当時聴きまくりました。ソロのメロディーは今でも所々口ずさめるくらいです(笑)。チックに嵌ったのもこのアルバムのせいです。ブログにも書いていますよね。チックが弾いているピアノがベーゼンドルファーだったとは、ジャケットに明記してあることに気付きませんでした。重厚な音がしている理由がわかりました。

続きはまた明日!

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「いーぐる」連続講演com-postプレゼンツ「80年代の100枚」他

昨日はジャズ喫茶「いーぐる」com-postプレゼンツ「80年代の100枚」に行ってきました。82年からジャズを聴き始めた私としては、リアルタイムなジャズ体験の年代なので、ぜひともcom-postの皆さんの話を聞いてみたかったのです。

P160 昨日は信玄公祭り甲州軍団出陣の日。
甲府駅前には特設ステージが作られていました。
このステージ上には信玄公と武田二十四将が勢揃いして、
甲州軍団に扮した公務員の方や企業の方が
このステージ前で「勝どき」をあげてから街を練り歩きます。

P161

4月だというのに暑いです。ジャケットを着ていられません。
今は桃の花が満開なのです。
電車の窓から撮った桃畑。ピンクの花がきれいです。
なんて長閑な風景なんでしょ。
山梨は桃の生産量日本一なんですよ。

「いーぐる」へ行く前に、ディスクユニオン吉祥寺ジャズ・クラシック館で中古LPとCDを買いました。メール会員限定10%OFFだったのです。珍しくボーカルLPも買ってしまいましたよ。

P162_2 ほんとに暑いです。
桜はほとんど散っていました。

「いーぐる」入口の看板には
講演内容を書いた紙が張ってありました。
これは新しい展開なのでは(笑)?
講演はとても面白かったのですが、今日はここまで。
続きはまた明日。乞うご期待!
いやっ、適当に書きますんで、あんまり期待しないで下さい(笑)。

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「ケントン楽団の歌姫たち」でした。

私の場合、ボーカルはほんとにたまに、きまぐれで聴くだけです。
だからガイドブックで取り上げられるようなアルバムくらいしか持っていません。
最近話題になっている人も少々あるかな。
それで満足しています。

たまには女性ジャズボーカルも良いですよね。

アニタ・オディ、ジューン・クリスティー、クリス・コナーが、
スタン・ケントン楽団の歌姫だったとは知りませんでした。
この3人のアルバムは何枚か持っていて、それぞれ楽しんでいます。

今日かかった中で、これはほしいと思ったのは、
アン・リチャーズ『アイム・シューティング・ハイ』
ジャケトのピンクとリチャーズのポーズがイイ感じです。
スケールの大きいボーカルで気分良く聴けました。
これ1曲だけで判断して良いものかと思っていたら、
雲さんも好きなアルバムなのだそうで、
私が期待したイメージ通りのアルバムみたいです。
中古レコードを見かけたら買うことにします。レコードがほしい!

歌姫たちのエピソードも面白かったです。

実は「快楽ジャズ通信」の前後の番組もボーカル番組なんですよね。
だから今日はボーカル番組3連荘。

ボーカル続きで、ディスクユニオン吉祥寺ジャズ・クラシック館で買った1枚を紹介しておきましょう。

P163 アイリーン・クラール『クラールの部屋』です。
クラールといえば『愛の彷徨』が有名ですが、
このアルバムも良いということは聞いていたので買いまいた。
サイケなジャケなのですが、内容はまっとうなジャズ・ボーカル。
アラン・ブロードベントのピアノ・トリオをバックに
落着いたジャズ・ボーカルを聴かせてくれます。
噂どおりのなかなか良いアルバムでした。

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「スコット・ラファロ」開店一周年おめでとう!

ジャズ友tommyさんがオーナーをつとめる
沖縄コザのジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」
今日4/10で開店一周年を迎えたそうです。

おめでとうございます。

お店を始めたのは、沖縄にジャズ聴きを増やしたかったからとか。
この1年、お店のスタッフの皆さんやtommyさんには
いろいろご苦労があったと聞いています。
1年目を迎えられて何よりだと思います。
明日からは2年目、お店がますます繁盛することを祈念いたします。

話は変わりまして、明日4/11はジャズ喫茶「いーぐる」
連続講演com-post presents 「80年代のジャズ 100枚」があります。
2ヶ月ぶりに行こうと思います。

com-post は「いーぐる」に集う有志の方が運営するジャズ・サイト。
旬なジャズの話題がいろいろ掲載されています。

そのcom-postには「FAMOUS JAZZ CD 21 PROJECT」というのがあります。
これは、com-postメンバーが70年代、80年代、90年代、2000年代の
定番CD=「聴く価値」のあるCD100枚を選出するというものです。

まずは80年代のCD100枚が選出されました。
選出されたCDはcom-postを見て下さい。
今回はそれを記念してのイベント。
80年代は私がジャズを聴き始めた年代なので、リアルな時代感があります。
明日はどんな話が聞けるのか楽しみです。

打上げでは最近にわかに盛り上がっているcom-postの
後藤雅洋×益子博之 往復書簡
「ジャズにおける身体感覚の変容と認識の切断面 再考」

の話も聞くことができそうなので楽しみです。

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最近買った新譜を紹介

ミュージックバードの公開録音の時に買ったCDあと2枚を紹介します。

P158_2まずはデヴィッド・ビニー『サード・オケイジョン』(2008年rec. beenknee music)です。メンバーは、デヴィッド・ビニー(as)、クレイグ・テイボーン(p)、スコット・コリー(b)、ブライアン・ブレイド(ds)、+ブラス・セクション4名です。ニューヨークの精鋭揃いです。このメンバーを見たら買わないわけにはいきません。

デヴィッド・ビニーは現代注目アルト奏者なので追いかけています。注目アルト奏者としてはミゲル・セノーンもいます。余談ですが、ビニーは背が低くて顔がナイナイの岡村似なんで笑ってしまいます。

このアルバムは全曲ビニー作曲のオリジナルで、構成もしっかりしていて丁寧に繊細に作られています。メロディーはアブストラクトとメランコリックの絶妙なブレンドといった感じです。淡々としていつつもじわじわ心に染みてきます。淡い色合いのブラス・セクションが時々加えられていて、これが曲に深みを与えています。ブラスの使い方はハービー・ハンコックの『スピーク・ライク・ア・チャイルド』的ですね。

最初ゆっくり始まって途中から熱をおび、ビニーが燃え上がってくるとブレイドがドラムで絶妙な煽りを加える曲構成が多いです。テイボーンはアコースティック・ピアノに徹していて、過激な演奏というのではなく、内に炎を燃やしつつじわりじわりと音を重ねていくような重厚なプレーです。ビニーが抜けたピアノ・トリオの演奏もかなりクオリティーが高いです。

全体を通して聴くと、明るいわけではありませんが、だからと言って憂鬱な暗さはないと思います。淡い色合いの落着いた感じで、その中にじわじわ燃えるソロがちりばめられています。じっくり音に向かい合えば、充実感を味わえる作品になっているのではないかと思いますよ。でもこういうのは今、一部の人にしか受けないんですよね(涙)。

P159_2 次はメルヴィン・ギブス・エレヴェイティッド・エンティティ『エンシェンツ・スピーク』(2009年、Archetext Music BMI)です。メンバーはメルヴィン・ギブス(b,key,programing)、キーボード:クレイグ・テイボーン、ジョン・メデスキー他、ギター:ピート・コージー他、ボーカル、パーカッション、ドラム、ラップ、ホーンズと多数参加しています。

なんでこのアルバムを買ったかといえば、上記のメンバーを見て怪しいと思ったからです(笑)。特に怪しかったのはピート・コージー。マイルス引退前のバンドで過激なギターを弾いていたその人です。残念ながらコージーは数曲しか参加していませんでした。

1曲目。いきなりアフリカン・パーカッションにのって、アフリカンなボーカルが聴こえてきます。こりゃ期待どおりの怪しさです。そこヘヴィーなビートが被さりさらにラップまで飛び出します。ヤバいです。これ、ジャズじゃないです。クゥ~ッ、たまらんです(笑)!

中にはアラブなボーカルナンバーもあります。ドラムン・ベースな打ち込みリズムが麻薬的。その上でピート・コージーが過激でブルージーなソロをとっていて、ニンマリさせてくれます。比較的普通のラップ・ナンバーもあります。

これを聴いているとかなり危険なクラブが似合いそうな感じがします。真っ暗な中、怪しげな煙がそこここから立ち上り、お相撲さんのような体格のブラザーがサングラスをかけて、ソファーに体をドップリ沈めているようなとでも言いましょうか?ハリウッド映画の見過ぎかな(笑)?

このアルバムを聴いていると、クラブ・ジャズなんてかわいいもんだよなと思えてきます(笑)。クラブはクラブでももっと危険です。取扱い注意!

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アスペクト・イン・ジャズ

今日もミュージックバード・ネタです(笑)。
「ザ・ジャズ」チャンネルの毎週水曜日22:00~23:00
油井正一さんの「アズペクト・イン・ジャズ」です。
昔この番組をラジオに録音していた人のテープをもとにして放送しています。
油井さんの往年の名調子を聴くことができます。

私がジャズを聴き始めた頃、油井さんはお元気でしたので、
評論や本を読んで参考にしていました。
油井さん著「ベスト・レコード・コレクション・ジャズ」
私の最愛のジャズ・ガイドブックであることはしつこく何度も書いています(笑)。
その油井さんの番組が聴けるのだから嬉しい限りです。
ミュージックバードに加入した理由のひとつでもあります。

今日は「チック・コリア特集」の3回目でした。
チック・コリアといえば、私が一番多くレコードとCDを持っているジャズ・ピアニスト。
『スリー・カルテッツ』『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』を聴いて好きになり、
マイルス、ウェザー・リポートに次いで入れ込んだ人なのです。
とは言いつつも、実は賛否のわかれるサークルは1枚も持っていません。
そして、今はもうあまり興味はありません(笑)。
あっ、でも最近の『ファイヴ・ピース・バンド・ライブ』は気になってます。
ミュージックバードで聴いたら、ケニー・ギャレットが結構良いのでした。

さて油井さんはチック・コリアをどのように紹介してくれたのでしょう。
ちなみに3回目なのでリターン・トゥ・フォーエバー以降の70年代です。

まずは『リターン・トゥ・フォーエバー』から《サムタイム・アゴー~ラ・フィエスタ》
長尺曲をカットなしでかけました。
このアルバムが出た時は衝撃的だったと言ってますね。やっぱり。
残念ながら今となっては当時の衝撃を理解することはできません。
「このアルバムをポピュラー・ミュージックだと言う人がいるが違う。
マイルスが『ビッチェズ・ブリュー』でやったことを分かりやすく展開した。」
という旨のことを言っていました。
さすが油井さんはわかってらっしゃる(笑)。

その後は
やぱりこのデュオははずせない『クリスタル・サイレンス』からタイトル曲
『妖精』から《レノーレ》。このアルバムって今じゃあまり紹介されませんよね。
第2期リターン・トゥ・フォーエバーは『浪漫の騎士』からタイトル曲
この曲はロックしていなくて、メローでエレガントな凝った構成の曲。
最後は『マイ・スパニッシュ・ハート』から《ラヴ・キャッスル》

番組中、チックはラテンの血を引くと何度も言っていますので、
《クリスタル・サイレンス》以外は、ラテン・フレーバーという切り口から、
曲のつながりを意識してこういう選曲になったのだろうと思います。
この時期のもろロックな演奏を選曲していないところはなるほどなのです。

P157 久々に『妖精』を引っぱり出して聴いてみました。
A面1曲目《イムプス・ウェルカム》
インド・エスニック・フレーバーな曲(笑)。
番組でかっけた《レノーレ》を聴いて思ったのですが、
これってエレクトリック・バンド『アイ・オブ・ザ・ビホルダー』
辺りのサウンドと基本は変わっていないんですよね。
これがチック・サウンドで、ず~っと変わらないのです。

意外な発見!ドラムスはスティーブ・ガットなのですがなかなか快演なのです。
A面ラスト《世界を見つめて》なんかは、ガットのテクニカル・ドラミング全開です。
それにしてもなんて壮大なタイトル。さすがはチック(笑)。
今改めて思ったのですが、ガットのドラムは「パタパタ」してるな~。
「パタパタ」はスネアとバスドラを叩くタイミングにあるわけですが、
このパタパタが4ビートには合わない場合が往々にしてあります。
横揺れのスイングにはならないのです。

定番ジャズ番組を聴いても、そこから今の私なりの発見があったりするところが
なかなか面白いのであります。

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ミュージックバード春の新番組!

春なのでミュージックバードの番組が少し変わりました。

ご存知のとおり「高野 雲の快楽ジャズ通信」は今期も継続放送中!
ついでにcross cultureチャンネルでも放送されるようになっちゃいました。

さて、今日から始まった番組があります。
「All About Riverside~リヴァーサイド物語」です。火曜日の22:00~23:00
http://www.musicbird.jp/channels/musicbird/thejazz/index.html

この時間、今までは吉祥寺のジャズ喫茶「Sound Cafe dzumi」のマスター泉さんが
パーソナリティーをつとめる「Free Music Archive at Sound Cafe dzumi」でした。
この番組も面白かったですよ。
去年10月にはジャズ友4人でお店に行き、泉さんとお会いしています。
そういえばあれ以来お店に行ってないぞ(笑)。

新番組の話に戻ります。

この番組の音源の提供、選曲は古庄紳二郎さん。
唯一の完本「Riverside Jazz Records」の著者であり、
世界的なディスコグラファー&コレクターです。
私は古庄さんとは「いーぐる」連続講演後の打上げで、何度かお話をしています。
すごく優しくて温和な方です。
聞き手はジャズ・プロデューサーの小針俊郎さん。
小針さんは「いーぐる」連続講演のボーカリスト特集をしたりするので、
私はその講演に参加したこともありますし、他の講演でもお見かけしています。

4月はリバーサイドのスター4人を特集するそうで、
第1回目の今日はセロニアス・モンクでした。
なかなか落着いた雰囲気の番組になっていて、
小針さんと古庄さんの余裕の会話が素敵でした。

記念すべき1曲目の『セロニアス・モンク・トリオ』は聴いたことがありませんでした。
他にかかったアルバムは『ブリリアント・コーナーズ』『ウィズ・ジョン・コルトレーン』
『マリガン・ミーツ・モンク』など。
古庄さんならではの興味深い話もいくつか聴けましたよ。

4月はビル・エバンス、ウェス・モンゴメリー、キャノンボール・アダレイと、
リバーサイドのスターが続くそうです。

この番組は大人のジャズ番組として聴いていくことにしましょう。

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舞鶴城公園の桜

昨日は午後天気が良かったので、舞鶴城公園の桜を見てきました。

昨年は桜を見に行ったら、信玄公祭りの「甲州軍団出陣」の日で、
出陣式典が始まる直前だったのでかなりの賑わいでした。
その模様はhttp://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_7c84.html

今年は今週末4/10,11,12が信玄公祭りです。
甲州軍団出陣の信玄公役は柔道の山下泰祐さんだそうです。

昨日はといえば、日曜日でお花見日和にもかかわらず人も少なく、
甲府の街の閑散とした状況を物語っていました。

P152 入口のところから見ると、舞鶴城公園は城壁だけで
天守閣はないのがわかります。
街の活性化のために天守閣を作ろうなんて話しもありますが、
この不景気ではそんな話は吹き飛んでしまっています。
桜もそれほどたくさんあるわけではありません。

P153 桜は今ちょうど満開です。
城壁の一番高いところに上がれば甲府の街が一望できます。
写真左の鉛筆のような塔は謝恩碑。
明治時代の大規模水害の復興にと、明治天皇が皇室の山林を
県に供与して、その記念に建てられたとか。
ご覧のとおり、人影はちらほら。

P154_4 枝にはびっしり桜の花が咲いていました。
空には少々雲がかかっていましたが、
青空をバックにきれいでしょ。
桜の花を見るとなぜか心がウキウキ。

P155 城壁の一番高いところから南側を 見下ろすと。
なかなかきれいに整備された公園と甲府のビル街。
でもここから見える程度の範囲にしか建っていません。
真中にある建設中の鉄骨は、町興効果が期待される商業ビル。
はたして甲府の街の救世主になるのか?

P156_2 東南東を見ると遠くに甲府盆地が広がります。
それにしても公園内に人影はまばらです。
こんなにきれいな公園なのにどうして皆来ないのか?
交通の便が悪い甲府なのに周りの駐車場が有料だからかも。
よく見ると遠くの山際は扇状地だというのがわかります。

P157 北側を見ると、桜のすぐ向こう側はJR中央線が走っています。
写真には写っていませんがすぐ左が甲府駅です。
花見客が2組。こじんまりと花見中。
ひときわ目を引くのが高層マンション。
左側の奇抜なデザインのビルがYBS放送局。
確か丹下健三のデザインだったはずです。
写真中央から少し右の山際が武田神社。信玄屋敷があった場所です。

甲府に住む人もたまには舞鶴城公園に行きましょう!気持ち良いですよ!!

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クラプトン、フェイゲン、マイケル?

今回から「高野 雲の快楽ジャズ通信」の詳細レポートはしません。
気楽に聴いて、面白いことがあったら適当に書きます(笑)。

今日は「チェット・ベイカー特集」
ゲストはボーカル&フリューゲルホーン奏者のTOKUさん。
TOKUさんの声は低音の魅力、喋りはなんとなくY.M.O.の細野晴臣さん(笑)。

あらためてジャジーな成り行き任せの番組だなあと思いました(笑)。
でも、それがゲストの自然なトークや本音を引き出しているんですよね。

晩年のヨレヨレなチェットということで、
雲さんがかけた《イズント・イット・ロマンティック》
これはこれで良いですね~。
私は歌の後半のスキャットに妙に嵌ってしまいました。
トランペットの短いソロ。まろやかな音がいいんですよ。

TOKUさんの新作『ラヴ・アゲイン』から《ア・ポール・ニュー・ライフ》
雲さん曰く、このアルバムは上質ポップ・アルバム。
スティング、エリック・クラプトン、山下達郎などに通じる喜びとのこと(笑)。
1曲目のつかみはO.K.な曲です。
この曲、ちょっとクラプトンの《チェンジ・ザ・ワールド》に似た曲調ですね。

アルバムにはドナルド・フェイゲンの《ウォーク・ビトウィン・ザ・レインドロップス》
も入っているんだとか。
この曲は私も大好きなんです!

TOKUさんのジャズ演奏、「真剣に遊んでいる」とのこと。
「遊ぶ」と言ってもいい加減な気持ちではありませんよ。
なかなか興味深いことを言っていました。

TOKUさんのアルバムからもう1曲、《ロック・ウィズ・ユー》
おや、この曲って、マイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』に入っていた曲。
このレコード、当時マイケルが宣伝していたスズキのスクーター「ラブ」(懐かしい)を
私が大学通学用に親に買ってもらった時にオマケとしてもらったものです。
この曲はその中でも好きな曲ですよ!
メロウでせつね~な感じが好きなのです。

でも最高のメロウ&せつね~は《アイ・キャント・ヘルプ・イット》ですね。
この曲でのメロウなエレピ(ローズ)が最高!
私はこの頃の黒人マイケルが好きです。
かわいい笑顔が最高ですよ。

TOKUさん好みの曲と私好みの曲。
同じような匂いがプンプンします(笑)。
キー・ワードは「せつね~」かも?

そうそう今日はチェット特集でした(笑)。
ジェリー・マリガン・カルテットの《マイ・ファニー・バレンタイン》も良かったです。
私はチェット・ベイカーのトランペットも好きですし、アンニュイな歌も好きです。

雲さん。TOKUさんのライブ。ちゃんと見に行ってあげて下さいね(笑)。

<アフター・アワーズ編>
tommyさんが登場して、TOKUさんとカメラトーク。
マニアなオヤジトーク全開です(笑)。
盛り上がりの中フェード・アウト。

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「PCMジャズ喫茶」に例の話題がチラッと!

今日のミュージックバードの「PCMジャズ喫茶」を聴いていたら、
ジャズ批評2009年3月号「対談 後藤雅洋×いっき」の内容が
チラッと出てきました!

今日もまたクオシモード『モード・オブ・ブルー』をかけたんですよ。

そして曲が終わったあとで、岩浪さんから
「これを聴いて70年代ミューズのような演奏と言う人がいるようだけど」
という発言があり、それを受けて寺島さんと岩浪さんが
「70年代ミューズは歳をとってちょっと疲れてきた人達がやっていて、
それとクオシモードを一緒にするなんてとんだ勘違いだ。」
というようなことを言っていました。

誰が言ったとは言いませんでしたが(言うと色々支障があるのでしょう。笑)、
これは明らかに上記の後藤さんと私の対談で後藤さんが言っていたことです。
こんなところにしか突っ込みを入れられなかったのは残念なんですが、
寺島さんに、それも人気番組で取り上げてもらえたなんて嬉しい。

せっかく対談したのに何も反響がないのではがっかりですからね。
ひょっとしたら次のジャズ批評5月号に寺島さんの反論があるのかも?
これは楽しみになってきましたよ。

さて、本日のゲストは人気ジャズイベント「東京JAZZ」のプロデューサー
というNKHエンタープライズの妙齢な女性でした。
このイベントはNHK他が主宰していたんですね。
知りませんでした。

今日はそのゲストの選曲が面白かったです。
日頃自分達がかけない曲だから面白いということで、
寺島さんはゲストに4曲もかけさせてあげていました(笑)。

その4曲は以下のとおり、
ボーカルからジャズに入ったとのことで、3曲はボーカルです。

ダイナ・ワシントン(vo)
『ウィズ・クリフォード・ブラウン』から《ユー・ゴット・トゥ・マイ・ヘッド》
これを朝聴くと頭がシャキッとするとか。
ダイナのビーンという感じの高音歌唱が良いと。
なかなか面白いことをいいますね~。

キャノンボール・アダレイ(as)
『マーシー・マーシー・マーシー』から《スティックス》
これをi-PODで朝繰り返し聴きながら気持ちを高めて出社するんだとか。
これも面白いですね~。

サラ・ボーン(vo)
『クレイジー・アンド・ミックスド・アップ(邦題:枯葉)』
から《枯葉》
これは「高野 雲の快楽ジャズ通信」の「枯葉特集」でもかかりました。
全編スキャットの超絶技巧アップ・テンポ曲。私も好きなんですよ。
これを聴くと些細な悩みは吹き飛ぶと言ってました。
わかるな~、その気持ち。

シェイラ・ジョーダン(vo)
『ポートレイト・オブ・シェイラ』から《ダット・デア》
昔悩んでいたときに聴いたら諭されるような感じがしたとか。
こういう味のある歌は私も好きです。
これ、レコードを持っていたのに、今日気付いたことがあります。
この感じ、リッキー・リー・ジョーンズの『ポップ・ポップ』の中の同曲に似ています。
『ポップ・ポップ』って、オーディオ・チェックなんかによく使われたCDです。

寺島さん曰く、選曲のポイントはファンキー。なるほどねっ。
私も上記のアルバムは全部持っていました。

ゲストはハン・ベニンク(ds)も好きだということで、
寺島さん選曲で『3』から《テイク・ジ・A-トレイン》もかけました。
これは曲の長さの都合からの選曲です。

なるほどこういう型にはまらない視点の持ち主がプロデューサーなら、
「東京JAZZ」も良いのではないかと思いました。

今日の寺島さん。
クオシモードを選曲していたので想像はつくと思いますが、
これからは踊れるジャズだと言っておりました(笑)。
そして、青山あたりのクラブでDJをやりたいんだとか。
(う~ん、そのバイタリティーどこから来るんですか?参りました。)
今DJとか言うけれど、ジャズ喫茶でやっていたことも同じだと豪語。
曲をかけてどれだけの人が踊るかで競うイベントをやりたいなんてことも(笑)。
ゲストがそれをメグでやりましょうと言ったら、それはダメみたいでした。
「東京JAZZ」に女性だけのバンドを呼んだほうがいいとかも言っていましたね。
(安易な発想。ゲストも半分あきれぎみです。)
最近NHK内での不倫の話をよく耳にするとか言って、不倫論まで展開。
(おやおや、そんなこと言っていいんですか~。ゲストも困っていましたよ。)
「東京JAZZ」で上原ひろみは人気があるという話の流れで、
今日もまた山中千尋と大西順子はめんどうだと言っていました(笑)。

ピアノ・トリオやワン・ホーン・カルテットこそジャズだと言っていた
寺島さんを支持していた皆さん!
ついていってますか?

本番組レポートは、音楽専門・衛星デジタルラジオミュージックバード
THE JAZZチャンネルで放送している「寺島靖国のPCMジャズ喫茶」
もとにして書いています。
他にも楽しい番組が盛りだくさん。
放送を聴いてみたい方は ミュージックバード からお申し込みできます。

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お店でかかっていたのを聴いて買い!

昨日の続きです。新宿のディスクユニオン・ジャズ館でお目当ての新譜を探している時、お店の中でかかっていたのを聴いて買いました。

P150 ジェフ・”テイン”・ワッツ『ワッツ』(2008年rec. Dark Key Music)です。このCDはtommyさんもしばらく前にブログで紹介していましたね。メンバーは、ジェフ・ワッツ(ds)、テレンス・ブランチャード(tp)、ブランフォード・マルサリス(ts,ss)、クリスチャン・マクブライド(b)、1曲のみゲスト:ローレンス・フィールズ(p)です。

アートワークは日本人Miho Morita、オレンジ基調の色彩がなかなか良いと思います。ジャケット内側の鮮やかな色使いも惹かれるものがありますね。ジャケットの温度感は中身の温度感と一致しているんじゃないでしょうか。

さて、お店でかかっていたのは《Katrina James》《Owed...》。どうやらこの選曲に上手いことやられた感ありです(笑)。《Katrina James》はブランチャードのトランペットとブランフォードのテナーの熱い掛け合いがカッコよく、《Owed...》は一転ブランフォードのソプラノとピアノがリリカルで優しいメロディーを奏でていたからです。こんな感じのバランスでアルバム全体が作られているなら買いだと思いました。

ところが通して聴いてみると、ピアノが入った曲は上記の1曲のみ、あとは2ホーン、または1ホーンのピアノレス・カルテット、トリオなんですよ。そして前半は普通のアレンジになっているのですが、後半は台詞ありの曲とか、掛け声が入ったドラム・ソロ中心の曲とかになってしまいます。私としてはもう少し普通のアレンジの曲で通してほしかったのになあ。

なぜかというと、ブランチャードとブランフォードが良いソロをとっているからです。ブランチャードは久々に聴いたけれどやっぱりジャズ王道で良いし、ブランフォードだって前回の自己のアルバムみたいに力みまくってなくて、良い塩梅でバリバリやているじゃありませんか。イタリアなども良いのですが、やっぱりこういうニューヨークの音は出ないんですよね。

ちょっとスモーキーな音に録っているのも良くて、それによってライブ・ハウスやジャズ喫茶の雰囲気が醸し出されているのがグッド!ワッツはとにかく溌剌とプレーしてフロントを煽ります。とても楽しそうに叩いている感じがも伝わってきますよね。マクブライドも負けじと力強く弾いていますよ。う~ん、ニューヨークの熱いジャズは良いです。敢えて言えば、落着いた曲をもう2曲くらい入れてほしかった。

ところでこのCD何で値段が\3,000以上するのでしょう?年度末セール10%OFFがなかったら買わなかったと思います。でも買っておいて良かったです。ネットを調べて見たらAmazonは取扱い中止で、HMVは入荷にかなりの日数を要します。輸入盤は配給事情が悪いものがあるから要注意ですね。

アルバム名:『WATTS』
メンバー:
Terence Blanchard(tp)
Branford Marsalis(sax)
Jeff "Tain"Watts(ds)
Christian McBride(b)
special guest : Lawrence Fileds(p)


今日から「高野 雲の快楽ジャズ通信」が、ミュージックバードのcross culture(11ch-1)チャンネルで23:00~24:00に放送されます。
今までは日曜日に聴けない場合は録音していたのですが、これからは木曜日の再放送が聴けるのでめんどうがなくなります。

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お店のポップを見て思わず買い!

日曜日、ミュージックバードの公開録音に行く前に、新宿のディスクユニオン・ジャズ館で新譜CDなどを買いました。極最近の気分は中古レコードよりは新譜CDに向いています。年度末セールなので輸入盤は3枚買うと10%OFFですしね。

毎度毎度言いますが、ディスクユニオンのサイトで新譜をチェックしておきました。売れ筋のCDなら、お店に入ってすぐの陳列棚を探せば良いのでしょうが、どうも私が買いたいものは売れ筋じゃないみたいなので、探すのが大変だったりします。

フリー・ジャズの棚もすぐに探します。その後、北欧系の棚とか探してから、楽器ごとの棚を探すという感じで、1時間近く狭いお店の中を行ったり来たり、ちょっと挙動不審かもしれませんね(笑)。

さて何を買ったかというと、チェックしていったものは、デヴィッド・ビニー(as)『サード・オケイジョン』(ビニー久々の新譜で、凄いメンバーの1枚)と、メルヴィン・ギブス(b)『エンシェンツ・スピーク』(ピート・コージーやメデスキー参加のエスニック・ラップ・ジャズ)です。内容についてはそのうち紹介します。

P149 今日紹介するのはアトレ・ニーモ/インゲブリクト・ホーケル・フラーテン/ホーコン・ミューセット・ヨハンセン『コンプリート・コミュニオン』(2006年rec. BOLAGE)です。これはお店のポップ(宣伝の札)を読んで、思わず買ってしまいました(笑)。ジャケットの緑色とあずき色と白色の組合わせもいい感じだと思います。

なんと言ってもメンバーが凄いです。アトレ・ニーモ(ts)、ホーコン・ミューセット・ヨハンセン(ds)はノルウェーのグループ「モティーフ」のメンバーで、インゲブリクト・ホーケル・フラーテン(b)は言わずと知れた「アトミック」のベーシストです。アトミックは相変わらず若者を中心に人気なのですが、モティーフは最近話題になりませんね。どうしているのでしょう?

タイトルからピンときたあなたは偉い!そうです。ドン・チェリー同タイトルアルバムの再演です。ポップにもありましたが、別に元のアルバムを聴く必要はありません。王道サックス・トリオの演奏に浸れば良いのです。時にはフリーキーな咆哮もありますが、フリーというよりはバップの範疇です。

強靭なベースと手数の多いドラムの上で、どことなく余裕を感じさせるおおらかなテナーのアドリブが気持ち良いです。リズムはクラブ・ジャズやジャム・バンド経由のラウド感を持っていて現代的。ドラムは手数が多い割には上手い按配の音密度になていてうるさくなく、ベースも強靭な割にはテナーを脅かすわけではないです。テナーを包み込む感じかな。テナーも俺が俺がという感じではないですが、きっちり存在感はあります。

3者のバランスがとても良いのがこのサックス・トリオのポイントだと思います。3人の技量が上手くバランスしていて良いのです。そして、忘れてはいけなにのがドン・チェリーの作った曲なのでしょうね。曲を生かしたからこそ、おおらかで広がりもあるサウンドが展開されているのではないかと思います。この雰囲気が私のお気に入りです。

さっき書いたようにお店の中をうろうろしていたのですが、この日はかかっていたCDに’ピンッ’ときてしまいました。そのCDは明日紹介します。

アルバム名:『complete communion』
メンバー:
Atle Nymo(ts)
Ingebrigt Haker Flaten(b)
Hakon Mjaset Johansen(ds)

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秋葉原ジャズ・ミーティング

一昨日は、秋葉原でミュージックバードの公開録音を見てきました。番組名は「Brand-new CD 田中伊佐資のジャズ・サウンド大爆発!オレのはらわたをエグっておくれ」です。今回のテーマは「~ハイスペックCDの魅力~ ミューザック音源で聴く、迫力のHQCDサウンド!」

この番組は私も何度か聴いたことがあります。そして今回の目玉はあのクリスタル・ディスク(ガラス製のCD、反射面は金メッキ)1枚20万円(成金CD、笑)が聴けるということです。メンバーはいつものジャズ友4人です。

P145 日曜日の秋葉原はやっぱり人が多いですね~。北西の出口のところはすっかりきれいになってしまいました。

久しぶりに秋葉原に来たのだからちょっとお買い物でも。ということで、雑誌「analog」シェルリード線の比較記事で評価が高かったものを買うことにしました。ラジオセンター内の平方電気で売っている特製シェルリード線です。

久しぶりにお店を覗くと、ケーブル職人の中村さんはいませんでしたが、若い方がケーブルを製作中でした。早速「シェルリード線下さい。」と言うと、なな何と!ピンの在庫がなくてシェルリード線が作れないのだとか。「analog」誌にのったせいでかなり売れたみたいです。雑誌の効果恐るべし!

ピンは注文中だそうですが、入荷日が結構ラフだそうで、来週くらいには入る予定だとか。地方から来ていることを告げると、注文予約して送付も可能とのことでしたが、再来週にジャズ喫茶「いーぐる」へ行く予定なので、その時に再度寄る事にしました。既に予約もかなりあるとも言っていました。残念!

P146  さて、集合時間には少々間があるので、お決まりの「ラジオデパート」に立ち寄ることにしました。そうか今日は日曜日、かなりのお店がお休みでした。なので真空管パーツを売っているお店を見ておしまい。

次は隣にある「キョードー」で真空管を見ました。最近は真空管アンプ熱も冷めているのですが・・・、真空管を見ると買いたくなってしまいます。危うくナショナルの6FQ7@\2,000を買いそうになってしましました。どうせすぐに使う予定はないのだからと、グッと我慢。危ない危ない(笑)。

会場のほうに向かうと、アレッ!ダイナミック・オーディオの買取センターがあったところはシャッターが降りていました。う~ん、ここまで不況の波が・・・。実はもう少し先のダイナミック・オーディオの中古を売っているビルに店舗が統合されていました。やっぱり大変なのねっ。途中でメイド喫茶のチラシをもらいました(笑)。足裏マッサージとかするお店のようです。

P147_2 会場は「PCMジャズ喫茶」の公開録音の時と同じ、「レフィーノ&アネーロ」です。石丸電気のハイエンド・オーディオ販売店ですね。ここのオーディオは何百万円の機器がこれでもかというくらい展示されています(笑)。ここまで高いと私には縁がないので、浮世離れした世界に写ります。

今回の録音場所も「PCMジャズ喫茶」の時と同じで、2階の売り場の奥でした。来客の方はほぼ中高年のオジサン。ジャズ・ファンというよりオーディオ・ファンです。

P148 今日のシステムはなんと総額1,000万円以上!目ん玉飛び出ます(笑)。スピーカは最近発売されたJBL。アンプとCDはLindemann audiotechnik。クリーン電源も使用。スピーカーケーブルもぶっ飛びの高額品です。透明のフラットケーブルでどう考えても製造コストが高くつくシロモノ。あ~あ、ついて行けませ~ん(笑)!

今回のオーディオは価格なりのいかにもハイエンド・オーディオというまっとうな音がしていました。思えば「PCMジャズ喫茶」の時はちょっとひどかったなあ~。HQCDもクリスタル・ディスクも聴けて良い体験ができました。そうそう、クリスタル・ディスクの商品はクラシックしかないそうで、今回はジャズを録音した特製デモ盤を聴かせてもらいました。業界の内輪話も聞けて面白かったです。

今回の収録は5月8日(金)20:00~21:00THE JAZZチャンネルにて放送されます。

収録後はジャズ友4人衆の飲み会です。万世橋脇のビル内にある居酒屋で乾杯!話のネタは尽きないわけで、ジャズやオーディオについてあれやこれやと。そういえば女性に関するエロ話はないねということになったのですが、ジャズにエロスを感じているんだからこれもエロ話だと、わけのわからないことを言いつつ盛り上がったのであります(笑)。

おかげで帰りの電車時間も忘れる始末。指定席予約していた電車にあと10秒差で間に合いませんでした(笑)。しょうがないので最終の電車で自由席に座って帰りました。tommyさん、待ち時間の間お付き合い下さりありがとうございました。恒例行事となったジャズ・ミーティングは楽しい!

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