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なかなか深いです。「高野雲の快楽ジャズ通信」

昨日は高野 雲の快楽ジャス通信26回目「MJQ特集です。

放送の内容は高野 雲さんのブログ:快楽ジャズ通信をご覧下さい。
かかったCDも紹介されています。

皆さん勘違いしていたのかも知れませんが、今回が詳細レポートのラストですよ。

MJQ=モダン・ジャズ・カルテットは20年近く活動して解散し、
何度か再結成を繰り返しました。
MJQは雲さんにとって個人的に異質な位置づけだそうです。
それはジャズ・メッセンジャーズなどからジャズに入ったので、
管楽器が入ってこそジャズだと思っていたところがあるからだそうです。

MJQはヴァイブ、ピアノ、ベース、ドラムの4人が、
丹精でクラシカルで上品な演奏をしていたので、
最初はなんておとなしいジャズなんだと思ったとか。

ところが聴けば聴くほどじわじわ染みて、
リーダーのジョンルイスの趣味もあって禁欲的、ストイック、丹精な音の佇まいだが、
じわりじわり滲み出る微妙な黒さ、微妙な緩さ、音の綾に気付き
MJQのとりこになったのだとか。

ここでMJQの説明がありますが、省略します。

活動歴が長いので、今回は代表的なものを中心に選曲。

まずはグループならでは一体感、ノリの良い曲。
アルバム『ザ・シェリフ』からタイトル曲

これは初めて聴いたのですが、確かにノリが良い曲ですね。
こういう明るく元気なところから入るのは雲さんらしい選曲だと思いました。
曲のアレンジが凝っているのも聴き所なのでしょう。
(これ以降、緑字は曲を聴いての私の感想などです)

グループならではの一体感と躍動感を聴く、
掴みの良いノリの良い曲ということでの選曲でした。

次はこの曲こそがMJQらしい曲《朝日のように爽やかに》
ジョン・ルイスの考えが演奏に色濃く反映されています。
ジョン・ルイスはニュー・メキシコ州のアルバカーキで育ったそうで、
周りは全て白人一家だったのだとか。
なので趣味も教養も白人ぽくなったそうです。

ルイスのバックグラウンドはクラシック。
バッハ作品集もあることから、バッハに傾倒していたのではないかとのことです。

バッハというと、演奏する時には対位法に悩まされるそうで、
通常右手はメロディを弾き、左手は伴奏で和音や分散和音を弾いて、
右手をサポートをするような形なのですが、
バッハの場合は左手も別なメロディーをとります。
バッハの曲をかけて説明してくれます。
右手と左手が独立したメロディーで合わさって1つの曲になります。

対位法をジャズに取り入れたのはMJQが初めてというわけではありません。
ここでパーカーとマイルスがサボイでやっている《アーリュウチャ》をかけます。
パーカーとマイルスが追いかけっこするような感じでやっています。

MJQが対位法をジャズに最初に取り入れたわけではないですが、
意図的に戦略的にバッハ的なものをバロック的格調をもって取り入れた
グループがMJQです。

イントロはバロック的。
続くテーマ部でのジャクソンのヴァイブに対するルイスのピアノが対位法。
雲さんとディレクター嬢が、左手部と右手部を合わせてキーボードで
弾いてくれたので分かりやすかったです。

アルバム『コンコルド』から《朝日のように爽やかに》

今までそこまで考えずに聴いていました(笑)。
なるほどね~。そう言われるとまた聴き方が変わってきますね。
ジャクソンのソロでのルイスのバッキングも面白く聴こえてきました。

丹精で聴きやすい演奏。
実はパシー・ヒースが良い働きをしているとのことです。

雲さんが好きなポール・チェンバースはパシー・ヒースをお手本にし、
そのポール・チェンバースをロン・カーターがお手本にしたとか。
ヒース⇒チェンバース⇒カーターのサウンドの変化を、
ベーシスト雲さんならではの視点で考察します。
なるほどね。

カルテットだけの演奏はつまらないということで、
オーケストラとの共演で音に厚みを付けているもの。
アルバム『スリー・ウインドウズ』から《ジャンゴ》

こんなアルバムがあるとは知りませんでした。
変化球選曲としてはこれもありですが、これだけ聴くかと言われれば、
ちょっといまいちかな~(笑)。

再結成後の演奏で、編曲が凝っていて面白いと言えば面白いと言ってます。

次はシネジャズ。映画音楽。サウンドトラックです。
アルバム『たそがれのベニス』から《三つの窓》

これはコニー・ケイの小さなシンバルの音が印象的です。
かなりクラシックよりで静的な音楽です。
聴きようによっては退屈する可能性大です(笑)。
この味わいがわかるようになるには時間がかかるかもしれません。

そしてミルト・ジャクソンの話も忘れてはいけません。
コロコロ転がる、涼やかで気持ちの良いヴィブラフォンを味わう曲。
アルバム『ジャンゴ』から《ニューヨークの秋》

私としてはこっちのブルージーなヴィブラフォンがいいなあ~。
やっぱりこういうノリと音使いにジャズ・ファンとして敏感に反応してしまいます。
う~ん、やっぱりこれだよね。

最後の曲。
ミルト・ジャクソンのあだ名「バッグ」は目の下のくま(袋)のことです。
そのバッグ(ミルト)が作ったグルービーな曲
アルバム『ラスト・コンサート』から《バグズ・グルーヴ》

私としてはこういうジャジーな演奏がやっぱり好きです。
バッハ対位法だけだと辛いかな~。
こういう演奏があって、バッハもありというのが私にとってのMJQです。

今回は楽理やうんちくが多かったかな。
でもそれを知ればまた聴き方も深くなると思いました。
こういう具体的な解説は雲さんならではなのだと思います。

<アフター・アワーズ編>

ディレクター嬢。今回の特集でヴィブラフォンの見方が変わったそうです。
クラシックからするとジャズはもっとダサイのかと思ったとか。
ヴィブラフォン、ヴァイブラフォン、ヴァイブ。
今回の放送では色々な言い方をしましたが、どれも正しいということです。

楽譜初見弾きのコーナーです。
楽譜に♭が4つ付いていて難しいそうです。
結構ゆっくりな演奏が意外と良い味わいを出していましたよ。
でもそのあまりにたどたどしい演奏に雲さんがあきれて途中終了(笑)。
その後の展開が良いのにと雲さんは残念そうでした。

ミシェル・ルグランのアルバムの中のマイルスの演奏でお耳直し(笑)。

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