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時々黒いスピリチュアルジャズが聴きたくなる!

時々黒い、それもスピリチュアルなジャズがむしょうに聴きたくなる時ってありませんか?

最近のジャズはブラック・パワーが色濃く感じられるものがありませんよね~。だから黒いジャズが聴きたい時は、昔のやつを引っぱり出してきて聴くしかありません。1970年前後の頃のやつとかは当時の臭いも含めて私は結構好きなんですよ。

P68 そんなわけで、今日紹介するのはゲイリー・バーツ『アナザー・ユニティー』(1968年rec. Milestone)です。歴史的にどうこうとか名盤とかではありませんが、結構好きなアルバムです。ジャケットの天体写真がスピリチュアルでグッドだと思いませんか(笑)?

メンバーは、ゲイリー・バーツ(as)、チャールス・トリバー(tp)、ファラオ・サンダース(ts)、スタンリー・カウエル(p)、レジー・ワークマン(b)、フレディ・ウェイッツ(dsです。どうです真っ黒けな錚々たるメンバーでしょう。

A面はタイトル曲のみ約24分の演奏です。テーマは8ビートでゴスペルというかダウン・トゥー・アースな感じなのですが、各人のソロになるとフリーになったり、4ビートでやっています。最後にテーマに戻ったりもしません、そういう意味でかなり自由な構成になっています。でもこの人達の出す音って、どうしてこんなに黒いんでしょうね~。黒人だからと言えば、もちろんそうなのですが・・・。

サンダースは予想を裏切らず、ブヒョブヒャとロング・ソロをとる場面もあり、これぞスピリチュアル!バーツはリーダーということもあり、サンダースに負けじと頑張ってますね~。トリバーは特に変わったことなどはしませんが、吹くだけでパワーがみなぎった黒いジャズが飛び出してきます。う~ん、黒い!

そして、チャールス・トリバーとストラタ・イースト・レーベルを起こしたスタンリー・カウエルのピアノが黒くて美しいんですよ。知的な黒さなんですよね。今でいうとバラク・オバマっていうところでしょうか?フレーズのブラック・ビューティー度はハービー・ハンコックと近いものがあります。カウエルのほうがちょっとマイナー感があってそこがまたイイ(笑)。

ベースのワークマンはコルトレーン・カルテットに在籍して、スピリチュアルなものはしっかり学んでいますから、ここでもゴリゴリやっていますが、目立つというよりしっかりサポートしています。ウェイッツもしっかりやることはやってサポートに徹した感じです。

バーツのアルト・サックスを楽しみたい人には、バーツのワンホーン・カルテットによるB面の4曲をおすすめします。皆さんもたまには黒いジャズを堪能しませんか?そうだっ!今度渋谷の喫茶「JBS」へ行ったら、ゲイリー・バーツのオススメをリクエストしてみよ~っと!

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コメント

は〜い、いっきさん、こんばんは。やっと復調の兆し。
このアルバム、年末に雲さんとJBSに行った時に、マルカムがかけてくれました(笑)。
この辺はマルカムもツボなのだと思います。いいよね〜。

投稿: tommy | 2009年1月 8日 (木) 01時06分

重過ぎず、むしろピャラピャラとにぎやかで聴きやすいですね。

投稿: | 2009年1月 8日 (木) 04時42分

tommyさん。雲さん。こんばんは。
tommyさんが復調しつつあるのは何よりです。
ちょっと心配していました。
そういえば、年末にJBSへ行った時は、チャールズ・トリバー特集だったって書いていましたよね。なるほどその中にこれもありましたか。やっぱりマルカムはこの辺りはしかり押さえているんですね~。
雲さんが言うとおり、賑やかな感じで聴きやすいです。

投稿: いっき | 2009年1月 9日 (金) 00時55分

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