今日は高野 雲の快楽ジャス通信の10回目の放送でした。
フリューゲルホーン奏者の土濃塚隆一郎さんをゲストに招いて、
「フリューゲル・ホーン特集」です。
放送の内容は雲さんのブログ:高野 雲の「快楽ジャズ通信」
をご覧下さい。より詳しく掲載されているうえに、
かかったCDも紹介されています。
お~っ!懐かしい声です。
この声この声、昔土濃塚さんの番組で聴いていた声です。
土濃塚さん、フリューゲル・ホーンの演奏は10年だそうです。
トランペットを吹いていて持ち替える楽器がほしくなり、
フリューゲル・ホーンになったとか。
雲さんはトランペットとフリューゲル・ホーンが
同じように聴こえちゃう場合があるとか。
土濃塚さんもそういうことがあると言います。
これは楽器の音を録音時に加工していたりするのでやむを得ないとのことです。
私も当然どっちだかわからないことはあります。
チャック・マンジョーネの『フィル・ソー・グッド』がバックに流れています。
どうしてかというと、土濃塚さんはチャック・マンジョーネが好きなんだそうです。
実は私、今日新宿ディスクユニオンジャズ館で『フィル・ソー・グッド』のレコードを
いつものフュージョンコレクションということで買ってきました。¥315、トホホ!
なんという偶然じゃ~っ。
フリューゲル・ホーンといえばバラードや落着いた感じの曲に使われるイメージ。
雲さんはアート・ファーマーの吹くイメージからそう感じていたということです。
土濃塚さんは、フリューゲル・ホーンも演奏者によって違って、
バラードに使うだけじゃないと言ってます。
土濃塚さんは美しい音色が好きだけど、フリューゲル・ホーン一本で勝負するので、
バリバリ吹いたりするとのことです。
いきなりアート・ファーマーの柔らかい演奏と
土濃塚さんのバリバリ演奏との比較です。
まずは、アート・ファーマーの《朝日の如くさわやかに》。
(今回も私が曲を聴いた感想は緑字にします)
ファーマーらしいリリカルな演奏。趣味の良いトランペッターの面目躍如ですね。
続けて、土濃塚さんの『トップ・ギアー』から《ブラック・バタフライ》。
出だしからバリバリ吹いていますね。同じ楽器とは思えません。
ちゃんとフリューゲルのまろやかな感じもあります。
今時のモード曲ですね。カッコイイ曲だと思います。
ドラムの音がファットになっているところが、クラブ方面を意識してい感じです。
極端な違いの例ですね。
土濃塚さんによると、この曲はライブで盛り上がり、ぶっ壊れる感じだそうです。
ベース弾き雲さん、トランペットとか管楽器は音一発で演奏の良いところを
持って行っちゃうとか諸々、羨ましいとか言ってます(笑)。
まあ、ベース奏者にも良いところはあるとも言ってますが。
やっている楽器によって、それぞれ似たような人間性があるとかないとかも。
雲さんは土濃塚さんのCDをたくさん聴いて、
「この人は歌いたかったんじゃないか?」と思ったそうです。
前のアルバムに入っている《チェンジ・ザ・ワールド》や《クロース・トゥー・ユー》
とかを聴いてそう感じたとか。
土濃塚さんは、いいメロディーがすっと入ってくる曲が好きらしいです。
その流れで、『トップ・ギア』では椎名林檎の曲をやっています。
《丸の内サディスティック》です。
この曲、椎名林檎好きな雲さんが1、2位を争うくらい好きな曲なんだとか。
雲さんはこの曲にジャズを感じたとも言っていて、土濃塚さんも同意しています。
いきなり土濃塚さんのフリューゲル・ホーンと雲さんのベースで
合わせて演奏しています。
カッコイイなあ~。お2人とも楽しそうです(笑)。
土濃塚さんの『トップ・ギアー』から《丸の内サディスティック》。
エレピのイントロからフリューゲルが入って曲を吹くのですが、
メロー・レイジーな感じがイイですね。
お~っ!これって、意外や意外、チェンジ・ザ・ワールドに似てますよ!
雲さん「いいですね~。」と、この演奏の感じ、気に入ったみたいです。
土濃塚さんは、歌うかの如く、こういう持ち味の曲も吹くんです。
お次は、ケニー・ホイーラーの『ヌー・ハイ』から《スマッター》
バックのメンバーもピアノのキース・ジャレットをはじめ素晴しいんですよ。
ECMレーベルらしいクールで爽やかなサウンドですね。
キースのピアノも最高です。このアルバムは私も好きです。
次はマイルスの曲ということで、土濃塚さんとのマイルス話です。
土濃塚さんは『オン・ザ・コーナー』の壊れてる感じが好きだそうです。
このアルバムを上げるとは、かなりマニアックですね。
マイルスの『マイルス・アヘッド』から《ニュー・ルンバ》。
私はこれを始めて聴いたのですが、
ギルの中間色的な柔らかい包み込むアンサンブルの上で、
マイルスがなんともフワッと心地良いソロをとっています。
マイルスはフリューゲル・ホーンのまろやかな音を上手く使いますね~。
こういう当たり前のことをキチッとやるところがマイルスの凄さだと思います。
雲さん「素晴しい、この辺がトランペットと間違えちゃう。」と、
出てくる音色はやっぱりマイルスのものだということです。
「アート・ファーマーもチャック・マンジョーネも、もともとはトランペット奏者で、
フリューゲル・ホーンを吹いても同じ持ち味は出ている。」と、土濃塚さん。
「ファーマーはフランペットも使ったりと、楽器は変わってもパーソナリティは
変わらない。」と、続けます。
ここで土濃塚さんから、
フリューゲル・ホーンとトランペットの楽器としての違いのお話です。
フリューゲル・ホーンは、サックスを作ったアルフレッド・サックスが作った楽器で
まだ時代が浅いとのことです。
木管で言えばサックス、バスクラは同じような指使いで似たような音域だけれど
違うというのに似ているとか。
雲さんはサメとシャチに喩えていました(笑)。
土濃塚さんによると、
フリューゲル・ホーンはボソボソの中抜けの音になっちゃう傾向があるんだとか。
柔らかいけど芯のつまった音にするために、奏法も変わったらしいです。
雲さんからの「なぜフリューゲルに専念したの?」という問いに、
土濃塚さんは「単純にこの楽器が好きだから。」と答えています。
もうラストの曲です。《ジブラルタル》。
スタンリー・タレンタインの『シュガー』に収録とのことですが、
あれ、レコードには入っていないようなのですが?CDには追加収録?
(輸入盤CDのボーナストラックに入っているそうです。)
フレディ・ハバードのアルバムにはいくつか入っている彼の代表曲とのことです。
土濃塚さんの『トップ・ギアー』から《ジブラルタル》。
これは勇壮なカッコイイ曲ですね。
バックにオルガンの音が薄く入っているのがイイ味を出しています。
後半のドラム・パーカッションのソロも良いアクセントです。
時間の都合で途中フェード・アウトです。
雲さん、「音の洪水が気持ち良いですね~。」と、楽しそうです。
パーカッションも色々入っていて、鍵盤も4回かぶせているとか。
今回はフリューゲル・ホーンという楽器の魅力が
良くわかったのではないかと思います。
それに土濃塚さんの演奏の魅力も伝わってきました。
かなり内容が濃かったですね~。
最後に、来週は松本茜さんと言っていましたが、
放送順番が変わっているんですよね。
ミュージックバードで聴いている人の特権「アフター・アワーズ編」
今回は、土濃塚さんのフリューゲル・ホーン、雲さんのベース、
ディレクター嬢のキーボードも加わって、《星に願いを》のセッションです。
ジャズに慣れないディレクター嬢参加ということで、テンポを落としています。
なのでちょっと眠くなってしまうような・・・(笑)。
フリューゲル・ホーンのソロは良い感じでした。
*
最後に重大な告知をさせていただきます(笑)。
この度、私は雲さんのご厚意に甘えて、ナナナナナントッ!
「快楽ジャズ通信」にゲスト出演することになりました! (⌒0⌒)ノ
それも、おめでたい!年明け一発目(1/3と1/4)の放送ですよ。
「パット・メセニー特集」であります。
実は昨日、番組収録をしてきてしまったのです。
雲さんの番組なのに、私かなりお気楽にペラペラしゃべってしまったような・・・(汗)。
雲さん、どうもありがとうございました。
どんな番組になってしまうのか? 怖いよ~っ!
「いっき」とは一体どんなアホなのか?
知りたい方は番組を聴いてやって下さいませ~っ!
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