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雲さんゲストの3回目PCMジャズ喫茶(その2)

昨日は高野 雲さんの「快楽ジャズ通信」ジャズ・ピアニストの松本茜さんがゲスト出演して、私はそのキュートな声にメロメロになってしまったいました(笑)。

そこで今日は、先日レポートした雲さんゲストの3回目PCMジャス喫茶でかかった松本茜さんの曲の部分をレポートします。

ちなみにこの回は今週のPCMジャズ喫茶でリピート放送されますから、今回聴き逃がした人は今週土曜日10/25の14:00~16:00の放送を是非聴いてみて下さい。

この曲がかかる前に、岩浪さんがかけたハイ・ファイブ・クインテットと寺島さんがかけたルーティーン・ジャズ・セクステットを巡る議論についても、ちょっとツッコミを入れておかないといけないんですが、その話は後日とします。

さて、雲さんが最近の女性ピアニストの良い人がいると言うことの一環で松本茜『フィニアスに恋して』から《オール・ザ・シングス・ユー・アー》をかけることになります。雲さんはCDを聴いた時点でもう松本茜さんが気に入っていたんですね。その後自分の番組にゲスト出演がかなったというわけです。

雲さん「タイトルからフィニアス・ニューボーンの再来みたいな売り出し方だったでしょう。」と切り出すと、
寺島さん「なんでみんなそこに拘った売り方するのかね~。」と言い、
雲さん寺島さんともに「《シュガー・レイ》とか確かにやっているけど、ピンと来ない。」と言います。
寺島さん「評論家連中がフィニアスだフィニアスだとか言うけど、全然フィニアスなんか感じないよね。」と加えます。
すかさず岩浪さん「どちらかと言えばハンプトン・ホーズですよね。ノリが。」と言い皆さん同意します。
寺島さん「フィニアスはもっと原始的ですよね。」
岩浪さん「フィニアスはもっとエキセントリック。」
長澤さん「新人を売り出す時、誰かに似ているってわかりやすいから、常套手段だね。」と言って、皆さんも同意します。ここまではまあそんなところでしょう(笑)。

雲さん「やっぱり後半の《オール・ザ・シングス・ユー・アー》とオリジナル曲《ハーフ・ブラッド》の2曲がいいなあと思って。」と言います。
寺島さん「《オール・ザ・シングス・ユー・アー》をかける理由はどういうところにあるんですか。」と質問します。
雲さんまずイントロを聴いて下さい。多分作曲してそこに別なイントロをつけている。で、もう《オール・ザ・シングス・ユー・アー》というより松本茜の曲みたいに感じる。つまり3拍子でやっているってものあるかもしれないんですけれども、テーマ弾き終わって、普通コード進行に基づいてアドリブするんだけど、しばらくA♭Gかな?同じコードの循環で少しメロディーで遊ぶんですよね。そこも結構きもちイイんですよ。」と説明します。さすがは雲さんきちんとした説明ですね~。
寺島さん「A♭Gなんて言って煙に巻かないで下さいよ~。我々巻かれないけどね。つまり、さっき言った《オール・ザ・シングス・ユー・アー》らしくなく聴こえるってのが大事だね。」と同意します。わかってらっしゃる!
雲さんが続けて「なんかオリジナルっぽく聴こえて、なんか非常に素朴な感じっていうかね。」と言うと、

岩浪さん「僕はこの曲好きじゃないんですよ。やたらミュージシャンがやりたがるけどね。全然この曲好きじゃない。」と言い出します。へ~そうですか。私はこの曲がアドリブのイマジネーションが出やすいコード進行なんじゃないかと推測します。
寺島さん「わかりました。それはまあ岩浪さんの個人的な意見ですので、あんまり意に介さずに、《オール・ザ・シングス・ユー・アー》聴いてみましょう。」と言って、岩浪さん軽くあしらわれてます(笑)。
曲がかかります。

最初の付け加えられたイントロ部分はなんとなく郷愁を呼ぶ日本的なメロディーです。
アドリブに入って同じコードの循環で少しメロディーで遊ぶところは、加えられたイントロのメロディーをモチーフにしているのではないかと思います。似たような雰囲気になっていますから。
コード進行に基づくアドリブ部分は、やたらと美メロにせずちょっと翳りがありつつ強い響きも織り交ぜるところがポイントだと思いますね。非常に繊細な心の機微が出ているところがイイんじゃないでしょうか?雲さんの番組に出た感じと茜さんのブログから、ご本人のパーソナリティーがそのまま出ている感じがします。
弾き方では右手のタッチはまろやかだけど非常に粒立ちがイイですね。

寺島さん開口一番「こんなきれいなピアノでしたっけ?」と言い出しますやっぱりアルバム聴きじゃなくて曲聴きだから、自分にひっかからない曲だと忘れてしまう。
岩浪さん「他のもあるんですよ。ハンプトン・ホーズみたいなこうアフター・ビートで乗っているやつもね。他のスタイルのも入っているんですよ。このアルバムね。」とフォローします。
寺島さん「俺そういうの良くないと思うな。」と言います。キタキタ!
雲さんが「確かにスピーク・ロウの冒頭なんか、結構かっとばしてますもんね。アップ・テンポで。」と言うと、真面目に答えます。
寺島さん「せいぜいCD1枚でしょ。その中にあれもこれもって、我々望んでないですよ。1枚だったら今回はこの1枚にかけた自分の強い気持ちみたいなものを聴きたいですからね。」と言い出します。自己中ですね(笑)。
岩浪さん「フィニアスに惚れたんならね。」と言います。すぐに寺島さんよりに(笑)。
寺島さん「フィニアスがどうのこうの言うんだったら、フィニアス・ニューボーンみたいに弾きゃあいいじゃないですか?そりゃあやっぱね、プロデュースのある程度失敗って言いたいですけどね。」と言います。キターッ!プロデューサー論。

雲さん「演奏そのものはどうでした?イントロいいなあと思って、出だし。」言います。流れを切りました。それでいいんです(笑)。
すかさず岩浪さん「出だしはイイね日本民謡風の。」と言い、私と同じだ~。
寺島さん「イントロだけだね。こう言ってはなんだけどと言います。そうですか
岩浪さん「本編に入るってから平凡だね。」と言い、派手さはないけど、繊細でいい味だと思うけどなあ。
寺島さん「平凡になりましたね。もっともメロディーを知ってるせいかもしれないけど。」と続け、
岩浪さん「音にメリ、なんか強弱があんまりないし。」と言います。繊細なんですよ。茜さんは。
寺島さん「録音のせいもあるかもしれないけど、ベースがモウモウしてるし、ピアノが平坦で、その~、強弱メリハリに欠けるってのもありますよね。」と言います。くるか?
雲さん「ベースが伴奏にっ徹しちゃっていますからね。もうちょっと出てもいいかな。」と言い、
寺島さん「今色んな新しいトリオのタイプが出てくると、伴奏に徹したっていうのは、ひょっとするとなまくらに聴こえるかもしれないですね。やっぱりだれかが仕掛けていって、切った貼ったって要素を少しでも入れないと、古臭いピアノ・トリオって感じられるかもしれない。」と言います。キターッ!オーディオ的寺島ピアノ・トリオ論。
雲さん「イントロがイイとおっしゃっていただけたんでもってきた甲斐がありました。」と言い、雲さんがイイと言ったところが認めてもらえてよかった!
岩浪さん「日本民謡風のね。」と言います。

なかなか面白いですね。それぞれの個性がよく出ていました。まあ、これは番組全てにおいてこんな調子だから面白いのです。

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コメント

いっきさん

おはようございます。

>雲さんが最近の女性ピアニストの良い人がいると言うことの一環で

ということはじつは建前で、本音は、その一週間後に行われる後藤さんとの「ジャズ批評」誌上・女性ピアノ対談に向けてのモニター調査というのが目的でした(笑)。

ライナーを書いているはずの岩浪さんや寺島さん、あまりCDの内容を覚えていないことが面白かったです。

岩「ボク忘れちゃったの」
寺「そういう素直なところが岩浪さんのいいところですねぇ。こういうことは、なかなかいえませんよ!」

オフレコだったか、オンレコだったか忘れましたが、このような会話も交わされてました(笑)。


投稿: | 2008年10月21日 (火) 06時42分

昨日、雲さんが持ってきた、「快楽ジャズ通信」の茜セッションを聴いた。なかなか良かった。スタジオでは超安いキーボードとアンプでやっているのだが、それを感じさせない音色とプレイでした。茜ちゃんはピアノだけではなくキーボードもいいと思います。

投稿: tommy | 2008年10月21日 (火) 14時14分

こんばんは。

雲さん。

>後藤さんとの「ジャズ批評」誌上・女性ピアノ対談
そうですよね。その対談の内容が気になってしょうがないんです。
そろそろ発売になるのかなあ。

あれだけライナーの書き方をああだこうだ言っておきながら、自分がライナーを書いたCDの内容をあっさり忘れるってのは、どういうことなのでしょう?ライナーを書くくらいだからこのCDを推薦しているんですよね?

岩浪さんが忘れるのはまあいつものことなんでしょうが(笑)、寺島さんまでも忘れているっていうのは、ちょっと情けないような感じがします。

今回岩浪さんがかけたハイ・ファイブ・クインテットですが、前回の戸坂順子さん出演回で、寺島さんがかけたという話が出ていましたよね。実はその時に岩浪さんは「これを聴くんだったら、元気の良かった頃のフレディ・ハバードを聴きますよ。」なんて言っていたんですよ。それが「男の隠れ家」の未来を感じるジャズの1位に推薦して、今回の番組でこれをかけたんですから笑えます。

tommyさん。

そうですよね。あのセッションの《スピーク・ロウ》はなかなか良いですよね。私達3人推薦ということで、そのうちキーボードを弾いたアルバムを作ってもらいたいですね(笑)。放送では途中フェイド・アウトしちゃうのが残念でした。

投稿: いっき | 2008年10月21日 (火) 20時48分

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