スティーブ・スワロー
昨日紹介したジョンスコのアルバムに参加しているベーシストのスティーブ・スワローが好きだと言うコメントをtommyさんからいただいた。それと、スワローが弾くエレクトリック・ベース(エレベ)の音が普通ではないという話もあったので、今日はスワローが参加したアルバムを紹介します。
まずは、ハンス・ウルリク、スティーブ・スワロー、ヨナス・ヨハンセンの『ティン・パン・エイリアンズ』(2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、ハンス・ウルリク:ts、スティーブ・スワロー:el-b、ヨナス・ヨハンセン:dsで、サックス・トリオによる演奏です。
このアルバムについては前にブログで紹介している http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_e473.html ので参照願います。3人による柔らかい語らいが聴けます。
このアルバムのライナーノーツにも3人の写真があって、スワローがエレベを持って写っています。普通でない音を出すエレベはやっぱり普通のエレベじゃないということでその写真を載せます。
このエレベはボディーが空洞になっていますね。特注なんでしょうね。まあ、スティーブ・スワロー・モデルとか言って一般市場でも販売されているのかも知れません。それにしても見た目はただのお爺さん。とてもアートなベースを弾く人には見えません(笑)。
ついでにスワローのベースがたっぷり楽しめるアルバムをもう1枚紹介します。スティーブ・キューンとスティーブ・スワローの『トゥー・バイ・トゥー』(1995年rec. OWL)です。キューンのピアノとのデュオ・アルバムです。キューンの曲が6曲、スワローが4曲、ミッシェル・コロンビエーの曲が1曲入っています。
スティーブ・キューンの『スリー・ウェイブ』(1966年rec. CONTACT/Flying Dutchman)などで共演歴のある2人なので相性はバッチリ。キューンはビル・エバンス系のピアニストですが、硬質なリリシズムという感じよりは柔軟でクリアなタッチのピアノを弾く人です。こういうところがスワローの柔軟で繊細なベースにマッチしています。
グイグイ乗るようなところはなく、しなやかなスイング感に溢れた演奏が心地良いです。スワロー作曲《リメンバー》なんかはワルツの美メロ曲でホントにスインギー、ウキウキすること請け合いです。
これもスワロー作曲で《レイディーズ・イン・メルセデス》という洒落たタイトルの曲はどこかで聴いたことがあるメロディーです。これAry Barrosoの《AQUARELA DO BRASIL》と同じじゃありませんか?スワローさんパクっちゃいました?(笑) 私はこの曲が大好きなんです。
キューンの曲も良い曲が多いですよ。《トゥー・バイ・トゥー》の洒落たブルース・フィーリングや、スロー・バラード《ララバイ》におけるクラシカルな響きの深い情感などはとても気に入っています。
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コメント
スティーブ・スワローって、こんなに歳とったんですね。「カーラ・ブレイ」とのレーザー・ディスクの映像が印象に残っていただけに、ちょっとびっくり!今はセミ・アコ・ボディのエレベを使っているんですね。でもスワローのベースの不思議さは、エレベなのに、すごくアコースティックな響きがすることなんです。これは誰にもマネができない。同じ楽器とアンプを持っていても・・・きっとムリだと思います。
投稿: tommy | 2008年9月 4日 (木) 02時45分
tommyさん。こんばんは。
私もこの写真を初めて見た時、同じくちょっとビックリしました(笑)。こんなにお爺さんになっているとは思わなかったです。
tommyさんのおっしゃるとおり、このベースやアンプを使ったからといって同じ音は出ないんでしょうね。確かににアコースティックな響きがしますね。そこが魅力です。
投稿: いっき | 2008年9月 4日 (木) 20時25分