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ジョンスコの異色な1枚

昨日に続いてジョンス・スコフィールドの異色な1枚を紹介しましょう。

最近はジャム/ファンク路線の活動が多く、メデスキー,マーチン&ウッドと共演したりしているジョンスコですが、全編アコースティック・ギターを弾いている作品があるのをご存知ですか?

P139 『クワイエット』(1996年rec. Verve)がそれです。私は後藤さん著「ジャズ選曲指南」で知りました。メンバーは、ジョン・スコフィールド(ac-g)、ウェイン・ショーター(ts)、スティーブ・スワロー(b)、ビル・スチュワート(ds)、ドゥドゥカ・ダ・フォンセカ(ds)と、ランディー・ブレッカー(tp)、ハワード・ジョンソン(tuba他)、他5人のホーン・サックス陣です。

ショーターは3曲しか参加していませんが、ショーター節が聴けるのは貴重です。ドラムはビル・スチュワートともう一人で曲によって叩きわけています。ホーン・サックス陣にはフレンチホルンやチューバなどが入っています。

全曲ジョンスコが作曲し、1曲はスワローが編曲していまいますが、他はジョンスコが編曲しています。単なるギター弾きにとどまらず、サウンド・クリエイターとしての面を前面に出したアルバムです。

ホーン・サックス陣は包み込むような淡い音色のアンサンブルを奏でていて、その上でジョンスコがジャンゴ系アコースティック・ギターを淡々と弾いています。ホーン・サックスのアンサンブルはとてもセンスが良く、映画音楽を聴いているような感じがします。春の午後のほのかな日差しが似合いそうな曲が並び、ホンワカした気分になって気持ちイイですよ。

ひねくれフレーズを弾くブルージーなジョンスコは一体どこへ行っちゃったのでしょう。予備知識なしにこれを聴かせてジョンスコだと気付く人は少ないと思います。こんな才能を隠し持っていたとは驚きですね。やっぱりこの人只者じゃないのです。サウンド・クリエーターとしてのジョンスコを知るアルバムとして必聴だと思います。

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コメント

いっきさん、こんばんは。ジョンスコはそれほど聴きませんが、スティーブ・スワローは好きです。スワローのエレベの音はフツーではありません(笑)。なぜ、あんな音が出るのか?出せるのか不思議です・・・。今後の研究課題ですね。

投稿: tommy | 2008年9月 3日 (水) 00時51分

tommyさん。こんばんは。

スティーブ・スワローは私も好きです。なんともノホホンな雰囲気を醸し出すベース音と4ビートのウォーキング・ベースのフレージングのスムーズさが良いと思います。

音については、最近の写真で見るとセミアコの特注ベースを使ってあの音を出しているようです。ご参考まで写真をUPします。

投稿: いっき | 2008年9月 3日 (水) 20時36分

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