レコードとCDを買ってきました。(その3)
レコード・CDハンティングもいよいよ最後のお店となりました。
その前に、ディスクユニオンの吉祥寺ジャズ・クラシック館と御茶ノ水ジャス館でお店に流れていたCDを紹介しておきましょう。
まずは吉祥寺、ミシャ・メンゲルベルグの『ノー・アイディア』が流れていました。1998年発売で最近再発されたものです。ピアノ・トリオで1曲を除いてスタンダード曲を演奏しています。最初はどうということはなかったのですが、レコードを探しているうちに耳にひっかかるようになりました。そこでジャケットを確認したら上記のアルバムだったのです。ミシャらしいちょっとひねったメロディーや、時々混じるフリーなアプローチがアクセントになってなかなか良い感じでした。ミシャのピアノ・トリオは既に2枚持っているので、これを買うかどうかは微妙です。
次は御茶ノ水、ダニエル・スキャナピエコの『ライフタイム』が流れていました。スキャナピエコは最近新譜が出たハイ・ファイブの人気サックス奏者であることはご存知だと思います。相棒のファブリツィオ・ボッソtpやステファノ・バティスタasも参加している今時のイタリアン・ハード・バップです。上手いし洒落た演奏ではあるんですが、もうひとつ”グッ”とくるものがないんですよね~、これ。そのうち中古品が出たら買ってもいいかなっ。
では最後に行ったお店について。そのお店は東北沢にあるEBONY SOUNDSです。前に2回行ったのですが、両日とも出張販売に出ていてお休みでした。今回は3度目の正直ってわけです。小田急線の東北沢で降りて5分くらい歩いたところにあります。
お店へ近づくと、あれっ、今日もシャッターが閉まっているような・・・。お店の前に着くと一方のシャッターは閉じられていて、もう一方のシャッターは上まで完全に上がっていない状態です。お店はやっているの?一瞬戸惑いました。上がりきっていない奥にはガラス戸があり、中を覗いて見るとお客さんがいます。なんだやっているじゃないですか。
お店に入ると小さいスペースですが、レコードはきれいに棚に並んでいました。各レコードのタグもコンディション他、ちょっとしたコメントも入っていてわかりやすいもので、好感が持てました。在庫を全部見たわけではありませんが、ブルーノートの後期ものやプレスティッジの後期ものは在庫が豊富でした。
お店でかけていたのもオルガン入りのソウル、ファンキー・ジャズなので、その方面には力を入れているようです。先にいたお客さんも若い人でしきりにそういうアルバムを探していました。店主と親しそうに話していたので常連さんだと思います。
その常連さんはプレスティッジのファンキー・ジャズを2枚ほど試聴して、店主とアルバムに関する質疑をしていたのですが、買わずに帰っちゃいました。最近の若者は割り切っていますね。私なら試聴したら何か買わずに帰ることなんてできません(笑)。若者がこういうオリジナル盤専門店で買うアルバムって、クラブでかかるようなソウル、ファンキー・ジャズなんですね~やっぱり。
私はというと本日2度目の遭遇、『ミルト・ジャクソン・カルテット』(プレスティッジ)が気になりました。ジャケットの傷みが激しいということで、盤質「EX」でオリジナル盤なのに¥7,350です。ひとまず目を付けておいてほかのものもチェックした後に試聴させてもらいました。
盤は目視では大きな傷はなしですが、聴かせてもらうとやっぱりプチ・ノイズが少々気になります。でも音はイイなあ~。ミルトのヴァイヴの音に芯があてまろやか~っ!シンバルも厚い鳴りです。N.Y.C.で溝あり。店主は「最初期盤ですね。ノイズは当時の盤質からすればこんなものです。」と、う~ん、でもあきらめました。このお店は盤質「EX+」なら問題なさそうですね。
じゃあということで次に目を付けていたアート・ブレイキーの『ジャズ・メッセージ』(インパルス)内容は前に紹介:http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_5c7a.html を試聴させてもらいました。盤質「M-」だけのことはありました。ほぼノイズなしです。モノラル盤のオレンジ・レーベルでVAN GELDER刻印あり。それにしては安い¥9,450です。不人気盤だから安いのかと思ったら、ジャケットに極小さいピン・ホールがありました。なるほどねっ、私はそんなの気にしないのでO.K.これ買いました。
帰ってからステレオ日本盤と聴き比べましたが、毎度同じ感想になってしまいます。日本盤は低音を増強していてバランス重視の音、オリジナル盤はしっかりした中域を軸にした濃い音なのです。う~ん、この差を聴いてしまうとオリジナル盤がほしくなってしまうんですよね。
さてレコードをの会計をする時にちょっと店主と話をしました。10月に池袋でやる恒例のCD&レコード・フェアーに出店するそうでチラシをくれました。「そっちでは試聴出来ないけど、よろしかったらどうぞ。」と誘っていただきました。池袋のCD&レコード・フェアは気になっていたのですがまだ行ったことはありません。今度行ってみようかなあ~。
「またよろしくお願いします。お店が時々休みになるので、来る時には電話で確認を入れて下さい。」と言われました。私の過去の体験からなるほどと思いましたよ(笑)。この店主、オリジナル盤専門店にいがちな感じではないんですよ。なかなかハンサムで高級オーディオ店にる店員さんな感じです(笑)。このお店は気に入ったので、また行くことにします。
これにてレコード・CDハンティング終了。歩き回って疲れてので、中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」へと向かいました。ではまた明日。
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コメント
確かに映像は飽きやすいです(笑)。2〜3回くらいしか観ないでしょうね。でも、初心者にジャズ聴かせる時有効なんですよ。オイラたちは、映像がなくてもジャズを聴くのが定着しているのですが、ジャズに馴染みのない人には新鮮。ラファロの店長ユタカは、ペアで来た客が会話がなく、盛り下がって沈滞いるとCDをやめてDVDをかけるそうです(笑)。そしたら「もう1杯ください」となるらしい。ジャズの入口としては映像は必要な時代になったと思います。また、のちのちのジャズ研究にも役立ちます。
投稿: tommy | 2008年9月18日 (木) 18時53分
tommyさん。こんばんは。
そうですね。初心者にはとても有効でしょうね。ジャズの演奏はパフォーマンスとして見ても意外と面白いところがありますよね。「キースって中腰で弾いているの。ヘン!」みたいな(笑)。ジャズDVDでつかみはO.K.
ユタカさんはなかなかの策士ですね。たのもしい。
投稿: いっき | 2008年9月18日 (木) 21時32分
私も最初は音より映像でしたからね。
「スイング」で映像見ていなかったら、今頃は、カタギで真面目なサラリーマンをやっていたと思います(笑)。
投稿: 雲 | 2008年9月19日 (金) 05時27分