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2008年9月

CDのアートワーク

やっとカテゴリーの整理が終わりました。20のカテゴリーになりましたので記事の検索もやりやすくなったのではないかと思います。

今日はCDのアートワークについて。CDのパッケージはレコードとは違ってだいぶ小さくなってしまったので、アートと考えなくなってしまったようです。それでもCDのパッケージなりのアートワークを考えているミュージシャンもいるのです。

P168 これはジム・ブラック(ds)ひきいるグループ:alasnoaxisの『スプレイ』というアルバムです。内容はこれぞ21世紀のジャズ。と聴いただけで顔をしかめる方もいるでしょう(笑)。yoshitomo naraさんのイラストをジャケットにし、中にはこの人のイラストの小冊子が付いています。私はこの人のイラストが妙に気に入っています。

詳しくは明日紹介しますが、自分達の新しい音楽に取り組んでいるミュージシャンは、CDのアートワークにも拘るってことなんでしょうかね。こういうのを見ると日本のただ売らんかなの制作姿勢や某レーベルのエロジャケとの差にため息が出てしまう私がいるのですが、どう思いますか?

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ショーターの『セカンド・ジェネシス』

先日ショーターの『アダムズ・アップル』を紹介したら、tommyさんと雲さんからいろいろコメントをいただきました。その中で『セカンド・ジェネシス』(1960年rec.VeeJay)の話になりまして、お2人がうまいことを言っていたんですよ。

tommyさん

『セカンド・ジェネシス』はスゴク、セツネー良いアルバムです。ちょっと、ノスタルジックな気分もある、秋の夜には最適なアルバムだと思います。ショーターのイメージがちょっと変わりますね。

て言ったら、雲さん

いやぁ、嬉しいコメントです!

このアルバムのショーターのプレイは、
すごくメロディにストーリー性があるというか、
流れがあるんですね。
まるで、音物語を聴いているような気分になるのですよ。

たしかに、秋の夜にはセツネーです(笑)。

と返したんです。

P167 私は最近このレコードにぜんぜん針を落としていなかったので、早速引っぱり出して聴いてみました。すると・・・、お2人の言うとおりではありませんか。さすが、ポイントを押さえています。

メンバーは、ウェイン・ショーター(ts)、アート・ブレイキー(ds)、シダー・ウォルトン(p)、ボブ・クランショウ(b)です。これもワン・ホーン・カルテットでした。それにしてもジャケット写真はなんなのでしょう。ジャスっぽくないです。黒人女性のおでこにアゲハ蝶がとまっているという写真。インパクトだけはありますね(笑)。

デビュー2作目ということで、その後のオカルト・黒魔術色がないぶん、シンプルにショーターのテナー・サックスが楽しめます。非凡なメロディー・センスもよくわかります。そのメロディーが気持ちよく流れてつながっていく様は快感です。それからブレイキーのドラムが特に良いですね。適切な煽りと抜群のドライブ感。うまい具合にショーターを引っ張ります。ウォルトンもよくショーターに迫っていると思います。

全8曲中、5曲がショーターの作曲なんですが、私は《ペイ・アズ・ユー・ゴー》と《セカンド・ジェネシス》が気に入りました。やっぱりショーター、ちょっと変なんですけど私の美メロのツボをくすぐりました。今まで何度か聴いていたのに、今日突然胸にズキンときました。ジャズってこういうのがあるからたまらないのです。

セツネー秋の夜長には最適なアルバムです。
今また聴いているんですけど、あ~やっぱりセツネー!

このアルバムを再認識させてくれたtommyさんと雲さんに感謝です。

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自然の驚異?

昨日の夕方、雲がなんとも幻想的な感じだったので写真を撮りました。ちょっと不気味な感じもします。

P166_2 昨日紹介したジェームス・ブラッド・ウルマーの音ってこんな感じなのかもしれません(笑)。

挿入する画像のサイズ他が変えられることがわかりました。今までは小さい画像だったので、これからはもう少し大きい画像にしようかと思っています。

今日はこれにておしまいです。

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ジェームス・ブラッド・ウルマー

今日は過激にジェームス・ブラッド・ウルマーといきましょう。最初に聴いたのは今から25年くらい前、渡辺香津美に憧れてギターを弾いていたジャズ好きな従兄からこれイイよっと薦められて、当時流行ったレンタルレコード屋で借りて聴きました。

P165 借りて聴いたのは『ブラック・ロック』(1982年、CBSソニー)です。メンバーは、ジェームス・ブラッド・ウルマー(g,vo)、アミン・アリ(b)、カルヴィン・ウエストン(ds)、コーネル・ロチェスター(ds)、ロナルド・ドレイトン(g)、ロン・サンダース(sax)、アイリーン・タッチャー(vo)です。ライナーノーツを書いているのは青木和富さん。当時青木さんはアバンギャルド・ジャズの最高の理解者だったのではないかと思います。

ウルマーですが、当時のスイングジャーナル誌で「ヘタ」「ウマイ」で大論争が起きていました。支持派と非支持派に真っ二つにわかれて論争していました。私はと言えば、イマイチよくわからなかったです。当時の私にはロックに聴こえたし、ブラック・ミュージックの何たるかもよくわかっていなかったから、ウルマーの音楽にあまり興味がわかなかったのです。

それで今聴いてみると面白いですね。この溢れるグルーヴの快感は何なんでしょう?気持ちイイの一言です。でも良く聴くとジャズのタメのある後ノリとは正反対のツンノメリ加減の前ノリです。せせこましいにもかかわらす黒人特有のネバッこいグルーヴ感があるところがキモカワです(笑)。

ウルマーの歌もなかなか味があるじゃありませんか。ギターのキレだって凄いもんです。そうそうアバンギャルドジャズとはいいながら、かなりポップな方向に振られているので、難解さは無いと思います。ぱっと聴いた感じではジャズファンクだと思いますが、ここにはかつてオーネット・コールマンの門下生でもあったウルマーのまさに「ブラック・ロック」が展開されているわけです。

ウルマーは、『ブラッド』とかリベレーション・ミュージック・アンサンブルの『ノー・ウェイブ』とかも面白いですよ。ジャスは4ビートでアコースティックだとか言ってないで、こういうジャズも聴いてみてほしいんですよね。

私はジャスの深みに嵌るようになって、どんどんジャスの領域が広がっていったんですが、どうして最近の人はある範囲から外に出ようとしないのでしょう。私からすれば、それは好奇心の不足以外のなにものでもないと思うのですがいかがでしょう?それとも安全地帯から出られないほど臆病な人ばかりなのかなあ?

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ウェイン・ショーター

さすがに昨日の「チョコベー」ネタはイマイチだったのでしょうか。ブログランキングが落ちちゃいました。最近1日のアクセス数は微増傾向にあるのに、ランキングは25位前後を行ったりきたりです。内容からいったらまあこんなものなのかもしれません。

さて、私の好きなサックス奏者ウェイン・ショーターのアルバムを紹介しましょうか。最初に聴いた時、ショーターはヘタなのかと思いました。とってもへんなフレージングで落着くところへ落着かないし、時々微妙に不安定な感じになるところがあるし、どうも聴き心地が悪いんですよ。作る曲もポピュラリティがあるとは思えない変なメロディー。後藤さんはこんなショーターを称して「オカルト・テナー」と自著に書いていました。私は上手いこと言うもんだなあと思いましたよ。

でも、でもですよ。この変なショーターを一旦好きになると中毒性があります。ウェザー・リポートをジョー・ザビヌルとやっていた頃、時々他人のアルバムに参加したりする(スティーリー・ダンの『エイジャ』など)のですが、そこで数フレーズ吹いていたらもうショーター・マニアは大喜びするわけです。「よくぞショーター、ソロをとってくれました。ありがたや。ありがたや。」となるわけです。会社のジャス・ファンの先輩と「やっぱいいなあ~」とよく言いあっていました。このショーター中毒症状(笑)については後藤さんも自著で書いています。

P164_2 今日紹介するのはそんなショーターの『アダムズ・アップル』(1966年rec. BLUE NOTE)です。メンバーは、ウェイン・ショーター(ts)、ハービー・ハンコック(p)、レジー・ワークマン(b)、ジョー・チェンバース(ds)で、ワン・ホーン・カルテットです。

私の持っているレコードはリバティー盤を東芝音楽工業(現東芝EMI)が直輸入したものです。VAN GELDER刻印がありません(涙)。最初廉価輸入CDを買って、東芝EMI盤に買いなおし、更に今持っているものに買いなおしたというアホな遍歴があります。困ったものです(笑)。

さて内容は如何に。これはまずショーターのアルバムの中ではあまり注目されません。地味というかトンガリ度が低いと言いましょうか?私はそこが好きなんです。A面1曲目タイトル曲はいつもの変なメロディーなんですが、妖気が少なめでちょっとノホホンな感じがしてそこがカワイイ。ショーターも鼻歌を歌っているような感じなんですよ。この緩さが温泉に浸かっている気分です(笑)。

ハンコックのピアノはやっぱり今日も美しい。この人のハーモニー感覚は洗練されていますね。この人が弾いているだけで格調が5割増しって感じです(笑)。でもここでのハンコックも少し寛いでいるように聴こえます。鼻歌ショーター対格調高いカクテル・ピアノのハンコックって感じ?チェンバースのドラムもトニーやエルビンのように煽りまくっていないです。

A面2曲目《502ブルース》はジミー・ロウルスの曲なのに、ショーターがやるとまるで自分の曲にようになってしまいます。ワルツのスロー・バラード曲、美メロ曲だと思いますが、ショーターがやるとちょっとミステリアスな感じになって、そこが味わいを深くしています。ハンコックのバッキング&ソロはう~んやっぱり美しい。そればっかり(笑)。

B面1曲目、名曲《フット・プリンツ》が入っています。これはショーターらしさが出た曲ですよね。ソロも美味しいフレーズ出まくりです。そしておおらかに朗々と歌っています。こういうおおらかさが出ているところが、私は好きなんです。ハンコックについてはもう言いません。いいに決まってます(笑)。ワークマンのベース・ソロもこの曲に華を添えています。

ショーターのワン・ホーン・カルテットは『’ジュジュ’』がありますよね。こっちはエルビンがドラムで煽りまくり、ショーターもパワー全開でバリバリ吹いていて、マッコイが重厚なピアノを弾いくという熱い演奏でもちろん好きなんですけど、私は『アダムズ・アップル』のディープなショーター・ワールドが大好きなんですよね。

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「チョコベー」って懐かしい!

先日紹介した高野雲さんのブログ:「快楽ジャズ通信」の記念すべき第1回ラジオ放送日が以下のとおり決まりました。

全国コミュニティーFM局 : 10月4日(土)
ミュージック・バード : 10月5日(日)

さて、どんな放送になっていることやら、あと10日楽しみに待つことにしましょう。

話は変わりますが、今日ネットを何とはなしに見ていたら、懐かしいCM「君はチョコベーを見たか?」なる言葉が出てきました。アレッ!そのフレーズ凄く懐かしいぞ!でも、でも、でも、「チョコベー」なるものの実体が思い出せない。くやしいっ!

さっそくググッテみました。ありました!YouTubeにはCMもUPされているじゃ~ありませんか! すかさずクリック、「ピポピポピッピッー」そうそうこれこれ、森永のチョコレート菓子でした。

よく晴れた日に学校の校庭など平らな場所で、自分の影をしばらくの間見つめる。そして空を見ると、自分の影の形が薄っすら空に浮かんで見えます。要は校庭の白と自分の陰の黒の強いコントラストの残像が空に写って見えるってことですね。当時このCMを見て実体験しましたよ。40歳台前半の人、昔やったことあるでしょっ!(笑)

「持永チョコベー(シール付き)」のほうも見てみると、そうそう、そうだよ!このシールを集めていました。”ベーシール”と言っていたと思います。私は当時小学校4年生、友達の間でも大流行!「チョコベー」を買ってはシールを集めノートに貼り付けていました。今見るとクダラナイ、何でこんなシールがほしかったのでしょうか?動機がわかりません(笑)。う~ん、でもかすかにコレクション心をくすぐるものが・・・。

P0 世の中にはいろんな人がいますね。「チョコベー」について調べたホーム・ページまでありました。
http://members.jcom.home.ne.jp/hajimecyan/morinaga/cyokobe/cyokobe.html
.「ベェーシール一覧」は絶対に見て下さい(笑)。

今日はこれでおしまい。年齢限定ネタですみません。あまりにも懐かしかったもので・・・。

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マイルス・クインテット

今日はお彼岸の中日ということで、家と親類のお墓参りに行ってきました。天気もまあまあだったので、気持ちよくお参りすることができました。菩提寺の住職夫婦とお茶を飲みながらのんびり四方山話をして柿をたくさん食べてきました(笑)。それにしても久しぶりに柿を食べました。

P163 今日は久々にマイルス・デイビスのアルバムを紹介します。『ソーサラー』(1967年rec. COLUMBIA)です。メンバーは、マイルス・デイビス(tp)、ウェイン・ショター(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)です。俗に言う第二期黄金クインテットですね。

ジャズを聴き始めて間もない頃に、廉価盤(¥1,800)シリーズのものを買いまいした。今持っているのは2eyeステレオ・オリジナル盤です。第二期黄金クインテットは4枚のスタジオ録音アルバム『E.S.P.』、『マイルス・スマイルズ』、『ソーサラー』、『ネフェルティティ』を残していますが、レコードのたすきに書かれた文句を読んで『ソーサラー』を最初に買いました。

最初聴いた時は低音が少なくて、トニーのシンバル・レガートばかり目立つなあと思いました。当時はオーディオ少年一直線だったので古い録音の音質に抵抗がありました。でも、1曲目の《プリンス・オブ・ダークネス》に妙に惹かれました。日本語訳すると《闇の王子》ですよ。「ハンカチ王子」じゃありません。カッコイイじゃありませんか(笑)。

いかにもダークネスでモノトーンなメロディー、こんなメロディーはそれまでに聴いたことがありませんでした。漂うクールネスと怪しげな妖気、これぞショーターの曲っていう感じです。ちなみにこのアルバムにはマイルス作の曲は入っていません。

マイルスのトランペットは、クールなフレーズなんですけど秘める音のパワーはヒシヒシと伝わり、ハイ・ノートも芯があって胸にズシリときます。こんな音聴かされると参っちゃいますよね。ショーターはもうショーター節の一言、落としどころがわからずフラフラうねうね。高音ビーッ、ビーッのあと下がっていって低音ブオッ!なんて聴くとタマランです。ショーター好きには至福の演奏。でも最初に別のアルバムでショーターを聴いた時はヘタクソだと思いましたよ(笑)。

続くハンコックのピアノが妙に美しい入り方をします。前の2人がとんでもないだけに、普通に聴こえるのですが、これがクールでカッコイイ。甘さを抑えてきれいな音をちりばめた感じはハイセンス。やっぱり只者じゃありません。バックのトニーが更に凄い、シンバルをチンチキやりながら、リム・ショットも交えつつ、発作的にバスドラ・ドスンやタム・ロールやオープン・ハイハットのシャリシャリが入って、ソリストを煽っていく様は快感です。ロンもウォーキング・ベースとは全く異なるベース・ラインで空間を埋めていく感じです。

当時はこれほど細かくは聴いていませんが、何かとにかくカッコ良かったのです。サックス奏者の菊地成好さんがこの時代のマイルスに憧れて、今ダブ・エンジニアを加えたダブ・セクステットを率いているのは、マイルス・オタクの菊地さんらしいと思います。

続く《ピー・ウィー》はマイルス抜きで、ショーター・カルテットのバラード演奏です。マイルスがいなくてもマイルス・サウンドなんですよこれが。もうバンド自体がマイルスの血肉と化しているので、マイルスが演奏していなくたってマイルス・サウンドになっちゃうのです。ショーターのサックスが美しい。でもそれよりもっと美しいのがハンコック、湖面の細波の光の反射のようです。呼応するロンのベースもまた美しい。ビューティフル!トニー作曲だっていうんだから恐れ入ります。

3曲目《マスクァレロ》もショーター作の変な曲なのですが、マイルスが吹き出すとなんかスペイン調になり、マイルスは水を得た魚の如く、胸にグサグサくるフレーズの連発です。ショーターだって負けていませんよ。ショーター流うねうね哀愁表現。こういう胸にくるフレーズを甘さ抜きでクールにやるんだから凄いんですよ。

4曲目《ザ・シークレット》はアップ・テンポの曲です。ショターとマイルスの掛け合いで進行します。相手のフレーズに呼応しているんでしょうけど、2人の発想が違うからスリリングに展開していきます。さりげなくやっているように聴こえるんですけど、簡単にこうはいかないんでしょうね。

ここまでレコードA面。とにかくこの流れが大好きです。

B面は、マイルスとショーターの初顔合わせセッションのボブ・ドローの歌がラストに入っているからというものあるんですが、実は私あんまり聴きません(笑)。そういえば、雲さんはB面に入っている《リンボ》がショーターの曲としてイイ曲だっていってました。私はB面が悪いとか言うんじゃなくて、あまりにもA面が好きなのです。

「ジャス選曲指南」の中で後藤さんがこのアルバムを紹介していて、次のように書いています。

仕事中選曲に行き詰ると「プリンス・オブ・ダークネス」のメロディ・ラインが勝手にアタマのなかで鳴り出してしまうアルバム。人によってはこのショーター・オリジナルは「かなり変」というのだけれど、ワタシにはジャスト・フィット。
しかしこの流れるようなライン、いいと思いませんか。

これを読んで私は後藤さんに凄く親近感を持ちました。だって、ワタシもこのメロディがアタマのなかで鳴ることがあるんですもん。さらに私なんか口ずさんじゃったりします(笑)。というくらい思い入れのあるアルバムが『ソーサラー』です。

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祝!20000アクセス!

応援していただいている皆様のおかげをもちまして、本日20000アクセスを超えました!皆様に感謝です!

ブログをやってわかったことは、そう簡単にアクセス数なんて増えるものではないということです。でも少しずつではありますが1日のアクセス数と来訪者が増える傾向にはありまして、おかげさまで本日20000アクセスを突破しました。

これからも特に凄いネタとか、世間一般受けするようなネタとかはないと思いますが、地道にジャズ周辺の四方山事を書いていきますのでよろしくお願い致します。

そう言えば少し前にジャズ界隈で盛り上がった「菊池成孔「いーぐる」掲示板事件」の時には、tommyさんがオーナーを務めるジャズカフェ 「スコット・ラファロ」 への菊地さん出演交渉を巡る話題で、ブログ Tommy's Jazz Caf'e が盛り上がり、1日5000アクセスあったなんていうことも聞きました。

それと比較すると私の20000アクセス達成って、なんてつつましいお祝いなんでしょう(笑)!

事件当時は私のブログにも、ワード検索でそれなりの来訪者数がありました。まだそんなに経っていないのに、もう過去のこととして忘れさられようとしています(笑)。

P162 さて、今日も1枚アルバムを紹介しましょう。『クリフォード・ジョーダン・ミーツ・クラウス・ヴァイス』(1987年rec. JHM Records)です。これは、寺島さん著「新しいJAZZを聴け!」ジャズ批評100号「90年代ジャズ」の中の「寺島靖国&安原顕」対談記事「90年代のジャズは面白い!」を読んで感化された私が始めて手にしたユーロ・ジャズの1枚です。

メンバーは、クリフォード・ジョーダン(ts)、ジョン・シュレーダー(g)、ロバート・ディ・ジオイア(p)、トーマス・スタベナウ(b)、クラウス・ ヴァイス(ds)で、ライヴ録音盤です。これを買った時知っている人はジョーダンだけでした。確かディスクユニオン新宿ジャズ館に初めて行って、店頭のポップを読んで買いました。7年くらい前のことだったと思います。

1曲目《ブルーン・ブギ》は、同じメンバー構成のウェス・モンゴメリーのライヴ盤『フル・ハウス』にも入っている曲ですよね。向こうは名盤ですが、こちらも負けずになかなか快調に演奏しています。まずジョーダンの少々擦れたテナーの音にジャズ心が惹きつけられます。安定したスムーズなフレージングも快適です。

シュレーダーのギターはウェス的な感じもありますが、盛り上がってくるともっとブルージーかつソウルフルでアクが強くなります。この曲ではオクターヴ奏法は使わずにシングル・トーンで通しています。ジオイアのピアノはヨーロッパ・スイング系とでも言いましょうか?あくが少なく心地良いスイング感とメロディアスなフレーズを得意とするタイプです。

《ラッシュ・ライフ》におけるジョーダンのバラード演奏は、別に甘ったるい演奏をしているわけではないですが、胸にグットくるものがあります。年季の入ったマニアにも、やっぱりジャズはいいなあと思わせるものは持っているんじゃないでしょうか。

スタベナウのベースの音は寺島さん言うところのルーファス・リード系ユルフン音ですが、グーンと伸びる音は気持ち良いです。もう一人の主役ヴァイスのドラムもそつのないスイング感で皆をプッシュしています。

今思えば誠に正統派の典型的ユーロ・ジャズなのでした。ジョーダンが入っていることによりブルージーな部分や熱い部分がしっかり確保されたうえで、ヨーロッパの洗練された異国感が程好く混ざっているのです。

これを最初に聴かなくてダメなやつを聴いていたら、ひょっとしたらユーロ・ジャズなんて聴いていなかったかもしれません。最初からある程度レベルが高いのを聴いちゃったのが良かったのか悪かったのか?その後ダメなやつもたくさん聴くことになるのですが、これは良いと思います。

是非聴いてほしいのですが、問題は今これを入手できるのかどうかよくわからないことです。

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ジャズ喫茶「ジニアス」へ行きました

これまで記事の「カテゴリー」があまりにも大雑把だったので、もう少し細かく付け直しています。ブログは過去の記事がどんどん流れてしまうので、「カテゴリー」で記事を検索しやすくしておくことも重要ですよね。前からやろうやろうと思っていてやっと今日着手しました。まだ半分程度しかできていませんが、近いうちに全て見直すことができると思います。

さて、今日は先週のCD・レコード・ハントの後に寄った中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」の訪問記を書きます。久々に行きました。

Photo

午後7時過ぎにお店に入るとお客さんが誰もいませんでした。連休中日のこの時間じゃ無理もないかもね。まあ、しばらくすると常連さん達が何人かやってきました。いつものごとく緩めの内容のCDがかかっていました。誰がかかっていたか忘れちゃいました(笑)。

夕食もここで食べることにしていたので、いつものエビピラフセットを注文することにしました。マスター自身が作ってくれるところがなんかうれしいんですよね。ここのピラフは添えてあるレタスサラダの量が多目で、ピラフの味も美味しいので、私のお気に入りです。一緒に付いてくるセロリ&ゴマ風味のコンソメスープと糠漬けもおいしいのです。マスターがピラフを作り終え私のところへ配膳してくれた後、いよいよレコードをかけてくれました。

1枚目は、マッコイ・タイナー『ダブル・トリオズ』。日本(DENON)制作です。こんなレコード見たことがありません。タイトルどおり2組のベース&ドラムと演奏しています。どちらのトリオにもパーカッション奏者のスティーヴ・ソーントンが入っていて、上手い味付けをしています。重厚でしつこいマッコイ節がいつになく爽やか目に聴こえたのは、パーカッションによる効果かもしれません。なかなか良いアルバムでしたよ。Amazonで中古品がとんでもない価格で売られています。

2枚目は、ロバート(ボビー)・ワトソンと名前を忘れてしまったベーシストとの双頭バンド。ピアノはマルグリュー・ミラーでドラムがケニー・ワシントンです。ロバート・ワトソンのアルト・サックスは上手いんだけど、深みが足りないんですよね。このレコードは録音がルディ・ヴァンゲルダーなんですが、どうも音にキレがないんですよ。80年代のヴァンゲルダーは模索中だったのか、結構ひどいものがありますよね。内容もイマイチでした。

3枚目は、ジョニー・グリフィン・カルテット84年ベルギーライヴ盤です。ピアニストは誰か忘れましたがベーシストとドラマーは上記アルバムと同じです。さすがにグリフィンはいいですね。音も元気があって聴き応えのあるライヴ演奏でした。これはCD化されているか不明です。見つけたらほしいです。

そうそうマスターが「今日は80年代のやつをかけるからね。普段はなかなかかけられないんでね。」と言ってました。いつものことながら私が行くとマスターの日頃の欲求不満を満たしてあげられるようです。そこにはかけているアルバムを客がちゃんと聴ていない普段の実態があるようです。

80年代はアルバム紹介本が少なくて、ユーロ・ジャズがめちゃくちゃたくさん入ってきていたようなので、私なんかはほとんど知らないレコードばかりです。「ジニアス」の何千枚にも及ぶレコード・ライブラリーの中から、マスターが厳選して聴かせてくれるっていうんですからありがたいじゃありませんか。

4枚目は、全く知らないユーゴのヴァイヴ奏者『ティファニー・ガール』。ジャケットは黒人女性でソウル・ファンク・アルバムな感じなんですが、ゲイリー・バートン系のヴァイブによるさわやかアルバムなんですからビックリ。アルバム・タイトルともミス・マッチなんですよね(笑)。ピアノはケニー・ドリューで内容は如何にもユーロ・ジャズです。なかなか良いアルバムでしたが、ほしいかどうかは微妙です。

5枚目は、フレディー・レッドがリーダービッグ・コンボ。サックスにクリフォード・ジョーダンが入っていました。こんなアルバムがあるんですね~。フレディー・レッドっていうと私は60年代のイメージしか浮かばないんですよね。ホーン・アンサンブルはなかなか気持ち良く鳴っていました。各人のソロも悪くはないのですが、なんか印象が薄いアルバムでした。

途中から来た常連さんは、ジャケットを手に取りしげしげとながめたうえで、お店にあるジャズ批評のバック・ナンバーを引っ張り出して調べたり、マスターに質問したりしていました。調べるほうに夢中でかかっている音は聴いていなさそう。う~ん、見た目と行動でだいたい察しがつくのだが、この人はジャズがわかってませんね(笑)。

P83 6枚目は、ダスコ・ゴイコビッチ『ア・デイ・インオランダ』。このアルバムはブログで前に紹介しています。http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_b4b1.html を参照願います。このレコードは高いでしょうね。私は80年代のヨーロッパ盤はわざわざオリジナル盤を買おうとは思いません。音質的にはCDで十分だと思っています。私はAmazonで中古CDを入手したのですが、今Amazonのリストにはありませんね。入手困難盤なのかもしれません。

7枚目は、名前もしらないテナー奏者のワンホーン・カルテットで、ピアノがギルド・マホネス、ベースがハービー・ルイス、ドラムがビリー・ヒギンズです。テナー以外は知っている名前です。パブロ・レーベルでした。これまた全く聞いたこともなく、なんと発音して良いのかわからないテナー奏者なのです(笑)。演奏は良かったです。パブロ・レーベルは乱造気味なので、意外とまだ未知なる掘り出し物があるのではないかと思います。

私が「全然知らない人ですけどイイですね。」と言ったら、マスターは「イイでしょ。メンバーもイイしね。」といつものようにニコニコします。こういう知られざるアルバムをかけて悦に入っているマスターがかわいく見えます(笑)。

8枚目は、ジョージ・アダムス、ドン・ピューレン・カルテット見たこともないイタリア盤。やっぱりジャズ喫茶たるもの、同じメンバーでも普通のジャズ・ファンが知らないこういう盤をかけるところに意味があるのです。

普段はこういう選曲ができないのが今の「ジニアス」の営業形態なのです。だからと言って私がしょっちゅう行っていたら、多分マスターもこれほど真剣に選曲していられないと思います。たまに行くから良いのだと思いますよ。

帰りの電車の時間が迫ってきたので、8枚目がかかり始めたところでお店を出ました。2時間半弱、80年代の知られざるジャズ・アルバムを堪能できました。

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祝!高野雲さんの「快楽ジャズ通信」ラジオ化

いや~、おめでたいじゃありませんか。何がって?

我らが高野雲さんのブログ:「快楽ジャズ通信」 がラジオで放送されることになったのです。放送はミュージックバードと全国のコミュニティーFM局10月から始まります。

甲府の中心街近郊にお住まいの方なら、エフエム甲府 http://www.fm-kofu.co.jp/ で聴くことができますので、是非聴いてみて下さい。放送時間帯は土曜日の20:00~20:55です。ちなみにミュージックバードでは60分番組なのでオマケの5分(これが凄く楽しいらしい)が聴けるそうですよ。

昨日は初めて番組が収録されました。とても楽しく収録してきたみたいです。収録の模様については、収録に立ち会ったジャズカフェ「スコット・ラファロ」のオーナーのtommyさんが、ご自身のブログ:Tommy's Jazz Caf'e にUPしていますので是非覗いてみて下さい。

画期的なのは、ラジオの「快楽ジャズ通信」ブログの「快楽ジャズ通信」が連動して進められて行くことです。ブログでは、ラジオの放送で言い切れないことを補足したり、番組でかかるCDを楽天かAmazonにリンクして購入できたりするということです。放送とネットの融合なのだ!

更に番組にはジャズ・ミュージシャンをはじめ多彩なゲストを呼ぶことになっているそうなので、放送されない裏話がブログにのったりする可能性もあるのではないかと思います。ブログからも目が離せそうにありません。

今回の番組はジャズ初心者向けになるとのことですが、雲さんはあの手この手を駆使してジャズの聴きどころをナビゲートしてくれるみたいなので、マニアの方も何か新たな発見ができるのではないかと思います。

それに放送を聴きながら「うんそうなんだよ。それそれっ。」とか「いや、こういう聴き方もあるんじゃない。」とかあると思うのですが、それをブログにコメントするなんていう楽しみがあるのです。ブログではダイレクトに雲さんとお話できてしまいますよ。素敵! ブログにコメントが付き過ぎてパニックになっちゃうかも?(笑)

私は雲さんには、新OS(オペレーティング・システム:Windows Vistaなど)として頑張っていただきたいです。難しいパソコンを簡単に操作して楽しめるようにするOSの如く、難しいと思われるジャズを楽しめるようにしてほしいのです。

OSは裏方のようですが今やOSの性能が重要なのです。いつまでもMS-DOS(凄く昔のOS)やバグ(不良)のあるOSじゃあ、ジャズ界も救われませんからね(笑)。雲さん、OSと一緒にしちゃってゴメンナサイ!

P161 ちなみに 第1回は「ビル・エバンス」特集だそうです。乞うご期待!

私も「快楽ジャズ通信」のリスナーとなって応援していこうと思っています。

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ディック・ジョンソン

今日はジャズ喫茶「ジニアス」訪問について書こうと思っていたのですが、それは明日にするとして、先日買ったアルバムを1枚紹介します。

P157_2 ディック・ジョンソン『ミュージック・フォー・スウィンギン・モダンズ』(1956年rec. Emarcy/Mercury)です。メンバーは、ディック・ジョンソン(as)、ビル・ハーヴマン(p)、チャック・セーゲル(b)、デイヴ・ボスコンカ(b)、ボブ・マッキー(ds)です。

後藤さん著「ジャズ・レーベル完全入門」に掲載されているアルバムであることは先日も書きました。私はこの本を読むまでディック・ジョンソンは知りませんでした。普通のガイド本には乗っていない人ですよね。ちなみにこの本にはこの人のアルバムがもう1枚紹介されています。リバーサイド・レーベルの『モスト・ライクリー』です。こちらもオススメです。

ジョンソンの特徴はそのアルト・サックスの音にあります。太い音なんですがちょっとメタリックなところがあります。アート・ペッパーの音を少し軽薄にした感じとでも言いましょうか。でも私はなかなか気持ちの良い音だと思いますよ。

A面はアップ、ミディアム・テンポの曲が入っていて、どれも軽快に気持ちよくスイングしているところが聴きどころになっています。バックのリズム陣もほとんど聞いたことがない人達ですが、ジョンソンをしっかりプッシュしています。問題ありません。《ポインシアーナ》をアップ・テンポかつラテン・アレンジでやっているのはちょっとどうかなあ・・・、まあ、面白いと言えば言えるけど。

B面はうってかわってスロー・バラードの曲が入っています。特に凝ったことをやるわけではなく淡々とやっているのですが、そのフレーズは説得力があり程よい哀愁感を漂わしていて、心にじわじわ響いてきます。私はこのバラード演奏のほうに惹かれます。このアルバムはマニアにだけに聴かせておくには惜しい良いアルバムだと思うので紹介しました。

P160 話は変わりますが、先週末交換したR120アンプがこのところ気持ち良く鳴っています。交換前の3A/109Bアンプが力感はあるのですが爽やかであっさり目の音だったのに比べ、R120アンプは中域のツヤと濃さがあるのでそれが気持ち良さにつながっています。私はこのアンプが気に入っていて、今あるアンプの中では一番古くから使っています。R120はカソードが太いので、オレンジ色にほんのり光ってきれいでしょ。

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レコードとCDを買ってきました。(その3)

レコード・CDハンティングもいよいよ最後のお店となりました。

その前に、ディスクユニオンの吉祥寺ジャズ・クラシック館と御茶ノ水ジャス館でお店に流れていたCDを紹介しておきましょう。

まずは吉祥寺、ミシャ・メンゲルベルグ『ノー・アイディア』が流れていました。1998年発売で最近再発されたものです。ピアノ・トリオで1曲を除いてスタンダード曲を演奏しています。最初はどうということはなかったのですが、レコードを探しているうちに耳にひっかかるようになりました。そこでジャケットを確認したら上記のアルバムだったのです。ミシャらしいちょっとひねったメロディーや、時々混じるフリーなアプローチがアクセントになってなかなか良い感じでした。ミシャのピアノ・トリオは既に2枚持っているので、これを買うかどうかは微妙です。

次は御茶ノ水、ダニエル・スキャナピエコ『ライフタイム』が流れていました。スキャナピエコは最近新譜が出たハイ・ファイブの人気サックス奏者であることはご存知だと思います。相棒のファブリツィオ・ボッソtpステファノ・バティスタasも参加している今時のイタリアン・ハード・バップです。上手いし洒落た演奏ではあるんですが、もうひとつ”グッ”とくるものがないんですよね~、これ。そのうち中古品が出たら買ってもいいかなっ。

では最後に行ったお店について。そのお店は東北沢にあるEBONY SOUNDSです。前に2回行ったのですが、両日とも出張販売に出ていてお休みでした。今回は3度目の正直ってわけです。小田急線の東北沢で降りて5分くらい歩いたところにあります。

お店へ近づくと、あれっ、今日もシャッターが閉まっているような・・・。お店の前に着くと一方のシャッターは閉じられていて、もう一方のシャッターは上まで完全に上がっていない状態です。お店はやっているの?一瞬戸惑いました。上がりきっていない奥にはガラス戸があり、中を覗いて見るとお客さんがいます。なんだやっているじゃないですか。

お店に入ると小さいスペースですが、レコードはきれいに棚に並んでいました。各レコードのタグもコンディション他、ちょっとしたコメントも入っていてわかりやすいもので、好感が持てました。在庫を全部見たわけではありませんが、ブルーノートの後期ものやプレスティッジの後期ものは在庫が豊富でした。

お店でかけていたのもオルガン入りのソウル、ファンキー・ジャズなので、その方面には力を入れているようです。先にいたお客さんも若い人でしきりにそういうアルバムを探していました。店主と親しそうに話していたので常連さんだと思います。

その常連さんはプレスティッジのファンキー・ジャズを2枚ほど試聴して、店主とアルバムに関する質疑をしていたのですが、買わずに帰っちゃいました。最近の若者は割り切っていますね。私なら試聴したら何か買わずに帰ることなんてできません(笑)。若者がこういうオリジナル盤専門店で買うアルバムって、クラブでかかるようなソウル、ファンキー・ジャズなんですね~やっぱり。

私はというと本日2度目の遭遇、『ミルト・ジャクソン・カルテット』(プレスティッジ)が気になりました。ジャケットの傷みが激しいということで、盤質「EX」でオリジナル盤なのに¥7,350です。ひとまず目を付けておいてほかのものもチェックした後に試聴させてもらいました。

盤は目視では大きな傷はなしですが、聴かせてもらうとやっぱりプチ・ノイズが少々気になります。でも音はイイなあ~。ミルトのヴァイヴの音に芯があてまろやか~っ!シンバルも厚い鳴りです。N.Y.C.で溝あり。店主は「最初期盤ですね。ノイズは当時の盤質からすればこんなものです。」と、う~ん、でもあきらめました。このお店は盤質「EX+」なら問題なさそうですね。

P159 じゃあということで次に目を付けていたアート・ブレイキー『ジャズ・メッセージ』(インパルス)内容は前に紹介:http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_5c7a.html を試聴させてもらいました。盤質「M-」だけのことはありました。ほぼノイズなしです。モノラル盤のオレンジ・レーベルでVAN GELDER刻印あり。それにしては安い¥9,450です。不人気盤だから安いのかと思ったら、ジャケットに極小さいピン・ホールがありました。なるほどねっ、私はそんなの気にしないのでO.K.これ買いました。

帰ってからステレオ日本盤と聴き比べましたが、毎度同じ感想になってしまいます。日本盤は低音を増強していてバランス重視の音、オリジナル盤はしっかりした中域を軸にした濃い音なのです。う~ん、この差を聴いてしまうとオリジナル盤がほしくなってしまうんですよね。

さてレコードをの会計をする時にちょっと店主と話をしました。10月に池袋でやる恒例のCD&レコード・フェアーに出店するそうでチラシをくれました。「そっちでは試聴出来ないけど、よろしかったらどうぞ。」と誘っていただきました。池袋のCD&レコード・フェアは気になっていたのですがまだ行ったことはありません。今度行ってみようかなあ~。

「またよろしくお願いします。お店が時々休みになるので、来る時には電話で確認を入れて下さい。」と言われました。私の過去の体験からなるほどと思いましたよ(笑)。この店主、オリジナル盤専門店にいがちな感じではないんですよ。なかなかハンサムで高級オーディオ店にる店員さんな感じです(笑)。このお店は気に入ったので、また行くことにします。

これにてレコード・CDハンティング終了。歩き回って疲れてので、中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」へと向かいました。ではまた明日。

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レコードとCDを買ってきました。(その2)

吉祥寺で昼食を食べたあと、久々に神田へ向かうことにしました。さて、地下鉄の神保町駅へどうやって行こうか?

私は勘違いしていました。神保町駅は東西線だと思っていたのです。それで吉祥寺駅から中央線快速で荻窪駅まで行き、そこで東西線に乗り換えることにしました。荻窪に着くとちょうど東西線の列車が発車待ちでホームに入っていたので、早速乗り込んで路線表を見ました。あれ、神保町駅がありません。

私は慌てて列車から降りて、ちょっと悩んでとりあえず中央線快速で新宿へ出ることに、そこで丸の内線に乗り換えようと思いました。新宿で地下鉄路線図を見たら、神保町駅は半蔵門線だったんですね。なんだ、東西線に乗って行き九段下駅で半蔵門線に乗り換えたら良かったんです。

しょうがないから別な方法を検討。丸の内線に乗って赤坂見付駅降りて、近くの永田町駅で半蔵門線に乗り換えることにしました。赤坂見付駅と永田町駅の間が少し離れていて時間がかかったのがたまにきずですが、なんとか神保町駅につきました。都心はJRと地下鉄を駆使すれば行きたい場所の近くまでだいたいは電車で行けるので便利ですよね。

つまらない電車話を長々としてしまいましたが、私としては書かずにいられない出来事でした(笑)。

さて神田について書店を何件か見たのですが特にほしい本はなかったので、御茶ノ水ジャズ館へ向かうことにしました。途中、久々にマーブルディス http://www.marble-disk.com/index.html を覗いて見ることにしました。場所は三省堂ビルの通りをはさんで向かい側のあたりのビルの2階のちょっと分かりづらいところにあります。

マーブルディスクはオール・ジャンルを扱う中古CD・レコード店です。お店の中は雑然と多くの商品が置かれていて、よく探せばマニアックな掘出物がきっと見つかるお店です。ジャズのレコードは奥の方の棚に少量あります。ここのジャズはほとんど日本盤ですが、ちょっと異色なものがあって面白いですよ。

P158 私はひと通りチェックして、富樫雅彦『スピリチュアル・ネイチャー』(写真)とラルフ・マクドナルド『回帰』の2枚を買いました。どちらも¥1,000でした。『回帰』は私のフージョン蒐集のために購入。

『スピリチュアル・ネイチャー』はtommyさんのベースの先生、池田芳雄さんが入っているので、安いレコードが見つかったら買おうと思っていたものです。日本的なメロディーと雰囲気が漂う繊細なフリー・ジャズです。佐藤允彦など錚々たるメンバーが参加した名盤と言えるでしょう。渡辺貞夫の吹くフルートがまるでお囃子の横笛のようだったりします。池田さんのベースは強靭そのものです。

次はディスクユニオンの御茶ノ水ジャズ館です。まず中古CDフロアーをさらっと見たら、前日のギター・セールの残り物がたくさんあて、その中からケニー・バレルの『ティン・ティン・ディオ』を見つけました。これは後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」に載っていたもので、ず~っと探していました。やっと見つけましたよ。実は「ジャズ・オブ・パラダイス」掲載アルバムのコンプリート蒐集も目指しているのですが、こちらはまだまだたくさん残っています。ra『live@blaa』はやっぱりありませんでした。

続いて中古レコードフロアーをほんとにサラッと見ました。「新着コーナー」は見ずに「ブルーノート日本盤コーナー」と「スタッフ推薦盤コーナー」だけチェックしました。収穫なしです。実はあと1軒行きたいお店があったので余計な出費を抑えていました。

新品CDのコーナーも見ました。というのはチェックしておいた新譜CDで、吉祥寺ジャズ・クラシック館にないものがあったからです。こちらにはありました。ユリ・ホニング『ミート・ユア・デイモンズ』です。これ1枚だけ買いました。いつもならアウトレットをチェックするところなのですが、残り1軒に備えてチェックしませんでした。チェックすると買いたくなるのでこういう時は見ないに限ります。続きはまた明日。

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レコードとCDを買ってきました。(その1)

昨日は約1ヶ月ぶりに東京へ行ってレコードとCDを買って、最後に中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」でレコードを聴いて帰ってきました。久々に行ったレコード屋や初めて行ったレコード屋もありますのでご期待下さい。

まずはディスクユニオン吉祥寺ジャズ・クラシックへ行きました。お店に向かう途中、「あれっ、いつもと違う感じ」。そうなんです、ジャス・クラシック館がある路地に入る手前の東西に伸びる商店街のアーケードがなくなっていたのです。明るくなっちゃったので路地のアラが目立つ感じです。雨が降ったらそんなに広くない通りを笠をさして歩かなければならないので大変だろうなあ。

それでお店の中へ入ったら、お店の中もちょっとした配置変更がされていました。今までは入り口側の低い陳列台に話題のCDを平積みにして売っていたのですが、その陳列台がなくなっていました。その代わり入り口側新着CD棚とレコード棚との間に陳列台が置かれ、その上にはレコードの餌箱(レコードを入れてあるダンボール箱ですね)が置かれていました。

最近はレコードの方が売れているのかなあ~。CD売り場を減らしてレコード売り場を増やすなんて。私は前の配置の方が良かったなあ。ちょっとオシャレな陳列がしてあったと思うのですが、それがレコードの餌箱じゃあね~。ディスクユニオンって売り場にそこそこオシャレ感を出していたんじゃなかったの?まあいいか。

今回は新譜を買おうと思っていたのですが、やっぱり最初は新着中古レコードの餌箱からチェックしちゃうんですよね。前日やっていた「廃盤レコード」セールのレコードもかなり残っているようでした。ひと通りチェックして3枚抜き出しました。そうそうこの日は中古品10%OFFセールもやっていました。

P157 抜いた3枚は、ディック・ジョンソン『ミュージック・フォー・スウィンギン・モダーンズ』(写真)、セロニアス・モンク『モンクス・ミュージック』デューク・ピアソン『プロfヒール』です。全て後藤さん著「ジャズ・レーベル完全入門」に掲載されているものです。この本は散財を抑えるための私の重要なガイド本です。

どれも安かったのですが、『プロフィール』はジャケットが底抜けということでブルーノートにしてはかなり安かったです。いつものように全てコンディションは「A」です。

P50 「廃盤レコード」の中にいくつか気になるものがありました。そんな中の1枚が『ミルト・ジャクソン・カルテット』(写真は今持っているOJC盤)です。今プレスティジのオリジナル盤を増やしたいと思っていて、これは内容が気に入っているのでほしかったのです。コンディションは「B」ですが値段が4桁以内だったので悩みました。それで試聴させてもらったのですが、やっぱりプチ・ノイズが多目だったので諦めました。残念!

中古CDもひととおりチェックしました。tommyさんが探しているra『live@blaa』はあるかなあ~、やっぱりありませんでした。とくにほしいCDもなし。

ということで、あとはディスクユニオンJAZZ館のホーム・ページで事前にチェックしておいた新譜CD3枚を買いました。スティーヴ・リーマン『マニフォルド』トニー・マラビー『タマリンド』E_L_B『ドリーム・フライト』です。最近はどうも普通のバップものには興味がわかないのです。新譜については聴いてから後日紹介します。

中古レコード3枚と新譜CD3枚を買ってお店を出ました。吉祥寺駅ビル地下の飲食店街で少し遅い昼食を食べ、CD・レコード・ハントは続くのであります。続きはまた明日。

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久々にオーディオの話題

オーディオの話題もたまにはしないといけないと思いつつも、最近は何か手を加えようと思わないので自ずと書く機会を逸してしまいます。

そろそろ涼しくなってきたので、サブシステム用のパワーアンプを発熱の多いアンプに交換しようと思います。今サブシステム用の真空管パワーアンプが6台あるので、定期的に入れ替えて聴いています。たまにはアンプに灯を入れてやらないと調子が出ないと思うんですよね。1年で一巡させるためには2ヶ月に1回交換することになります。まあいいかげんな私なので、実際は変えたくなったときに交換しています。

P154それで今回交換するアンプはというのは、フランス製の真空管「R120」を使ったプッシュプルアンプです「R120」という球はご覧のとおりのスマートな形で、アメリカ製のST管と違ってヨーロッパ管独特の品を感じさせる球ですね。この球はもともとは4極管ですが内部で第2グリッドをプレートに接続して3極管としています。傍熱管です。

P155この球は浅野勇さんの「魅惑の真空管アンプ 下巻」に作例が出ていて、良い球だと書いてあったので気になっていました。秋葉原のキョードーでこの球を見つけたので、1組買ってシングルアンプを作ったのですが、出力不足を感じ、もう1組買ってプッシュプルアンプをあらたに作りました。

P156回路は秋葉原のオーディオ専の2A3プッシュプルアンプのグリッドチョークタイプのものをCR結合に変更したものです。この回路は前段/ドライブ段と出力段の整流回路が分離されています。前段/ドライブ段はファーストリカバリーダイオードで整流し、出力段はGZ34で整流しています。前段/ドライブ段の電源回路にも小型チョークを入れました。

前段/ドライブ段は6SL7GTですが、ヨーロッパ製を使用していて、GZ34はムラード製にして、全てヨーロッパ製の球に統一しています。出力管はシャシーから少し落とし込んで実装するようにしました。トランスや真空管の配置はごくオーソドックスなものです。

さて肝心の音なのですが、コクがあるのにキレがある感じは私好みです。パワー感も結構あって気に入っています。今音を聴いているのですが、サブスピーカーを新しくしてからこのアンプを初めて接続しますので、ちょっとしっくりこない感じがします。しばらく鳴らしこめばもう少しいい感じになるのではないかと思います。

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トランペットとピアノのデュオ

今日はいろいろ面白い会話があったので、更新が押し気味です。軽くやっちゃいますのでご容赦願います。さすがに今日はジャズねたに戻ります。

P153 今日紹介するのはウォーレン・バッシェビル・チャーラップのデュオで『2ギャザー』(2000年rec. nagelheyer)です。 ウォーレン・バッシェはコルネットとフリューゲル・ホーンを吹いていおり、ビル・チャーラップはピアノを弾いています。ジャケットは酷いものですね。ジャケ買いはできないしろものです。

私はこれまでトランペットとピアノのデュオのアルバムなんて買ったことはありませんでした。ではなぜこれを買ったかと言えば、ディスクユニオン新宿ジャズ館の中古CD売り場でこのアルバムがかかっていて気に入ったからです。

確かその日は一日あれこれ巡った後でちょっと疲れていたせいもあってか、この2人の慈しみあうような演奏が心にしみ込んできたののです。ほとんどスタンダードを演奏しているのも好感が持てます。

バッシェの吹くミディアム・テンポでのミュート・コルネットの小粋な感じと、スロー・テンポでのフリューゲル・ホーンのふわっと包み込む感じは快適のひとことです。一方のチャーラップもきれいな粒立ちのタッチでバッシェと対話しています。二人ともオーソドックスにしてスインギーなプレイに徹しているのでそれが良い味を出していますね。

これは音を聴かったら私も絶対買わないアルバムです。これからの秋の夜長にこれを聴きながらグラスを傾けるなんてのが良いと思います。

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ボストンも好き!

今日はボストン」です。2日続けてジャスじゃないとはケシカラン!とおしかりを受けそうですがお許し下さい。

ロックが好きなひとには「ボストン」の名前は強く印象に残っているはずです。このアメリカのロック・バンドには色々と語るべきことがあるんですよ。それは主にリーダーであるマサチューセッツ工科大学卒業の鬼才トム・ショルツについてなんですが、私の得意分野ではないので「ウィキペディア」を見て下さい。鬼才の理由がよくわかります。

P152 そのボストン『ドント・ルック・バック』(1978年、エピック)を紹介します。邦題は『新惑星着陸』で、ギターをモチーフにした宇宙船ボストン号?が新惑星に着陸するというジャケットの絵をまんまタイトルにしたという、なかなかセンスの良いタイトルだと思います(笑)。

私はこれを5、6年前に買いました。ジャズばかり聴いていると時々他のジャンルへ浮気がしたくなりませんか?そんな気分の時に昔を思い出して買ったのがこれです。

昔を思い出すと言っても私はこのアルバム発売当時に「ボストン」なんて全く聴いていませんでした。友達の中にはこういうのを聴きまくっているやつもいましたが、私はポール・モーリアが好きでした(笑)。アバとかビリー・ジョエルなんかも聴いていました。これまた懐かしい思い出です。

それでこのアルバムを聴いたのですが、ギターを主体にしたサウンドがカッコイイのです。「ギュワーン」なギターがとにかく気持ちイイ。そこにボーカルとコーラスが「ワー」ときて、カラッとしていて凄く爽快なサウンドなんですよ。曲も気持ち良い曲ばかりです。

あとでライナーノーツやウィキペディアを見て、これはトム・ショルツが全て指示して、オーバ・ダビングを駆使して相当作りこまれたアルバムであることがわかったのですが、そういうものにありがちなどこか枠にはまったようなものが全く感じられないのが凄いと思います。とってもオープンなサウンドが展開されています。

このアルバムを聴いてボストンに惚れました。これ聴いて見て下さい。スカッとすること請け合いです。その後ファースト・アルバム『幻想飛行』の方は中古レコードを買いました。

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バーシアが好き!

今日はジャズじゃありません。バーシア」です。女性歌手です。私はバーシアが好きなんです。バーシアご本人じゃなくて、この方の歌が好きなのですよ。オーネット・コールマンの次がこれじゃあって思っているあなた。いいんです!

もう20年近く前の話になってしまいます。当時はカーステレオで聴くためにもっはらレンタルCDをカセットにダビング(今や死語?)していました。当時もジャズは好きだったのですが、自動車ではジャズは聴きませんでした。何を聴いていたかというと当時流行りの今で言うJポップ。杏里平松愛谷村夕美なんかが好きでした。平松愛理と言えば《部屋とTシャツと私》が大ヒットしましたよね。懐かしい!

そんな頃、当時何かのCMソングをバーシアが歌っていて気に入ったのです。その曲は《クルージング・フォー・ブルージング》です。この歌がバックに流れたCMを覚えている方がいたら教えて下さい!

P150 今日はその曲が入ったアルバム『ロンドン・ワルシャワ・ニューヨーク』(1990年、エピック)を紹介します。CM曲《クルージング・フォー・ブルージング》はこのアルバムの1曲目に入っています。ジャケ写はバーシアさん。美人さんですね~。

まずバーシアについてちょっと紹介しておきましょう。本名はバーバラ・チェチェレフスカいかにもポーランドなお名前じゃありませんか。故国を出てソ連や東欧をバンド行脚して、アメリカにも渡ったあとイギリスに落着いたとか、そしてマット・ビアンコ(ファッショナブルなバンド)に加入して有名になった人です。

夫であるダニー・ホワイトとともにマット・ビアンコを脱退したあとソロ・デビューし、本アルバムはソロ2作目です。ダニー・ホワイトがキーボードとプログラミングを担当し、共同プロヂューサーとして名をつらねています。

私が好きな《クルージング・フォー・ブルージング》はちょっとエキゾチックな香漂う何ともオシャレな曲なのです。他の曲もオシャレな曲が並んでいますが、アメリカン・ポップとは違ってちょっと憂いをおびた感じがイギリス的と言いましょうか、私はそこが好きなんです。そして一番のお気に入りは上質フュージョン的なサウンド・アレンジメント。私のツボです。

バーシアの歌はと言うと、ちょっと低めの声で力強くてクールな感じ、そこにほのかな色気が漂うんです。私としてはこのくらいの色気の按配が心地良いんですよ。

P151 実はこの次のアルバム『ザ・スウィーテスト・イリュージョン』の方がサウンドが豪華になっていて好きんなんですが、バーシアとの出会いのアルバムと言うことで、今回は上記のアルバムを紹介させていただきました。

雲さんもバーシアが好きだといううれしいコメントをいただきましたので、ジャケット写真をUPしておきます。発売当時このジャケットビジュアルが渋谷の街中を席巻していたとか。

「当時の時代の「気分」と、バーシアのサウンドが持つ締まりのあるクールなゴージャス感が、バブル崩壊後の街のしらけた空気に妙に溶け込んでいたように、今となっては感じます。」と、カッコイイコメントをいただきました。

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下北沢マサコにも行きました。

JBSへ行ったあと、帰りの電車に乗るまでにまだ時間があったので、久しぶりに下北沢のジャズ喫茶「マサコ」へ行くことにしました。数ヶ月ぶりです。

渋谷からは京王井の頭線で下北沢へ向かいます。実は「マサコ」にいた私のお気に入りのカワイイ店員さんはお店をやめてしまいました。その店員さんの優しい笑顔に癒されていた私としてはちょっと寂しいのですが、こればっかりはしょうがないです。

そんなことを思いながらお店に入ると新しい店員さんがいました。なかなかの美人さんではありませんか。でも笑顔がな~い。あくまでクールなのでした。私としては変な作り笑いをされるよりはクールなほうがいいですが、何度か通えば笑顔を見せてくれるのかなあ~?

ちなみに「マサコ」にはいつも女性の店員さんが2人いて、厨房とフロアーを交代で担当しています。ですから今回ももう一人店員さんがいたのですが、その店員さんはたしか2年くらい前からいます。私が勝手にイメージしている下北の劇団員という感じです。なんだかよくわかりませんよね(笑)。

前にも書きましたが「マサコ」の選曲は普通のジャズ喫茶とはちょっと違います。ジャズ名盤がかかったり、サイケなジャズがかかったり、フュージョンがかかったり、スリー・ブラインド・マイスがかかったり、アメリカン・クラーヴェの『アンソロジー』がかかったり、更にSJ誌に掲載されている新譜がかかったりと、もう無手勝流です。中には???なものもありますが、下北沢ならこれが不思議と許せちゃうんですよね。

ここは若い女性の店員さんが選曲しているのですが、私が思うには、マスターや常連さんや長くやっている店員さんやらから入ってくるジャズの情報を駆使して、自分が気に入ったカッコイイと思うものを選曲してかけているのだろうということです。そこで見えてくるものは、先入観などはあまりなく柔軟にジャズを捉えている姿です。

「ジャスとはこれこれだ」なんて囲いこんで聴いている人は、一度「マサコ」に行って頭をリフレッシュしてみることをオススメします。ここの選曲を許せるか許せないかで自分の思考の硬さを試せると思いますよ(笑)。

P149 前回はアルバート・アイラーの『スピリチュアル・ユニティ』がかかって驚いたのですが、今回はオーネット・コールマン&プライム・タイム『トーン・ダイアリング』(1995年、Harmolodic/Verve)がかかりました。こんなのかけるのは私の知る範囲では「マサコ」と「いーぐる」くらいです。

メンバーは、オーネット・コールマン(sax,vln,tp)、パダル・ロイ(tabla,per)、アル・マクダウェル(el-b)、ケン・ウェッセル(g)、デイヴ・ブライアン(kb)、クリス・ローゼンバーグ(g)、ブラッドリー・ジョーンズ(ac-b)、デナード・コールマン(ds)です。

1曲目、オーネットのアルト・サックスが鳴った瞬間から、もうオーネット・ワールドが広がります。緩い8ビートにのって、なんか落着かない浮遊感のあるいつものメロディーがアルトで奏でられていきます。前にブログで紹介したように、私は『オブ・ヒューマン・フィーリングス』を聴いてから、この心地良さに目覚めちゃったのです。なんも考えずにこのメロディーに身を任せましょう。

2曲目はラッパーとの共演です。マイルスが『ドゥー・バップ』でラッパーと共演した時と同じで、バッグがどんなサウンドだろうが、オーネットが一音出せばこれはもうオーネット・ミュージックなのでした。カッコイイ!3曲目はオーネット作の曲なんですが、メキシコ民謡のような曲で多彩なパーカッションの上でオーネットが気持ち良く吹いています。

4曲目はなんと《バッハ・プレリュード》です。出だしは打ち込みドラムの上でギターが例のメロディーを淡々と弾きつつオーネットの登場を今か今かと待ちます。一度休止したあとリズム・マシーン他のバッキングにのってオーネットが颯爽と登場してきます。ここが気持ちいイイんですよ。

これらのアレンジは全てオーネットがやっているんだから、サウンド・クリエーターとしての才能も一流なのでした。出だしの4曲を紹介しましたが前半はポップなものが続きます。後半はちょっとフリー度が増しますがそれはそれでまた面白いと思います。

さて、オーネットのどこが好きかと言うと、開放感のあるサウンドですね。この人がやるとどうしてこれほど開放的なんだろう。

最近「いーぐるnote」 http://8241.teacup.com/unamas/bbs でオーネットにまつわる論議があったり、音楽ジャーナリスト横井一江さんがブログ http://8241.teacup.com/unamas/bbs でオーネットについてコメントしていたりして、ちょっとしたブーム?です。面白いですね。

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渋谷JBSへ行きました。

今日も少し前の話です。例の「いーぐる納涼持込盤大会」の次の日のジャズ歩きのお話。

前日は打上げに参加したので東京に宿泊しました。朝起きるとあいにくの小雨模様です。午後に渋谷の黒人大衆音楽喫茶「JBS」でtommyさんとお会いする約束をしていたので、新宿ディスクユニオンのジャズ館を覗いてから行くことにしました。そこで買ったものは前にブログに書きました。http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_4c78.html

新宿で昼食を食べたあと渋谷へ向かいました。待ち合わせの時間までに少し時間があったので、渋谷ディスクユニオンのジャズ/レア・グルーヴ館を覗いてみました。時間がある限りCD/レコード屋さんをチェックするという習性には我ながら呆れてしまいます(笑)。特にほしいものも見つからず待ち合わせ時間が近づいてきたのでお店を出ることにしました。

「JBS」近くの道玄坂5差路へ向かおうとして、そっち方面へ歩いて行ったのですが、なかなか近づく感じがしないのです。待ち合わせ時間が迫ってきたのであせりつつも、得意の方位感をたよりに歩いてなんとか辿り着きました。どうも最初にイメージしていた位置関係が間違っていたようです。

tommyさんに到着のTELをして、お店に入ろうとしたらドアに鍵がかかっています。入り口の小さな窓から中を覗くと明かりは点いているのですが、レコードはかかっていないようです。???と戸惑うこと約1分。

お店の奥にマスターの姿がっ!ドア越しに「すいませ~ん」と叫ぶと、ドアのところにマスターが近づいてきて「2時開店です」と一言、私は慌てて腕時計を見ました。まだ2時前でした・・・(汗)。私「すいません!待ちます」と、恥ずかしい・・・。お店が2時開店だということを知りませんでした。トホホ。

しばし待つと、マスターはレコードをかけた後、ドア左側のお店のロゴマークに明かりを点け(これがオープンの印だったんですね)、ドアの鍵を開けてくれました。いや~なんとも気まずい空気です。私は中に入って椅子に腰掛け、マスターが所要をすませたところでコーヒーを注文。tommyさんが来るのを待ちました。

かかっていたのはenjaレーベルのマックス・ローチのレコード(名前忘れ)、見た事もないレコードです。でも、いい演奏なんですよコレがっ!ほしくなりました。でも家でこれほど気持ち良く鳴るかどうかは疑問です。聴きながらスピーカーのあたりをチェックして音の秘密を探ることにしました。

スピーカーを支えるインシュレーターは前中央に1個と後ろ両側に2個の計3つです。スピーカーを乗せてあるレコード・ラックは後ろの壁から結構離れているんですね。なるほどこのスピーカー配置が豊かに鳴る秘密のようです。古いスピーカーはボックスを鳴らしているのでそれを止めないようにしつつ、後ろに放射された音もうまく利用しているんですね。

そんなことをしているとコーヒーが出てきました。オオッ!今回はガラスのコーヒー・カップに入っているではありませんかっ、オシャレ!コーヒーは相変わらずの美味しさです。そこへtommyさんが入ってきました。tommyさんのお店「スコット・ラファロ」のことやベースの先生池田芳雄さんのことなどを楽しく話しました。

話が楽しすぎたので、今回はかかったレコードはあまりチェックできませんでした。今回も全てジャズがかかったのですが、真っ黒けなやつだけでなく夏らしくトロピカルなやつもかかりました。それにしても自宅ではイマイチ音が薄い80年代のランドマーク・レーベルのレコードとかが濃く鳴るんだから大したものです。

2時間くらいtommyさんと話して外へ出ると雨がかなり降っていました。バイクできたtommyさんには大変申し訳なかったです。その上おごっていただいちゃったのだから、どうもありがとうございました。とても楽しかったです。

そうそう、渋谷と言えばレコード店「disklandJARO」があるのですが、行くと店主のペースに乗せられて高いオリジナル盤を買いたくなっちゃうし、今回はもう何枚かレコードとCDを買っているということで、涙を飲んで「JARO」には寄らずに帰ることにしました。たまにはJAROの店主とお話したかったんですけどガマンガマン!

そう言えばもう9月だから「JARO」の通販リストが届く頃ですよ。楽しみです!

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たまにはレコード・ハントねた

たまにはレコード・ハントのネタを書きましょう。とは言っても少し前の例の「いーぐる納涼持込盤大会」の日のことです。「いーぐる」に行く途中。吉祥寺ディスクユニオン、ジャズ・クラシック館でのレコード・ハントです。

最近、吉祥寺ディスクユニオンの店内でかかっているCDを聴いて買いたいと思わなくなりました。どれも同じような演奏ばかりに聴こえてインパクトがないのです。なぜか女性ヴォーカルも多くて、そっち方面にあんまり興味のない私としては触手が伸びないのです。

この日も廃盤CDの特集かなんかやっていたんですが、これにも最近は興味がありません。だってほとんどのものが高額の値段ほどの価値はないと思うからです。MOONKS推薦の俗に言う「レア本」のやつも再発されたりしたのでいくつも買いましたけど、内容?なものがあったりしたのが私を覚めさせた原因かもしれません。ジャズ観賞集団ね~っ?

さてそれはそれとして、探していたレコードがいくつか見つかったので買ってきました。

P146 まずはデクスター・ゴードン『バウンシン’・ウィズ・デックス』(1975年rec. SteepleChase)です。一応オリジナル盤のようですが、ジャケットが汚れていたので、新品CDより少し高い程度の値段でした。盤コンディションは「A」。これは後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」掲載のもの。レコードをずっと探していました。

メンバーは、デクスター・ゴードン(ts)、テテ・モントリュー(p)、ニールス・ペデルセン(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)です。ワン・ホーン・カルットで、デクスターの美味しいテナーが満載です。《カタロニアン・ナイト》をはじめ名演揃いです。最近私の中でデクスターのお気に入り度は上昇中なんです。

P147 次は『ソニー・クラーク・クインテット』(1957,8年rec. BLUE NOTE)です。未発売だったものを東芝EMIで発掘したものなので、東芝中古盤とは言え値段は少し高めでした。盤コンディションは「A」。これはA面2曲が『クール・ストラッティン』と同日、同メンバーによる演奏で、B面3曲がジョーダン、バレルを含むクインテットによる演奏です。

メンバーは、アート・ファーマー(tp)、ジャッキー・マクリーン(as)、ソニー・クラーク(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)と、クリフォード・ジョーダン(ts)、ケニー・バレル(g)、クラーク(p)、ポール・チェンバース(b)、ピート・ラロッカ(ds)です。どちらの演奏も良いのは当り前ですが、ジョーダン、バレル入りの演奏が渋めでブルージーで良いです。中でもクラーク作《マイナー・ミーティング》は噂どおりの良さでした。

P148 最後はアル・コーン『スタンダード・オブ・エクセレンス』(1983年rec. Concord)です。輸入盤で、シンプルなイラスト・ジャケットが洒落ていますよね。この手のやつは人気盤ではないので安いです。盤コンディションは「A」。これは「いーぐる」の連続講演が始まる前にかかっていて、なかなか良かったのでチェックしたものです。

メンバーは、アル・コーン(ts)、ハーブ・エリス(g)、モンティ・バドウィック(b)、ジミー・スミス(ds)です。何の変哲もないギター入りワン・ホーン・カルテットなんですが、これが良いんです。コーンのテナーは暖かい音でスムーズにして軽快、そこにキレが良いけどこれまた暖かい音色のエリスのギターがからんで良い具合。バラードだってしっとりしっかり聴かせます。

コンコード・レーベルは新しさとか凄さとかは無いのですが、こういうまっとうなジャズを作るのに長けていますよね。後藤さんや寺島さんなどジャズ喫茶のオヤジはそういうところにちゃんと目を利かせているところが凄いというか、ジャズ喫茶という空間で起きている演奏の峻別の凄さを感じます。

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ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実

9月に入ってから全然涼しくならないですね。8月終わりの涼しさは一体なんだったのでしょう?

P143 今日は小川隆夫さん著「ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実」を読み終わったので、この本について書きましょう。当時の興味深いエピソード満載でとても楽しく読めました。また、まだ持っていないレコードが何枚かほしくなってしまいました。

最初にこの本がどういうことを意図して書かれたのか「はじめに」から引用しておきましょう。

ちょっと長いですが、以下引用文。

 いまでは、ジャスの通説として多くの人が知っているエピソードの数々、それらを教えてくれたのもブルーノートのライナーノーツである。まったく経歴のわからない新人もブルーノートのレコーディングでは少なくない。彼らのバックグラウンドや活動歴、あるいはジャスについての考えなども、必要に応じてはインタヴューも交えながら紹介してくれる。
 情報がほとんど入ってこなかった時代、日本の評論家はこのライナーノーツを参考に、さまざまな知識を仕入れていたに違いない。そしてそれは、筆者も同様である。ブルーノートのライナーノーツはまさしく「トリヴィアの泉」だった。これを読めば、当時のニューヨークでジャズを楽しんでいた気分になれる。
 
1500番台のアルバムに掲載されたライナーノーツから、興味深い事実やエピソード、あるいは当時の評価など、リアルタイムに書かれたものならではの記述を拾い出すことで、ブルーノートの作品をもっと深く楽しみたい--そんな一助になればと思い、書いたのが本書である。

最後の段落にかかれている部分はまさにそのとおりで、ブルーノートの作品をもっと深く楽しみたい方は是非読んでみて下さい。

余談ですが、ブログで有名なさるジャス評論家の方は、ご自分が勝手に期待していた「演奏に関する記述」が少ないからと言って、そのことを指摘すべきと言っていますが、小川さんがこの本を書いた意図は上記のとおりなので、なんか的外れなことを言っていると思いました(笑)。ちなみに「エピソード」とは、本筋とは関係なしにはさまれる小話です。

ということで面白いエピソードを2、3紹介しましょう。

P144 まずはジャケットの話。1580番ジョニー・グリフィ『ザ・コングレゲイション』のジャケットの絵はアンディ・ウォーホルが書いたイラストということで有名ですよね。このイラストの元となるアロハ・シャツが実は他のアルバムのジャケット写真に写っているのです。マニアの方ならご存知なことなのでしょうが、私は全く気付きませんでした。

P145 そのアルバムとは、1533番『イントロデューシング・ジョニー・グリフィン』です。グリフィンが着ているアロハ・シャツが確かに同じ柄ですね。モノ黒写真なので色がわからなかったのですが、青と緑の柄だったんですね。面白いでしょっ。

次はジミー・スミスの話。最初ピアニストだったスミスは、ワイルド・ヴィル・デイヴィスのオルガンを聴いてオルガンこそ自分の楽器と思い、夜はピアノのギグをこなしつつ昼はオルガンの練習を続け、1年後にオルガン奏者としてデビューしたとか。ベース・ノートが弾けるフット・ペダルを取り付け、レズリー社製の回転スピーカーを組合わせて独特のサウンドを作り上げたのもスミスとのことです。

最後に「ジョーンズ3兄弟」の話ハンク、サド、エルビンの兄弟をよくそう呼ぶのだが、実はハンク:長男、サド:次男、ポール:三男、トム:四男、エルビン:五男、双子の弟ロイ6兄弟だというのだから驚きです。

他にもいろいろあるのですが、それは読んでのお楽しみです。

さて、小川さんのジャスの聴き方に関して興味深いことが書かれていたので、ここに書きたいと思います。それは『バド!/ジ・アメイジング・バド・パウエルVol.3』のところに書かれていました。このアルバムはパウエル絶不調期のアルバムとして知られていますよね。

少し省略していますが、以下引用文。

 この作品を聴いて、ぼくはブルーノートで録音した最初の2枚に比べたら、見るも無残なプレイであることに驚かされ、がっかりもした。しかし、それはまだまだ聴きかたが甘かったせいだ。この作品に心がときめくようになったのは、がっかりしながらもしつこく聴き続けたからである。テクニックだけでパウエルの素晴しさは語れない。指がもつれ、心に浮かんだフレーズを正確に伝えることのできないもどかしさ、その思いまでわからなければ、彼の演奏を心から楽しむことはできない。
 がっかりしたのは確かだが、実は最初から不思議なほど心の安らぎも覚えていた。どうしてなのだろう?そう考えながら繰り返しこのアルバムを聴いたことで、僕もパウエルの心情がわかるようになったのかもしれない。とはいっても、これはまったく勝手にこちらが推測しているだけのことだが。
 でも、それでいいではないか。自分がひとりのアーティスト、一枚の作品にどれだけのシンパシーを感じるか。それが大切だと思う。しょせん、音楽を聴くのは自己満足である。自分が気に入ればいい話だ。理由は、ひとそれぞれである。ぼくはこのアルバムを聴いて「勝手に」パウエルの気持ちを斟酌し、そこに共鳴してきた。そしてこの作品はフェイバリット・アルバムになった。

評論家という立場だけではなく、ひとりのジャズ・ファンとして聴くこともできる小川さんを、私は素敵だと思いました。

雲さんからポール・チェンバース『ベース・オン・トップ』のエピソードが好きだというコメントをいただいたので、それを追加しておきましょう。

当時マイルスとツアーに出ていたチェンバースは、ベースを配送サービスで送って、録音時は手ぶらでスタジオに入ったそうです。すると届くはずのベースがスタジオに届いていなかったとか。しかしラッキーなことに次の公演先に送るダグ・ワトキンスのベースがスタジオにあったので、ライオンがワトキンスに許可を得て、それを使ってチェンバースが録音したとのことです。

「自分の愛器をこともなげに貸してくれたワトキンスも偉ければ、それをまるでいつも弾いている楽器のように使いこなしたチェンバースもたいしたものだ。しかも、歴史に残る名盤を吹き込んでしまったのだから恐れ入る」と小川さん。チェンバース恐るべし!

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もろフュージョン!

今日は昔よく聴いたフュージョン・アルバムを紹介します。

P142 ボブ・ジェームス&アール・クルー『ワン・オン・ワン』(1979年rec. CBS SONY/Tappan Zee)です。メンバーは、ボブ・ジェームス(p,el-p)、アール・クルー(ac-g)、ロン・カーター(b)、ゲイリー・キング(el-b)、ニール・ジェイソン(el-b)、ハービー・メイソン(ds)、ラルフ・マクドナルド(per)、他です。

私が持っているのは当時CBSソニーが力を入れていたオーディオ・ファン向けのレコード「マスター・サウンド・シリーズ」のものです。マスタリング、カッティング・マシーン、製造方法、素材、形状などに拘ったレコードです。値段も普通のレコード¥2,500より少し高かくて、これは¥3,000でした。当時オーディオ雑誌の試聴にこのレコードが使われていました。

まあ、私もオーディオ・チェック用に買いました。どこでオーディオのチェックをするかというと、A面1曲目《キャリ》の始まりのトライアングルの「チン・チン」と低いチューニングのフロアータム「ズン・ズン」です。オーディオ・マニアなんかこの始まりのところしか聴かないんですよ(笑)。そうそうB面3曲目《ワインディング・リバー》の終わりのほうにカッティング・レベルがかなり高いところがあってカートリッジのトレース・チェックにも使えます。

当時のフージョン界の売れっ子ボブ・ジェームスとアール・クルーが組んだものなので演奏も良く、結局私は演奏が気に入ってよく聴いていました。曲によって3人のベース奏者が入れ替わって弾いています。2人が弾くエレクトリック・ベースの音は重心が低くて気持ちイイですし、ロン・カーターのアコースティック・ベースも意外と8ビートに合っていたりします。

ボブ・ジェームスとアール・クルーのマッチングが良好で、音楽性もそれぞれのリーダー・アルバムより格調高く聴こえるから不思議です。ジェームスが弾くしっとり落着きのあるフェンダー・ローズとクルーの軽快で明瞭なギターとが良い対比になっています。スペイン調の曲ではクルーのいつになく熱いギターも聴けます。そして要はハービー・メイソンのドッシリ腰の据わったドラミングですね。最高のプレーです。

音良し演奏良しの1枚だと思います。フージョン好きの人は是非聴いて見て下さい。

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スティーブ・スワロー

昨日紹介したジョンスコのアルバムに参加しているベーシストのスティーブ・スワローが好きだと言うコメントをtommyさんからいただいた。それと、スワローが弾くエレクトリック・ベース(エレベ)の音が普通ではないという話もあったので、今日はスワローが参加したアルバムを紹介します。

P110 まずは、ハンス・ウルリク、スティーブ・スワロー、ヨナス・ヨハンセン『ティン・パン・エイリアンズ』2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、ハンス・ウルリク:ts、スティーブ・スワロー:el-b、ヨナス・ヨハンセン:dsで、サックス・トリオによる演奏です。

このアルバムについては前にブログで紹介している http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_e473.html ので参照願います。3人による柔らかい語らいが聴けます。

P140 このアルバムのライナーノーツにも3人の写真があって、スワローがエレベを持って写っています。普通でない音を出すエレベはやっぱり普通のエレベじゃないということでその写真を載せます。

このエレベはボディーが空洞になっていますね。特注なんでしょうね。まあ、スティーブ・スワロー・モデルとか言って一般市場でも販売されているのかも知れません。それにしても見た目はただのお爺さん。とてもアートなベースを弾く人には見えません(笑)。

P141 ついでにスワローのベースがたっぷり楽しめるアルバムをもう1枚紹介します。スティーブ・キューンスティーブ・スワロー『トゥー・バイ・トゥー』1995年rec. OWL)です。キューンのピアノとのデュオ・アルバムです。キューンの曲が6曲、スワローが4曲、ミッシェル・コロンビエーの曲が1曲入っています。

スティーブ・キューンの『スリー・ウェイブ』(1966年rec. CONTACT/Flying Dutchman)などで共演歴のある2人なので相性はバッチリ。キューンはビル・エバンス系のピアニストですが、硬質なリリシズムという感じよりは柔軟でクリアなタッチのピアノを弾く人です。こういうところがスワローの柔軟で繊細なベースにマッチしています。

グイグイ乗るようなところはなく、しなやかなスイング感に溢れた演奏が心地良いです。スワロー作曲《リメンバー》なんかはワルツの美メロ曲でホントにスインギー、ウキウキすること請け合いです。

これもスワロー作曲で《レイディーズ・イン・メルセデス》という洒落たタイトルの曲はどこかで聴いたことがあるメロディーです。これAry Barrosoの《AQUARELA DO BRASIL》と同じじゃありませんか?スワローさんパクっちゃいました?(笑) 私はこの曲が大好きなんです。

キューンの曲も良い曲が多いですよ。《トゥー・バイ・トゥー》の洒落たブルース・フィーリングや、スロー・バラード《ララバイ》におけるクラシカルな響きの深い情感などはとても気に入っています。

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ジョンスコの異色な1枚

昨日に続いてジョンス・スコフィールドの異色な1枚を紹介しましょう。

最近はジャム/ファンク路線の活動が多く、メデスキー,マーチン&ウッドと共演したりしているジョンスコですが、全編アコースティック・ギターを弾いている作品があるのをご存知ですか?

P139 『クワイエット』(1996年rec. Verve)がそれです。私は後藤さん著「ジャズ選曲指南」で知りました。メンバーは、ジョン・スコフィールド(ac-g)、ウェイン・ショーター(ts)、スティーブ・スワロー(b)、ビル・スチュワート(ds)、ドゥドゥカ・ダ・フォンセカ(ds)と、ランディー・ブレッカー(tp)、ハワード・ジョンソン(tuba他)、他5人のホーン・サックス陣です。

ショーターは3曲しか参加していませんが、ショーター節が聴けるのは貴重です。ドラムはビル・スチュワートともう一人で曲によって叩きわけています。ホーン・サックス陣にはフレンチホルンやチューバなどが入っています。

全曲ジョンスコが作曲し、1曲はスワローが編曲していまいますが、他はジョンスコが編曲しています。単なるギター弾きにとどまらず、サウンド・クリエイターとしての面を前面に出したアルバムです。

ホーン・サックス陣は包み込むような淡い音色のアンサンブルを奏でていて、その上でジョンスコがジャンゴ系アコースティック・ギターを淡々と弾いています。ホーン・サックスのアンサンブルはとてもセンスが良く、映画音楽を聴いているような感じがします。春の午後のほのかな日差しが似合いそうな曲が並び、ホンワカした気分になって気持ちイイですよ。

ひねくれフレーズを弾くブルージーなジョンスコは一体どこへ行っちゃったのでしょう。予備知識なしにこれを聴かせてジョンスコだと気付く人は少ないと思います。こんな才能を隠し持っていたとは驚きですね。やっぱりこの人只者じゃないのです。サウンド・クリエーターとしてのジョンスコを知るアルバムとして必聴だと思います。

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ジョンスコと言うとコレ。

先ほど福田首相が辞任しましたね。無責任安部さんのあとを受けて、こんなところでもう限界なのでしょうね。あとは解散総選挙へと進むんでしょう。

さて今日は私が好きなギタリストの一人ジョン・スコフィールドのアルバムを紹介しましょう。ジョンスコと略して呼ぶことにします。ジョンスコを初めて聴いたのは、日野皓正のアルバム『メイ・ダンス』です。このアルバムは前にブログで紹介 http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_079a.html していますので参照して下さい。その時の印象はクセの強いギターだなあというものでしたが、私は好きになりました。

その後マイルス・バンドに起用された時は、私の見る目も捨てたものじゃないな~とちょっと悦に入りました(笑)。マイルス・バンドに起用されてからはたちまち人気上昇となるわけです。

P137 そんなジョンスコがマイルス・バンド脱退後に出したアルバムが今日紹介する『スティル・ウォーム(邦題:いなせ)』(1985年rec. GRAMAVISION/ポニー・キャンイオン)です。原題とは無関係な邦題は漢字変換できません(笑)。ジョンスコのギター、「いなせ」と言えば「いなせ」かな。まあ、スティル・ウォームよりインパクトがあるんで付けたんでしょうね。

メンバーは、ジョン・スコフィールド(el-g)ドン・グロルニック(key)ダリル・ジョーンズ(b)オマー・ハキム(ds)です。どうです超強力メンバーじゃないですか。ステップスにいたドン・グロルニックとマイルス・バンドにいたダリル・ジョーンズとウェザー・リポートにいたオマー・ハキムという錚々たるものです。当時のジャズ/フュージョン系バンドのリズム陣の最精鋭部隊(笑)。

このライナーノーツがスイングジャーナル誌の中山康樹さんの記事をまんま転載した手抜きものなのですが(笑)、その中に興味深いことが書かれています。中山さんが菊地雅章さんから聞いたジョンスコの話がそれなんですが以下に要訳します。

「今一番注目している才能あるギタリスト。日野皓正と新しいバンドのオーディションでジョンスコを聴くと、何をやっているのか全くわからなかった。”ズレ”ているというか”ハズレ”ているというか、うまく乗れないので帰ってもらった。その後マイルスとやっているのを聴いて、これをやっていたんだって、ようやく理解できた。オーディションの時に理解できなかった自分に腹が立った。」*注:ブログの『メイ・ダンス』のところで、「ヒノテルが何をやっているかわからなかった。」と書いたのはこの記事の勘違いでした。スミマセン。

最初からジョンスコ節炸裂です。ブルージーでちょっとひねくれたメロディー。当時はかなり変なメロディーだと思いましたが、最近のアブストラクトなメロディーをたくさん聴いた今となっては、哀愁感漂う良いメロディーだと思います。

ジョンスコのギターを、バックの3人がシンプルにして効果的にサポートしています。特にグロルニックの優しく包むバッキングとメロディアスなソロ、オマー・ハキムの抜群のキレで強力にグルーヴするドラミングは素晴しいです。ダリル・ジョーンズは堅実に仕事をこなしているのはわかるんですけどなんか地味なんですよね。

私は《プロトコール》《ルール・オブ・サム》《ピック・アンド・パン》の流れが好きなんですよ。 《プロトコール》は変な曲ですね。音楽知識がないのでうまく説明できないんですが、一定のリズム・パターンが続き、ベースはあるフレーズを繰り返すだけ、その上でジョンスコとグロルニックが変なメロディーを弾くという曲。何度も聴くと妙に嵌ってしまう曲なんです。

《ルール・オブ・サム》は一転して、哀愁感の詰まったスロー・テンポの良い曲。ジョンスコ流ブルージーな泣きのギターが聴けます。グロルニックの短いピアノ・ソロがまた哀愁感抜群の泣けるソロなんですよね。続く《ピック・アンド・パン》はこれぞジョンスコっていう感じの曲です。ミディアム・テンポでオマー・ハキムが気持ち良いリズムを刻み、その上で繰り広げられるギター・ソロは最高です。

このアルバムが発売されたときは、日本でのジョンスコ人気はまだ今一だったと記憶しています。どこで人気が爆発したかと言うと、ドラマーの「メガトン・ボム」ことデニス・チェンバースを引き連れて来日した時ですね。

P138_3 その時の模様はライヴ録音され ピック・ヒッツ・ライヴ(1987年rec. GRAMAVISION)というCDになります。この1曲目がこれぞジョンスコの《ピック・アンド・パン》です。《プロトコール》ではデニス・チェンバースの超重量級バカテク・ドラムが炸裂しています。当時かなりの衝撃を与えたらしいです。このアルバムもジョンスコ・ファンは必聴ですね。

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