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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その3)

今日は「いもうと」の初コメントに驚いたわけですが、TELで確認したら間違いなく私の妹でした。最近は「菊地成孔(本人です)」と書かれても疑わざるを得ない状況があるわけで、ネットでの本人確認は悩ましいですね(笑)。

さて、今日もまた高野雲さん(ブログ:http://ameblo.jp/jazzy-life/)がゲスト出演した「PCMジャズ喫茶」を聴いてのレポートを書きます。まあ、レポートと言うよりは放送を文字化して、いたぶっちゃおうってことですね。

寺島さんがスティーブ・グロスマン《エル・タイド》をかけるのですが、その前にまたいつもの話が出ます。普通フルネームだと’スティーブ・グロスマン’と下げて発音しますよね。だけど苗字だけだと’グロスマン’って皆さん言いませんか?それについて寺島さんが「よく日本人って’グロスマン’と、なんか意味付けして言うよね」とご不満を漏らします。前にも’ブレッカー’って言い方が気に入らないと自著に書いていました。

雲さんも「そうそう」なんて言いながら、「グロスマン、ショター、パウエル、パーカーなんて皆で唱和するもんだから、聴いていると思わず吹き出してしまいます。

まあ寺島さんに言わせれば、ブレッカーにしてもグロスマンにしても時代の流行で、比較的若い人達にちょっと祭り上げられて、今時こいつらを聴かなきゃ遅れてるとかいう風潮があったことがお気に召さなというわけです。寺島さんは皆がイイと言うと、そんなのどこがイイってやっちゃうんですよね(笑)。

《エル・タイド》はハープの「引き潮」のロバート・マックスが作曲したポップス曲らしいです。有名な曲なので皆さんも一度は聴いたことがあるんじゃないでしょうか?特に年齢が上の方はピンッ!とくると思います。

寺島さんは「曲とスティーブ・グロスマン(の音)で聴けば、グロスマンという流行の人じゃなくて、普遍・ユニバーサルな人だとわかります」と言っております。それもわかりますよっ。

曲がかかります。終わると寺島さんが雲さんに感想を求めます。雲さん「スティーブ・グロスマンとは思えないですね。こんなに枯れてなくてもっと元気な感じがしていました」と、確かにスローテンポで淡々と演奏している曲でした。岩浪さんは「いい音しているね~。男っぽいテナー」と、寺島さんはこれを聞いてご機嫌です。「深々とした中低域のズシッと発達したテナー」と言います。出た~っ名調寺島節!これが言いたくてかけたんでしょうね(笑)。

このCDのケースがボロボロだったらしくて、岩浪さんから「毎日聴いてるんですか?」なんてツッコミを入れられますが、寺島さんは否定します。私は、このテナーの音を聴かせたくてオーディオ・イヴェントやオーディオ・マニア訪問の度に寺島さんが持ち歩くうちにボロボロになっちゃったんじゃないかと思うのですが、皆さんいかがでしょうか?

さて話題は岩浪さんがスイングジャーナル誌で良いと批評した右近茂さんへと変わります。寺島さんもちょっと凝った選曲がいいなと思っていたらしです。右近さんはテナーだけでなくクラリネットもやるらしく、岩浪さんはそのクラリネットが過去にないスタイルで、新鮮で良いと批評していたようです。

ここからが寺島さんらしいのですが、この人のクラリネットを聴いたらあんまり感銘を受けなかったようです。なぜなら、人生がクラリネットの音色に含有されていないからとのことです。「クラリネットほど人生が出るものないじゃないですか?」と寺島さん。「なぜでしょうね?北村英治(クラリネット奏者)に聴いてみよう」と岩浪さん。オモロイ続けて「そうだね、うわの空で吹いているね」と。アレッ!新鮮で良いのでは?

すかさず寺島さんがツッコミます。「スイングジャーナルで激賞しておきながらね。こういう風にすぐ変わる。ここが素晴しい!これが業界から愛される所以です」と、一同爆笑。寺島さんは次の曲に行こうとしますが、今度は岩浪さんからまったがかります。「クラリネットかけるんじゃないですか?ひとしきり話だけしてそれで終わりじゃあんまりだ」と。

そこで、「クラリネットにおける人生の極地をかけましょう」と寺島さん。「それかけてくれなきゃ、話が結論出ないよ」と岩浪さん。お2人、全くいいコ。ンビネーションですね~。でかけた曲がトニー・スコット《グッバイ》。この枯れた音は説得力がありますね。私、イイと思いました。

曲が終わったあと岩浪さんがトニー・スコットについて語ります。娘さんが超美人でいろいろなコマーシャルのモデルなんかやったりしていたらしいです。トニー・スコットは日本語も覚えて岩浪さんは飲み会でいろんなミュージシャンのエピソードを聞いたとか。ここでの結論というのはトニー・スコットの音色の裏にある人生を語るってことですね。

さて、次は岩浪さんの曲がかかるわけですが、それがなんと雲さんを意識してチャーリー・パーカーの曲なんです。まあ皆さん察しがつくと思いますが、この曲を巡ってひともんちゃくあるわけであります。それについてはまた明日。あ~あ、やっぱり(その4)へ続くことになっちゃいました。

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コメント

いっきさん、こんばんは。妹さんの登場で、「いっき人生のピンチか?」「ジャズ好きアニキを持った妹の苦悩」なんて、記事になるのかと思ったのですが・・・ハズカシサも収まり、快調に飛ばしていますね(笑)。
妹さんのハンドル・ネームは「モモ(momo)」がいいと思います。オイラが「山梨の桃」が好きだから・・・雲さんもハンドル・ネームご提案ください(笑)。

投稿: tommy | 2008年8月27日 (水) 01時51分

tommyさん、こんにちは。いもうと改めぴくるすです。

せっかく可愛いハンドル・ネーム提案してくれたのに変えてしまってごめんなさい。私も桃大好きです(笑)けど、我が家の飼い猫の名前にしたので、以後よろしくお願いします。

投稿: ぴくるす | 2008年8月27日 (水) 13時22分

ぴくるすさん、こんばんは!オイラは仕事場で「ピクルス」を作っています(笑)。「モモ」は知合いの家の犬の名前でもありました(笑)。〜まずはメデタシ!メデタシ。今後ともよろしくお願いします。

投稿: tommy | 2008年8月27日 (水) 19時32分

tommyさん。こんばんは。

せっかくいい名前を提案していただいたのにスイマセン。こんな「ぴくるす」ですがアニキからもよろしくお願いします。ちなみに「ぴくるす」のジャズメン占いはtommyさんと同じハービー・ハンコックです。

ぴくるす。

「ぴくるす」って呼ばれると変な感じがしているんじゃないの?自分の飼い猫と同じ呼び名って違和感あるでしょ(笑)。
ところでtommyさんの知り合いのパリ在住ザザさんのブログ:http://ameblo.jp/zaza-paris が面白いので是非見てください。ザザさんのペットは猫じゃなくて犬だけどね。

投稿: いっき | 2008年8月27日 (水) 20時11分

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