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2008年8月

モルトウィスキー

今まで飲んでいたシングル・モルトウィスキー「オーヘントッシャン」を飲み終えたので、新しいモルトウィスキーを買いました。前回モルトウィスキーのことを書いたら、私と同じくモルトウィスキーを愛飲する雲さんから、好きだというものを紹介してもらったので、今回はそれを買うことにしました。

P135_2 それはかなりクセがあることで有名な「ラフロイグ」です。量販酒屋へ行って探したら、いつも買うヤツよりちょっと高めだったのですが、一度は体験しておこう思っていたので迷わず買いました。家に帰ってからネットでしらべたら、「ラフロイグ10年」「カスク・ストレングス」という、樽から出したままのアルコール度数が高い(55.7%)やつでした。だから値段が高めだったんですね。深いグリーンのボトルにシンプルな白ラベルがオシャレ!

ネットで調べたら、薬品臭いとか書いてあったのでちょっと不安だったのですが、それほどでもありませんでした。私の臭いの記憶では水生絵の具の臭いを強くした感じなんですが・・・?いつもながら変な喩えでスイマセン(笑)。かなりスモーキーで木の香がしてそれにアルコール臭が混じっています。確かにクセが強く個性的な臭いです。

味はドッシリとした濃厚なものです。フランスの高級ブランデーとは対極にあるような素朴なイギリス農家の風味?これが好きになると他のものが軽く感じられるちゃうでしょうから、他のものにはかえられなくなるというのは分かる気がします。味わい深いな~、これは美味しいと思います。でもウィスキー初心者には薦めません。なんかデューク・エリントンが似合いそうなお酒ですね。

今「ひかりTV」でチック・コリア&ゲイリー・バートンの1997年モントルー・ライヴを見ていたのですが、デューク・エリントンが聴きたくなってきました。ということで1枚紹介しましょう。

P136 『公爵演奏会』(1957年rec. DOCTOR JAZZ/キング)。油井正一さんの「ベスト・コレクション ジャス」でチェックして買った1枚。1984年発売の日本盤でジャケットが汚れているからなのでしょうが、2枚組みで1,000円くらいだったと思います。まあ売れ筋ではないのでしょうね。

A面1曲目、レイナンスがコルネットでソロをとる《A列車で行こう》のあと、エリントンの紹介でレイナンスがもう一度出てきて、今度はヴォーカルをとる《A列車で行こう》が再度演奏されます。このくだりからしてもう楽しさ溢れるステージが展開されているのでした。

エリントンの名司会者ぶりも楽しめるライヴ・アルバムなんですよ。それに1957年録音とは思えない音の良さです。ライヴの臨場感に溢れています。さすがは油井さん推薦のことはありますね。これを聴いていると気分が良くなってきます。お酒もどんどん進んじゃう(笑)。

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日本人ジャズを聴こう 久々!

今日は久々に不定期企画「日本人ジャズを聴こう」にします。

紹介するアルバムはジャズ友tommyさん(ブログ:Tommy's Jazz Caf'e)からいただいたものです。tommyさんはベースを習っているのですが、そのベースの先生:池田芳夫さんのアルバムです。

tommyさんはこれのCDを持っているのですが、レコード好きな私のためにYahooオークションで落札してプレゼントしてくれたんですよ。凄くうれしかったです。聴いたら内容が凄く良いんで更に喜び倍増っていう感じです。

P134 さてそのアルバムは、池田芳夫&高瀬アキ デュオ『エスプリ(1981年rec. テイチク)です。デュオによるスタンダード6曲と高瀬さんオリジナルのピアノ・ソロ1曲の計7曲が収録されています。

何が良いかというとまずは池田さんの強靭なベースです。当時のテイチクのジャズ録音はなかなか力が入っていて、ライナーノーツには使用したマイクの型式などが記載されています。そのうえこのアルバムは当時話題だったデジタル・レコーディングが採用されているため、池田さんのベースがしっかり録音されていて、強靭な音の魅力をあますところなく伝えていると思います。

ベースは奇を衒ったところはなくオーソドックスにして腰の据わったところを聴かせます。1曲のみボウイング(弓弾き)もちょっとありますが良いアクセントになっています。こういう実力のあるベーシストが今はあまり紹介されていないことに問題を感じざるをえません。

一方高瀬さんは、ご存知のとおり今はドイツに住んでフリー・ジャズをやっている実力派ピアニストです。旦那さんはピアニストのアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハなんですから凄いです。2人で1年に1回くらいは来日していますよね。

このアルバムではフリーではなくバップ・ピアノを弾いています。ときおりフリーなアプローチも顔を覗かせますがご愛嬌程度です。この人のピアノは柔軟にしてかなり力強いです。コロコロ転がる右手と重厚な左手の和音のバランスが絶妙だと思いますね。やっぱりこの頃からピアノの実力は相当なものがあったのですね。

2人の相性も良くて非常に安心して聴いていられます。かなり充実のデュオ・アルバムで私は気に入っています。余談ですがライナーノーツにはお2人の若い頃のちょっとふっくらした写真が載っています。池田さんがサングラスをかけていて表情が分かりづらいのが惜しいです(笑)。

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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その5)

とうとう(その5)になってしまいました。「PCMジャス喫茶」をネタにこんなに遊んじゃっていいんでしょうか?

当のご本人達はその場の勢いでしゃべっちゃっているところがあるでしょうから、文字化してしまうとご本人が思っていることとニュアンスが異なってしまう場合があると思います。それから、私のツッコミによって思想誘導されてしまうところもあるでしょうが、あんまりシリアスに受取らないでくださいねっ。遊び心を持って書いているつもりなのでよろしくお願いします。

じゃあ始めましょうか。雲さんが持ってきたパーカーストリーヴィルのライブから《ムース・ザ・ムーチェ》をかけます。それを聴いて今まで言いたい放題してきたことをもう一度検証しようというわけです。さてどうなりますか?

寺島さん
「長澤さんの発言でなかなか面白いと思うのは、パーカーに人生が感じられない。僕もそれはなんとなくわかる」 これは前に皆さん共感していました。
岩浪さん
「僕は逆に人生かんじて」 あれちょっと言っていることが変わっているような?
寺島さん
「それは背景とかいろんなものを総動員して聴くからじゃないですか?」 そうではないことが後のほうでわかります。
岩浪さん
「音とかそういうものが人間臭くて」 後で岩浪さんが言いますがフレーズとかにユーモアのセンスをみているのです。
寺島さん
「ああそうか、人間臭く感じるか感じないか2つにわかれるんだね」 単なる歩調合せ発言なので無視
長澤さん
「チャーリー・パーカー聴いたことがない人が聴いたらね、これシンセサイザーがやっているんじゃないかと思いますよ」 爆笑迷言!
寺島さん
「機械がやっていると、あまりに上手いと」
長澤さん
{あまりに上手すぎて、間違えないし、テンポが最初から最後まで一定でね。機械的じゃないですか?」 岩浪さんが言っていた「上手い」の受け売りに聞こえます。テンポが一定だから機械的って、それは短絡的に過ぎます(笑)。
寺島さん
「機械が的というふうにもとれるね。だからパーカーが好きな人もいて嫌いな人もいるっていいうのが、それだけ違う世界を両面持っているということですよね。どう雲さん」 機械的ととりますかね~。優れた人間がやっているように聴こえますよ。例えれば、無駄のない動きの陸上選手や水泳選手を見ているような感じかなっ。
雲さん
「僕は岩浪さんとは逆なんですけど、全く人生感じないところが好きなんですよね。ゼロ地点の音楽なんですよ」 ”ゼロ地点”ここが重要!私は全く同感です!
寺島さん
「屁理屈なんだよ。あなたがたの得意とする屁理屈なんだよ」 言われちゃっいました(笑)。
雲さん
「全く余剰物を感じないじゃないですか?」 まさに”ゼロ地点”
寺島さん
「感じさせないからイイなんて、一見人を驚かすようねことを言って、それは四谷一派の論法なんだ」 私は四谷派に対する寺島さんの偏見だと思います。
雲さん
「さっきのトニー・スコットなんか人生感じるみたいな話になったでしょ。あとマクリーンも感じるじゃないですか。何か必ず余剰物みたいなのが付いて回るのが普通のジャズ・マンの常だと思うんですけど」 そう思いませんか寺島さん?
寺島さん
「余剰物って何」 分かっているくせに、いじわる!
雲さん
「つまり、人生の重みとか失恋の経験とか悲しみとかそういうことですよね」 そうそう。
岩浪さん
「雑念みたいなものね」 岩浪さんはわかってくれています。
雲さん
「だからそういうものをパーカーの音に感じないんですよね。だからイイ。これくらいクールなのってない」 クールでカッコイイ!
長澤さん
「完璧すぎて音に隙間がないから、つまんないですよ」 素直さが足りないんじゃないでしょうか? 聴く側の勝手な偏見ではないかと? 
寺島さん
「まあね、もう一つ僕感じたのがね。パーカー以降のアルト・サックス奏者が出すフレーズを全部今やってたね。だから皆これを聴いて素晴しいと思って、そして育ってきたのがわかりますよ」 さすがは寺島さんちゃんと聴いているじゃないですか(笑)
岩浪さん
「すごくパーカーって、いろんなポップスのフレーズを例えば《ボタンとリボン》の一節、そういうユーモアのセンスがあるし、例えばクリスマス・セッションでは《ホワイト・クリスマス》を入れて演奏したりとか、だからすごい人間的ですよ」 これが人間臭い理由ですね。
寺島さん
「まあね、俺はね雲さんのねクールなね、人生感じなくてイイってのはね、じゅあなんでマクリーン聴くんだよってなるわけで」 違う魅力があるんですよ。
雲さん
「マクリーンはマクリーンの良さがある。うどんとそばを比較してもしょうがないでしょってことになる」 どうも寺島さんは一つの偏った考え方に引き込んで聴きますよね。どうして両方を認めないのでしょうか?
長澤さん
「ジャズって元々ね、もっと泥臭くてなんか隙間だらけのものだと思っていると、こういうふうに隙間なく完璧にやられちゃうとね。聴いていてリラックスできない」 ジャズの本質を見誤っています。リラックスして聴くだけがジャズではありません。
寺島さん
「それはわかります。ジャズはもっと不完全な音楽でいいんです」 パーカーは最初から完全な音楽をやっちゃったんですよ。マイルスなんかはパーカーと共演した時点でパーカーを越えられないことを知って、その後手を変え品を変えの悪戦苦闘をするんですよ。
岩浪さん
「でもパーカーってカンザスの田舎から出てきて、泥臭いですよある面では。例えばさっきかけた『スエディッシュ・シュナップス』の中の《K.C.ブルース》」 パーカーだって泥臭いところはあるのです。長澤さんは自分の狭い見方で見ているので、こういうことが見えないのです。
寺島さん
「泥臭いと感じさせれば感じさせるし、都会的だと思えば都会的だと感じさせるし、いろんな面持っているというのは、一つの才能かもしれないね。まあね、岩浪さんが言っていたけどいろんなものを聴いて最後にパーカーにいきつくと、こんなにジャズって素晴しい音楽だってわかってイイっていってましたよね」 曲によって当然音楽の感じは変わるもので、ある意味余剰物をはさまないから曲が持つイメージにそった演奏になるのではないかと思います。パーカーがイイというのは寺島さんもわかっているのです。
岩浪さん
「僕はそれでいろんなもの聴いて、ジャズが一瞬飽きちゃったときに、パーカー聴くとまたジャズの良さを思い出して、またいろんなジャズを聴こうとなる」 良いこといいますね。
寺島さん
「じゃあそのパーカーは最後の人であると」 モダン・ジャスはやっぱりパーカーに尽きるのです。
岩浪さん
「最初で最後ね」 色々言っても結局はそういうことになっちゃうんですよね。
寺島さん
「最初にこれを聴いてわかった人は一種の天才であると思いますよ」 寺島さんはパーカーが分かるのに凄く時間がかかっていますからね~。そう言っちゃいますか?
岩浪さん
「渡辺貞夫さんは『ウィズ・ストリングス』の《サマー・タイム》を聴いて、アルト・サックスを吹こうと思った」 なるほど。
寺島さん
「いやいやいや貞夫さんだけじゃなくて、僕だってね、あの《サマー・タイム》はね絶品ですよ。ヘロヘロ・パーカー(どうやらアドリブを吹くことを言っているようです)とは全然違う世界を持ってる。あれは壮絶ですよ。人生のね最も重みを表出しているよね。アドリブやってないんですよ。テーマーを4回くらい繰り返すだけですよ。だからパーカーはアドリブだインプロビゼーションだ、アドリブ吹かなくて曲だけでいいんですよ」 これはパーカーの音のたたずまいの凄さのことを言っています。それに加えてシンプルにして明快なアドリブをするところがパーカーの魅力なのです。私はここにジャズの本質を見ます。

やっと終わりです。

もうまとめるのが面倒なので、私の各”ツッコミ”を読んでご判断下さい。

昨日は寺島さんの言うことが長澤さんのようなジャズ・ファンを作ったとか書いて、今日細かく説明するなんて書きましたが、なんかどうでもよくなっちゃたのでもう書きません。気を持たせておいてごめんなさい。

この後、パーカーの後じゃかけにくいと言いつつ長澤さんが、元気の出るピアノ・トリオということでジョン・ステッチのアルバムから《サーカス》をかけます。

寺島さん激賞の人のので、「ジョン・ステッチはパーカーと対極にある人。パーカーのように表面でヘロヘロ・ハラハラ演奏しない。気持ちの底で弾くコアなピアニスト。重さがズーンと伝わってきますよ。音も良いんですよ」なんて言っています。もう何を言おうがどうでもいい感じです(笑)。私も好きなピアニストです。でも言うまでありませんがパウエルほどの凄味はありません。

かけたあとに寺島さんが「長澤さんは俺はいつも優しいものわかりのいいピアノ・トリオを聴いているわけじゃない。たまにこう重厚かつ難しいものを聴ているんだぞと出したと思う」と言い、長澤さんは「いつも好きで聴いているやつを持ってきた」と言いつつ、寺島さんに褒められてうれしそうです。

曲がかかっている間に「自分にとってジャズは音である。音がジャスである。音が音楽である。ていうひとつの居直りというか思い込みは素晴しいと思いますよ。そういう聴き方があっていい。そういう聴き方して得な面もある」と長澤さんと話していたそうです。長澤さんも「オーディオ人間ですから」と言っています。長澤さんはそれでいいんじゃないでしょうか。

このあと昔のポピュラー・ミュージックをかけるのですが、それはどうでもいいので「PCMジャス喫茶」レポートはこれで終わります。

いや~やっと終わったあ!ここまでやるとはアホなやつですね。我ながら呆れます。

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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その4)

今日はちょっとどういうジャズ・ファンに向けて書いているかというお話を書いてから始めることにしましょう。

まず「PCMジャズ喫茶」という番組は正直言ってある程度ジャズがわかっていないと本当の面白さはわからないと思います。なぜなら、寺島さんは最初のうちはジャズ初心者を意識して「この人(曲)はどういう人(曲)か説明してくださいよ」なんて言いますが、話が盛り上がってくると初心者そちのけのマニアックな議論を展開するからです。

それを聴いてレポートを書いている私も実はマニアックなツッコミを入れているわけで、どうしてそういうツッコミをするのかはある程度ジャズを聴いていないとわからないことがあると思います。よく考えればこの如くで、私のブログは最初からジャズ初心者はあまり意識して書いていません。私のもっぱらの興味はある程度ジャズを聴いた人をもっと深みに引きずり込むことだからです。

そういうわけで、ある程度ジャズを聴いている方から何か反応(コメト)などいただけたらうれいいなあと思う今日この頃なのであります。

皆さんそろそろ飽きてきたと思いますが、今日も高野雲さん(ブログ:http://ameblo.jp/jazzy-life/)がゲスト出演した「PCMジャズ喫茶」をいたぶりましょう。

さあ、いよいよパーカー論争勃発?と思ったのですが・・・、寺島さんはアンチ・パーカーのはずなのに意外とまっとうなことを言っています。さすがの寺島さんもパーカーは認めざるを得ないんでしょうね。認めないとジャズ・ファンとしての資質を疑われますよ、やっぱり。唯一長澤さんが???なことを言っています。

今回はパーカーとはどういうミュージシャンなのかに迫る発言がたくさん出ますので乞うご期待!

P133 岩浪さんが「前回雲さんがバド・パウエルをかけて議論があったので、今回チャリー・パーカーをどう思うか感想を聞きたい」とのことで、チャーリー・パーカー『スウェディッシュ・シュナップス』から《バック・ホーム・ブルース》をかけます。

曲をかける前に岩浪さんから、パーカーがスウェーデンで大歓迎されて強い酒「スウェディッシュ・シュナップス」を飲みすぎてアメリカ帰ってから胃潰瘍で入院したなんて話がありました。長澤さんは「シュナップス」はサツマイモの焼酎だなんていうことも言っています。おお、初めて知りました。

曲が終わり寺島さんから「さてこれから本日のメイン・イベント、パーカー派2人(岩浪さん、雲さん)とアンチ・パーカー派2人(寺島さん、長澤さん)の激論を交わそうと思うわけですが、まずどういうところが良いのか納得させてくさい」なんて、岩浪さんと雲さんになげかけます。ここからが重要です!皆さんよ~くお聞き下さい。

岩浪さん
「とにかくアドリブでもなんでもメロディアスで、シンプルで、テクニック完璧で、分かり易く言えばジャズのモーツアルトみたいなもの、誰が聴いても素晴しい、シンプルでこんなわかりやすい音楽ない」 言い切りましたね!
寺島さん
「ふに落ちる。ソロがメロディアス。でもこれはいろんな人が言ってない。俺はそうだと思っている」 おや、あっさり認めますね!
雲さん
「寺島さんなんか本で書いてました。最近パーカーも見直してる。こんなメロディアスな人はいない。アドリブで歌えるフレーズで」 突っ込んでる(笑)。

雲さん
「聴いていてとっても気持ちイイ、それは何かと言うとスピード感がある。ウィズ・ストリングスで急にテンポが’倍テン’(2倍のテンポ)になっても滑らかで流れるよう。他の人にはない」 
皆さんここ重要!
寺島さん
「スピード感ね。それはバラードでもありますよね。単なる速さじゃないんだよね」 やっぱりわかっているじゃないですか!
岩浪さん
「パーカーはカンザスの中西部のビートとニューヨークのスピード感が合わさったって出来たのがビー・バップだと言っている。俺たちの音楽だと」 
パーカー自身がそんなこと言ってたんだ~。
寺島さん
「なんとなくわかりますね~。ジャズの持っている疾走感。速い曲じゃなくスローな曲でも持っている人はいるわけで、ノロノロの人とは違う」 
そうでしょうそうでしょう。

岩浪さん
「雲さんの気持ちイイっていう話。スティットなんか同じ曲やってるが、パーカーはフィンガリングが完璧。スティットは途中ごまかしているフレーズがある。パーカーは完璧だから気持ちイイ」 
今日は絶好調!やっぱり雲さん効果か?
寺島さん
「フィンガリングねっ、なるほど、楽器やってないから平気で言えるね」 
トロンボーンで苦労してますからねっ(笑)。

寺島さん
「わかりました。よくわかりました。そんなこと当たり前なんですよ。パーカーがイイのは。いろいろ聴いてふとパーカー聴いてみようか?と聴くとやっぱりパーカー凄いのはわかるんですよ。でもいきなりパーカー聴いてもわからない。いろんな遍歴を重ねて、最後にパーカーへいくとわかる。でもパーカーいいと言って、たてまつるとその先がない。パーカーで終わっちゃう」 やっぱり、イイでは終わりません(笑)。
岩浪さん
「パーカーが本当に凄かったらそれで終わってもいいじゃない」 
潔し!
寺島さん
「できればジャズ・ファンとして、できれば色々なアルト・サックスを聴いて死んだほうがいいじゃないですか?」 
よくばりですね。まあ、好奇心旺盛は私も賛成! 
岩浪さん
「でもまた最後にパーカーに戻ればいいんでしょ」 
そのとおり!
寺島さん
「はいそれはそれでいいですよ」 めでたしめでたし!

以上3人でパーカーの凄さを語る。ありがたい話じゃありませんか? 

ここで満を持して長澤さん登場。ここから長澤さんのとんでもない発言が・・・
「岩浪さんがそんなに言うんだけど、そんなに実存感ありますか?見たことありますか?」 
何が言いたいんだ。よくわかりません?
岩浪さん
「音だけで、最初にチャリー・パーカー聴いた時に惚れこんだ」 
わかります。
長澤さん
「それはわかるんだけど、ベーブ・ルースみたいなものだ、名声と形はわかる。レコードで聴けるけど実存感がない。現実感がない。ジャズを聴くなら現実感がほしいんですよ。どうして死んだ人がそんなにわかるんですか?」 
何が言いたいんでしょ?
寺島さん
「それは我々がパーカー像を作って神棚に上げて毎朝拍手打って尊敬しているという世界なんですよ。それはそれでいいけどね」 でたっ、またもや神格化!
長澤さん
「やっぱジャズ聴くときはね、演奏しているアーチストのイメージが浮かぶじゃないですか?」 そうですかね~?
岩浪さん
「どうしてチャーリー・パーカーだけ浮かんでこないんですか?」 私は別に浮かばなくていいと思いますけど。
長澤さん
「だって見たことないもん」 当たり前でしょっ!

寺島さん
「今聴いていてわかったけど、パーカーの演奏ねっ、なんか上滑りっていうか、あれよあれよって言う間に終わってしまって、上手すぎちゃって、ノリが良すぎちゃって、たまには失敗して間違えてそれがジャスだろっ、みたいな感じもしてきた」 なんとなくわかります。
長澤さん
「映画を見たけど、あまりにも伝説的な人って、現実感がない」 そうかなあ~。
寺島さん
「皆がイイと言って神格化されると、てやんでーって気持ちありますよね」 へそ曲がりですね(笑)。わからなくはありません。
岩浪さん
「僕は学生の頃、全然予備知識なく聴いていっぺんで惚れたのがパーカー」 さすがです!
寺島さん
「パーカー聴くなら、ジャッキー・マクリーン。人生感じさせるんですよ。パーカーの音って人生感じさせない。とんでもない人生を送ったのが音楽から伝わってこない。マクリーンの方が伝わってくるね」 これは皆さん同感でしょう。
雲さん
「それは同感ですね。どっちが良い悪いじゃないですけどねっ。マクリーンの方が不器用な分なんとなくありますね」 久々の登場です(笑)。
長澤さん
「だから実存感とか人間感はアート・ペッパーのほうが全然感じますよ」 そうですね。
雲さん
「さっき岩浪さんがモーツアルトって言ったけど、人間性と音楽が物凄く乖離した人じゃないですか?パーカーにもそれ感じますよね」 そうなんですよね。
寺島さん
「そこで音楽というのは人間にまで遡るのか、出てくる音だけで評価するのか、また論議が持ち上がるわけです。どうですか?僕jは人まで遡っていきたいね」 私は音だけで評価する方に1票!
岩浪さん
「僕は伝記読んでパーカーの人間性知るようになったけど、パーカーに対する興味も音の素晴しさも全然かわらないけどね」 岩浪さんはわかってますよね~。

寺島さんの進言でここでもう1回音で確認することになります。雲さんが持ってきたチャーリー・パーカーのCDからかけます。

でも凄く興味深い話でした。細かいことは明日言いますが、私は寺島さんが言う「新しいJAZZを聴け」とか「ライヴに行け」など言っていることを鵜呑みにした結果が、長澤さんのような「パーカーには実存感がないから良さがわからない」なんていうジャズ・ファンを作ってしまったのだと思います。ある意味かわいそうですよ。そう言う聴き方しかできないって。

長くなっちゃったので、続きはまた明日。こんな調子じゃ「PCMジャズ喫茶」の本が書けそうですよね?(笑) もうこうなったらとことん!半分やけっぱちで書いています。

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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その3)

今日は「いもうと」の初コメントに驚いたわけですが、TELで確認したら間違いなく私の妹でした。最近は「菊地成孔(本人です)」と書かれても疑わざるを得ない状況があるわけで、ネットでの本人確認は悩ましいですね(笑)。

さて、今日もまた高野雲さん(ブログ:http://ameblo.jp/jazzy-life/)がゲスト出演した「PCMジャズ喫茶」を聴いてのレポートを書きます。まあ、レポートと言うよりは放送を文字化して、いたぶっちゃおうってことですね。

寺島さんがスティーブ・グロスマン《エル・タイド》をかけるのですが、その前にまたいつもの話が出ます。普通フルネームだと’スティーブ・グロスマン’と下げて発音しますよね。だけど苗字だけだと’グロスマン’って皆さん言いませんか?それについて寺島さんが「よく日本人って’グロスマン’と、なんか意味付けして言うよね」とご不満を漏らします。前にも’ブレッカー’って言い方が気に入らないと自著に書いていました。

雲さんも「そうそう」なんて言いながら、「グロスマン、ショター、パウエル、パーカーなんて皆で唱和するもんだから、聴いていると思わず吹き出してしまいます。

まあ寺島さんに言わせれば、ブレッカーにしてもグロスマンにしても時代の流行で、比較的若い人達にちょっと祭り上げられて、今時こいつらを聴かなきゃ遅れてるとかいう風潮があったことがお気に召さなというわけです。寺島さんは皆がイイと言うと、そんなのどこがイイってやっちゃうんですよね(笑)。

《エル・タイド》はハープの「引き潮」のロバート・マックスが作曲したポップス曲らしいです。有名な曲なので皆さんも一度は聴いたことがあるんじゃないでしょうか?特に年齢が上の方はピンッ!とくると思います。

寺島さんは「曲とスティーブ・グロスマン(の音)で聴けば、グロスマンという流行の人じゃなくて、普遍・ユニバーサルな人だとわかります」と言っております。それもわかりますよっ。

曲がかかります。終わると寺島さんが雲さんに感想を求めます。雲さん「スティーブ・グロスマンとは思えないですね。こんなに枯れてなくてもっと元気な感じがしていました」と、確かにスローテンポで淡々と演奏している曲でした。岩浪さんは「いい音しているね~。男っぽいテナー」と、寺島さんはこれを聞いてご機嫌です。「深々とした中低域のズシッと発達したテナー」と言います。出た~っ名調寺島節!これが言いたくてかけたんでしょうね(笑)。

このCDのケースがボロボロだったらしくて、岩浪さんから「毎日聴いてるんですか?」なんてツッコミを入れられますが、寺島さんは否定します。私は、このテナーの音を聴かせたくてオーディオ・イヴェントやオーディオ・マニア訪問の度に寺島さんが持ち歩くうちにボロボロになっちゃったんじゃないかと思うのですが、皆さんいかがでしょうか?

さて話題は岩浪さんがスイングジャーナル誌で良いと批評した右近茂さんへと変わります。寺島さんもちょっと凝った選曲がいいなと思っていたらしです。右近さんはテナーだけでなくクラリネットもやるらしく、岩浪さんはそのクラリネットが過去にないスタイルで、新鮮で良いと批評していたようです。

ここからが寺島さんらしいのですが、この人のクラリネットを聴いたらあんまり感銘を受けなかったようです。なぜなら、人生がクラリネットの音色に含有されていないからとのことです。「クラリネットほど人生が出るものないじゃないですか?」と寺島さん。「なぜでしょうね?北村英治(クラリネット奏者)に聴いてみよう」と岩浪さん。オモロイ続けて「そうだね、うわの空で吹いているね」と。アレッ!新鮮で良いのでは?

すかさず寺島さんがツッコミます。「スイングジャーナルで激賞しておきながらね。こういう風にすぐ変わる。ここが素晴しい!これが業界から愛される所以です」と、一同爆笑。寺島さんは次の曲に行こうとしますが、今度は岩浪さんからまったがかります。「クラリネットかけるんじゃないですか?ひとしきり話だけしてそれで終わりじゃあんまりだ」と。

そこで、「クラリネットにおける人生の極地をかけましょう」と寺島さん。「それかけてくれなきゃ、話が結論出ないよ」と岩浪さん。お2人、全くいいコ。ンビネーションですね~。でかけた曲がトニー・スコット《グッバイ》。この枯れた音は説得力がありますね。私、イイと思いました。

曲が終わったあと岩浪さんがトニー・スコットについて語ります。娘さんが超美人でいろいろなコマーシャルのモデルなんかやったりしていたらしいです。トニー・スコットは日本語も覚えて岩浪さんは飲み会でいろんなミュージシャンのエピソードを聞いたとか。ここでの結論というのはトニー・スコットの音色の裏にある人生を語るってことですね。

さて、次は岩浪さんの曲がかかるわけですが、それがなんと雲さんを意識してチャーリー・パーカーの曲なんです。まあ皆さん察しがつくと思いますが、この曲を巡ってひともんちゃくあるわけであります。それについてはまた明日。あ~あ、やっぱり(その4)へ続くことになっちゃいました。

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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その2)

今回は私のブログの200件目の記事です。我ながらよく書きつづけているなあと思います。こんなブログでも来訪して下さる皆さんに感謝します。

さて、昨日の続きで高野雲さん(ブログ:http://ameblo.jp/jazzy-life/)がゲスト出演した「PCMジャズ喫茶」を聴いてのレポートを書きます。

P113_2 雲さんが選曲した曲、秋吉敏子&ルー・タバキンのデュオ・アルバム『ヴィンテージ(エリントン曲集)』から《オール・トゥー・スーン》(前に私もブログで紹介)をかけるところからです。曲をかける前から寺島さんは「うわ~参ったな~」と。さすがは雲さん、今回も寺島さんの急所をついたようです(笑)。

なぜか?まずピアノ・サックス・デュオというフォーマットがダメらしいです。まあ寺島さんの大好きなベースとドラムが入っていないんだから当然のご意見ですなっ。そして「夫婦でやるのはね~」って、どうやら寺島さんのご両親がやっていた飲み屋での夫婦喧嘩がトラウマになっているようです(笑)。寺島さんにとっては笑ごとではありませんよね。ごめんなさい!

ここでやっと曲がかかります。落着いた味わい深いバラード演奏です。寺島さんも岩浪さんもこの演奏のタバキンについては好印象のようですね。まあ寺島さんはいつものごとく「エリントンの曲がいいのでそれに助けられて聴ける」と言ってますが。素直じゃないねっ寺島さん!それから寺島さんはタバキンの絶叫型のプレイにはそうとううらみがあるようです(笑)。

秋吉&タバキンがなぜ今回『エリントン曲集』をやったのか?なんてことを推測しつつ、多々ある『だれそれ曲集』のなかで一番売れないのは?という話になります。「『モンク曲集』が一番売れなくて、あとは『ミンガス曲集』が売れない」と寺島さんが回答。まあそうでしょうね。

それで『ソニー・クラーク曲集』が一番売れるのかという話になるのですが、岩浪さんが「アルバム1枚分も曲がないでしょ」なんて言うと、寺島さんが「ありますよ。ジョン・ゾーンがやてますよ」と、雲さんがすかさず『ニュース・フォー・ルル』(モブレーの曲)なんかもやっています」といいます。寺島さんの口からジョン・ゾーンが出るとは驚きです。まあなんだかんだ言ってこういうところはきっちりおさえているんですよね。寺島さん!

そして寺島さんから「秋吉さんはどうして皆に尊敬されるかわからない。やってきた実績的評価はわかるが、奏でる音楽・オーケストラ・オーケストレーション聴きますか?今日家に帰って風呂入ったあとで秋吉敏子のビッグ・バンド聴こうかってなりますか?」というらしい発言。皆さん聴かない」と言います。そりゃ、そういうシチュエーションじゃ聴かないでしょ。

岩浪さんが「ピアノ・トリオのほうが好きですけどね」と言うと、「無味乾燥な色気のないピアノだよ」とすかさず寺島さんが反論。また寺島論炸裂ですかっ!岩浪さんが「ものによるけどね。朝日ソノラマのあれがいい」と、雲さんすかさず「『ロング・イエロー・ロード』でしょ」と、このあたりの間合いは小気味良いですね~。寺島さん「あれだけですよ。あれは僕もすきですよ」と。アハハハッ・・・寺島さんが好きなのがあってよかった。

雲さんが「『フィネス』もいいですよね」と、岩浪さん「コンコード・レーベルの?」寺島さん「フィニアス?フィニアス・ニューボーン?いきなり、ちょっとやべ~なあと思った」って、完全に漫才になってます(笑)。

お次は長澤さん「ジャズ・ミュージシャンや芸能人は尊敬という言葉の対象ですか?僕は芸人が尊敬の対象になると絶対思わない」と、岩浪さんは「芸人こそ尊敬すべき存在」と言います。私はヨッ岩浪さん!と言いたいです。

更に寺島さんから「芸人=ジャズ・プレイヤーとしましょう。彼らは我々リスナーがいなきゃ生きていけないが、我々リスナーはジャズ・プレイヤーがいなくたって生きていける。だからジャズ・プレイヤーはあんまりでかいツラするなと言いたいですね。」と、とんでもない発言が・・・。続けて「この前山中千尋とか来たけど・・・」。岩浪さんが「いるときに言って下さいよ」と、寺島さん「あのカワイイ顔見るとあんまり言えない」って、言いたい放題。私も大爆笑!

「どんなジャンルにも尊敬の象徴が必要なんですよ。秋吉さんはその対象になったってことですよ。エライですよね。でも音楽は実際誰もきいていない」と寺島さんまとめてくれました(笑)。あ~あ、雲さんの苦笑する顔が浮かびますよ。

いや~雲さんがかけた曲の話題は盛り上がりましたね。寺島さんが「参ったな~」と言っただけのことはあります。完全に急所突いていました(笑)。

さて次は寺島さんが曲をかける番ですが、今日はこのへんでおしまいです。こんな調子じゃあこのレポートは(その4)まで行きそうですね~。しつこ過ぎますか?(笑)

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「PCMジャズ喫茶」を聴いて(その1)

いよいよオリンピックも終了ですね。閉会式も終わっちゃいました。
今日は午前中かなり雨が降ったおかげで一日涼しかったです。

さて、高野雲さん(ブログ:http://ameblo.jp/jazzy-life/)が出演した「PCMジャズ喫茶」を聴いたので、戯言を書きましょう。今回は寺島さんが結構まっとうなことを言っているんですよ。おかげで前回みたいにツッコミが入れられないよ~。残念!(笑)。

前回の時に私が「寺島さん、オーディオ・ファンの方ばかり向かないで、ジャズ・ファンの方を向いて下さいよ。」って書いたからなのかなあ?でも、寺島さんが私のブログを見ているはずはないし。雲さんも控えめなんですよ(本人もブログで、控えめにしたと言ってました)。ちょっと寂しいです(笑)。

始める前に出演者を紹介しておきましょう。寺島靖国さん。岩浪洋三さん。長澤祥さん。そしてゲストの高野雲さんです。

今回はいきなり曲から入ります。

岩浪さんがステファノ・サバティーニのピアノ・トリオ・アルバムから《ワン・モア・ステップス》をかけました。イタリア人ジャズ・マンが好きらしいです。どうやら名前とジャケットがお気に召さなかったようで、曲をかける前から寺島さんには受けが悪いです(笑)。ジャイアント・ステップスと同じコード進行の曲?私はちょっといいかなと思ったのですが、まあまあかなっ。

岩浪さんもイイと言っておいて、かけ終わったら「なんかちょっと」って、オイオイです。
雲さん、感想を求められて「残んないですね~。」ときつい一言。皆さん賛同(笑)。

続いて長澤さん。今日は元気なピアノ・トリオを持ってきたそうです。長澤さんはピアノ・トリオで気持ちよくスインギーにやっているところにテナーが速く吹いたり遅く吹いたりすると嫌らしいです。ふ~ん。私にはなんだかよくわかりませ~ん。そこから「テナー論」が展開。

今はコルトレーン派とモブレーのようなオーソドックスなモダンテナーの両極に2分していると言う話になり。皆さん同意。例によって寺島さんは後者を応援しているという話から、エリック・アレキサンダーの『ジェントル・バラッズⅢ』の話へと。まあいいんじゃないでしょうか(笑)。

でかけた曲はランディー・ポーターのピアノ・トリオで《テイキング・ア・チャンス・オブ・ラブ》。この人録音エンジニアもやる人のようです。そうか、だからこの人のCDは音がいいんですね。初めて知りました。私は結構好きなピアノ・トリオです。

寺島さん。「ランディーのようなオスカー・ピーターソン的オーソドックスなのも聴き、たまにはサバティーニのようなはずれたものも聴くというのが、ピアノ・トリオ聴きの達人」といつもの持論を展開。そして「良い悪いと言いたいけど、最近は円満につまらないこと言っているなあ」と、ここで雲さんに「どうですか?」ってふられてもね~。雲さん「・・・」雲さん、その気持ちわかりますわかります。

ベースがルロイ・ヴィネガーなんだそうです。そこで雲さんが『ルロイ・ウォークス』を持ってきていました。かけたい曲を寺島さんと岩浪さんがすぐ言うところはさすがです。《ウォーキング・マイ・ベイビー・バック・ホーム》を急遽かけることに。雲さんナイスです!岩浪さんがすかさずメンバー紹介をするところなんかイイですね。

ルロイ・ヴィネガーのベースがイイ音ですね。もちろん演奏もくつろいでジャジーなイイものです。コンテンポラリーの録音はさすがです。ここから「歌心の話」。寺島さんは「このくらいの編成でも歌をやろうとしている。でも今はエリック達が3管でやったりすると表現したいのは歌じゃない。」と言います。それは昔の人のような域に達しないという負い目が自信のなさとなり、違うサウンドを出してくるということになるんだろうと言う話にまとまりますが、まあそのとおりだと思いますよ。

そこから「オリジナルと影響を受けたジャズ」の話になります。昔「メグの会」に「いーぐる」の人が10人くらい行ったことがあるらしいです。対抗戦で「メグの会」の人が最近のサックス奏者のバラード曲をかけたら、「いーぐる」の人が「こういうのを聴くんだったらベン・ウェブスターを聴きますね。」と言ったとか。一同笑。ふむふむ。

そして、影響を受けることの良し悪しへと話は進みます。長澤さんは「影響を受たっていいじゃないか。私は寺島さんみたいにオリジナルをしらないから過去の人と同じフレーズが出てもわからない」と、寺島さんは「影響を受けたものの出し方のサジ加減の難しさだ。」と、雲さんは「こいつ好きなんだなとか練習してたのが出ちゃったなとかわかるのは愛らしい。オリジナル絶対じゃない。」と、皆さんめでたく意見はまとまったようです。

次は雲さんがかける番なのですが長くなるので今日はこのへんでおしまいです。

今回は書いていてなんか調子がでません。だらだら書きすぎですね。寺島さんの「とんでもない発言」が出ないからだよ~(グッスン、涙)。って責任転嫁かよ(笑)。明日以降のほうがオモロイ・ネタだと思います。

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姉御カサンドラ・ウィルソン

今日のオリンピック。コメントなし(笑)。

先週の「いーぐる」の「納涼持込盤大会」のあと打上げに参加したのですが、そうなると最終電車には間に合わないので東京に宿泊しました。翌日は例によってディスクユニオン新宿ジャズ館でレコード・CDハントをしてきました。

レコード売り場のほうでは、探していたジャズ・メッセンジャーズ『アルバム・オブ・ジ・イヤー』(1981年rec. Timeless)とアイリーン・クラール『愛の行方』(1974年rec. Nadja)を買いました。どちらも¥1,000以下でした。

『アルバム・オブ・ジ・イヤー』のほうは後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」に掲載されていたアルバムで、ウィントン・マルサリスがいた頃のメッセンジャーズの溌剌とした演奏が聴ける1枚です『愛の行方』のほうはオリジナル盤を持っていたのですが、ちょっとノイズが多かったので買換えました。アラン・ブロードベント(p)とのデュオで味わい深い1枚です。

中古CD売り場のほうでは、ピアノ・トリオ特集をやっていました。相変わらず人気があるようすね。何枚か気になるものがあったのですがフランクリン/クローバー/シールズ『スリー・ワールズ』(2000年rec. Beezwax Records)を買いました。寺島さんが音がイイCDとして推薦していたアルバムです。この音は寺島レコードの求めている音の参考にしているのではないかという気がします。演奏はまあ及第点かな?

P132 もう1枚買ったのはカサンドラ・ウィルソンの新譜『ラヴリー』(2007年rec. BLUENOTE)です。雲さんがブログで推薦していたし、「いーぐる」の壁にも飾られていた1枚です。はやくも中古で出ていたので買いです。少しでも安く買いたいなんてセコイですね(笑)。

メンバーは、カサンドラ・ウィルソン(vo)、メルビン・スウェル(g)、ジェイソン・モラン(p)、ロニー・プラキシコ(b)、レジナルド・ヴィール(b)、ハーリン・ライリー(ds)他です。つわものがバックを固めています。

私はカサンドラはだいぶ前の『ジャンプ・ワールド』しか持っていませんでした。M-BASE(ブルックリン派)の人だけあって、難しい楽曲をクールにカッコよく歌うところがなかなか良いと思っていました。

それで今回のアルバム、基本は変わっていないのですが凄味が増しました。元々凄味がある人だと思っていましたが、かなり増大しています。それに貫禄がありますね。《恋人よ我に帰れ》や《黒いオルフェ》から入っていくわけですが、迫力と説得力はかなりのものです。ジャケ写を見て下さい。かなりの迫力でしょっ?(笑)

私はカサンドラに「姉御」を見ました。「極道の妻たち」の岩下志麻を見ている感じです。「なめたらいかんぜよっ!」ってやつです(笑)。ジェイソン・モラン以下はウィルソン組の組員としてしっかり姉御を支えています。姉御好きだな~、コレかなり気に入りましたよ。こういう「ラヴリー」もありなんじゃないでしょうか?(笑)

白人キュート・ヴォーカル好きな人は間違っても買ってはいけません。寺島さんはこういうのはダメだろうな~(笑)。

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「いーぐるnote」(その3)

今日のオリンピック(笑)。
やっぱり星野ジャパンは金メダルをとれませんでしたね。対外国戦は難しいと言うのですが、プロ野球のベスト・メンバーだから勝てるはずだという慢心があったのではないかという気がしますし、やっぱり危機感が足りなかったのではないかと思いました。
陸上男子4×100mリレーの銅メダルは本当におめでとうと言いたいです。

さて「いーぐるnote」の話の最終回です。

関口さんのクラブ・ジャズ論争」に関する私の恥体験について書きます。私が『think』(後藤さんが書いている「ジャズを聴くことについての原理的考察」)に書かれている内容を援用して、「クラブ・ジャスはジャズ界にとってたいして重要な意味がない」というようなことを書いたのが発端だったと思います。

私の書き込みに対して関口さんからかなりの反論があり、その反論に対する後藤さん他からの反論があって話が(私にとって)難しくなっちゃったのです。私は頭が混乱してしまい正直言うとめんどくさくなっちゃったので、「私が言っていることは間違っていました」と書き込んじゃったのです。まったくうかつでした。

後藤さんから「『think』を援用しておいて、それが間違いだと言ったら『think』が間違いだと思われるだろう」との指摘がありました。私は後藤さんの言っていることはもっともだと思いましたし、私自身『think』の内容に共感していたので、それが誤解されるのは本意ではありませんでした。そこで謝罪の書き込みをしました。我ながら議論ができない自分に呆れました。ああ恥ずかしい!

この議論ができない自分については「右脳左脳診断」http://www.nimaigai.com/pc/usausa/shindan/index.php を読んで妙に納得してしまいました。皆さんもページ右下の「next→」をクリックして診断してみて下さい。なかなか面白いと思いますよ。ちなみに私は「うう男」です。

クラブ・ジャズ論争については、私が抜けた後も「いーぐるnote」上で議論がしばらく続いたのですが、最後には関口さんが「忙しいから返事できません」ということで終了してしまいました。この件については「ジャズ構造改革 熱血トリオ座談会に書かれています。ちなみに私のことについては書かれていませんので期待しないようにして下さい(笑)。

私はその後半年くらいは書き込みを自粛しました(笑)。そうこうするうちに「ジャズ構造改革 熱血トリオ座談会」に関する議論が盛んになり、私は後藤さんを援護する書き込みをして復帰したと思います。今はうかつな議論はしないように注意しています。

「いーぐるnote」はジャズについて一言いいたいような人にとっては凄く魅惑的な掲示板だと思います。あそこで後藤さんに同意してもらえると、ジャズ・ファンとして世間に認めてもらえたような気がしてしまうからです(笑)。まあほとんど自己満足の世界なんでしょうけど。中には後藤さんを論破してやろうと思っている人もいるでしょう。なかなか難しいと思いますよ。

後藤さんはと言えば、あそこにいろいろ書かれる意見からジャズを楽しむ新しい何かを探っているようです。後藤さんの飽くなき好奇心には参ります(笑)。だから面白い意見があれば、どんどん書き込んだほうがいいと思いますよ。ただし整合性がない話や議論のすり替えはだめでしょうね。それから時々揶揄があるのですが見苦しいですね。なかなか難しいのでしょうけど皆で楽しく使うことができたらいいなあと思っています。

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「いーぐるnote」(その2)

ソフトボール金メダルおめでとう!昨日はハラハラ・ドキドキして試合を見ていたんですが、昨日の試合に勝った時点でなんとなく今日はやってくれる予感がしていました。今日もドキドキしながら見ていましたが、アメリカを破って悲願の金メダルは素晴しいじゃありませんか。

さて「いーぐるnote」の話。この「いーぐるnote」なる掲示板は、もとをたどればお店に置かれていたお客さんと後藤さんの「文通ノート」です(笑)。そこではジャズに対する議論が盛んに行われていたとか。お客さんがジャズに対する疑問や意見を書くと、後藤さんがそれを受けて書き込みをして、それはそれは激論が交わされていたらしいです(笑)。

その「いーぐるnote」に私が初めて書き込みをしたのは、初めて「いーぐる」に行った後です。その時の講演は、マイルスの『アガルタ』『パンゲア』録音後30年ということで、『アガルタ』『パンゲア』を大音量で聴こうという企画でした。『パンゲア』好きの私としては行かないわけにはいかなかったのです。講演には中山康樹さんがゲストで来て、後藤さんとマイルスについて思い出を語ったりしました。

私は「いーぐるnote」に講演の感想を書き込みました。ついでにステージ上でのマイルスの指示について質問を書き込んだら、中山さんから直々に回答の書き込みがありました。嬉しかったですね。だって中山さんは「マイルスを聴け」の著者として尊敬していましたからね(笑)。

ちなみに当時のハンドル・ネームは「ikkizilla」ikki(いっき)+zilla(ampzilla、godzillaのzilla)ですね。このブログを書き始めるまではそれを使っていました。このブログを始めたのをきっかけに今の「いっき」に変更しました。

この最初の書き込みをきっかけに、私は調子にのって「連続講演」に行くたびに感想を書き込んでいました。すると何回目かの書き込みの時に、後藤さんから「今度「連続講演」にきたら講演後の打上げに参加しませんか?」とのありがたいお誘いがあったのです。いや~嬉しかったですね。著書を読んで以来ファンだった後藤さんとお話ができるんですから。

それで次の「連続講演」に行った時には、自己紹介をして打上げに参加させてもらいました。超緊張しましたね。だって憧れの後藤さんとお話をするんですから。それに打上げに参加している皆さんがまぶしく見えましたね(笑)。だって村井康司さんや当時のジャズ批評のレヴューアーの方々なんですから。その時は「いーぐる」店内の打上げに参加しただけで、福翔飯店まではおそれ多くて行けませんでした(笑)。

何にも知らないのは怖いもので、ジャズ・アルバムの紹介なんかも2回くらい書いちゃいました。当然後藤さんからのレスポンスはなしで、今考えると恥ずかしいです。それでマイルスのDVD「マイルス・イン・ミュンヘン」について書いた時に、当時のメンバーのギター:フォーリーについて、DVDの中でジョー・マクレアリーって紹介されていたので、本名なのかという質問も書き込みました。

そしたらなんと雲さんから回答があったのですよ。(雲さん覚えていますか?笑)「それはジョセフ・マクレアリーで、音楽一家の育ちだ」とか詳しく回答していただいたのです。これもとても嬉しかったです。当時は今のようなお友達になるとは思いもしませんでした。

確かその頃雲さんの「ベーシスト特集」があって私は参加できませんでしたが、「次はエレクトリック・ベース特集をやる」とか書いていたので、私は「それを楽しみにしています」と書いたと思います。まだ待っていますよ(笑)。

「いーぐるnote」については楽しいことだけでなくちょっとやばいこともあります。それは、クラブ・ジャズに詳しい関口さんがブラスに関する本?を出して、その本に関連した「連続講演」の2回目に参加した時のことです。その時話題になった「ジャズ批評からのクラブ・ジャズへの言及」を巡る議論に関して「いーぐるnote」に書き込んだら大変なことになっちゃったのです。

私の書き込みに関口さんから凄い反論があり、それをきっかけに後藤さん他を巻き込んで大論争が巻き起こっちゃったのであります。そして私のアホさ加減を晒すことにもなっちゃったのです(笑)。

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「いーぐるnote」(その1)

私のジャズ喫茶「いーぐる」歴は、まだ4年くらいなのでそんなに長くありません。それも「連続講演」にしか行かないのですから、常連と言ってもらえるかどうかもわからないくらいです。

まあ「連続講演」には結構な回数行っているとは思いますが、須藤さんと八田さんの講演にはまだ一度も行ったことがありません。別に内容が気に入らないとかではなく、たまたま都合が合わないだけです。

なぜ「いーぐる」に行くようになったかと言えば、仕事の関係で東京に引っ越したからです。それまでは茨城県の北のほうに住んでいたので、東京のジャズ喫茶に行くなんてことは考えてもみませんでしたし、時々出張で東京には来ていましたが、ジャズ喫茶に行く余裕はありませんでした。

話は更に遡りますが、「いーぐる」とマスター後藤さんの存在を意識したのは、ジャズを聴き始めてしばらくしてスイングジャーナル誌面で「メグ」のマスター寺島さんとの論争記事が載った頃です。その後、後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」を読んでファンになっちゃたのです。

一方で「辛口JAZZノート」を読んで寺島さんのファンにもなっちゃたのです。私にとって後藤さんと寺島さんはジャズ喫茶マスターの両横綱なのです。そのお2人が対決したCDがあることをご存知ですか?

P131 『THE DUEL・寺島靖国×後藤雅洋』です。15のテーマーを決めてお互いに選曲するという、対決15番勝負なのです。CDが出た年がわからないのですが80年代後半だと思います。

対談と選曲理由が書かれた冊子が付属していて、これを読むとお2人のジャズに対するスタンスがわかるという仕掛けです。お2人ともあの頃から基本は変わっていませんね。まあ寺島さんはその後オーディオの比重が高まってから変化しますが、後藤さんはまったくブレなしですね(笑)。

テーマと選曲をいくつかあげておきましょうか。寺島×後藤の順です。

2R(ラウンド) : 「ジャズはテーマだ/ジャズはアドリブだ」
ジェリー・マリガン『カリフォルニア・コンサーツ』から《レッド・ドア》
ソニー・ロリンズ『ニュークス・タイム』から《チューン・アップ》

3R : 「これがピアノ・トリオだ」
『ピアニスト・ガロー』から《恋のチャンス》 (アル・ヘイグ・トリオ)
『アメイジング・バド・パウエル』から《パリジャン・ソロフェアー》

10R : 「メグのテーマ/いーぐるのテーマ」
ボブ・ブルックマイヤーetc.『ストリート・スインガーズ』から《アローヘッド》
『チャーリー・パーカー・オン・ダイアル』から《オーニソロジー》

11R : 「ジャス入門のこの一曲」
ビル・パーキンス&リッチー・カミューカ『テナーズ・ヘッド・オン』から《スペイン》
キャノンボール・アダレイ『サムシン・エルス』から《サムシン・エルス》

といった具合でなんとも面白いのです。15Rすべてお見せしたいのですが、めんどくさいのでゴメンナサイ!

このCDは2枚組で、「メグ」CDと「いーぐる」CDに分かれています。だからどちらかのCDを聴けばテーマに対する選曲を続けて聴くことが出来て、それぞれの考えがはっきりわかるという仕掛けです。

そうだ!このCDを持っているという方、是非コメント下さい。「このCD持ってるよ!いいだろう!」と、このCDを持っていない後藤・寺島ファンに自慢しましょう!

だいぶ脇道にそれちゃいましたね。本当は「いーぐるnote」に書き込みをしたことや、あそこはどんな場なのかについて書くはずだったのですが、そこに行く前にいろいろ書いてしまったので、「いーぐるnote」については明日書くことにしましょう。お楽しみに!

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「いーぐる」の「納涼持込盤大会」(その3)

今日は鼻水もとまったのですが、疲れが溜まりぎみでスッキリしません。
ちょっとこのブログもマンネリぎみかと思うのですが、特に新機軸も思い浮かばないのでこのまま行くしかないでしょう。まあ、こんな時期もあるさ。

さて昨日の続き、「いーぐる」の「納涼持込盤大会」のレポートを書きましょう。

tommyさんに続いて登場したのは須藤さんです。「ジャズ批評」誌の元レヴューアーであり「いーぐる連続講演」の講演者ですね。ECMのコレクターとしても有名な方です。今回もECMからの選曲で、ラルフ・タウナーの『ソロ・コンサート』から《スピリット・レイク》です。ラルフ・タウナーのギターはソロとは思えないバカテクで、爽快なギターの音が素敵でした。

実は私、かけてもらった曲とは別のCDを持っていってました。最後まで選択に悩んだCDです。その1枚はポール・マッキャンドレスのソプラノ・サックスが気持ちイイやつだったので、そっちをかけていれば「オレゴン」つながりで面白かったかもしれませんね。

次は益子さん。「ジャズ批評」誌の元レヴューアーであり「いーぐる連続講演」の講演者ですね。ご存知「21世紀のジャズ」「ポスト・モダン・ジャズ」のオーソリティーです。かけたのは橋爪亮督グループの『アズ・ウィー・ブリース』から《桜雨》です。かける前に先入観を持たずに聴いてほしいとのことで何の説明もなしにこの曲を聴きました。

私は聴いていて益子さん得意のニューヨークの人達の演奏だと思いました。ところがどっこいあとで種明しされれば、日本人じゃありませんか。いるんですね~新しいサウンドの人達が日本にも。クオリティーの高い演奏でした。これはCDを入手したいです。

続いて朝山さん。「いーぐる連続講演」皆勤賞に近いと後藤さんから紹介がありました。飄々とした感じからは想像できない情熱を秘めた女性だったのですね。ちょっと異色のミュージシャンのコンサートで後藤さんとよく会うとも言ってました。らしい選曲は、アーネット・ピーコックの『31:31』から《ビハインド・ザ・ビート》です。アーネット・ピーコックはゲイリー・ピーコックの奥さんだった人で、ブラック・コンテンポラリー系のボーカリストです。なかなか気持ち良い緩めの8ビートのうえでちょっとレイジーな歌がイイ感じでした。

ここからやばい展開になるのでした。

田中さんは、「いーぐる」常連さんにしてジャズだけじゃなくいろいろな音楽に造詣が深く、自宅のオーディオもかなりマニアックな女性です。かけたのはコンラッド・ハ-ウィグの『ザ・ラテン・サイド・オブ・ウェイン・ショーター』から《フットプリンツ》です。コンラット・ハ-ウィグのトロンボーン他、ホーン陣のソロが熱いラテン・ジャス。気持ちイイ演奏で私は気に入りましたが、温度は数度上昇(笑)。

次はKirkさん。この方も「いーぐるnote」に鋭い書き込みをされる方です。ロックのほうが得意分野でジャスも聴くようになったとのことです。ジャズはまだちょっとということで、ラテン・バンド:Cortijo Y Su Comboの『タイム・マシーン』から《Baila Y Goza》をかけました。楽しい演奏なんですが、さっきラテン・ジャズで暑くなったところへ、更に熱いラテンということでますます暑苦しくなってくるのでした(笑)。

そして八田さん。「ジャズ批評」誌の元レヴューアーであり「いーぐる連続講演」の講演者ですね。八田さんはレヴューアーになってすぐに「ジャズ批評」の方針が変わって、レヴューアーをクビになっちゃったのです(涙)。何をかけるのかと思ったらイリノイ・ジャケーの『ザ・ソウル・イクスプロージョン』から《同名曲》です。八田さん曰く「ソウル大爆発」ですからと。オルガンとジャケーの熱いブローが炸裂するコテコテ・ジャス。前の2曲なんか目じゃないとんでもない暑苦しさです。この曲がまた長尺なんですよ。八田さん参りました!

いや~この流れ最高でしたね。皆さんも呆れて感動してました(笑)。でもよく考えればこの曲順は後藤さんが決めていたんですよね。そう!もうわかりましたよね。これは後藤さんの演出なのでした。後藤さん。我々皆やられましたよ(笑)。

次は山中さん。「いーぐる」常連さんで会社の社長さんです。ここまでくればさすがにクールで爽やかな曲、チック・コリア/ゲイリー・バートンの『ザ・ニュー・クリスタル・サイレンス』から《ワルツ・フォー・デビー》です。チックはともかくバートンは素晴しいとのコメントでしたがその通りですね。爽やかな空気が戻りました。フゥ~ッ。

最後はさん。カーク研究の第一人者にして「いーぐる」のご意見番です。最近のエリントン特集も好評ですよね。というわけでデューク・エリントンの『ピアノ・イン・ザ・フォアグラウンド』から《サマータイム》です。ピアノ・トリオでの演奏なんですが、林さんが言うとおりこれはやっぱり怖い演奏ですよ(笑)。エリントンは凄い!こんなピアニストは他にいません。グレイト!林さん、キッチリ納涼特集を〆てくれました。

以上15名、参加した皆さんの個性が浮き彫りになる楽しい特集でした。この手の特集は是非定期化してほしいと思いました。

久しぶりに打ち上げにも参加して、最後の最後まで付き合いました。最近ネットにまつわるネタが豊富なのでとっても盛り上がりましたよ。ちょっとディープな世界なんですけどね(笑)。

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「いーぐる」の「納涼持込盤大会」(その2)

ゆうべ涼しかったからなのか、今日は風邪をひいちゃったみたいで鼻水が止まりません。参ったなあ。

さて昨日の続き、「いーぐる」の「納涼持込盤大会」のレポートを書きます。なお、曲名がわからないものがあることはご容赦願います。いずれ「いーぐる」のホーム・ページ:http://www.02.246.ne.jp/~unamas/eagle.html の「diary」に曲名がUPされると思いますのでそちらを参照願います。⇒ UPされたのでそれをもとに修正します。

口火を切った後藤さんに続いて登場したのは村井康司さんです。得意分野のビッグ・バンド・ジャズ、サド&メル・オーケストラの『ニュー・ライフ』から《ラヴ・アンド・ハーモニー》です。ビッグ・バンドと聴くと暑苦しそうですが、そうならないところが村井さんのセンスの良さですね。チェレスタの音が効果的に鳴る爽やかな曲でした。曲をかける前のコメントで、講演者はスピーカーの間にいるチャーリー・パーカーの霊に一礼してからやらないといけないんだとか言ってました。一同爆笑!

次はmiyaさん。「いーぐるnote」に鋭い書き込みをされる方です。選曲したのはチェット・ベイカーの『ザ・インクレディブル』から《枯葉》です。チェットの映画「レッツ・ゲット・ロスト」に出ていた女優さんのヴォーカルも入っています。コメントで歯を折られて入れ歯になったチェットが吹くトランペットの音がイイとのことでした。ちょっとけだるい感じが夏の昼に聴くといいかな~。

P115_2 続いていよいよです。ベニー・ライドの『ファインディングス』から《トランジェント・メロディー》かける前のコメントで「これをかけて「いーぐる」出入り禁止になったらどうしようかと思った」なんて戯言を言いつつかけてもらいました。

「いーぐる」のオーディオで大音量でかけるとイイですね~。家で聴いているのとは楽器の鳴りが違います。私は大満足。アルト・サックスの音がとにかく気持ち良かったです。後藤さんにもお許しをいただけたようなので一安心。他の参加者の皆さんはどう思ったのかなあ~。

P129 次は「いーぐる」特集の講演者最年少記録を更新したさんの息子さん(小3)。パット・メセニーの『シークレット・ストーリー』から《フェイシング・ウエスト》です。かける前に後藤さんが「この曲はどんな感じがする?」と質問。さすがは後藤さん相手が子供でも聴くべきことは聴きます(笑)。答えは「どこかに冒険に行くときみたいな感じ」と、さすがは雲さんの息子さんなかなかイイ感性してます。その後「どこへ冒険に行くの?」と、後藤さん。息子さんが答えにちょっと戸惑っていたら、後藤さんから問題発言が・・・ちょっとやばいのでここには書けません(笑)。

『シークレット・ストーリー』は制作費が当時の日本円にして9,000万円かかったなんて話があるのですが、大音量で聴くとサウンドの豪華さが納得できるものでした。さすがはメセニーの大作です。

P130 続いてさん。息子さんにメセニーをかけさせて自分はもう1曲かけちゃうなんてズルイ!(笑)。それも暑苦しいやつをわざと持ってきているんですよ。デヴィッド・マレーの『チルドレン』から《デヴィド/ミンガス》。コメントでは、前にブログで紹介した「カレー本」にひっかけて「暑いときに激辛カレーを食べるがごとし」と、上手いこと言います。

ピリ辛ジェームス・”ブラッド”・ウルマーがギターを弾いているし、マレーがキレのあるソロをとってるし、マービン・”スミッティ”・スミスのドラムはカッコイイし、うまくツボに嵌りました。後藤さんも納得の1曲。雲さん最高!

次はtommyさん。自分のお店「スコット・ラファロ」でやった池田芳夫カルテットのライヴ音源のお披露目です。「KOZAレーベル」始動の狼煙を上げるってことでもあります。これは「KOZAレーベル」から出すのではなく、本番に備えてのプロトタイプ録音なのでここでしか聴けないものです。プロトタイプとは言ってもtommyさんのことですから妥協はないのです。ちゃんとプロにマスターリングしてもらったものです。

「いーぐる」がライヴ・ハウスになれば、こんな感じという音を聴いてもらうという趣向もあるのです。曲は《チュニジアの夜》、池田さんのベースが真ん中で演奏をしめつつ、沖縄在住のミュージシャンが頑張っているのが見える熱い演奏です。特に伝説のロック・バンド「コンディション・グリーン」のドラマーだったETSUさんのプレーはかなり気合が入っていてカッコ良かったです。これはこれで爽快!いいじゃないですか。

今日はこのへんで終了。続きはまた明日。このネタでもうちょっとひっぱります(笑)。

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「いーぐる」の「納涼持込盤大会」(その1)

昨日は「いーぐる」の「納涼持込盤大会」へ参加してきました。持込盤のテーマは「暑さを吹き飛ばす爽快アルバム」

P115 何をかけてもらおうかと結構悩みましたが、かけてもらうことにしたのはベニー・ライドのアルバム『ファインディングス』(前にブログで紹介:http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_4764.html)から「トランジェント・メロディー」

メセニー調の爽やかな曲調とベニー・ライドの爽快なアルト・サックスの音で勝負。でもちょっとフュージョン系でもあるわけで、後藤さんの許容範囲に入れてもらえるかどうか不安・・・。エイッ、これでいいのだ!

P42 さてイベント最初は後藤さんのアルバムからスタート。何をかけるのか興味津々です。おやこれは・・・見覚えがあるジャケットです。アンディ・ナレル『スティックマン』(前にブログで紹介:http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_c0ba.html)です。かけた曲はタイトル曲「スティックマン」

とにかくアンディ・ナレルの演奏するスティール・ドラムの音が爽やかなのです。リッチー・ジラルドが弾くフレットレス・エレベの”グウィングウィン”音も気持ちエエ!後藤さん意外やソフト路線で口火をきってくれました。後藤さんありがとう!これで私も自分の曲がかけやすくなったというものです。私は後藤さんのこのストレートな選曲センスが大好きです。

今日はこのへんで終了。続きはまた明日。

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カウント・バッファローズ

お盆はいろいろ大変なんですよ。13日はお盆ようの飾りやお供えをセットして、お墓参りに行って、迎え火をたきました。14日はお坊さんがお経をあげに来ました。今日15日はなにもなくて、16日はお盆飾り他を供養してもらうために回収場所に出して、一式を片付けて、送り火をたきます。まあ地方や宗派によってやることは違うんでしょうけど。

明日16日は、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」「納涼持込盤大会」に参加するので、朝のうちにお盆の片付けをしてフライングで送り火をたいてから、「いーぐる」へ行きます。CDを持っていってかけてもらう予定ですので、「いっき」ってどんなアホなのか見たい方は「いーぐる」のイベントに行ってみてくださいね。

話は変わって、昨日の「高音質レコード」にtommyさんがコメントをくれました。鈴木宏昌が参加していた「石川晶とカウント・バッファローズ」のライブを何度か見に行って、ラインを借りて生録したこともあるんだとか。tommyさんのジャズ経験は豊富なので、次々といろいろな話が聞けてとても楽しいのです。

tommyさんのブログはこちら:Tommy's Jazz Caf'e

P127 そのコメントを読んで思い出しました。私も「石川晶とカウント・バッファローズ」のレコードを持っていたのです。東芝EMIのPRO-USE DIRECT CUTTING SERIES『イマージェンシー』(録音日時の記載なし)です。tommyさんのコメントどおりでファンク・フュージョン路線ですね。

オーディオ的な注目ポイントはダイレクト・カッティングだということです。ダイレクト・カッティングはマイクで拾った音をミキシングしてレコード原盤を直接カッティングしちゃう方法。普通は途中に入るテープへの録音工程や機材などが省略されるので、音の鮮度を落とさずにレコード原盤ができちゃうのです。オーディオ・マニアにとっては究極の高音質レコードなのであります。録音エンジニアは行方洋一です。

ダイレクト・カッティングのレコードは、さぞかし派手な音が入っているように思うかもしれませんがそうではなく、一聴柔らかい音に聴こえるんですが、音の芯はしっかりしているのです。どうもデジタル録音の硬い音とは様相が異なるのです。

このバンドのアレンジャーは鈴木宏昌と直居隆雄なのですが、このアルバムを聴いていてなるほどなと思うところがありました。それは、この後鈴木が結成するグループ「ザ・プレイヤーズ」のサウンドに似ているものがあることです。

P128 そこで「ザ・プレイヤーズ」のアルバム『アップ・トゥ・ユー』(1984年、CBSソニー)を紹介します。メンバーは、鈴木宏昌(key)、中村誠一(ts,as,b-cl)、ボブ斉藤(ss,as,ts)、松木常秀(g,vo)、岡沢章(b,vo)、渡嘉敷祐一(ds)です。艶ジャケットです(笑)。そうそう「ザ・プレイヤーズ」はタモリ司会のTV番組「今夜は最高」のハウス・バンドだったんですよね。懐かしい。

こちらのサウンドは「カウント・バッファローズ」をより洗練させた感じのジャズ・フージョンになっています。。「ア・テイスト・オブ・ハニー」「スピーク・ロウ」をカッコイイアレンジでやっているのが聴き所です。

2人のサックス奏者、ファンキーなボブとジャジーな中村の対比がポイントなのですが、私はジャジーな中村のほうが1枚上手だと思います。全員セッション・ミュージシャンなので上手いのですが、渡嘉敷の切れのあるドラミングが特にイイですね。

鈴木はピアノ、ローズ、ハモンドB-3オルガンの他に、プロフェット5、オーバーハイムOB-8、ヤマハDX-7、ミニ・ムーグといった名機シンセサイザーを使い分けているのが時代を感じさせます。

書き忘れていたのですが、川崎の「TOPS」に「ジャズ選曲指南」のアルバム集めで苦労したウェス・モンゴメリーの『ストレッチング・アウト65』がありました。「TOPS」恐るべし。

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デザイン変更!

ビックリさせてごめんなさい!デザイン変更です!!

最近マンネリ気味だし、「人気ブログランキング」も25位以内から脱落しちゃったし、あ~あっ!

金魚のデザインは人気ブログランキング上位の「東京ジャズライブ三昧」さんも採用していたので気になっていたのです。

と言うことでこの際、デザイン変更じゃっ

「金魚」さんお疲れ様でした。
これからは「たれぱんだ」さんに頑張っていただきます。

皆様これからもご支援よろしくお願い申し上げます。

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高音質レコード

北島は凄いですね。200m平泳ぎでも金メダル!有言実行、なかなかできることじゃありません。それにひきかえ男子柔道の不甲斐なさといったら・・・。

今日夕方空を見たらコウモリが20匹くらい飛び回っていました。コウモリの飛び方って面白いんですね。実は1ヶ月くらい前に家の物置のひさしのところにコウモリの一家が棲みついていたので追い払ったんんですよ。この辺りにはコウモリがたくさん住み着いているようです。

さて、今日は高音質レコードを紹介しましょう。前にも書きましたがスリー・ブラインド・マイス(TBM)レーベルの音が気に入って、中古レコード店を探しているうちに日本人ジャズが結構集まっちゃったのですが、同時に高音質レコードも何枚か集まりました。高音質レコードは高かったりするのですが、見つけると私が買ってあげなきゃと思ってつい買ってしまうのでした。

P125 今日紹介するのは東芝EMIのPRO-USE SERIESです。まずは鈴木宏昌『コルゲン・ワールド』(1976年rec.)です。メンバーは、鈴木宏昌(p)、稲葉国光(b)、日野元彦(ds)です。そうそう「コルゲン」は鈴木のあだ名です。皆さんご存知「コルゲン・コーワ」の「コルゲン」=かえるのマスコットですね。

これ最近CD化されましたよね。でも私のはオリジナルのレコードです。レコード・コレクターの皆さんどうです、いいでしょっ!

演奏は意外と今聴いても古さを感じないものになっています。まあだから最近CD化ということになったんでしょうけど。全曲鈴木のオリジナルです。アップ・テンポの曲は何となくチック・コリアの『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』に感じが似ていますね。

鈴木のピアノの切れと粒立ちはなかなかのもので小気味良いのです。なぜか稲葉のベースがヴィトウスに、日野のドラムスもヘインズに聴こえてきてしまうんですよ?それはそれとして良いプレーしていますよ。スローな曲も甘過ぎず繊細なリリシズムが好ましいものになっています。ミディアム・テンポの小粋なスイング感も私好みです。

音質はクリヤーでダイナミック・レンジは大きいですが、ガッツというよりは自然な感じに録れています。エッジが立っていると言う感じではなく、柔らかいのですが芯がある音ですね。極端な音が好きな人には物足りないものだと思いますが、これはこれで良識のある音だと思います。

P126 このPRO-USE SERIESはもう1枚持っています。横内章次トリオ『サテン・ドール』(録音日時の記載なし)です。メンバーは、横内章次(g)、稲葉国光(b)、ジミー竹内(ds)です。ギター・トリオでスタンダードを演奏しています。まあ演奏は普通の出来といった感じでしょうか。

こちらは『コルゲン・ワールド』よりは前に発売されているので、録音の詳しいデーターやPRO-USE SERIESのポリシーとかいろいろ書いてあります。

使用上の注意として「このレコードはピークレベルが通常のレコードにくらべて非常に大きく録音されています。PVによっては溝を正しくトレースできず、びりついたり、ひずんだりすることがあります。またそのために溝を削ってしまう恐れもありますので、再生する前に充分再生器を点検して下さい。」と書いてあります。

こういうところがレコード・マニアはたまらないんですよね。CDでは味わえないところなのです。この気持ちわかってもらえますよね!

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ジャズメン占い

P123_2 前に紹介したミニバラが咲きました。花びらの外側がピンクで真ん中が白です。白くなっちゃったのは咲いてから時間がたった花で、濃いピンクのやつは咲きはじめの花です。今は10輪くらい咲いています。なかなかかわいい花でしょ。

さて、ジャズメン占いというのがあします。http://b-s.web5.jp/wj/uranai.cgi のページに生年月日を入力するとあなたのタイプがわかります。おもしろいので是非やってみて下さい。

私はパット・メセニーでした。以下にその内容をコピーします。

●天才的不思議人
見た目からして、なんだかよくわからん。
いわゆる「不思議さん」なんだが何か天才的な才能がある。
まだ天才的な才能が開花していない人、絶対にあるから探してみよう。
周りの人は一目置くけど、同時に理解不能な不思議人と取られることが多い。
たいていそのことは自分では気づいていない。気を付けよう。

●空想が得意。真性のドリーマー
夢の国へ行ってしまいそうなほどのドリーマー。
空想や想像が得意で、たまにボーっとしていることがある。
星や海が大好き。正真正銘のロマンチストです。

●自然派なのに機械に強い
自然派ロマンチストにもかかわらず、何故か非常に機械に強い。
ビデオ録画なんかは大得意。
そのギャップがまたステキなのだよ、君。

●グループ交際
人数の多いグループを結成し、そのグループ内での交際を好む。
非常に団結力の強いグループである。

私の自己分析やいかに。
確かに不思議なところはあるかもしれませんが、天才的な才能はないなあ~。あるならうれしいんですけどね。不思議由来はAB型だからかも?
空想は得意かもしれません。ロマンチストですね。だって星空とか見て感動しちゃいますから(笑)。
機械には強いですね。っていうか機械大好きです。アンプの中身の部品配置を見てニンマリしちゃう(笑)。
グループ交際?昔はそんなこともしたかな~?
このブログを読んでいるあなたは頷いているかもしれませんね(笑)。

P124_2 ではメセニーが参加しているアルバムを紹介しておきましょう。ゲイリー・バートンの『ライク・マインド』(1997年rec. CONCORD)です。メンバーは、ゲイリー・バートン(vib)、チック・コリア(p)、パット・メセニー(g)、ロイ・ヘインズ(ds)、デイヴ・ホランド(b)です。オールスター・メンバーですね。

わたしの好きなミュージシャンばかりです。最近はこの手の大物ミュージシャン共演ものがないような気がするのですが、たまにはあってもいいかなと思います。

メセニー:4曲、コリア:3曲、バートン:2曲、ガーシュイン:1曲という構成です。この3人が作曲しているんですから駄曲なしです。でも時には駄曲もありますね(笑)。演奏のほうは安心して聴けます。それぞれがやることをやればクオリティーは保障されています。まあ新しい何かがあるわけではありませんが、大物の技を聴くのもいいものですよ。

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tommyさんに感謝!

いや~とにかく嬉しい! 日本体操男子が銀メダルをとったからではありません。女子柔道63kg級で谷本が金メダルをとったからでもありません。ジャズ友tommyさんがブログ:Tommy's Jazz Caf'e に私のことを書いてくださったからです。

自分のことを書かれるのはかなり恥ずかしいのですが、人からどう見られているのかというのがわかったし、ちゃんと見てくれている人がいることがとてもうれしいのです。ただタイトルなんか読むと、「tommyさんそこまでは言い過ぎですよっ!」と思ってしまいます(笑)。

tommyさんを応援したい私なのですが、逆に私が応援されちゃってます(笑)。どうもありがとうございます。tommyさんのブログにコメントをいただいた雲さんにも感謝です。これからもジャス・ファンとして精進していきますのでよろしくお願い致します。本当に精進できるのでしょうか?(笑)

ブログは安易な情報発信ツールだと思っていたのですが、コミュニケーション・ツールとしても機能していることが最近やっと認識できました。私はちょっとでもいいからジャズを盛り上げたいと思っているのですが、所詮私一人の情報発信なんてたかがしれているわけで思い上がりもいいところですよね。でもブログをとおして知り合った仲間でいろいろな情報を共有したり、アクションを起こしていけばもっと効果がありそうですよね。

P121 さて今日もアルバム紹介をしちゃいましょう。『マイルス・デイヴィスVol.1,Vol.2』(1952,3,4年rec. BLUE NOTE)です。説明無用のブルーノート1500番台の最初の2枚です。麻薬でボロボロになっていたマイルスにブルーノートが年に1度レコーディングの機会を与えて録音したものです。

52年と53年の録音時は麻薬中毒だたとのことですが、プレイがよれよれというわけではありませんからご安心下さい。そして54年の録音時は麻薬を断ち切ったあとの演奏です。

P122 長いことジャズを聴いてきたにもかかわらずこのアルバムは未聴でした。ではなぜ今回買う気になったかというと、小川隆夫さん著「ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実」を読んだからです。これを読んでいたら凄く聴きたくなったのです。どんな演奏をしているのか知りたくなっちゃたのです。

それからもう一つの理由ですが、これらのアルバムは同じ曲の別テイクが並んでいるとばかり思い込んでいたのですが、違うということがわかったからです。同じ曲が続くのは私どうも苦手なんですよね。

この本はまだ読みきっていませんが、他にも聴きたくなったアルバムが何枚かあります。小川さんは特に面白い表現をしているわけではありませんが、いたってまともできちんと書いているところに好感が持てます。寺島さんの書き方に慣れてしまった私にとってはかえって新鮮に読めるところがあります(笑)。

話はマイルスに戻りますが、このアルバムの演奏を聴くとマイルスの凄さを痛感します。いよいよハード・バップ時代前夜のこの時既にマイルスの演奏方法は確立されているのだから凄いじゃありませんか。このときマイルスは26~28歳。意外と歳はいってたんですね。

『Vol.2』の方に入っている54年録音のワン・ホーン・カルテットでの演奏は特にイイですね~。翌年の55年にブレイクするというのが頷ける演奏をしています。こういうのを聴いちゃうと最近のクラブ・ジャス系のうまいけど軽い演奏ってどうなんでしょっ?という気持ちが湧いてきてしまいます。悩ましい!

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中古レコード/CD店「TOPS」へ行きました。

男子競泳100m平泳ぎの北島はさすがですね。文句なしです。超気持ちイイ!

昨日は5月の連休以来3ヶ月ぶりに川崎の中古レコード/CD店「TOPS」 http://www12.plala.or.jp/RECORDSTOPS/ へレコードを買いに行ってきました。

いつもホーム・ページの在庫リストを事前にチェックして、めぼしいものをメモしてから買いに行きます。お店に入ると店主じゃなくて女性の店員さんがいました。お客さんも私一人だけだった(途中ちょっともう一人お客さんがいました)のでゆっくりレコードを見ることができました。店主と話をしたかったなあ~。

ここは事前にチェックしていったものがお店になかったりします。更新の精度がラフなので売れてしまったのにリストから削除されていない場合があるからです。私はそんなことは気にしていません。中古レコード探しなんてそんなものですよねっ。

P118 さて今回買った1枚目はだいぶ前からチェックしていたジェリー・マリガンセロニアス・モンク『マリガン・ミーツ・モンク』(1957年rec. RIVERSIDE)です。オリジナル・モノラル盤です。これはちょっと試聴したらコンディションはまあまあでしたが、価格が5桁いかないのでよしとしました。このアルバムは意外な組み合わせですがイイ味がありますよ。

既に持っていたステレオ日本盤と比較しました。日本盤のほうはカッティング・レベルがちょっと高めで、バリトン・サックスとピアノの音はダイナミックな感じなのですがシンバルとベース音が弱く、全体的に柔らかめの音です。オリジナル盤はいつものことながら中域がしっかりしていてサックスとピアノの音の芯がしっかりしています。シンバルとベースもこちらのほうがよく聴こえます。こうなると少々のノイズは目をつぶらざるを得ません。

P119 2枚目は前から探していたバリー・ハリス『フォー・ザ・モーメント』1984年rec. Uptown)です。輸入盤です。これは「いーぐる」後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」に掲載されていてずっと探していました。どうやらCDになっていないようなのです。なかなか良いピアノ・トリオのライヴ録音です。

前にディスクユニオンで見つけたのですが試聴したらコンディションが今一だったので、涙を呑んであきらめたことがあります。今回は新入荷の棚から見つけました。目視して大丈夫そうだったので購入を決定。聴いたら良いコンディションでした。やっと入手!

P120 3枚目は渋谷の「JBS」で聴いて気に入ったデクスター・ゴードン&スライド・ハンプトン『ア・デイ・イン・オランダ』(1969年rec. MPS)です。これはアメリカ製の再発盤だと思います。ジャケットがよれよれだったり盤に薄い傷があったりしますがノイズはきにならないレベルです。

こいつは黒いサウンドが出てきますよ。アメリカ盤なのが良いのかもしれません。フロント陣がデクスター(ts)、スライド・ハンプトン(tb)、ディジー・リース(tp)ですから渋く濃く黒くなるのはわかってもらえますよね。「JBS」の音が我が家に再現されます?(笑)

「TOPS」はコアなジャズ・レコード・コレクターには是非覗いてみてほしいお店です。ただし盤やジャケトのコンディションを細かく気にする方にはちょっと向かない感じもします。おおらかな気持ちでいきましょう。

そうそうレコードを漁っていると、店員さんが途中から懐かしい「昭和歌謡」のシングル・レコードEPをかけ始めました。中村雅俊の「ふれあい」や小泉今日子の「真っ赤な女の子」などをとっかえひっかえ、なんともノホホンな雰囲気が漂っていたのでした。昭和歌謡もいいかも?(笑)

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黒人大衆音楽喫茶

今日はビックリ!甲府は1cm弱の「ヒョウ」が降りました。窓ガラスが割れるんじゃないかと思いましたよ。こんな凄い「ヒョウ」を体験したのは生まれて初めてです。涼しい空気が入り込んだのか今夜はかなり涼しいですね。

女子柔道48kg級の谷亮子は銅メダルでしたね。残念!女子バレーはアメリカに勝ってほしいなあ。競泳男子100m平泳ぎの北島は好発進ですね。

さてこのネタを書くとtommyさんから怒られちゃうかもしれませんが書いちゃいます(笑)。オーディオ誌「管球王国49号」に例の渋谷の喫茶店「JBS」の記事がのっていました。ここはジャズとブルースとソウルをかけるので、単に「ジャズ喫茶」とかけないのが困りものでした。ところが、この記事のタイトルにうまいコピーが書いてありました。「黒人大衆音楽喫茶」!少し長いですがこれからはこの表記でいくことにしましょう。

その「JBS」のミステリアスなマスターについては、ジャズ友tommyさんと雲さんとのとり決めで、会話とかせずにミステリアスなままにしておこうということになっていました。ところが上記記事を読むと知ってはいけないマスターの秘密が少し書かれているではありませんか。読んじゃいました。tommyさん、雲さんゴメンナサイ!(笑)

オーディオについても詳細がわかりました。ここのプリアンプはマークレビンソンのLNP-2Nだと前に書きましたが、フォノEQしか使っていないんだそうです。贅沢!REC OUTから出力してEXプロのアッテネーターSA1で音量調整して、パワーアンプのマッキントッシュのMC7300へ入れているとのことです。これも音質を考えてのこと。

プレーヤーはトーレンスのTD124が2台と書きましたが、TD124とTD124MkⅡだそうです。カートリッジがグレースのF8というのが異色ですよね。普通はシュアーのM44Gとかなんですけどね。グレースで濃くて黒い音を出す組合わせの妙。

スピーカーがヴィンテージものアルテックのカーメルなので、エレキベースがきついときもあり、それを半導体アンプでカバーするイメージだとか。さすがはマスターやっぱりわかっています。じゃなきゃあの音は出ませんよね。また聴きたくなてきました。

そう言えば「JBS]という検索ワードで私のブログに来る人が結構いるんですよね。この記事はアクセス数増加に貢献してくれるかな~?

P117 今日はそんな「JBS」でかけたいアルバムも紹介します。ビリー・ハーパーの『ザ・ビリーバー』(1980年rec. BAYSTATE)です。メンバーは、ビリー・ハーパー(ts)、エバレット・ホリンズ(tp)、アーメン・ドネリアン(p)、グレッグ・メイカー(b)、マルコム・ピンソン(ds)です。

ビリー・ハーパーと聞いただけで、熱くて黒いスピリチュアル・サウンドが聴こえてくるのではないでしょうか?80年代に入ってもこの人は相変わらず70年代のままなのです。暑い夏をもっと熱くするこの1枚。ここでは中身をクドクド説明しません。神田神保町「EAST RECORD」で買いました。ここのお店もまた黒くてスピリチュアルなものをお探しならオススメ店です。

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後期アート・ペッパー

北京オリンピックの開会式。テレビで見ましたが凄いですね。ここまで派手にやる必要があるのでしょうか?これからどんどん豪華になっていくんでしょうね。「こんな調子じゃ地球温暖化は防げませんよ。」と思うのは私だけでしょうか?

選手入場が始まってからもうそろそろ3時間、やっと聖火に点火されました。中国では0時です。選手も大変なのではないでしょうか?(笑)

P116 さて今日は後期アート・ペッパー『アート・ペッパー・メモリアル・コレクション Vol.2/思い出の夏』(1978年rec.TRIO)を紹介します。メンバーは、アート・ペッパー(as)、ミルチョ・レビエフ(p)、ボブ・マグヌッセン(b)、カール・バネット(ds)です。後期ペッパーは嫌いな人がいるんですよね。私は後期も嫌いではありません。

雲さんがブログで最近発売された1980年のロンドン・ライヴを紹介http://ameblo.jp/jazzy-life/entry-10121226306.html#cboxしていたので、つられて私も後期ペッパーを紹介することにしました。このロンドン・ライブも良さそうですよ。

私はアート・ペッパーのアルバムを16枚持っていて、アルト・サックス奏者では一番多いです。最初に買ったのが『アート・ペッパー+イレブン』というのも珍しいんじゃないでしょうか?ヴィレッジ・バンガードでのライヴ3枚組も持っていますが、ディスク・ユニオンで中古品を安く入手しました。

さて、ライナー・ノーツによると本アルバムは、1978年にペッパー念願の自己のグループを率いて2度目の来日を果たした際に山形で行われたライヴ録音です。確かペッパーが亡くなった後に出たアルバムです。

この録音もペッパー個人の記録用のものだったと思われ、ペッパー婦人のローリーが原盤を制作してトリオが買い取ったものではないかと思います。音は悪くなくダイナミックでモノラルであることなんか気になりません。

この日はツアー最終日ということもあってか、ペッパーとグループ・メンバーのコンビネーションは最高です。A面1曲目「キャラバン」は、フリーキーな音も辞さないペッパーが熱いソロで飛ばします。バックのリズム陣がペッパーをガンガン煽ります。レビエフのソロも熱い熱いノリノリです。ドラムスとの8小節交換も激しくペッパー絶好調。

A面2曲目「ザ・トリップ」は、ペッパー作のちょっとエキゾチックでモーダルな6/8拍子の曲。ちょっと翳りを帯びた感じで熱くプレーしています。

B面1曲目「思い出の夏」は、スロー・バラードでペッパーが切々としかし力強くソロをとります。胸に’グッ’とくるものがありますね。続くレビエフがピアノで短めのソロをとりますがイメージをうまく繋いでいきます。これはイイ。

B面2曲目「レッド・カー」は、ペッパー作の8ビートのジャズ・ロック曲。こういうファンキーな曲も悪くはないですね。ペッパーはここでも快調だしリズム陣も8ビートがうまいです。リズム陣もここでは全員熱いソロをとります。

そうそう『Vol.1/マイ・ローリー』も見つけたら買おうと思っています。これらはCD化されないでしょうね~。皆さんもレコードを見つけたら買ってやって下さい。どうせ安いと思います。あれこんなこと言うと『Vol.1/マイ・ローリー』も買われちゃうかなっ?まあいいや!

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オルガン・トリオ

今日は北京オリンピックの男子サッカー反町ジャパンの試合がありました。どうしていつも決めるべきところでシュートが決まらないのだろう。あ~あ~、いつになったら日本の決定力不足が解消されるのだろう。今日の試合を見ているとメダルなんて???次のナイジェリア戦勝てるの?予選リーグ落ちが・・・、もう期待しません(涙)。

明日はいよいよオリンピック開幕ですね。テレビばかり見ることになりそうです。

P115 さて、今日はオルガン・トリオを紹介します。ジョナサン・クライスバーグ『ニュー・フォー・ナウ』(2004年rec. Criss Cross)です。私はオルガン・トリオのアルバムはあまり持っていないし聴かないのですが、これは時々聴きます。メンバーは、ジョナサン・クライスバーグ(g)、ゲイリー・ベルサーチ(org)、マーク・ファーバー(ds)です。

オーソドックスなオルガン・トリオですが出てくる音は新しいです。1曲目「ゴーン・ウィズ・ザ・ウィンド」とラスト曲「オール・オア・ナッシング・アット・オール」の斬新な変拍子処理を聴けばそれが顕著です。

クライスバーグのギターはオーソドックスな部類に入ると思いますが、当然ながらフレージングは今時のものです。自作曲が4曲ありますが、どことなくメセニーの響きが匂う佳曲揃いだと思います。

そして新しさを際立たせているのがヴェルサーチのオルガンですね。なかなかクールでカッコイイ・フレージングなので、今時のギターに違和感なくマッチしています。それでもオルガン固有のネバリやアーシーな感じが残っているのがイイ。

「スターダスト」は知ってのとおり甘い美曲なのですが、単に甘い演奏にはなっていなくて、上品な甘さというのでしょうか?日本製の繊細な甘さのチョコレートって言う感じが私は好きです。このオルガンの甘さはいいなあ~。もちろんギターも絶妙のマッチングです。

コテコテのオルガンがダメな人にもオススメできるアルバムだと思いますので聴いてみて下さいなっ!

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重厚なピアノ・トリオ

いよいよ北京オリンピックが迫って来ました。ブログにもオリンピックネタが増えることでしょう。今日は女子サッカー「なでしこジャパン」の試合がありました。格下相手に先制を許してやっとのことで引き分けとは・・・、しっかりしてくれ~!久しぶりに女子サッカーを見ましたがゆるかった~。

P114 さて、今日はピアノ・トリオの渋いところを紹介します。ウィリアム・パーカー『Luc’s Lantern(ルクス・ランタン?)』(2005年、Thirsty Ear)です。メンバーは、ウィリアム・パーカー(b)、山本恵理(p)、マイケル・トンプソン(ds)です。

ウィリアム・パーカーは、フリー・サックス奏者デヴィッド・S・ウェアのリズム隊を務めるベーシストです。そのリズム隊のピアニストはマシュー・シップですが、このアルバムではニューヨーク在住の日本人女性ピアニストの山本恵理を起用しています。

このアルバムはまずパーカーの強靭なベースが聴きどころで、録音が良いので全編にわたってベースに浸れます。ベース好きの方には是非聴いていただきたいですね。全曲パーカーが作曲していて、作曲センスはなかなかだと思います。私は深みのあるバラード曲に惹かれますね。ただし単なる美メロ曲はありませんのでヨロシク!

それにもまして耳を惹かれるのは山本のピアノです。日本での知名度は低いと思いますがなかなかのピアニストです。まあそうでないとニューヨークでやっていけるわけがありません。マシュー・シップには当然負けるとしても、イイピアノを弾きます。

一言で言うと重厚なピアノでしょうか。しっかりしたタッチで深くて美しく翳りのあるピアノを弾きます。これをブラインドで聴かせれば、ピアニストが日本人女性だとわかる人はいないと思います。それにパーカーの曲の持つ雰囲気をうまく引き出していて、まるで自分の曲を弾いているようなところが凄いんです。

ドラムスも重いグルーヴを作っていて、トリオとしてのまとまりはイイですね。ミディアムかスローの曲だけなので、夜にドップリピアノ・トリオに嵌りたいときにはオススメです。お気軽美メロ・ピアノ・トリオとは正反対の良さがあって、私はこのピアノ・トリオが好きなんですよね。ちなみに難解なところはありませんからご安心下さい(笑)。

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ヴィンテージなデュオ

昨日の山梨は大荒れでしたが今日は荒れませんでした。昨日の山梨大停電、今日も全国ニュースでやっていましたね。停電によっていろいろなところで問題が発生していたようです。

P113 さて、雲さんとtommyさんが推薦していたけれど、甲府のCDショップには売っていなかった秋吉敏子&ルー・タバキン『ヴィンテージ~デューク・エリントン・ソング・ブック』(2008年、ティートックレコーズ)をAmazonで買ったので紹介します。

ちょっと話は脇道にそれますが、最近ネットで話題の田村翼『メモリーズ・オブ・サマータイム』をAmazonで注文したのだけれど、発送がかなり遅れたうえに、発送されたと思ったら今度は商品が届かないのです。既に注文してから2週間以上経ちました。こんなことは今回が初めてです。一体どうしたのでしょう?

ちょっと気になることがあります。それはこの商品が「佐川メール便」で発送されたということです。私の偏見かもしれませんが、佐川急便には疑問符が付いていてしまっているのです。佐川さん、疑問符を払拭してほしいよ~。それで今はAmazonで状況を確認中です。ちなみに後から注文した上記『ヴィンテージ~』は「佐川メール便」ですが問題なく届きました。

話は戻って『ヴィンテージ~』。タイトルでは秋吉敏子が先に記されていますが、これはルー・タバキンのサックス&フルートを主役としたアルバムですね。私には秋吉が夫タバキンを内助の功でサポートしている感じに聴こえました。

タバキンのサックスはウネウネしたフレーズで落としどころがよくわからないという印象があったのですが、ここではエリントン曲集ということもあってか、原曲を生かしたフレージングで勇壮なソロをとっているのがとても良いと思います。13曲中2曲で吹くフルートも力強くてイイのですが、なんか尺八的な響きが感じられるところがあって面白いです。

秋吉は円熟の境地でピアノを悠々と弾いている感じがします。こういうプレーは年齢を重ねないと出てこないですね。ソロなどもしっかりとっているのですが、全体としてはタバキンより目立つ感じはなく一歩ひいているように聴こえます。タバキンのバックに回ったときは本当にうまくサポートしています。内助の功だと思います(笑)。

私はこの夫婦デュオ、日本的な夫婦感に支えられた演奏に思えるのですがいかがでしょう? もはや他人が色々言うことはないまさにヴィンテージな演奏で、派手さはないですがじっくり味わえる内容になっていると思います。

さて話は変わって、ジャズ喫茶「いーぐる」8月16日(土)「納涼持ち寄り大会」が開催されるそうです。参加者持ち寄りのアルバムを気軽に楽しむお楽しみイヴェントとのこと。うれしいことに後藤さんからお声が掛かったので私も参加させていただきます。選曲が悩ましい・・・。楽しいイヴェントになりそうです。

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ジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」を応援したい。

今日の山梨は大荒れでした。夕方に物凄い雨と雷があり停電。全国ニュースにまでなりました。県全域が停電していたとはビックリです。30分も停電したなんて経験は何年ぶりかなあ?信号まで消えたけど近所の交差点にはおまわりさんはいなかったなあ。

停電が解消されたと思ったら今度はBフレッツ&光電話が不通になっちゃいました。故障の問い合わせをしたくても#0120だけだと携帯TELから問い合わせができないのです。まあ問い合わせしたところでどうせつながらないんでしょうけど・・・。電話はライフラインなのにこんなことで良いのでしょうか?不通は1時間に及びました。あ~あ!

さて、

今日はあらためてジャズ友達のtommyさんが経営しているジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」について紹介します。場所は沖縄のコザなので、残念ながら私は一度も行ったことはないのですが、いつか沖縄に行きたいと思っています。

お店を開店してからはや3ヶ月、tommyさんのいろいろな企画が功を奏して、地元では注目のお店になっているそうです。凄いと思いませんか?

そこで私のオススメは、お店の開店から今までの出来事が書かれ、今後についても書かれていくであろうブログ:Tommy's Jazz Caf'e です。ジャズ喫茶をやってみたいと思っているあなたは絶対にチェックです。

ちなみにtommyさんは渋谷に生息しています(笑)ので、いろいろなコミュニケーション・ツールや人脈を駆使して沖縄のお店を経営しています。こんなやり方なのでかえって経営手法が良く見えてくるんですよね。

tommyさんの目的は、「スコット・ラファロ」を通してコザにジャズを聴く人を育ててジャズを普及させるということです。私がブログを始めたのは「ジャズの面白さ」を少しでも人に伝えたいと思ったからですが、tommyさんは私のやりたいことをもっと直接的・具体的に実践されています。

だから私はtommyさんと「スコット・ラファロ」を応援したいのです。私のブログを見て下さっている皆さんにも是非応援してほしいなあ~。沖縄で起きていることを他の場所でも起こしてほしいなあ~。

と言ってる私こそが山梨で起こさなければいけないのですが、まあいろいろ事情があるわけで・・・。それはボチボチってことでご勘弁(笑)。

そうそう「スコット・ラファロ」の参謀、ジャスライター高野雲さんの存在を忘れてはいけませんよね。ブログ:高野 雲の「快楽ジャズ通信」 も要チェックです。ジャズに限らず最新の話題満載の楽しいブログです。

もう一つあります。前に私のブログでも紹介しましたが、tommyさんと雲さんが立ち上げるJAZZレーベル「KOZA(コザ)レーベル」も応援していきましょう。よろしくお願いします。はたして初CDはどんなものになるのか?今からワクワク・ドキドキです。

なかにはブログに「ジャズは滅んでいる」とか書いている人がいますが、そう言うことを書くだけでいいのでしょうか? 現状を嘆いているだけではダメですよねっ。私は楽観主義者なのでジャズが滅んでいるなどと思ったことはありません。聴くほうの考え方次第だとも思います。今みたいに自由に多くのジャズが聴けることはこれまでにないのですから。

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追悼ハイラム・ブロック

P110 今日も暑いですね。最近暑いので育てている花の成長が早いんですよ。ということで、先週紹介したバラが咲きましたのでご覧下さい。真紅の八重バラがきれいでしょ。一度葉が病気にかかって剪定したあとなので、花が少々小ぶりなのはしょうがないかなっ。左側の株にも蕾があるので近いうちに咲くことでしょう。

それで今日は最近亡くなったハイラム・ブロックのアルバムを紹介します。52歳という若さで亡くなってしまったとは本当に惜しいことです。喉頭ガンで亡くなったらしいですね。私の父も一昨年ガンで亡くなったので、人事では片付けられない今日この頃なのです。

ハイラム・ブロックは2度生で見ています。「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」(懐かしい)に出演したデヴィッド・サンボーン・バンドのメンバーでした。1回目はよみうりランドのオープンシアターEASTで、2回目は仙台のどこかの公園?(名前は忘れました)です。どちらのライブもステージから客席に降りて、お客さんの間をギターを弾きながら動き回っていました。中には迷惑そうな女性客もいましたよ(笑)。お祭り男ですね!

P111 さて、アルバム紹介です。まずは『フロム・オール・サイズ』(1986年rec. ATLANTIC)、ハイラムの2枚目のソロ・アルバムです。この頃はご覧のとおりスマートだったのですが、最近は相当お腹が出ていたようです。このレコードは例によってディスクユニオンで安く買いました。フージョンは安くて良い!

メンバーは、ハイラム・ブロック(g,key,vo)、ウィル・リー(b)、クリフ・カーター(key)、ケニー・カークランド(key)、チャーリー・ドレイトン(ds)、Dr.ギブス(per)他です。デヴィッド・サンボーンとマイケル・ブレッカーが1曲づつゲスト参加しています。

全編でハイラムのギンギン・ギターが聴けます。ディストーションのかかったサウンドが気持ちイイです。今日聴いてわかったのですが、マイク・スターン(g)に似たようなサウンドの部分が出てきますね。まあ2人とも当時人気が出てきたギタリストなのでお互いに影響されたところもあるんでしょうね。

ハイラムは歌も上手いんですよ。甘い声でホットに歌うところがカッコイイんです。ウィル・リーをはじめとして気心の知れたメンバーに支えられて、ロック寄りの気持ち良いフュージョン・サウンド聴かせてくれます。夏にビールでも飲みながら聴くと気分は上々です。

P112_3 次は『24丁目バンド』(1978年rec. DENON)です。これはハイラムが参加する同名バンドのファースト・アルバムです。日本のDENONが制作したアルバムなんですよ。当時最先端の自社製PCM録音機による録音です。要はデジタル録音、当時のデジタルはPCM(パルス・コード・モジュレーション)だったのです。最近はDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)もあります。

メンバーは、ハイラム・ブロック(g,vo)、クリフ・カーター(key,vo)、スティーヴ・ジョーダン(ds)、ウィル・リー(b)、サミー・フィゲロア(per)です。ロック寄りのシンプルでホットなフージョンですね。7曲中6曲でハイラムかクリフがヴォーカルをとっていてポップな仕上がりになっています。

アーバン・フージョンあり、カリプソ風あり、ロック調あり、「スクエアー」風フージョンあり、テクニカル・フージョンありと多彩な内容で楽しめます。これぞニューヨーク・フージョンというサウンドでしょうね。フージョン・ファンは必聴アルバムなのではないでしょうか。

P91 前にも書きましたが、私はこの「FUSION」というガイドブックを参考にして、中古のフージョン・アルバムも地道に集めています。新品を買おうとはほとんど思いません。ちなみに上記の2枚もこの本に掲載されています。

他人のブログを見ると意外とフージョンについて書かれている方がいるのに驚きます。まあ、それだけフージョン世代の人がブログを書いているということなんでしょうね。

私の場合はジャズの合間にちょこっとフージョンを聴いて息抜きという感じです。

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ジョニー・グリフィンの1枚

ジョニー・グリフィンが亡くなったので追悼記事を書こうと思いつつなかなか書けませんでした。というのも意外とグリフィンに対しては思い入れがなかったことと、レコード購入時の思い出がないからです。要は面白いネタがないのです。

P109 そうは言ってもグリフィンのリーダー・アルバムはレコード11枚とCD1枚を持っています。そんな中から1枚紹介します。『ザ・マン・アイ・ラヴ』1967年rec. BLACK LION)です。私が持っているレコードは1988年の再発盤です。

メンバーは、ジョニー・グリフィン(ts)、ケニー・ドリュー(p)、ニールス・ペデルセン(b)、アルバート・ヒース(ds)です。皆さん大好きなワン・ホーン・カルテットです。

グリフィンの魅力は何と言っても淀みなくブリブリ吹く力強いアドリブだと思います。このアルバムはライヴ・レコーディングなのですが、そんなグリフィンのアドリブの魅力満載です。

A面1曲目の「ザ・マン・アイ・ラヴ」はヒースの豪快なドラムに煽られて、グリフィンが気持ち良くブリブリ・アドリブをしているのが伝わってきます。続くドリューのピアノ・ソロがまた絶好調。この人はメロディアスでスインギーな良いピアノを弾きますよね。あんまりハズレがないところが凄いと思います。ペデルセンのベース・ソロも快調です。

A面2曲目は「ハッシャバイ」です。ミディアム・テンポでドリューのピアノ・ソロが先発します。ここでも鍵盤の上を指がコロコロ転がる気持ち良いアドリブをしています。その後グリフィンが出てくるのですがバックがベースだけになります。ドラム、ピアノの不在が全然気にならないスインギーなソロが素晴しく、ペデルセンの堅実なリズム・サポートも光ます。途中からはドラムも入りサックス・トリオになります。

A面の2曲は文句なくイイ演奏だと思います。

B面は「ブルース・フォー・ハービー」の豪快な演奏で始まり、「ソフィストケイテット・レディー」では貫禄のバラードを聴かせ、「ウィー」は短い演奏でエンディング・テーマと言った感じです。リズム陣のサポートはこちらも好調ですね。

最初はあまり興味がわかなかったグリフィンですが、今はロリンズ、コルトレーンと並んで良いテナー奏者だと思っていますし、前記2人より聴く機会も多いです。80歳で亡くなったということですがジャズメンとしては長寿のほうですよね。安らかにお眠り下さい。

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当時よく聴いたフュージョン

ジャズ喫茶「アローン」に行った頃によく聴いたフージョン・アルバムを紹介します。私はジャズを聴き始めた頃から、一方でフュージョンも聴くという両刀使いだったのです。節操がないやつでした(笑)。ただ当時はスクエアーとかカシオペアなど日本人のフージョンは、正直ちょっとバカにしていました。カッコつけてたんですね。

P108 今日紹介するのはホルヘ・ダルト&スーパー・フレンズ『ニューヨーク・ナイトライン』(1984年rec. 東芝EMI)です。当時流行ったイラストレーター鈴木英人(すずきえいじん)がジャケットのイラストを描いています。懐かしい! Amazonで購入できるCDはジャケットが全然異なります。

当時オーディオ誌に音が良いと書かれていたので買いました。最初はレコードを買ったのですが、CDプレーヤーを買った時にCDを買いなおしました。なんと値段は\3,500です。ジャケットにはCDマークが印刷されています!ヒドイ!

メンバーは、ホルヘ・ダルト(key)、ジョージ・ベンソン(g)、マーク・グレイ(Synth)、ジェフ・ミロノフ(g)、ジェイ・ベッケンスタイン(as)、ボブ・ミンツァー(ts)、デイヴ・ヴァレンティン(fl)、ウィル・リー(eb)、アンソニー・ジャクソン(eb)、バディ・ウィリアムス(ds)、スティーブ・ガッド(ds)、他という豪華なものです。

1曲目「ナイトライン」は、印象的なキーボードのメロディーとカッティング・ギターで始まり、ミディアムスローで何とも都会的な響きのメロディーがキーボードによって奏でられていきます。この音は当時センセーショナルだったシンセサイザーDX-7のあのさわやかな澄んだ音ですね。ベンソンのギターソロも文句なくカッコイイ!この曲大好きです。

2曲目「ウィンズ・オブ・ラヴ」は、アンソニー・ジャクソンのベースとガッドのドラムスが粘りのあるリズムを作り、これまたちょっとねちっこいジェイ・ベッケンスタイン(スパイロ・ジャイラのメンバー)のアルトが泣くバラード曲です。この人の泣きはデヴィッド・サンボーンとは違うウェット感がありますね。 私には歌謡曲的に聴こえるんですよねこの曲。って、今ライナーノーツを読んだら大橋純子の旦那佐藤健作曲だそうです。なるほど納得!

3曲目「ソング・フォー・アデラ」は、ダルトのキーボードとベンソンのギターとベースとドラムスによるカルテットで演奏されます。この曲はなんといってもベンソンのオクターブ奏法を使ったカッコイイギターソロにつきますね。私は当時まだウェス・モンゴメリーを聴いたことがなかったので、初オクターブ奏法体験だったのです。ちょっと感動しました。続くダルトのピアノソロも美しいですよ。

レコードで言えばここまでがA面で何度も何度も聴きました。

この後は「ピニャ・コラーダー」「マンテカ」というラテンリズムの楽しく陽気な2曲があり、間に「アイル・ミス・ユー・フォーエヴァー」という美しいバラード曲があります。全6曲で33分27秒という収録時間です。これで\3,500は高すぎですよねっ、皆さん!

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