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2008年7月

ジャズ喫茶「アローン」

「アローン」と言えばもう一つ想い出があります。今から約25年前、私が大学生だった頃にまだジャズ喫茶だった「アローン」に一度だけ行ったことがありました。

おしゃべり禁止のジャズ喫茶ということで緊張してお店に入ったような記憶がありますが、お店の中の様子はほとんど記憶していません。日曜日に行った時スピーカーがJBLのL101だというのがわかったのですが、あの古びた感じからして25年前も同じスピーカーを使っていたのかもしれません。

さて、その時4枚くらいアルバムを聴いたと思うのですが、記憶しているのはエリック・ゲイルの『イン・ザ・シェイド・オブ・ア・ツリー』とバリー・ハリスの『プレイズ・タッド・ダメロン』だけです。『イン・ザ・シェイド・オブ・ア・ツリー』はジャケットが妙に印象に残っていました。

『プレイズ・タッド・ダメロン』は凄く気に入って、すぐに「サンリン」で買いました。買ったのは「アローン」で聴いたものとはジャケットが違う廉価盤(\1,800)です。買って聴いて、お店でかかっていたのはB面であることがわかりました。今日はそれを紹介します。

P107 バリー・ハリス『プレイズ・タッド・ダメロン』(1975年rec. XANADU)。メンバーは、バリー・ハリス(p)、ジーン・テイラー(b)、リロイ・ウィリアムズ(ds)です。今持っているものは当時買ったものです。ちなみにハリスはパウエル派のピアニストですが、よりポピュラリティーのあるピアノを弾く人です。

B面1曲目「「キャスバ」のエキゾチックなメロディーにまず惚れました。ジーン・テイラーのウォーキング・ベースとリロイ・ウィリアムズのブラシによるドラミングが作り出す快適なスイングの上で、ハリスが哀愁メロディーのバップ・フレーズをグングン進めていくのです。気持ちイイ。

2曲目「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ」におけるバラッド・プレイはコクのあるフレーズが説得力を持って胸に響きます。3曲目「ザ・グッド・ウォーク」は「歩く」というより、ジョギングと言う感じのアップ・テンポで軽快に演奏しています。テイラーのウォーキング・ベースがやっぱり気持ちいいですね。

4曲目「アワー・デライト」もアップ・テンポでグイグイ進め、気持ちよいフレーズが次々と出てきます。ドラムは終始ブラシと言うのが珍しい感じがします。通して聴くとタッド・ダメロンの曲の良さが印象に残ります。このアルバムを聴くと、良い曲だとアドリブも良いフレーズが出るというのがわかりますね。

A面も良い曲揃いなのですが、やっぱり私は「キャスバ」で始まるB面が好きです。

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「十五夜」のライブレポートです(続き)。

やば、2日たつとだんだん忘れてきちゃっいました(笑)。

ファースト・セットが終わって休憩になりました。見慣れない顔の客がいると思ったのでしょう。マスターが声をかけてくれました。初めて「アローン」に来たことや、ホームページを見て来たことなどをちょこっと話しました。こういうマスターの心遣いってうれしいですよね。また来ようという気持ちになります。

でも初めて来た人がすぐにわかっちゃうところがちょっと寂しいかな。だってほかのお客さんがほとんど常連さんだから見慣れない人がすぐにわかっちゃったってことでしょ。私としてはもっとたくさんの人にジャズを聴いてほしいんですよね。チャージもそんなに高くないのだからいろんな人にライブを見に行ってほしい。聴くだけではわからない楽しさがありますよ。

30分ほど休憩してセカンド・セットもおもむろに始まりました。2曲目かな、寺村さんお気に入りのかわいい曲として「ウィズアウト・ア・ソング」を演奏しました。実は私もこの曲が大好きなんですよね。自分のお気に入りの曲をやってもらえるととても気分が良いのです。

それにメロディー(テーマ)がよくわかっているからアドリブもわかりやすいのです。寺村さんのアドリブ・フレーズ、いや~気持ち良かったですね。寺島靖国さんが自分のレーベルのCDに寺村さんを起用した気持ちが分かる気がしました。私は寺島さんの本を読んで、好みのメロディーが近いと思っているからです。

他にも「Oceano」とか寺村さん作の「ワン・サマー」とか良い曲がたくさんあり、気持ちよく聴けました。あれセカンド・セットは3曲しか曲名を覚えていないぞ。生ビール中ジョッキ2杯も飲んでたので記憶が・・・(笑)。

でも「桃ゲット」の話はよく覚えていますよ。この話をしている寺村さんを見て素朴でおおらかでやさしい方なんだなと思いました。本当にキュートな方です。大雨の中、桃を車中に入れた磯部さんご苦労様でした(笑)。 それから大澤さんと磯部さんは黙々とやることをやる職人ですね。

そうこうしているうちにセカンド・セットも終わりです。各セットの最後軽く演奏しながらメンバー紹介をして、3人で演奏して終わるという演出はなかなかいいですね。

楽しいライブでした。

さて休憩中に買ったCD『うさぎの大冒険』にサインしていただくことにしました。で、私マジックを持っていません。そしたら他のお客さんが私にマジックを貸してくれました。どうもありがとうございました。やっぱりマジックくらい持参しないとダメですよね。

P106_2 寺村さんのサイン、ちょっとかわいすぎです(笑)。このCDは大澤さんと寺村さんの良い曲が3曲づつおさめられているほか、凝った曲もやっています。パット・メセニーの美メロ曲「ジェームス」が入っていますよ。

ベヒシュタイン製の最高級ピアノを弾いてその音がクリアに録られていますし、強靭なベース音やシンバルの金属音やタム・バスドラの低音が自然に録られています。ほのかなエコー感も含め録音がグッド! とにかく美メロ満載で今時のピアノ・トリオ・ファンの耳を必ずやとらえるものと思います。

これを聴いていて、寺村さんは決してやさしさだけでなくやる時にはガツンとやっていることがわかりました。そしてメロディーにほのかな陰影感があるところが深みを感じさせているんですね。磯部さんがエレクトリック・ベースを弾いている曲のコンテンポラリーな感じもなかなか良いです。

皆さんも「十五夜」のライブに行ってみて下さい。そして『うさぎの大冒険』も聴いてみて下さいねっ。

まだその後があります。アフターと称してセッションが行われました。お客さんとして来ていたトロンボーンの方とトランペットの方が一人ずつフロントに入り「酒とバラの日々」「アロン・トギャザー」をやりましたがなかなか楽しかったです。トランペットの方はかなりの緊張・・・。

更に前日に小淵沢で行われたライブで共演していた平田王子(ひらたきみこ)さんというボサノバのギター弾き語りの方とトロンボーンが入って1曲、トランペットも加わって全員で1曲、オーラスで平田さんが弾き語りで1曲。ボサノバを3曲聴きましがたまにはボサノバもイイものですね。

セッションが終わったところで会計をしてもらい帰りました。お店を出るときにセッションに加わった皆さんから「ありがとうございました。」と言われたので、うれしいやら恥ずかしいやら(笑)。楽しかったです。

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「十五夜」のライブレポートです。

お待たせ致しました。「十五夜」のライブレポートをします。

ブログ解析ツールのなかにどういう「検索ワード/フレーズ」で私のブログに来たかがわかるのですが、今日は「十五夜 寺村」「十五夜 alone」「寺村容子」などで検索している方がいらしています。多分ライブレポートを期待されているものと思いますが、さてどうなりますことやら(笑)。

甲府の「アローン」 http://jazz-in-alone.com/ に行くのは実は2度目なのですが、前回は「甲府ジャズストリート」というイベントの時に行ったので、「アローン」のライブを見るということでは初めてということになります。

「十五夜」 http://www.hinocatv.ne.jp/~bateria/ というグループは、吉祥寺ジャズ喫茶「メグ」のマスターにして文筆家の寺島靖国さんが起こしたレーベル「寺島レコード」からCDを出している松尾明トリオのピアニスト寺村容子さんが所属するもう一つのグループです。リーダーはドラマーの大澤基弘さんで、ベースは磯部ヒデキさんです。

「寺島レコード」のCDはベースとシンバルを強調するという極端なバランスから私は敬遠しているのですが、ディスクユニオンの宣伝コメントに「めくるめく哀愁溢れる旋律」なんて書いてあるものだから、そんなピアノを弾く寺村さんが気になっていました。ネットで「十五夜」のCDを試聴できるサイト http://www.myspace.com/isoboojazz もあって、聴くとなかなか良かったのです。

そんな時に「アローン」のホームページを見ていたら、ライブの予定が入っているではありませか。しかもチャージ¥1,500!これは見にいくしかないでしょっ!ついでにそこでCDも買っちゃいましょう。

前置きが長~い。

さてっと、「十五夜」ライブは7時30分~となっていました。私の予定が押し気味だったので「アローン」にはほぼ7時30分に着きました。もう演奏が始まっているのかと思ったらまだでした。お店に入ると演奏が始まりそうな気配なし。あれっ!一瞬日時を間違えたのかと不安になりましたよ(笑)。

お店の中を見回すと「十五夜」のメンバーと見られる方達の他に、お客さんが私を含め4人しかいません。「おいおいっ、それはないよ~!」っと私が心配(笑)。その後何人かお客さんが来て10人になりました。う~ん!日曜日とは言えもう少しなんとか・・・。

私がここで宣伝すれば次回は倍は来客するはずです。って本当?

演奏開始は8時でした。3人がポジションにつきおもむろに演奏開始。知っているスタンダード曲なのに曲名が出て来ない・・・。オーソドックスなピアノ・トリオというのが第一印象です。演奏後寺村さんのMC・・・、たどたどしいつぶやきトークがイイ。「十五夜」としては今回初めて甲府に来たそうです。リーダーの大澤さんは何度か「アローン」に来ているとのことです。

2曲目はスティーブ・キューンの「サガ~」つぶやきトークがよく聞き取れませんでした(笑)。この曲はキューンらしい美旋律のワルツ曲。寺村さんのピアノは美旋律を生かしてフレーズを繊細に重ねていく感じなのですね。キレやスピードで勝負というのではなくおっとり丁寧にやさしいタッチで弾いていきます。この演奏は良かったなあ~。

曲名が思い出せなかったブルージーな曲をやたのですが、どうも黒っぽい曲との相性はよくなさそうに見えました。ブルージー曲が全くダメということもなさそうなので合う曲もあると思います。リーダーの大澤さんの曲を2曲演奏しましたが、寺村さんの紹介のとおりとっても聴き心地の良い曲ですね。サンバのリズムで演奏された曲はなんとなく松岡直也を思い浮かべてしまいました(笑)。

磯部さんは結構強靭なベースで寺村さんの音に寄り添う感じに弾いていました。高音から低音まで使うソロも良いですね。大澤さんはオーソドックスなドラムスで的確なリズムを供給しつつやわらかいグルーヴを作っていました。ブラシのプレイの時に特にそれが生きるように思いました。

「十五夜」は、寺村さんの感性溢れるピアノに自由に弾かせて、それをベースの磯部さんがサポートしつつ寺村さんから音を引き出させるように触発していき、ドラムスの大澤さんは二人を見守りつつリズムを支えてグルーヴさせて行っているように見えました。3人の関係がなんか微笑ましいのです。

「十五夜」のサウンドは強烈なインパクトはないのですがじわじわ心にくる感じです。

寺村さんのピアノを聴いた感じでは、寺島レコードの売りである「演奏はガッツ」に結びつかないのですがどうなのでしょう?もう一つの売りである「曲は哀愁」の部分を寺村さんのピアノが担当して、「演奏はガッツ」はベースとドラムスが担当しているのでしょうか?音のバランスには目をつぶって、寺島レコードのCDも買おうかなあ~。

とここまでがファースト・セットの部分です。始まる前に結構生ビールを飲んだので、記憶が怪しいところがありますがご容赦下さい。

長くなりそうなので、休憩以降は明日のブログへと続きます。

P106 「十五夜」のCD『うさぎの大冒険』は買いました。皆さんのサインもいただいちゃいました。

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「十五夜」のライブを見てきました。

寺島レーベルでおなじみの松尾明(ds)トリオのピアニスト寺村容子さんが所属するもう一つのグループ「十五夜」のライブを甲府の「アローン」 http://jazz-in-alone.com/ で見てきました。

ある意味初「アローン」なのでいろいろ面白いことがありました。詳細については明日UPしますのでご期待下さい。

そうそう今日は凄い夕立が降りました。毎年降るんですが今年の夏は始めてかな?甲府盆地に雷落ちまくりです。20年くらい前は夏になると毎日凄い夕立が降ったのですが、最近はあまり降らなくなりましたね。家のベランダは見晴らしが良いので、雷があちこちに落ちるのを見るのは壮観なんですよ(笑)。

昨日と今日ほんの短い停電がありました。今時停電って!甲府の送電網はどうなっているのでしょう?どこか一箇所に雷が落ちても迂回するようになっているはずなので、停電はほんの数サイクルで回復するはずなのですが・・・。東京電力さん。しっかりして下さいよ。リセットされちゃう家電製品がいくつかあるので困っております(笑)。

今日のところはこれにて。おやすみなさい!

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ミニバラを育てています。

今日も暑かった~。甲府は最高気温37.8℃です。まだ7月ですよ。このままいくと今年は8月には40℃になったりして?(笑)

今日は自治会の夏祭りでなのです。午後少し涼しくなってから子供達が神輿をかついでいました。子供達は楽しそうでしたよ。近くの神社のお祭りでは神輿を軽トラックの荷台に載せて、子供達は後ろからついていくなんてことをしています。かつぐ子供がすくないからといってもちょっと寂しいじゃありませんか?やっぱり今日のように子供達には神輿をかつがせてあげたいですよね。

夕方には盆踊りをやっていました。これが意外と早く切り上げられてしまうのです。その後何をやるかって?特設ステージでカラオケ大会です!歌っている本人は気持ちが良いのでしょうけど聴いているほうは・・・。その後は抽選会です。どんな商品がもらえるのかなあ?抽選が終わったらカラオケ大会第2部です・・・。1年に1回だからまあいいか。

P102 さて、たまにはいつもと違う話題と言うことで、ベランダで育てている花を紹介しましょう。まずはミニバラです。もう4年くらい育てています。バラは意外と強いので育てるのにあまり手はかかりません。とは言っても毎日の水やりと時々の肥料やりと薬散布と剪定はしています。

最初はアブラムシが大量発生したり、葉が病気にかかったりして大変でしたが最近は薬を事前に散布しているおかげで元気に育っています。写真は今の状態ですが、6月くらいに一度花が咲いてそれが散ったところです。花は40輪くらい咲いたんですよ。凄いでしょっ!花びらの淵がピンクで真ん中は白の花です。

今は新芽が成長して少しつぼみが出はじめました。中央寄りの左右に赤い葉がついた茎が1本づつ見えますが、この暑さのせいなのか土のなかから勢いよく成長してきました。結構太くたくましいのでこれからたくさん花をつけてくれるんじゃないかと期待しています。

P103 こちらもミニバラです。先々月くらいに日用品店の花売り場で見て花がきれいだったので衝動買いしてきました。花びらが幾重にも重なった重厚な真紅の花を咲かせます。2度花が咲いたあと葉が「うどん粉病」にかかってしおれてしまい、薬をまいたのに改善されませんでした。

しょうがないので葉を全部剪定してしまいました。写真は今の状態で、また葉が出てきてつぼみも付けました。このあたりがバラの強さだと思います。このあとまた病気になるようであれば、土を交換したほうがイイとのアドバイスを受けているので今は様子見の状態です。

P104 もうひとつ、こちらの花は名前がわかりません。初夏から秋にかけてすみれ色のかわいい花を咲かせてくれます。これも手がかからない花です。水と肥料をやっていれば、ご覧のとおりたくさんの花をつけてくれます。きれいでしょっ!アブラムシも付きますが薬をまけば大丈夫です。

冬は枝を全て切ってしまい中心の枝だけにするのですが、春にはちゃんと芽が出て50~60cmくらいの枝が四方に伸びてきます。四方に伸びるからやたら場所をとるのが悩みのたねです。花はその枝の先端部分に咲きます。

もう一度話しは変わって、「新星堂」に売っていなかった秋吉敏子とルータバキンのデュオ『ヴィンテージ』「サンリン」に売っているかもしれないと思い今日見に行きました。やっぱり売っていませんでした。何を買おうかな?たくさん在庫はあるんだけれど、今や日本製CDは面白いのがないんですよね~私。

P105 ということで「スイングジャーナル7月号」で「ゴールドディスク」に選定されたシェリル・ベンティーン『ソング・オブ・アワー・タイム』を買ってきました。シェリル・ベンティーンと言えば、有名なジャズ・ヴォーカル・グループ「マンハッタン・トランスファー」のメンバーであることは、皆さんご存知と思います。

このアルバムはシェリルのソロアルバムです。歌っている曲は「ディス・マスカレード」からはじまり、「クロース・トゥー・ユー」「タイム・アフター・タイム」、最後はサザンの「愛しのエリー」まで、ポップス曲です。これはキングレコードの制作なので日本人好みに作られているというわけです。私としては「愛しのエリー」はちょっと勘弁願いたいです。

ウィスキーを飲みながら聴くには最高ですな。シェリルの落着いた大人のヴォーカルが全編にわたって聴けます。バックもギター(サックス)、キーボード、ベース、ドラムス、パーカッションのシンプルなもので、しっかりサポートしています。アレンジも上品でAOR的な仕上がりになっています。う~ん、お酒がうまい!

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モブレー系テナー

今夜も暑いぃぃ・・・!北京オリンピックまであと14日。大相撲名古屋場所で横綱白鵬が優勝。ライブドア元社長堀江貴文被告2審も懲役2年6か月の実刑判決。などなどはどうでもよろしい?(笑)

今日はモブレー系テナーを紹介します。

P100 エリアス・ハスランガー『スタンダーズ』(1994年rec. Austex Music,Inc.)です。例の「幻のCD廃盤/レア盤 掘り起こしコレクション」に載っていたアルバムです。ディスクユニオンに再入荷したというので購入しました。でも・・・。

メンバーは、エリアス・ハスランガー(ts,as)、ジェームス・ポーク(p)、ジェフ・ハーリイ(b)、スティーブ・シュヴェリング(ds)のワン・ホーン・カルテットです。ちなみにカタカナ表記は正しいかどうか不明です。全曲スタンダードをやっています。

1曲目「4月の思い出」、テナー・サックスの音色はハンク・モブレーに似ていますね。柔らかくてまろやかな音、こういう音が好きな人はいるでしょう。でも、フレーズとリズムが”ダサイ”のです。出だしを聴いただけでこれはイイと思うものもあれば、これはダメだと思うものもあります。このアルバムは残念ながら後者。

この人はアルト・サックスも吹きます。アルトのほうがもう少しイイ感じですね。ピアノ以下のリズム陣はいたって普通です。全曲スタンダードというのがちょっと辛いです。これ某ジャス喫茶のファンの間で評判になったとか? う~ん、後世に伝えるようなアルバムではないと思います。こんなのを後世に伝えるのは恥ずかしいでしょ(笑)。

まあ比較してもしょうがないことはわかりますが、ハンク・モブレーのワン・ホーン・カルテット『ソウル・ステーション』を聴いてみて下さい。バックはケリー、チェンバース、ブレイキーと文句なしです。レア盤も結構ですがまずはモブレーを聴くことをオススメします。

その後このCDはディスクユニオンへ売ってしまいました(笑)。

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エルビンの濃い1枚

ここのところ毎日暑い日が続きますよね。今日は土用の丑の日ということで鰻の蒲焼でも食べるところなんでしょうが、最近私はあまり鰻を食べたいとも思いません。で、「やっぱ暑いときにはカレーでしょっ!」ということで、極普通のカレーを作って食べました。

そういえば20年前、「飽食の予言」を読んで一時期ハマチと鰻を食べたくなくなったことがありました。「飽食の予言」は食品の安全性について書かれた本のはしりで、養殖のハマチや鰻に人体に有害な抗菌剤や殺菌剤が使われているということが書かれていました。当時はショックを受けましたね。

今回の産地偽装鰻から検出された発ガン性物質「マラカイトグリーン」(殺菌剤として使う)についてもすでに書かれたいました。当時問題になっていたことが、今は中国の急速な経済成長の中でまた繰り返されている・・・怖いことです。もちろん全てがそうだといのではなく、一部にそういうことをやっているところもあるのだとは思いますが・・・。

P99 さて本題ですが、今日はエルビン・ジョーンズ『ミッドナイト・ウォーク』1967年、ATLANTIC)を紹介します。これは最初吉祥寺の「シュガーレコーズ」でオリジナル盤を買って気に入ったのですが、私の保管が悪くて盤にソリが生じてしまい買い換えました。でもちょっとプチノイズが気になるんですよ・・・。

メンバーは、エルビン・ジョーンズ(ds)、サド・ジョーンズ(tp)、ハンク・モブレー(ts)、ダラー・ブランド(p)、ドナルド・ムーア(b)、スティーブ・ジェームス(el-p)、ジョージ・アベンド(per)です。エレピとパーカッションは数曲に参加しています。エルビンとサドの兄弟共演も珍しいのではないでしょうか。このメンツはちょっと異色ですよね。

濃くて重い曲がたくさん入っています。でも暗くはないですよ。暑い夏に聴くとよけい暑くなるのが良いです(笑)。サドとモブレーが力を込めた熱い演奏をしているのがちょっと珍しいのではないでしょうか?数曲に参加するエレピが濃厚さを強化しているのも良い感じです。

一世を風靡したダラー・ブランド『アフリカン・ピアノ』でも弾いていたメロディーが出てくる「ティンティヤナ」という曲が入っています。ダラー・ブランドのピアノがダウン・トゥ・アースな響きをもたらしているところが聴き所ですね。当時としてはなかなか斬新だったのではないかと思います。

なんだかんだ言ってもやっぱり一番の聴き所はエルビンのドラムです。このアルバムはいろいろな意味で面白いのですが、どうやらCD化されていないようなので残念です。

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お気に入りピアノ・トリオ

寺島さんのオーディオ系の著書や「新しいJAZZを聴け!」を読んで感化されてピアノ・トリオ盤をかなり集めました。そのピアノ・トリオ盤蒐集の初期に買ったお気に入りの1枚を紹介します。

P98 ケニー・バロン『ザ・オンリー・ワン』(1990年rec. Reservoir)です。当時、寺島さんが推薦していた「ニュー・ヨーク・ピアノ」シリーズの1枚。メンバーは、ケニー・バロン(p)、レイ・ドラモンド(b)、ベン・ライリー(ds)です。

これを買った頃は真空管アンプ作りに熱を上げていた頃なのでよく秋葉原に行っていました。だからこのアルバムを買ったのは秋葉原の石丸電気です。寺島さんはケニー・バロンの『ザ・モーメント』を薦めていたのですが、たまたまその時『ザ・モーメント』がお店になかったので、同じケニー・バロンのこれを買ったように記憶しています。

これ、極オーソドックスなピアノ・トリオでなんですがそこがイイ。バロン作2曲他、スタンダードやジャズ・メン・オリジナルを演奏しています。1曲目のバロン作「ザ・オンリー・ワン」から軽快なミディアム・テンポで心地良く迫ってきます。音のほうも開放的で堅苦しくないのが気に入りました。

私は、5曲目「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」のいかにも明るい表通りを散歩しているかのような小気味良い演奏、6曲目「ウォーム・ヴァレイ」の落着いて味わいのあるピアノ・ソロで描くエリントン・ミュージック、7曲目「マニラ」のエスニック感漂う哀愁美メロ曲をミディアム・テンポでスインギーに弾く快さ、8曲目「トーン・フォーン・ジョーンズ・ボーンズ」のコロコロと音を転がしてグイグイ演奏を進めるところ、この一連の流れが大好きです。

私は『ザ・モーメント』よりはこのアルバムのほうが好きでよく聴きます。

ついさっき大きな地震がありました。岩手が震度6強だとか。最近大きい地震や無差別殺人とか何か変なことが多いのが気になります。大丈夫かなあ。

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アバンギャルド

「アバンギャルド」と言ってもスピーカー・メーカーではありません。最近はスピーカー・メーカーとしてのほうが多く使われる気がするのは私だけでしょうか?「前衛」のほうです。

さて、私にとっての「アバンギャルド」体験とは?昨日のブログにでてきたオーネット・コールマンの「プライム・タイム・バンド」を聴いた時のことなのです。

P97_2 私がジャズを聴き始めたころ、当時のスイングジャーナル誌でも話題になていたアルバムがありました。それはオーネット・コールマン『オブ・ヒューマン・フィーリングス』(1979年rec. POLYSTAR/ANTILLES)です。発売は1982年です。

メンバーは、オーネット・コールマン(as)、プライム・タイム・バンド:デナード・コールマン(オーネットの息子)(ds)、チャーリー・エラビー(g)、バーン・ニックス(g)、ジャマラディーン・タクーマ(b)、カルビン・ウエストン(ds)です。

ライナーノーツを書いているのはやっぱりこの人青木和富さんです。当時青木さんはフリー、アバンギャルドの評論を積極的に展開していて、私はこの人の評論を結構信頼していました。

一聴して「なんだこりゃっ」でした。本で読んでなんとなくイメージがありましたが、オーネットの吹くメロディーには想像以上の違和感がありました。当時はウェザー・リポートのメロディーでさえちょっと変だと思っていたくらいですからね。

私が言う変なメロディーというのは、それまでポピュラー音楽で聴きなれた、こういう風にメロディーがすすむとこういう方向に落着く(ハ調ならドで終わるみたいな)だろうという予測をまったく裏切るという意味です。私の頭の中の予測を裏切るメロディーが出てくるんです。

オーネットのメロディーは全く予測不能。とにかくメロディーが空中に浮遊している感じです。落着かないんです。普通なら嫌気がさしそうなんですがそうでもなかったのは、バックのリズムが躍動的なファンク・リズムだったからだと思います。

タクーマの「ベンベン」エレクトリック・ベースを中心として、左右でドラムがチャカチャカ叩き、ギターが小気味良いカッティングとオーネットに呼応したメロディを弾くというサウンドが気に入ったんですね。オーネットに言わせればこれぞ「ハーモロディック理論」によるサウンドなのでしょうが。そんな理論はどうでもよいことです。

当時なぜか愛聴していました。そしたらオーネットの不可思議メロディーが気持ちよくなっちゃったんだから、人間の感覚なんていいかげんなものですよ。この体験があるから今はアバンギャルドというものに対してあんまり嫌悪感は抱かなくなっています。

この感覚は最初嫌いだったものが美味しく食べられるようになった感覚に近いと思っています。私の場合を例にとれば、小学4年頃まで脂身がいやで(吐き気がした)肉が嫌いだったのに、ある時食べた「豚肉のケチャップ炒め」でそれが和らぎ、あとは全然平気になっちゃったというのがあります。

とにかく「プライム・タイム・バンド」体験が私の中では「アバンギャルド」という言葉に直結しているのです。

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今日も日本人ジャズ

昨日私が「日本人ジャズを聴こう」というテーマでブログを書いていたら、ジャズ友tommyさん http://ameblo.jp/tommy-tdo/ も「日本のジャズを聴こう!」というテーマでブログを書いていました。紹介しているアルバムは別ですが趣旨はだいたい同じです。別に2人で示し合わせたわけでもないんですよ。でもシンクロしちゃった(笑)。

と言うことで、tommyさんのブログで激プッシュの『ヴィンテージ/秋吉敏子&ルー・タバキン』">を新星堂へ買いに行きました。甲府駅ビル「エクラン」の中にある新星堂です。ジャズの棚はたった2つしかありません。クラシックの棚の半分以下の面積の売り場ですよ。あ~あ、最近ジャズは肩身が狭いのです。

探したのですが、『ヴィンテージ』はありませんでした。やっぱ甲府の新星堂にはないのか・・・。ここで買わずに帰ると駐車場代が無料になりません。そこでひと通り棚に目をっとすことに。林栄一『マズル』が目に入りました。私は林栄一さんを「桜座」で2度見て気に入っていたのです。CDも2枚持っています。

私は結構勘違いが多いのですが、『マズル』は新作だと思い込んでいました。レジに持っていって、レジのスキャナで読み取るとCD表示価格より高いのです。すかさず店員さんが「CD表示は消費税が3%の時のです。」と、私一瞬何を言っているのかわかりませんでした。新作という思い込みがありましたからね。その場はまあいいやっ、と・・・。

もうひとつ、私は気付かなかったのですがケースにヒビが入っていたのです。店員さんがそれを見つけて「ケースにヒビが入っているので交換しましょうか?」とたずねてきました。「へえ、そんなことまでしてくれるんだ」と思いながら、交換してもらうことにしました。なかなか気の利いたサービスですよね。とっても気分が良いのです!

さて家に帰ってみたら『マズル』1990年発売のアルバムでした。なるほどそういうことか、当時は消費税が3%だったんですよね!そんな過去はとっくに忘れていました。そんなに古いやつが売れ残っていたんだ!だからケースにヒビがあったのかと納得しました。

でもそんなに古いならAmazonで安く売っているかも?と思って早速Amazonを検索すると、このアルバムは既に廃盤のようです。中古で¥4,500からでした。私はどうやら貴重な新品を手に入れてしまったようです(笑)。さすがは甲府の新星堂・・・。

P96 んで、やっとアルバムの内容について、メンバーは、林栄一(as)、石渡明広(g)、川端民生(el-b,per)、是安則克(b)、藤井信雄(ds)、楠本卓司(ds)です。ツイン・ベース、ツイン・ドラムで、「マズル」という6人のグループです。アルバムには4人での演奏と3人での演奏も1曲づつ入っています。

林さんは「桜座」で、板橋文夫(p)さんとのデュオ(私の桜座デビュー)と渋谷毅オーケストラのメンバーとして来た時に見ています。フリーキーなフレーズを交えた溌剌としたプレイとそのクリアで大きな音に惹かれました。渋谷毅オーケストラにはギターの石渡さんもいて、いろいろなスタイルを吸収していて場面にあった表現ができる柔軟なギタリストとして好印象を持ちました。

CDをセットして1曲目を聴いてビックリ!こりゃ、オーネット・コールマンの「プライム・タイム・バンド」のコピーじゃないですか?(笑) 林さんこんなこともやっていたんですね。でもやっぱり元祖のオーネットのほうがパワーがありますね。とはいえ、林流も楽しいですよ。オーネットよりスマートになっていて聴き易いかも?5曲目のタイトル曲「マズル」も林流プライム・タイム・バンドです。

2曲目のバラードは林のキレの良い澄んだアルトの音とすがすがしく広がりのあるフレーズが楽しめる曲です。3曲目はフリーで始まって、途中からファンクリズムにのって林がブリブリ吹きまくるカッコイイ曲です。ブリブリ吹くのですがクールさが漂うところがにくいと思います。この曲はギターとエレベとドラムとのカルテットで演奏しています。どちらの曲も石渡のギターが抜群のセンスでバックやソロを弾いていますね。

4曲目のレゲー調、6曲目のフリー、7曲目のアフリカン・リズムのちょっぴり混沌感(マイルスのオン・ザ・コーナーを洗練させた感じ)、8曲目のバリバリ・アコースティック・サックス・トリオ(う~ん、カッコイイ)とどの曲も聴き応えがあります。

そしてラストの曲「ナーダム」。この曲「渋さ知らズ オーケストラ」の最後に皆で歌って盛り上がる曲じゃ~ありませんか「オーオーオーオー、オオオーオーオーオー、オオオーオーオーオー、オオオオオオオオオー」ってやつです(笑)。この曲は林さんの曲だったのですね。アー、ビックリ! 「渋さ」はライブを見るだけでCDを持っていないのでやっている曲名は全く知りません(笑)。

聴いてほしい。でも廃盤!

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日本人ジャズを聴こう

不定期企画「日本人ジャズを聴こう」をこれからやっていこうと思います。これまでもTBM(スリー・ブラインド・マイス)レーベルから何枚かアルバムを紹介したりしていますが、これからは前記タイトルのもと、私が持っているアルバムの中から独断と偏見でアルバムを紹介していきたいと思います。紹介されることが少ないので少し光をあててあげたい!

どんなアルバムを紹介するかと言うと、「ジャズ批評」2006年5月号「特集和ジャズ1970-90」の辺りを中心にして最近のものまでです。もともとはTBMのアルバム集めだったのですが、お店の日本ジャスの棚でTBMのレコードを漁るうちに、他のレーベルの面白そうなものやオーディオ的に凝った物が自然に集まってしまいました。

P95_2 今日紹介するのは水橋孝『オンリー・トラスト・ユア・ハート』(1976年rec. RVC)です。 水橋孝のベースのヘッド?部分のクローズ・アップ写真のジャケット・デザインが?な1枚。

メンバーは水橋孝(b)、市川秀男(p)、ジョージ大塚(ds)です。A面の「黒いオルフェ~フェリシダージ」のサンバ・リズムにのった快演も良いのですが、私はB面が好きです。A面は水橋のベース・ソロが多いですが、B面は市川のピアノに光が当てられている感じです。

B面1曲目は市川のオリジナル「レディ・T」。始めのほうと終わりのほうで市川のパーカッシブ奏法がチラッと顔を出す、ちょっとせせこましい曲です。市川のクリヤーで力強いタッチのピアノが楽しめますが、意外と新鮮に聴こえるんですよ。水橋のベースはゴリゴリな音で無骨に迫ってきます。大塚のドラムもなかなかダイナミックです。リズムがあんまりスイングしないのがイイ(笑)。

2曲目は「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」。市川のピアノが光るスロー・バラードです。甘さとリリシズムのほどよいバランスで力強く弾いていくところがイイです。途中の盛り上がりがなかなかのハイライトです。水橋のベース・ソロはまあまあ。大塚のブラシも好サポート。でもこの曲は市川のピアノを聴くべき曲だと思います。

3曲目が私の好きな曲「オンリー・トラスト・ユア・ハート」。この曲だけ8ビートでやっています。この曲は激甘曲だと思っているのですが、ここでの演奏は甘さというより素朴さが感じられます。ちょっとトホホ感漂う8ビートが素朴さの要因だと思います(笑)。テクニック任せのカッコイイ演奏とは反対の、なんか和んじゃう、コタツでみかんを食べるような感じ?(笑)の演奏がイイ。

現代のテクニックある若者がやるカッコイイ演奏に比べれば、一聴ヘタに聴こえるかもしれないけれど味がある演奏。これはこれでもいいもんですよ。

¥1,500の普通のレコードなのですが、中域を中心に上も下もしっかり録音されていて、ピアノ強打が若干歪むくらいの勢い溢れる音が飛び出してくるのが、オーディオ的に◎だと思います。

話はかわって、雲さん(ジャズ&カレー評論家) http://ameblo.jp/jazzy-life/ が編集にかかわっている「最新美味いカレーの本」を買いました。山梨にも売っていましたよ。ページをめくる度にでるわでるわ美味しそうなカレーの写真。カレー好きにはたまらない一冊になっていました。

カレー店の紹介がメインですが、「ニッポンカレー近代史」や「傑作!おとりよせ ご当地カレーランキング」など面白い記事がたくさんありますよ。今度東京へ行ったらこの本の中から選んでカレーを食べてこよ~っと。カレー好きの方は是非読んでください。

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モルトウィスキー

数年前から週末にモルトウィスキーを飲むようになりました。なぜモルトウィスキーなのかと言えば、レコードプレーヤーやカートリジの情報をメインにしたオーディオ雑誌「analog」「スコットランド蒸留所探訪記」というモルトウィスキーを扱った記事を読んだからです。

この記事を読んでいるうちにモルトウィスキーが飲みたくなったというわけです。値段が高いのかと思ったら、量販酒店で¥3,000くらいからあります。もちろん熟成がすすんだやつとかは高いですよ。

モルトウィスキーと言ってもいろいろありますが、シングルモルトウィスキーをよく飲みます。結構クセがあるので嫌いな人もいるという話ですが、私は特に気になりません。クセがあるところが面白いです。

P95 今日新しいところを買ってきましたので紹介します。「オーヘントッシャン10年」です。ローランドのシングル・モルトですね。これは今回初めて飲みます。お店の宣伝コメントにはフルーティーとか書いてありました。

写真のウィスキーのバックに見えるのが、私の愛機、CDプレーヤーのティアック:VRDS-25XSとタンノイ:スターリングTWWです。ちなみにVRDS-25XSはトランスポートとして使っています。上には鉛インゴット3本載せて合計重量30kgオーバー。D/AコンバーターはDES:DAC520です。

これ、今飲みながら書いているのですが、かなり特徴があります。これまで10種類くらい飲んだのですがどれとも似ていません。フルーティーといえばそうなんですが、なんかミントのようなスッキリ感が強いです。

なんかすごく面白いんだけど、酔いだしたら飲むと「のり」のようなフレーバーが口の中に広がるんですよ。ナニコレ!って感じです。時々とんでもない別の味がイメージされる時ってありますよね。それなんですよ、それっ!スモーキーさとミントの合成???これ、クセになるかも?

絶対日本のブレンドウィスキーとかには無い味です。こういう味に出会えるところがシングル・モルトの面白さ!これがイイのです。もちろんごく普通の味に感じるウィスキーもありますよ。よく見かける「グレンフィディック」とかはあまりクセは感じません。

でもクセがあるほうが面白い。皆さんもシングルモルトウィスキーを飲んでみませんか。

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「いーぐる」の新譜特集レポート(後編リターンズ)

レポートがヴァージョン・アップ?して戻ってきました。もう戻ってきたんかい!(笑)

新譜特集に来たお客さんを見渡してみると私を含めオジサンばかり、途中から1人若い人がきたけれど、私としてはもう少し多くの若い人に聴いてほしいんですよね~。

さあ、レポート後編です。後半は「エスニック」というキーワードのもと数曲が紹介されました。この紹介の仕方は新しいですね。今までもエスニック系はありましたが、今回のようにまとめて紹介はしませんでした。私も購入した新譜を聴いてエスニック色を出したものが結構あるなあと思っていました。

⑧ Paul Motian Trio 2000+Two『Live at the Village Vanguard,Vol.Ⅱ』から「If You Could See Me Now」
ポール・モチアンのバンドは現在要注目のバンドです。これについてちょっと。 村井康司さん著「ジャズ喫茶に花束を」(2002年初版)で大阪梅田の「ムルソー」が紹介されています。お店の推薦アルバム30枚の中にモチアンの『サウンド・オブ・ラブ』があり、マスター東司丘さんがこんな推薦文を書いています。「90年代「ジャズの帝王」を選ぶと、案外モチアンあたりに落着くのではないか。・・・」コレって鋭いですよね。本文のほうにも「新しいジャズ」や「21世紀のジャス」なんて言葉が出てきて興味深いことを言っています。同じような事を考えている人が西にもいるんですね~。しかもこのマスタは中山康樹さんとお友達だとか、ますます興味深いです。

⑨ Hank Roberts『Gureen』から「The Departing Hunter's Song ・・・」
ハンク・ロバーツ(cello,vo)、マルク・デュクレ(el-g,ac-g)、ジム・ブラック(ds)のトリオによるエスニック系の演奏です。危険なメンバーですよ。コレ!ロバーツのヴォーカルがなんかイイ味だしているんですよ。最初いかにもエスニックって感じでロバーツが歌を歌っているんですが、メンバーがやりたい放題やりだして、最後はかなり凶暴化しています。オモロー!これはチェックしていたのですが、楽器編成から買うのを躊躇していました。買いかなっ。

⑩ John Ellis & Double-Wide『Dance Like There's No Tomorrow』から「All Up in the Aisles」
テナー、オルガン、スーザフォン(ベースのかわり)、ドラムによるトラッドのような演奏です。ちょっと色物っぽいかな?私はちょっとダメです。オルガンのゲイリー・ヴェルサーチの話が出て、原田さんはこの人の今後の動向に注目しているとのこと。期待のオルガン奏者ですね。

⑪ Guillermo Klein Los Guachos『Filros』から「Va Roman」
リーダーのギレルモ・クラインはアルゼンチン出身だとか、そっち系のエスニック・サウンドです。11人編成のバンドで、クリス・チークのバリトン・サックスとミゲル・セノーンのアルト・サックスが熱くてイイソロをとっています。ブラスの響きが心地良いです。益子さんが「哀愁漂い、温度が高い感じが良い」と言っていました。ガトー・バルビエリの感じといったら分かってもらえるでしょうか? うん、これはイイ!買いです。 そうそうミゲル・セノーンは背が低くてオーバー・アクションで演奏するとか、楽しい裏話が聞けましたよ。

⑫ Dafnis Prieto Sextet『Taking the Soul for a Walk』から「The Sooner The Better」
これもエスニック系ということで、メンバーにはトランペットのアビシャイ・コーエンが入っていて、ダフニス・プリエトはドラマーです。これは私がブログで紹介したオマー・アヴィタルの『ザ・アンシェント・アート・オブ・ギビング』と同じ感じの演奏です。こちらにもアヴィシャイが入っていました。これは特にほしくはないな~。

⑬ Fieldwork(グループ名)『Door』から「Of」
スティーヴ・リーマン(as)、ヴィジェイ・アイヤ(p)、タイション・ソーリー(ds)のトリオ。ハード・コアものとして紹介。抽象度が高い難解な演奏です。原田さんによるとライヴで見たドラムのソーリーが凄いんだとか、「太くて、この人の呼吸で周りの空気が薄くなり、難解なリズムを叩くんで、クラクラして、最後には気持ちよくなる。」とか、皆さん大爆笑です。原田さん面白すぎです。 私はこれはちょっと勘弁してほしいです。でもこういうハードコアものが好きな人には答えられない演奏だと思います。

⑭ Open Loose(グループ名)『Strange Unison』から「Sonic Rights」
P89_3 これは前の特集でも一度かけたものです。トニー・マラビー(ts)、マーク・アライアス(b)、トム・レイニー(ds)のトリオ演奏です。メロディーもリズムもちゃんとある比較的オーソドックスな演奏をしています。これは前の特集で聴いた時には日本未販売だったのですが、最近発売されたので早速購入しました。

全編比較的聴きやすいと思うので、注目の新世代テナー奏者トニー・マラビーの入門盤としてオススメしたいです。ジャケ写真の一番左がトム・レイニーなんですが、私はもっと若い人だとばかり思っていました。オジサンだったんですね(笑)。

この3人、バリバリやるというよりも繊細なインター・プレーによる演奏を展開していて、なかなか味があります。私はサックス・トリオとしてはかなり好きな部類の演奏ですね。ソニー・ロリンズのヴィレジ・ヴァンガードを聴いたあとに、このアルバムを聴いたとしても「やっぱダメだ~」と決め付けずに、この現代性を聴きとってほしいです。

以上14曲で特集終了。それから途中で、かけなかったけれど面白いアルバムも何枚か紹介しています。

どれも聴き流せるものはないので、真剣に聴くとかなり疲労感はあります。とにかく内容が濃い! いやっ~もうおなかいっぱいですよ。益子さん!ごちそうさまでした(笑)。

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「パー’テキサス’ヨハンソン」がキターッ!

例の場所でちょこっと話題になっていました。自分の脇が甘かったようですね。反省!
益子さんにご迷惑が及んでしまったことは申し訳なく思っています。ごめんなさい。
いや~っ、「バカ」と書いたあなたは正解!私ジャズ・バカですから~(笑)。

さて、後藤さん著「ジャズ選曲指南」のアルバム蒐集最後の1枚『パー’テキサス’ヨハンソン』がやっと、やっと今日届きました! とうとうコンプリート蒐集を達成しました! 応援してくださった皆さんどうもありがとうございました。

この最後の1枚、Amazonによると最初は6月3日から購入できるはずでした。ところがその日を過ぎても商品が発送される気配がなくやきもきしていました。そのうち商品の入荷が遅れているからキャンセル可能というメールがきたのですが、今更急いでもらちがあかないので待つことに・・・。もう最近は忘れかけていました。

P92_2 それが昨日突然発送確認メールが来たのです。あれから1ヶ月半過ぎてます。「お~っ、発送されたよ!」内心少々の不安も抱きつつ今日を迎えました。届いていましたよっ、本当に!急いで封筒を開けてみると、こいつですよ。こいつ。やっと会えました!

ビニールの封を切ると・・・、プラスチック・ケースの端が少しかけているじゃーありませんか!最後の最後まで・・・。まあ大したことはないのでよしとしましょう。CDそのものは何の問題もなく聴けました。

これでやっと蒐集完了パーティー(いきさつは http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_47ac.html 参照)をやっていただいた後藤さんに申し訳が立ちます。あ~良かった。でもとうとう蒐集完了ちゃったという寂しさも・・・。

P93 後藤さんにサインをもらった蒐集完了レポートに、最後の1枚の写真を貼り付けました。一番左のやつです。レポート完成!これでやっと後藤さんから単位をもらえます(笑)。たぶん今のところコンプリート蒐集したのは私だけなので、日本で只一人の「バカ」決定で~す(笑)。

ジャズ友tommyさんはあと2枚でコンプリート蒐集なのですが、その2枚の蒐集に苦労しています。早く見つかってほしいと思っています。私もCD・レコード屋巡りの時にはその2枚がないか注意しているんですけど無いんですよね~。

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カッコイイ1枚

長く音楽を聴いていると、時々こいつはカッコイイと思う1枚に出会います。そういう1枚はどこがどうイイとかじゃなくて、聴いた瞬間に自分のツボに嵌るというのか、惚れ込んでいる自分に気付きます。簡単に言えば「一目惚れ」盤かなっ。

私にとってのカッコイイ1枚と言えば、まずはマイルスの『パンゲア』ですが、このブログの2回目に紹介しています。私のジャズに対する姿勢を示すのに良い1枚だと思って紹介したわけです。

P91 さて、今日紹介するのはジャズじゃありません。ドナルド・フェイゲン『ザ・ナイトフライ』です。これは会社に就職してしばらくたった時に、同じ部にいたジャズ好きの先輩から教えてもらったアルバムです。前にブログに書きましたが、その先輩からはパット・メセニーやラリー・カールトンなども教えてもらいました。

会社に入ってすぐにジャズ好きの先輩に会えたのはラッキーでした。この先輩とは「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」などを一緒に見に行きました。その時の想い出はいずれ書きましょう。

当時は同じ寮に住んでいたので、先輩や友達と狭い部屋で一緒にパーティーなんかもよくやりました。夜遅くまで酒を飲んでいたら翌日寝坊して会社を遅刻したなんてこともありました。そういう時に限って仕事のトラブルがあって二日酔いのまま上司にしかられたり・・・。いい想い出です。

最近はこういう先輩社員などとの交流を見直す傾向にあるらしいですね。20年くらい前には当たり前にやっていたことなんですけどね。

話は戻って、その先輩からスティーリー・ダンの『エイジャ』なんかと一緒に貸してもらったのが、この『ザ・ナイトフライ』です。一聴してこのカッコ良さにやられました。ちょっと退廃的な歌い方、哀愁漂うメロディー、洒落たコーラスやブラス、比較的シンプルにして凝ったアレンジ、都会のバーでグラスを傾けながら聴くって感じ。

会社に就職して社会人になったばかりの私には、も~最高のカッコよさ!大人の世界よコンニチハ!なのでありました(笑)。

これって全曲イイんですよ。捨て曲がないんです。ラストの曲「ウォーク・ビトゥイーン・レインドロップス」。この胸キュン・メロディ、クゥ~タマラン!オルガンがカッコイイ!シャッフル・リズムが気持ちイイ!そして曲が短い! もっともっとと思っているうちに終わっちゃう。ニクイよっこのっ、ド根性ガエル!(笑)

参加メンバーを見てみると・・・。ジャズ・フュージョン界やスタジオ・ミュージシャンの有名どころだらけ、スゲー贅沢!

これって何度聴いても全然飽きません。ドナルド・フェイゲンはこの後2枚出していますけど、この1枚目が一番イイ! うなずいている人多いでしょっ。

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このジャケがお気に入り

「いーぐる」ネタはこのへんでおしまい。けっこう重くなっちゃうんですよね(笑)。今日は軽めに「美女ジャケ」でも紹介しましょうか。特に「美女ジャケ」を集めているわけではありませんが、これは結構気に入っています。

P90 バーバラ・ディナーリーン『ザッツ・ミー』(1992年rec. enja)です。風になびいて照明に透ける髪の毛がイイ!TMレボリューションと同じ演出(懐かしい)?透き通るような白い肌と官能的な表情がたまりませんなあ。enjaもこんなジャケット作ることがあるんですね~。かなり異色ですよね。

これは後藤さん著「ジャズ選曲指南」にも掲載されています。あっれ、今日も「いーぐる」がらみのネタじゃん(笑)。

メンバーは、バーバラ・ディナーリーン(org,syn)、レイ・アンダーソン(tb)、ボブ・バーグ(ts)、ミッチー・ワトキンス(g)、デニス・チェンバース(ds)です。ディナーリーンはドイツ人のオルガン奏者でご覧のとおりの美女です。コテコテ感はほとんどなくオシャレで程よくブルージーなオルガンを弾きます。

共演者のボブ・バーグとレイ・アンダーソンがきっちり仕事をしていますね。両者お得意のパワフルなソロがたっぷり聴けます。ミッチー・ワトキンスがちょっと地味目かな。デニチェンはいつもながらのパワフル・ドラムで快調そのもの。数曲で気持ちの良いドラム・ソロも聴かせてくれます。私としてはついつい好きなバーグとデニチェンに耳がいってしまうなあ(笑)。

このアルバムはジャケットの割には派手さがなく落着いた出来になっています。たまにはこの手のスマートなオルガンを聴くのもいいんじゃないでしょうか?

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「いーぐる」の新譜特集レポート(前編)

「いーぐる」noteにまつわるいろんな事情はさておいて、新譜特集の中身をレポートします。今回は益子さんが2008年上半期の新譜からオイシイところを紹介するとともに、ニューヨークへ行ってきたので、ニューヨーク・ダウンタウンの状況を報告しました。

今回もゲストに「ジャズ批評」の前編集長原田さんを招いて、二人でユーモアを交えて紹介していこうというものです。ちなみに前回はこのお二人のボケ・ツッコミが大好評でした。原田さんもしばらく前にニューヨークへ行ってきたので、現地の状況をフォローしてくれました。

① Andrew D'Angelo Trio『Skadra Degis』から「Lame」
ぱっと聴き、私は『ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン』が頭に浮かびましたよ。でも聴いていくとリズムが目立つ現代性がありますね。益子さんはアンドリュー(as)の不安定な音程(ヘタなところ)が、音の表情を変えている感じで好きだと言っていました。ナルホドなのです。ライブを見るとCDで聴くより音が太いらしいです。「いーぐる」の大音量でもライブの音にならいとは、録音が悪いのかCDの限界なのか? 私はディスクユニオンの新譜チェックはしていたけれど未入手。気に入りました。

② Ingebrigt Haker Flaten Quintet『The Year of the Boar』から「90/94」
出だしを聴いて、私はドルフィーの『アウト・ゼアー』が頭に浮かびましたよ。ヴァイオリンが何となくロン・カーターの弾くチェロに重なったんです。途中からジェフ・パーカー(シカゴ音響派「トータス」のメンバー)のギター・エフェクトが入ると危険になりますね。デイヴ・レンピスのアルトも凶暴です。益子さんがシカゴの人達が入ると暴力的になると言ってましたが、これはかなり気に入りました。ディスクユニオンの新譜チェックも漏れていました。Amazonは高いので、ディスクユニオンの店頭で買おっと。

③ Food(グループ名)『Molecular Gastronomy』から「Khymos」
アルバム・タイトルといい曲名といい、こんな英語使いません(笑)。益子さんの新しいジャズのキー・ワード「触覚的な音」の入ったやつです。益子さんは「普段聴く音量より大きいので耳障りな感じがする」って言ってました。私はこれはなしかな。

④ Maria Kannegaard『Marylando』から「Av Veien」
P87 このアルバムはディスクユニオンの新譜をチェックして先週買いました。ここで取り上げた曲はホコン・コーンスタのパフパフ・サックス音が面白く、ベースがグィングィンきて気持ちイイ。かなりパーカッシブな曲でソロが少ない現代性。ピアノもガンガン・リズムだけ弾いている感じです。こいつは結構手強いアルバムですよ。要注意。

⑤ Eivind Opsvik『OverseasⅢ』から「Neil」
ロック色の強い曲ですね。ジェイコブ・サックスのウーリッツア・ピアノがワイルドで、ジェフ・デイビスのヴィブラフォンがクールで、良い対比になっています。これもソロっぽいものがない曲です。う~ん、やっぱ現代性。録音エンジニアがレニー・クラビッツを手掛けたりする人らしく、60年代アナログ・サウンドっぽくしているとか。確かにレトロ調。リーダーのアイヴィン・オプスヴィークのアルバム『オーヴァーシーズ』『オーヴァーシーズⅡ』を持っていますが両方好きです。 このアルバムもほしいのですが、自主レーベルらしくて日本未発売とのこと、早くディスクユニオンで扱ってほしいです。

⑥ Brian Blade & The Fellowship Band『Season of Changes』から2曲「Rubylou's Lullaby」「Stoner Hill」
P37 このアルバムは既にブログで紹介済みなので省略します。益子さんはヴィレッジ・ヴァンガードのライヴを見てきたそうですが、大人気だったそうです。アルバムはソロがないが、ライヴのほうはソロもあって演奏時間も長いとか。ライヴの時に隣に座ったオジサンの話が面白かったです。

⑦ Kurt Rosenwinkel Group『The Remedy-Live at the Village Vanguard』から「Chords」
P88 このアルバムは入手済みです。カートの新作は迷うことなく買いでしょ。メンバーは、マーク・ターナー(ts)、アーロン・ゴールドバーグ(p)、カート・ローゼンウィンケル(g)、ジョー・マーティン(b)、エリック・ハーランド(ds)です。このメンバーですから分かる人は音が聴こえてくると思います。

ここまでソロがあまり無い曲ばかりだったので、ここでソロをたっぷり聴いてもらおうという趣向で、この長尺曲(16分)を取り上げたということです。

原田さんは「新しいモダン・ジャズですね。」と言い、益子さんは「カートは演奏が荒いんだけどグッとくる。メセニーは演奏が上手いんだけどグッとこない。」と言ってました。原田さんがすかさず「メセニーには既に充分楽しませてもらったんだからもういいじゃないですか」とフォロー。さすがお二人のご意見には納得ですね。原田さんは「2枚組みだし高いのでまだ買ってないけど買いたい。でも1枚でイイ。」と言ってました。私も実はそう思いました(笑)。

今日はここまでにします。ここまでで半分ですね。当日は残り半分も続けてトータル約2時間半の講演でした。途中に益子さん原田さんのトークが入ってちょっと気が抜けるんですけど、中身が濃い演奏ばかりなので、結構疲れましたよ。

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「いーぐる」の新譜特集に行ってきました

いや~あ!今日は暑かったなあ!

ジャズ喫茶「いーぐる」へ行く前に、ディスクユニオンの吉祥寺ジャズ&クラシック館によって時間調整しました。今日は「廃盤CDセール」でしたが別に買いたいものはありませんでした。って言うか買う気はありません。

へ~え、こんなに高いんだ!このCDにこんなにお金を出す人がいるんだね~。再発CDを持っているけど、内容が伴わないよなあ~。ジャケットがオリジナルって言ってもねっ。と思いながら冷やかしで見てました。

私はと言えばアウトレット品新規投入に惹かれて、チェックしているうちに5枚買っちゃいました。1枚1,000円強とか言われると弱いんだよなあ~。一応私なりに厳選しています。今回はレコード・チェックする前にタイム・アップ。

サマー・セールのプレゼント・グラスを1個もらってきました。このディスクユニオンのプレゼント・グラス、過去のセールでももらっているので今16個持っています。お店をやるようなことになったら使えます(笑)。

前置きはこのくらいにして、いざ「いーぐる」へ向かおうとすると何か雲行きが怪しいのです。一雨きそうです。今日はやばいことが起きるんではないか?暗雲たちこめるってやつですか?

四谷の駅を降りて四谷の交差点を渡り終えてちょっと歩くと、来ました!大粒の雨がポツポツ!走って「いーぐる」へ入りました。ドアを開けて中に入るともっと危ない空気が・・・。

あれっ、いつもと同じっ!後藤さんがいたので軽く会釈すると、後藤さんもいつもの笑顔で会釈してくれました。な~んだ全然ピリピリしてないですね。ホッと一息。何かを期待してここまで読んでくれた皆さん「期待ハズレでごめんなさい。」って私が謝ってもしょうがないんですが(笑)。

帰ってから「いーぐる」ブログとnoteを読んだら、あの時点(15時半)では後藤さんも菊地さんも自分の言いたいことは言って、もう収束状態になっていたんですね。な~んだ良かった!

特集はいつもどおりつつが無く進行して無事終了。ちょっと時間が押したかなっ。2時間半強、新譜をたっぷり聴けました。前回は面白いツッコミ満載だったゲストの原田さん(「ジャズ批評」の前編集長)が今回ちょっと控えめだったのが残念です。ニューヨークの事情やミュージシャンの裏話なども聴けました。

Kirkさんが私の顔を覚えていてくれて隣に座って一緒に聴けたのが嬉しかったなあ。特集の前後に少しお話して、今度時間があったら一緒に飲みましょうなんて話も。

今日は明日の3回忌があるので、特集終了後速攻で帰ってきました。後藤さんからも「よろしければどうぞ」と言われたのですがお断りして帰ってきました。特集後の打ち上げは菊地さんとの決裂話で盛り上がったのかもしれません。

まあ私は、後藤さんのことだからブログに書かれた決裂理由が全てだろうと思います。なぜって、今日行きの電車の中で私も全く同じことを考えていましたからね。「「いーぐる」(ジャズ喫茶)で行われている議論は曖昧だ。」という菊地さんの意見が受け入れられないということに尽きると思います。

まあ、後藤さんが切れちゃった直接原因は菊地さんの言い方(菊地さんも反省しているようですが)でしょうけどね。あの言い方は大人げないですよ。

私は菊地さんの言っていることもよ~っくわかります。今回の決裂はお二人の「議論」に対するスタンス温度感が異なっているのが主原因だろうと考えます。菊地さんは新人類45歳(私も同じ)、後藤さんは団塊世代。この差は大きい。

前にもブログの清水靖晃問題?のところで書きましたが、22年前(1986年)会社に就職した時に私達は「新人類」と言われ、最近の新入社員は何を考えているのかわからないと、まさに団塊世代の職場の上司に言われたんですから。それは今も変わっていないのです。きっと。

特集の内容についてはまた後日レポートします。

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ジャズ喫茶「いーぐる」の特集

今日はこれからジャズ喫茶「いーぐる」の新譜特集に行ってきます。

「いーぐる」noteで後藤さんと菊地さんがあんなことになったので、ちょっとコワイ!(笑)

私は別に「後藤vs菊地」について何か知りたいから行くのではなくて(火事場見物ではない)、益子さんの新譜特集に興味があるから行くんですよ。

前回のモダン/ポスト・モダンの討論の時、益子さんに「次回の新譜特集&ニュー・ヨーク・レポートを楽しみにしています。」と言ったので、行かないわけにはいかないんです。別に義理だてする必要もないんですけどね(笑)。まあ、NYレポートも聴きたいし。

議論はほどほどに!やっぱ音聴いてなんぼでしょっ!

さっき「いーぐる」noteを読んだら予想外の展開になっていて、それをよく読んでいたせいで当初予定していた電車の時間に間に合いそうもありません。1本遅らせることにしました。

でっ、今これから行こうとする意気込み?をここに書いています。ちょっと怖い物見たさもあるかも(笑)。

私は月曜の後藤さんと菊地さんの対談はあるものとばかり思っていました。なくなってしまって非常に残念です。なんでこうなるかなっ?

行ってきま~す!

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ジョー・オーバニーって知ってます?

今日はバレーボール・ワールドグランプリで全日本女子がイタリアにストレート勝ちしたので気分が良いんです。なんか最近女子バレーが気になってよく試合を見ます。

昨日の試合とかはミセス・スピード&ビューティー杉山が不調で見ていてかわいそうだったのですが、今日は大活躍!笑顔が見られて幸せな気分で~す。私はストイックなコウ栗原と業師シン高橋(昨日はレシーブで苦戦)も好きですよ。

話変わって、おととい友達が仕事を休んで大井競馬場に話題の白馬「ユキチャン」を見に行ったら出走停止になったと言って嘆いていました。その原因がジンマシンなんだそうです。馬でもジンマシンが出るんですね。ビックリ!食べあわせでも悪かったのかなあ(笑)。

P86 さて今日はジョン・オーバニー『トゥーズ・カンパニー』(1974年rec. SteepleChase)を紹介します。これは後藤さん著「ジャズ・レーベル完全入門」に載っていた1枚です。メンバーは、ジョー・オーバニー(p)、ニールス・ペデルセン(b)です。デュオですね。

ジョー・オーバニーはこのアルバムで始めて聴きました。特にどうということもないバップ・ピアニストです。でもっ、この味わいはなんなのでしょう。やっぱりそんじょそこらの若手ピアニストには出せない説得力があります。ほのかなセンチメンタリズムが香る「ワッツ・ニュー」、ああイイッ!私、何言ってるんでしょう?聴けばわかります。

ペデルセンもあまり派手さがないベーシストですが、ここではオーバニーに寄り添って味わいを深めています。私はあまりデュオとか聴かないんですけど、これは一発で好きなりました。ピアノとベースの芳醇な語らいのひと時、落着くなあ~。心に染みる~。騙されたと思って聴いて下さい。

さすがジャズ喫茶のマスターが選ぶものは違う!と唸らされます。こんなの普通のジャス紹介本とか読んでも出てきませんよ!

今日は昨日のブログにtommyさんからオモロイ・コメントが入りすぎて、こっちのブログが手抜きになっちゃいました。ご容赦。

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やっと買えた!

気になっているのだが買うタイミングを逸してしまうものがあります。今回紹介するCDも何度か買うタイミングを逸してきました。今回も危うく買いそびれるところでした。

P85 それは何か?ゴードン・ジョンソンの『トリオズ』(2005年、Tonalities)です。もともとは1996年にIGMODから出ていました。寺島さん著「新しいJAZZを聴け!」の推薦文を読んでずっと気になっていました。

寺島さん推薦盤は1曲だけが良いとか、音が良いとか・・・「エッ、これはナシでしょ!」みたいなのが多くて要注意なんですが(笑)、「新しいJAZZを聴け!」に掲載されていたやつは比較的ハズレはないと思っています。

でもこの前中古で買ったヴィンセント・ニルソン(tb)の『ジャズ・トロンボーン・スピリチュアルズ』なんかは、「ちょっと勘弁して下さいヨッ」でした(笑)。

この『トリオズ』は中古盤を見たことがないし、出ても多分レア盤で価格が高いのではないかと思います。そこでディスクユニオンのネット通販をチェックしているのですが、過去に2回ほど入荷したのに気が付くと”売切れ”でした。入荷枚数が少なかったんでしょうね。

さて、今回はネット通販で見つけたんですがすぐに売り切れになりませんでした。ゴードン・ジョンソンの自主レーベルから再発されたので、数量はある程度確保できたのかもしれません。通販で買おうかとも考えたのですか送料¥500をケチって、次に東京へ行った時に店頭で買おうと考えました。

それで日曜日に東京へ行ったので、ディスクユニオンの新宿ジャズ館で買うことにしました。売れ筋なのでわかりやすいところに陳列されているだろうと思ったのですがありません。しょうがないので店員さんに聞いてみるとお店には在庫なし。

他のお店の在庫もチェックしてもらったら、渋谷にあるかもしれないという返事です。私が「ネット通販で確認したら”在庫あり”でしたよ。」と店員さんに言ったら、「ネット通販へ反映されるのは遅れますからね。」と店員さんのご返事。アリャリャ、また今回も買えないのか・・・。

帰宅してもう一度ネット通販をチェックしたら、まだ”在庫あり”なんですよね?? 「う~ん、どうも通販倉庫のほうには在庫があるらしいぞ。よし、ネット通販で買おっ!」と言うことで早速注文。送料を薄めるために別のCDをもう1枚買いました(笑)。

注文した次の日にネット通販を調べたら”在庫なし”でしたよっ。危ない危ない!

さて内容の方はと言うと、ベーシストのゴードン・ジョンソンの下に何人かのピアニストとドラマーが集まり、ピアノ・トリオで演奏するという企画ものです。出来はこのレベルなら良いでしょう。 

ピアニストのビル・キャロザースは1曲だけ参加していますが、この人はダークなハーモニー感覚が一癖ありますよね。やっぱりドラマーのピーター・アースキンが良いプレーをしていますね。好きなので少し贔屓目なのかもしれませんが。曲「Mac's Ribs」は、「スタッフ」がやっていたような曲だなあ~。リチャード・ティーっぽいぞ?

この『トリオズ』シリーズはVol.4まで作られていますが、私は1作聴けば充分ですね。

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ジャズ喫茶「ジニアス」レポート

久しぶりに中野新橋のジャズ喫茶「ジニアス」へ行ってきました。日曜日に行ったのですが、ここは時々日曜日がお休みになってしまう場合があるのでちょっと注意が必要です。

Photo_4

お店に入ると奥の席に団体さんがいたり、時々見かける常連さんがいたりと賑やかでした。まあいつものことですが、無難なピアノ・トリオのCDがかかっていました。ピート・マリンベルニのやつでした

エビピラフとコーヒーのセットを大盛りで注文して、さて今日は何をかけてくれるんでしょう? ここのエビピラフはレタスのサラダをたくさん盛り付けてあってなかなか美味しいんですよ。セロリ風味コンソメスープと漬物(糠漬け)も付きます。糠漬けっていうのがJAZZ?(笑)

きましたきました。1枚目は、ジーン・アモンズとドド・マーマローサ『ジャグ&ドド』。どうということもないジャスなんだけど、アモンズのテナーとマーマローサのピアノがなんともいい味を出しているんですよね。ジャズ喫茶という空間で聴くと嵌るんだよなあ~これが!

2枚目は、ルネ・グスタフソン(g)とズート・シムズのやつ(タイトル失念)、ジョン(バッキー?)・ピザレリも参加した、ピアノレス・クインテットです。ギターの柔らかいサウンドとズートのテナーが極上のマッチングでした。こんなアルバムがあるんですね~。これは良かったです。入手したいんですがCD化されていないだろうなあ。

3枚目は、エリック・クロス『イン・ザ・ランド・オブ・ジャイアント』。ブッカー・アービンやジャッキー・バイアードが参加しています。このメンバーですから分かる人には分かると思いますが、濃いです!熱いです!黒いです!クロスとアービンがブリブリ吹いてます。私はバイアードがイマイチだと思いましたね。

マスターは「最初はチック・コリアが参加した軽めのやつがかかったんだけど、だんだんこっちの方がかるようになった」と言ってました。当時のジャズ喫茶ではこっちの熱・黒路線のほうが受けたんでしょうね。当時のジャズ喫茶を知らない私は、こういう話を聞けるのがうれしいんですよね。

4曲目は、『リチャード・カミューカ・カルテット』(1976年)リチャード・カミューカ=リッチー・カミューカなんでしょうか?ご存知の方いましたら教えて下さい。マンデル・ロウ(g)、モンティ・バドウィック(b)、ドラムス(名前失念)とのカルテットです。カミューカのテナーがおおらかに朗々と歌って気持ちイイッ!ロウのギターがまた洒落たバッキングとソロでうまいんですよ。西海岸サウンドだよな~。

マスター曰く「これなかなかイイでしょ。これは探している人もいるんですよっ。」と、探している人がいるくらいだからレア盤なんでしょうね。私もこれはほしいですもん。

この辺りで奥の席にいた団体さんが帰りました。

5曲目は、クラーク=ボラーン・ビッグ・バンド『ラテン・ランドスケープ』(記憶が微妙)。このビッグ・バンドはどれも快適な演奏なんですよ。なにしろメンバーがつわものぞろいですからね。グルーヴするリズムと洒落たアレンジの妙。

私が前にリクエストしてからマスターがよくかけてくれるんですよね。私が「クラーク=ボラーン・ビッグ・バンドのアルバムはたくさんあるんですね。」と言ったら、マスターは「このレーベルだけでも4枚あるよ。」と言ってました。

さっき団体さんが帰ったこともあるのかこの曲の途中から音量を少しUPしてくれました。そうそう、マスターは手が空くとレジの後ろの椅子に座って一緒に聴いています。やっぱ好きなんだよな~、マスター!

P84 6曲目は、ピート・ラロッカ『バスラ』。ご存知ジョーヘンのスモーキー・ブリブリ・テナーが満喫できるやつです。バックでは、スティーブ・キューンのピアノ、スティーブ・スワローのベース、ラロッカのドラムが熱い鉄壁の演奏をカマシます。ハードでガッツがあり、やっぱジャズはこれだよっ!と納得の1枚です。ちなみにオリジナル・ステレオ盤でした。

私が「バスラ、イイですよねっ」と言ったら、マスターは「メンバーがイイよねっ。当時は良いメロディーの曲があるB面をほうをよくかけたんだよ」と言ってました。ちなみにここでかかったのはA面のほうです。やっぱりA面はハード・タッチな曲が続くのでちょっと敬遠されたのかな? マスターもこのアルバム、椅子に座ってじっくり聴いていましたよ。

6曲目はアラン・ブロードベン『アナザー・タイム』。バスラの次なんでちょっとクールダウンという感じでしょうか?これは「レア本」にも出ているマニア垂涎のヨーロピアン・ピアノ・トリオですよね。特に説明不要。

そろそろ帰りの時間が迫ってきたのでこのアルバムの途中で帰ることにしました。途中でビールを追加注文して2時間半、食べて飲んで聴いて、今回もいろいろなアルバムが楽しめました。

ところで、前にもブログに書きましたが、私のように聴いてくれる人がいないとこの手のやつはなかなかかけられないんだとか。特に『バスラ』なんかは普段絶対かけていないと思います。だから、私はマスターがこの手のやつがかけられるようにお店に行くんです。マスターの欲求をたまにはかなえてあげたい!(笑)

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シャープ・ナイン・レコード

だいぶ前にブログで シャープ・ナイン・レコードのアルバム紹介 をしました。良心的なジャスCDを製作しているレーベルですよね。その時にこれから買いたいアルバムとしてジョー・ロックをあげておきました。

P83 今回またしてもディスクユニオンのアウトレットでそれを購入しました。¥1,050でした。いいかげん正規の価格で買いましょうよ(笑)。アルバム・タイトルは『リベレーション』(2005年rec.)です。

ジョー・ロックは他に2枚のアルバムを持っているのですが、そのジャケット写真では茶色だった髪の色が今や真っ白。白髪の紳士になっちゃってて、まるで俳優さんのようです。耳のイアリングがチャーミングゥ~?

メンバーは、ジョー・ロック(vib)、マイク・ルドン(p,el-p)、ボブ・クランショウ(b)、ミッキー・ロッカー(ds)です。ミルト・ジャクソン・トリビュート・バンドってことです。ロンドンのロニー・スコッツでライヴ・レコーディングされています。

ミルトの曲は最初の1曲でけで、他はレイ・ブラウンやシダー・ウォルトンの曲、自身の曲やマイク・ルドンの曲なんかをやっています。ジョー・ロックのビブラフォンってそんなにブルージーな感じではありません。どちらかと言えばゲイリー・バートン系かな~。程よくブルージーで趣味の良いところがポイントです。

ピアノのマイク・ルドンは、寺島氏著「新しいJAZZを聴け!」で紹介されていたアルバム『トゥ・イーチ・ヒズ・オウン』を聴いてから好きでした。ちょっとブルージーでスインギー、程よい黒さと哀愁感が私の好みです。上記のアルバムは耳タコのヨーロッパ・ピアノ・トリオとは一味違うところがなかなか良いのです。

さて『リベレーション』ではそのルドンがエレピも弾いています。エレピを弾いたときのほうがブルージー感は強くなりますね。適度なブルージーさがジョー・ロックのそれと近いため良いマッチングです。ルドンが結構熱いソロをとっているのも聴き所です。

ボブ・クランショウのベースとミッキー・ロッカーのドラムが安定感抜群で、リズムをがっちり支えているのがまた良いのです。フロントとリズム陣の演奏の一体感は抜群ですよ。そうそうライヴなのにダレ感がないところも◎。

さすがはシャープ・ナイン・レコード、オーソドックスで質の高いアルバムを作ります。安心してオススメできる1枚だと思います。

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ミノ・シネルはいかが?

昨日は東京へ行ってきました。最近ご無沙汰だったジャズ喫茶「ジニアス」に行って、いつものように美味しいやつをしいれてきましたので、追ってレポートをUPします。

昨日東京へ行くとき電車に女の子が多く乗っていたので珍しいなあと思っていました。帰りの電車に乗るために新宿のホームへ行ってビックリ、同じ手さげ袋を持った女の子がたくさんいました。

手さげ袋を見ると「関ジャニ∞」って書いてあります。どうやら関ジャニ∞の東京ドーム公演を見てきたようですね。ジャニーズ人気ってスゴイですね。山梨からもあれだけたくさんの女の子が行くのですから。甲府駅(23:50頃着)に迎えの親の車がたくさん来ていましたよ。ご苦労様です。

話は戻って、新宿ディスクユニオンにも行って新譜とアウトレットなどを買ってきました。

P82 その中から1枚紹介します『ミノ・シネル』(1999年、Emarcy France)です。ジャケットがなかなかカッコイイ。中古盤で¥840、このてのやつは人気がないから安い!

これは村井康司さん著「ジャズ喫茶に花束を」の大阪梅田「ムルソー」の推薦盤30枚の中の1枚です。推薦盤には短いコメントと小さいジャケット写真が載っているのですが、インパクトがあるジャケットは結構覚えているので、お店でジャケットを見ると’ピン’とくるものです。皆さんもそうでしょっ。

メンバーは、ミノ・シネル(vo,ac-g,el-g,ds,per,programming,他)、ミッチ・ステイン(ac-g,el-g)、リチャード・ボナ(el-b,ac-g,vo)です。ミノ・シネルは作曲、編曲、演奏、プロデュースとなんでもやってます。内容はメンバーから想像できると思いますがワールド・ミュージックです。

ミノ・シネルはご存知のとおり、マイルス復帰時のメンバーであり、ウェザー・リポート末期のメンバーでもあるパーカッショニストです。でも私はこんなに多才なコンポーザーだとは知りませんでした。

ウェザー・リポートのアルバム『スポーティン’・ライフ』でやっていた「コンフィアンス」が再演されています。ウェザー版ではザビヌルのキーボードやショーターのソプラノが花を添えていましたが、こちらはギター主体でシネルのソフト&メロー&渋いヴォーカルがとっても和みます。

アルバム全体の雰囲気は参加しているリチャード・ボナ自身のアルバムと同傾向ですが、こっちのほうは当然パーカッションが活躍していますね。アフリカン・インディアン・ブラジリアンな雰囲気が漂う曲があり、窮屈なところはみじんもなくとても開放的なのが良いと思います。ホンワカ&サワヤカ!

これからの暑い夏の午後、コテコテ・ジャズやネクラ・ジャズの間にこういうのをはさんで聴くというのがオシャレな聴き方なんですよ。Amazonで購入可能ですから皆さんもお試しあれ。

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暑いのでアンプ交換!

やっとアクセス数が1万件を越えました。アクセス数って簡単に増えないんですね~。

さて昨日の『ソニー・ロリンズvol.1』ジャケット・デザインについてtommyさんからご指摘があり、自身のブログで非常に適切に解説がなされていますので是非下記ブログをお読み下さい。tommyさんはデザイナーなので私の見方とは全然違います。さすがですね!

http://ameblo.jp/tommy-tdo/theme-10007817959.html

おかげで私の持っているほうがオリジナルデザインだとわかって、なにかとってもうれしいのです。tommyさんありがとうございます。

また、東芝EMIのCD製作に対する姿勢にちょっと疑問を抱いてしましました。EMIミュージック・ジャパン常務取締役行方均さんどうお考えなんですか?(笑)

25年くらい前にもらったキングレコードのジャズカタログを今だに持っているのですが、それにはロリンズが横向きのデザインで掲載されていますね 。キングのほうが忠実だったんですね~。

P79_2 さて今日の本題です。最近とっても暑いので、オーディオのサブシステムの真空管アンプを発熱の少ないものに替えました。このアンプ、出力管が3A/109Bという珍しい球で、なんてったってヒーターが4V、0.25A、たった1Wなんですよ。

P80 この3A/109BはITT製で、ご覧のとおりのニッケルプレートが美しいカワイイ球です。秋葉原のキョードで@¥6,000で売っていたのを衝動買いしちゃいました。このアンプは3A/109Bをうまく見せつつ小型のキュートなものにしようとデザインを工夫しました。剥き出しの出力トランスもアクセントになっていて、私はなかなかよくできていると思い込んでいます(笑)。

P81 3A/109Bを定格どおりに使うと出力がプッシュプルで1Wくらいしか出ません。3A/109Bはもともと通信用に使うのでかなり余裕を見て内輪な定格になっているという話もあります。私は寿命が少々減ってもかまわないのでかける電圧を高くしています。おかげで出力は4W得られています。今のところ全く問題なしです。

ドライブ回路は「無線と実験」2003年9月号の製作記事を参考にしています。6FQ7でドライブしているのですが、手持ちのドライバートランスの入力インピーダンスが低いので、NFBを多目にかけて6FQ7の出力インピーダンスを下げています。ただ増幅率との兼ね合いでNFBをあまり多くかけられないのでちょっとマッチングが悪いようです。

出力トランスは秋葉原の春日無線変圧器の5kΩの廉価なものを使い、3A/109Bとマッチングさせるために、4Ω端子に8Ωスピーカーを接続して10kΩにして使っています。いろいろ変則的な使い方をしていますが、特性に大きな問題は発生していないのでよしとしています。音はすっきりしつつ力感も損なわれていないので結構気に入っています。

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ロリンズが寝ころんでる!

今日いつも行くショッピング・センターのイヴェント・スペースで技術系の短大と専門学校のPRをやっていました。最近は技術者が不足しているらしいのです。

ショッピング・センターの入り口で上記PRのチラシを渡されました。ロボットのデモンストレーションをやるって書いてあります。どんなロボットなのでしょう? ちょうど買い物が終わる頃、これからデモをやるという放送がありました。

ここはひとつ覗いて見ましょうか!さてさて、ロボットのやつ、どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょう? アレッ!!なんかロボットが地味~な動きをしています。

チラシをもう一度見てみると「ロボコンやまなし2007」「自律型砂利フラッグ競技」優勝したロボットらしいのです。名前が「Sun-Tank」

砂-戦車 = Sand-Tank ≠ Sun-Tank = 太陽-戦車???
私なら、砂利-戦車=Gravel-Tank、略して「グラ-タン」と命名!キュート!

ロボット動き遅っつ!のろい! 自律型だから遅いというのはわかります。
でもねっ、私達のイメージのロボコンていうのは、NHKでやるとってもスピーディーなやつなんですよ。あれはリモコンだから速くて当然なのですが、一般の人は違いがわかりません。

「フラッグ競技」だから本当は旗をとるらしいのですが、今回のデモでは旗に見立てた棒の上にLEDの笠があり、ロボットがその棒をつかむと点灯していたLEDが消えます。 地味~!!!

傍らに解説者がいて、「今旗をとりましたっ!」誇らしげに言います。
お客さんは拍手喝采! いえ違います。
見ていたお客さん、「シ~ン・・・・・」 あ~あっ!

せめて本当に旗とりましょうよ。動きが遅いのは大目に見るとして、砂利くらい敷いてリアル感出しましょうよ。 私ならこの優勝ロボットは近くに飾って、別のスピーディーなロボットを使って派手なアクションを見せますね。

この人達プレゼンのセンス”0”!
今時何やってもプレゼンのセンスは求められますよーだっ。

戯言はこれくらいで、「オイオイ長いよ」ってツッコミ入れたそこのアナタ。ゴメンナサイ!

P77 今日の1枚は『ソニー・ロリンズ』(1956年rec. Blue Note)です。私のは一応オリジナル盤で、「47 WEST 63rd - NYC」レーベル、溝あり、RVG手書き、チョボ印あり、ジャケ・コーティングなし、インナースリーブあり、mono、コンディション良好です。10年ほど前に買ったし、この条件なのでそれほど高くなかったと思います。

P78 これ、なにが面白いかって、ジャケット写真です。私の持っているやつは上の写真のとおりロリンズが寝ころんでいるやつです。これはプリント方向を間違えたんですね。本当はロリンズが立っていて、文字が横向きなんですよ。下の写真はジャケットの向きを変えて撮ったところです。

こういう向きにプリントされているのが本当のオリジナル盤です。やっぱりロリンズは立っていないとマズイですよね~。なんでロリンズを立たせずに文字をちゃんと読めるようにしたのか?きっとデザインというものを知らない会社の人がやっちゃったんでしょうね~。どこの世界にもいるんですよねっ。

さて内容について、メンバーは、ソニー・ロリンズ(ts)、ドナルド・バード(tp)、ウィントン・ケリー(p)、ジーン・ラミー(b)、マックス・ローチ(ds)です。名盤『サキソフォン・コロッサス』を吹き込んだ後のブルーノート初リーダー作です。

『サキコロ』ほどの完成度はありませんが、この頃のロリンズですから悪いはずがありません。ちょっとラフな感じが漂っていますが、これはこれでおおらかなロリンズ節が楽しめます。ロリンズ節ってなんでこんなに気持ちイイんだろう。

サイドのバードはストレートで力強い吹奏をみせていますし、ケリーのコロコロ・ピアノはいつもどおり快適で、ローチの正確かつ強力なビートが支えます。ベースがちょっと弱いかな。クオリティーは全然問題なしです。

このジャケット・デザインに関して、tommyさんが適切な解説をされていますので下記URLを是非ご覧下さい。
http://ameblo.jp/tommy-tdo/theme-10007817959.html

さすがはデザイナーのtommyさん、私のいいかげんな指摘とは一味も二味も違います。

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やっぱヴィクター・ベイリー!

さっきTVで「四元奈生美のてくてく北京」を見たんだけど、「ゆる~っ!」「テンション低っ!」「だらだらっ!」「見たまんまコメント!」 なごむにゃあ。 うっ、今夜暑!

四元奈生美って今流行のゆるキャラなんですね。派手な衣装で卓球するよりこっちのほうがあってるんじゃないのかいっ?NHKもイイキャラ見つけましたよね。確か奥の細道を回るシリーズがあったようなんだけど、このキャラがうけたんだろうなあ~。

卓球の選手って、福原愛とか平野早矢香とか素朴なキャラでなかなか好感度高いですよね。カワイイって思うのは私だけですか?(笑)

P76 このくらいにしておいてっと(笑)、ヴィクター・ベイリーの『ザッツ・ライト!』(2001年rec. ESC RECORDS)を紹介します。昨日紹介したザビヌルのアルバムで活躍していたんで今日は本人のリーダー作です。

メンバーは、ヴィクター・ベイリー(el-b,key,vo)、オマー・ハキム(ds)、レニー・ホワイト(ds)、ビル・エバンス(ts,ss,bs)、ベニー・モウピン(ts,bs-cl)、ディーン・ブラウン(g)、ジム・ベアード(key,p)です。ベイリーは全9曲中7曲を作曲していて、1曲は作詞もしています。アレンジは全曲ベイリーです。

Amazonで検索してわかったんですけど、ベイリーはリーダー・アルバムが少ないんですね。典型的なサイドマン・タイプなんでしょう。このアルバムjは多分3作目です。

1曲目「グース・バンプ」はファンキーかつメロディアスな曲でタイトルどおりガチョウがバンプする感じの曲です。リズム・チェンジとかあってテクニカルなんですが、良い曲なのでかなりキャッチーになってます。エバンスのテナー・サックスとベアードのキーボードが良いです。オマーとの鉄壁のリズムが聴けます。さすがはウェザー・リポートのコンビです。それにしてもベイリーってソロをとっても目立ち過ぎませんね~。

2曲目「ニー・ディープ/ワン・ネイション・メドレー」はアジアン・カンフー調の曲で、珍しくスラッピング・ベースをやってます。キーボードもベイリーが弾いていてなかなかうまいんですよ。ベース大活躍の面白い曲です。

3曲目「パコはどこにいるの?」、こいつはやばいです。ベイリーが自分で作詞して歌っています。渋く歌っていたと思ったら、途中でいきなり狂ったように叫びまくる!どっどっどうしちゃったの?なところが2回あります。ブラウンのジミヘンのようなブルージーなギターがカッコイイんですが、あの叫びはいったい・・・。ドラムはレニー・ホワイトです。

4曲目「ジョイ」はバラードの美しい曲。ベイリーのベースがとっても美しく歌います。この人ってセンスがイイんですよね。これもドラムはレニー・ホワイトです。

5曲目「ナッシング・バッド・ネット」は典型的なフュージョン曲。ベアードのピアノは美しく、エバンスがソプラノ・サックスで張り切ってソロをとるんですが、この人って意外と個性がないんですよね~。だから今一パッとしない。グループ「エレメント」で一時期活躍していたんんですけどね。ここではまたオマーとの強力グルーヴが聴けます。

他にベニー・モウピンのバスクラが怪しい曲や、まるでベースの練習曲みたいなのがあったりと多彩で上質なフュージョン・アルバムになっています。私はこのアルバムが好きなので時々引っ張り出して聴いています。オーディオ的にも気持ちイイ低音が入っていますよ。

ベイリーは作曲も編曲も上手くてコンポーザーとしての資質が充分あるのに、どうしてリーダー・アルバムが少ないんでしょう?

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新ジャズ・レーベルに乾杯!

今のところブログランキングでなんとか25位にふみとどまっているようです。世の中そんなに甘くないで~す。もう少し上がるようにせっせと面白いことを書かねば!

それはさておき、今日うれしいニュースがありました。ジャズのお友達tommyさん雲さんが新しいJAZZレーベルを立ち上げることになりました。おめでとうございます。つい先日計画中だったのに、もう立ち上げることが決定してしまったんですよ。お二人の行動力には圧倒されっぱなしです(笑)。

詳細は以下のお二人のブログをご覧下さい。
http://ameblo.jp/tommy-tdo/  http://ameblo.jp/jazzy-life/

立ち上げるレーベル名は 「KOZA(コザ)レーベル」 です。
名前の由来は、tommyさんのジャズカフェ「スコット・ラファロ」がある沖縄の「コザ」という地名です。コザの「スコット・ラファロ」から全国にJAZZを発信する。いいですね~!

お二人ならきっと良質なJAZZを発信してくれると思いますので、皆さんも応援よろしくお願いします。

tommyさんと雲さんに出会ってから、私のJAZZ趣味がすっごく楽しくなりました。感謝!感謝!であります。私はお二人の遊び心とユーモアのセンスが大好きです。

これまで私が知るJAZZ周辺にはどうも先の2つが足りないと思っていたので、お二人がどんどんJAZZで遊んで、JAZZの風通しを良くしてほしいと思っています。だから私もしっかり応援していきま~す!

P75_2 話は変わりまして、昨日聴いたアルバムをちゃんと紹介します。ジョー・ザビヌルの『ブラウン・ストリート』(2005年rec. intuition-music)。2枚組です。 メンバーは、ジョー・ザビヌル(key,vocoder)、アレックス・アカーニャ(per)、ビクター・ベイリー(b)、ナサニエル・タウンスレイ(ds)、WDRビッグ・バンド(ギター1名、ホーン14名)です。

この組合わせはちょっと難しいと思いましたがうまいこといってます。何が難しいかと言うとザビヌルのシンセ・サウンドがオーケストラのようなので、ビッグ・バンドのサウンドとかぶっちゃうところです。

アレンジャーにヴィンス・メンドーサを起用してうまいこと2つのサウンドを共存させています。「イン・ア・サイレント・ウェイ」はザビヌル・ワールドをビッグ・バンド・サウンドで再現していて良い仕上がりです。「プロセッション」のみはザビヌルがアレンジしています。

「ファースト・シティー」「バディア/ブギウギ・ワルツ」「ブラック・マーケット」「お前のしるし」「ナイト・パッセージ」「プロセッション」というウェザー・リポート時代の曲を7曲も取り上げているのが良いですね。ウェザー解散後ではここでしか聴けない曲が入っています。

「ファースト・シティー」とかでは、ザビヌルの例のひきつったような超高速キーボード・ソロと変なヴォコーダー・ヴォーカルが聴けますが、これってザビヌル好きにはたまらないものがありますよね(笑)。クセになります。

全編エレクトリック・ベースのビクター・ベイリーが大活躍です。ウェザーではジャコの後釜として起用されたので損しちゃったんですが、あまり派手さはありませんがこいつは凄いベーシストですよ。さすがベースにうるさいザビヌルが認めただけのことはあります。

ベイリーが生み出すファンク・グルーヴは充分パワフルです。でも下世話感はあまりないですね。この人メガネをかけていてちょっとインテリっぽく見えるんですが、そのせいか洗練されたグルーヴを感じますね。まあ私の思い込みなのかもしれませんが?(笑)

各曲でWDRビッグ・バンドのホーン奏者がソロをとるんですが、サックス奏者はやっぱりウェイン・ショーターを意識してしまっているのか、かなりはりきって良いソロをとっています。なんか聴いていて微笑ましいです。

各CDの最後にそれぞれ「ブラック・マーケット」と「カルナバリート」が入っていてお祭り気分全開なんですが、盛り上がりっぱなしにはならずにちゃんと曲の終わりに向かって収束していくところにザビヌルの覚めた視線を感じますね。やっぱりザビヌルは凄いミュージシャンですね。

このアルバムは理屈抜きで楽しいアルバムです。ビクター・ベイリー・ファンも必超です。

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わ~いブログランキングが25位以内!

ナナナント!ブログランキングで25位以内に入っているよ~(涙)。
チョ~うれしいです! 正直ここまでいけるとは思っていませんでした(笑)。

私のブログを応援して下さっている皆様どうもありがとうございます!!!

これからも頑張りま~す。やっぱ、金魚の効果大ですよね(笑)。
エッ、たかが25位以内ですって? いいんですいいんです、うれしいぃぃ・・・!

P75 今喜びを噛み締めながらジョー・ザビヌルの『ブラウン・ストリート』を聴いています。このアルバムは私の好きなウェザー・リポートの曲をたくさんやっているから好きなんですよ。

WDRビッグ・バンドと共演していて、とっても楽しそうに演奏しているザビヌル爺さんの姿が目に浮かぶライブ・レコーディングなんですよ。とにかく楽しいアルバムです。気持ちいいっ。

ザビヌルが亡くなってしまったことは本当に残念です。もっと頑張ってほしかったなあ。

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甲府「桜座」の「神保彰」ライブ

ちょっと力んで書いちゃった「PCMジャズ喫茶」ネタは残念ながら昨日で終了です(笑)。

今日は甲府「桜座」 http://www.sakuraza.jp/ で「神保彰ワンマン・オーケストラ ドラムからくり全国行脚2008」を見てきました。

Live1 神保彰さんのワンマン・オーケストラはだいぶ前に「ニュース23」か「ニュース・ステーション」で見て、「まあっ、凄いことやるもんだ!」と思って印象に残っていました。

神保さんのドラムはカシオペアのメンバーだった頃から気になっていました。当時はそれほど好きでもなかったのですが、カシオペア独特のスタッカート・グルーヴとでもいうのでしょうか?あれは結構クセになるものでした。

カシオペアはカー・ステレオのB.G.M.としてよく聴きました。もっぱらレンタルCDを借りてきてせっせとカセットに落としていましたね。ライバル・グループ「(T-)スクエアー」のほうももちろんB.G.M.でした。これも今や懐かしい文化になっちゃいました。

話は神保さんに戻ります。数年前にブライアン・ブロンバーグ(b)とのユニットによる「ブロンボ!」を聴いて、やっぱいいなあ~ということになり、今回甲府に来るっていうんで、「こりゃあ見なきゃ」ということになりました。

Live2 開場に入るとドラム・セットを囲んで360°座れるように椅子が用意されていたのには驚きました。ドラム好きな人やドラムを叩いている人に包み隠さず見てもらおうというマニアックな配慮からなんでしょうね。演奏中は撮影禁止ということだったので、ドラム・セットのみ撮影してきました。

Live4 普通のドラム・セットとシンセ・ドラムを組合わせたものになっています。これでリズムだけじゃなくてメロディーも演奏しちゃうというわけです。純粋に音楽を聴かせようというのではなくて、ドラム・パフォーマンスも見せるエンターテインメントですね。

お客さんは若い人から中高年まで50人くらい入っていたので、なかなか良い入りだと思います。なんだかんだ言って神保さんは知名度があるんですね。

神保さんはどう見ても華奢な体なのですが、強靭なドラムを叩きます。ご存知のとおりただ力を入れて叩けば良いというものではないということですね。見ていても余分な力は入ってなくて、非常にしなやかに叩いていることがよくわかりました。

1部は、「アース・ウィンド・アンド・ファイアー・メドレー」「有名クラシック・メドレー」「有名ロック・メドレー」を3曲続けてやったあと、トークをはさんで、最新アルバム「ゲット・アップ!」から2曲でした。

生で演奏しているのを見ても一人でやっていることが信じられないくらいに完成されたパフォーマンスになっていました。これをやりだしてもう11年目になるとか、レパートリーも今やたくさんあるそうです。更に今日は全国82ヶ所を巡るツアーのラスト2番目で、演奏には油がのり切っているとのことでした。納得!

甲府に来たのはカシオペアの時以来で20年ぶりくらいかもと言っていました。桜座の土間の舞台とお客さんのあったかい雰囲気を気に入ってくれたみたいで、近いうちにまた来たいと言っていました。来年のツアーはもちろん来るらしいです。

2部は、「デューク・エリントン・メドレー」、ワンマン・オーケストラの仕組み解説、「ウェザー・リポート・メドレー」「007・ミッション・インポッシブル・メドレー」「パイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ」でした。

「デューク・エリントン・メドレー」は「テイク・ジ・A・トレイン」「キャラバン」に強引にチック・コリアの「スペイン」のエンディングをつけるというもので、本人曰くそのエンディングが超難しいのだそうだが、さすがに81回目ということで完璧に出来たと本人も喜んでいました(笑)。

ワンマン・オーケストラの仕組みは、シンセ・ドラムのパッドに割り付けたられたシンセ音でメロディーを演奏するだけでなく、普通のタムにもセンサーを取り付けて、タムの生音+シンセ音で演奏するものです。それらに割り付けられるシンセ音はトリガー・パッドを叩く度に順次進められていくので、複雑な演奏を進ませることができるというわけです。口で言うのは簡単だけど演奏するのは超難しい!

見ていてパッドへの音の割り付け方は2とおりあることがわかりました。1つは各パッドとタムに単音が割り付けられていて、それらを叩きわけることでメロディーを演奏する方法で、もう1つは各パッドかタムのどれかを叩くことで記憶されているメロディーが1音1音順次出てきて演奏する方法です。これは当然、前者のほうが高度なテクニックを要しますね。

私の大好きな(神保さんも大好きらしい)「ウェザー・リポート・メドレー」はやっぱり演奏が難しそうでした。だってそうでしょ、ウェザーの曲はリズムやシンセ・サウンドがとっても凝っているんですから。あそこまで再現できるというのは11年の成果だと思いますね。凄く良かったですよ。

アンコールは2曲、前アルバムから1曲とカシオペア時代に神保さんが作曲した「ミッド・マンハッタン」でした。

神保さんの軽妙なトークといい、完成度の高いパフォーマンスといい、とっても充実した楽しいライブでした。

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「PCMジャズ喫茶」を聞いて(その3)

雲さんのブログで私の記事のことを書いていただいたおかげで、アクセス数や「ブログランキング」が上昇しています。どうもありがとうございます。

「PCMジャズ喫茶」を聴いてツッコミまくる!その3です。 ん、ツッコミまくってはいないか。 んでっ、ミシェル・ペトルチアーニでひと騒動です。

P30 雲さんが次にかけたのはエディ・ルイスとミシェル・ペトルチアーニのデュオ・アルバム『デュオ・イン・パリ』から「枯葉」です。このアルバムは私も以前ブログで紹介しています。
雲さんとしては黒いオルガン好きな岩浪さんに、フランス人エディ・ルイスの弾くオルガンを聴いて感想が聞きたかったということです。

このアルバムはライブ録音なので曲が終わったところで拍手と「ブラボー!」の掛け声がかかります。 曲が終わると間髪いれず寺島さんは>「全然ブラボーじゃないですね」「寒々しいし、どこをとっても金太郎飴のように同じなんんですよ。最後のシングル・トーンようにやればリスナーがなつくんですけどね」と言います。 あ~あ、そう言っちゃいますか?

「この人達はリスナーにサービスをするとか考えないで芸術家気取りなんですよ。オルガンとピアノ2人で9分もやるなんて我々には考えられないよ」と、寺島さんはけなしまくりです(笑)。

岩浪さんはエディ・ルイスがペトルチアーニに押されているのがちょっと気になったようですね。それにオルガンにはもっとゆったりやってほしいようです。音はきれいでそれを生かせる演奏があると言っています。

そこで寺島さんが一言「ペトルチアーニは一部で神格化されている。」と。 出ましたパウエルをけなした時と同じ構図! 「歌心がないんですよ。技術を評価する人はいるけど、スタンダードを懐かしく人情で表現してほしいんですよ」 と続けます。 長澤さんはペトルチアーニの良さがわからないから聴かないそうです。

さすがに雲さんもこれにはツッコミましたね。「ペトルチアーニに人情を求めてもしょうがないと思いますけどね」と。 雲さんの言うとおり! 雲さん更に「寺島さんは「エスターテ」がいいって以前書いていませんでしたっけ?」と質問をぶつけます。 これ、私も全く同じ質問が浮かびました。(雲さんも私も寺島本のファンですからね)

寺島さん、「あれは「エスターテ」がいいんですよ。曲がいいんですよ」と。ペトルチアーニの演奏が良いのではないということです。ここで終了!次の曲になります。 あ~あっ!それを言っちゃーお終いよ(笑)。

名誉挽回のために言っておきますが、この曲は、キレと粒立ちの良い音でダイナミックなペトルチアーニのピアノと、暖かくコシがある音でスムーズなルイスのオルガンが、お互いの良さを理解しつつガンガンにインタープレイの応酬をしているんですよ。

寺島さんはリスナーへのサービスを考えていないと言うけど、私はむしろ逆で聴衆にいい演奏を見せようと張り切っちゃているところがあって、ペトルチアーニにそれが顕著だからルイスが押されぎみに聴こえるんだと思うんですよ。

寺島さんは自分の好みに合わないと、「神格化しているから良く聴こえるんでしょ。」「歌心がないからダメなんですよ。」とか言ってけなします。こういうのってどうなんでしょ?

今時、私も含めほとんどの人が「神格化」なんてしていませんよ。それにジャスは歌心だけじゃない良さがあるんだけどなあ~。ペトルチアーニだって、寺島さん好みの歌心じゃないだけで、私からすれば歌心はあると思いますよ。

「好き嫌いで聴けばいいんだ」と言いますが、私は偏食をしている人と同じなのではないかと思うんですよね。そのうえ食わず嫌いを大々的に人に勧めているんですから・・・。

好き嫌いなくいろいろなものを食べる人からすれば、もったいないという話なんですよね。 まあ、余計なお世話なのかもしれません・・・。

長くなりますが続けます。

次に寺島さんがかけたのは、最近の素晴しい男性ボーカルということで、エリック・バードです。ここでかかったのはエリック・バードと女性のデュエット曲ですね。なかなかいい声で雰囲気のある歌でした。雲さんが「これは歳がいってから楽しむ内容だ」と言ってます。 私もそう思いますね。

エリック・バードはもともとはピアニストで、私も「レア本」掲載の『ザ・エリック・バード・トリオ』は持っています。なかなか歌心に溢れノリの良いピアノ・トリオで、ボーナス・トラックはなぜかピアノ・トリオによるヒップホップで本人が歌っています。私はこのトラックが好きです。

次は岩浪さんがウータン鈴木の新譜からかけました。最初に「種明かしはしたくないけど」と言いつつ、「まあいいか」とメンバーを紹介するのですが、私が思うに、今時の日本人はアメリカ人となんら変わらないこういう演奏が出来るんだといいたかったのだと思います。なかなか洗練された良い演奏なんですよ。

寺島さんは「ジャスが力を失ったある流れに入った過渡期の演奏で、平坦で最初から最後まで同じような感じ」と言います。 まあ、そんな感じですが私はこういうのも好きです。  岩浪さんは「洗練されていてこういうショーターのようなサウンドが一番好き、ショーター、ハンコックのようなのがブルーノートのベストだと思う」と言います。 私、これは意外でしたね。でもこういう最近のものをちゃんと聴いている岩浪さんはエライ!

寺島さんは「60年代新主流派(ショーター、ハンコックのサウンド)が出てきて、50年代のホットから冷たくなって失望した」「岩浪さんがモード、モードって言うからなんでそういうことをいうのかと思っていた」と言います。 寺島さん、モード(新主流派)も嫌いでしたよね! つまりモードのメロディーがダメと言うことなんです。 あくまでも美メロの人!(笑)

評論家はある程度時代に迎合せざるを得ないなんて話になった後で、寺島さんが「雲さんはいかがでしたか?」とふったので、雲さんは「スタイルはあまり気にしないし、若い人は同じだと思うが教条主義でもない、今はいろいろなものが目の前に並列にあるのでチョイスは自由、新主流派のサウンドは好きで、トランペットがなめらかで良かった」と答えます。 雲さん冷静!

寺島さんは「トランペットがきれいに流れすぎて熱気がない」と、岩浪さん「この曲は洗練されたサウンドなんだからいいんだ」と言います。 寺島さんは新主流派のサウンドが嫌いだからって、それに則して演奏しているトランペットまでけなしちゃう・・・。 どうなんでしょっ、これ大人気ないんじゃないでしょうか?

それにしてもこの回は、雲さんと岩浪さんの選曲がことごとく寺島さんに嫌われたことにより、寺島さん自身が見事にあぶりだされていましたね。 寺島さん本人も、岩浪さんも言いたいことが言えて楽しかったんではないでしょうか?

やっぱりたまには雲さんがゲスト参加して盛り上げるべきだと思いますよ(笑)。

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