フージョン系ピアノ・トリオその2
今日もフージョン系ピアノ・トリオを1枚紹介します。その前に昨日の続きを少々書かせていただきます。
昨日紹介した『ア・メッセージ・イン・ア・ボトル...』なんですが裏ジャケにちょっとした趣向があります。写真をクリックして開いて見てください。左が表ジャケで右が裏ジャケです。
表ジャケのビンの中に「ザ・ミュージック・オブ・・・」とサブ・タイトルが書かれた紙が入っていますよね。これがつまりアルバムタイトル「ビンの中のメッセージ」ってことです。裏ジャケではビンのコルクの蓋が開けられていてこの紙が広げてあります。この紙の上に収録曲目が書いてあるという仕掛けです。
「ビンの中のメッセージ」は収録曲。蓋を開けると音楽が聴こえてきそうな気がしませんか?私はこの小粋な趣向に参りました。皆さんはいかがでしょう?
さて今日紹介するのは、ユージン・マスロフの『ホェン・アイ・ニード・トゥ・スマイル』(1998年rec. Mack Avenue records)です。メンバーは、ユージン・マスロフ(p)、エディ・ゴメス(b)、オマー・ハキム(ds)のピアノ・トリオです。Amazonで購入できます。
ユージン・マスロフは『オータム・イン・ニューイングランド』が「幻のCD廃盤/レア盤掘り起こしコレクション」に掲載されています。これは最近再発されてディスクユニオンで売っています。私はまだ未聴です。
さて今日紹介するアルバム。何で買ったかというと私の好きなドラマーのオマー・ハキムが入っているからです。ウェザーに加入した時は、前任者ピーター・アースキンよりリズムが躍動的になって良いと思いました。今はアースキンのフレキシブルなリズムと甲乙つけ難いと思っています。
このアルバムはオマーが大活躍です。ちょっと叩きすぎかもしれないけれど私はO.K.この人の叩き出すリズムはどうしてこんなに躍動感があるんだろう。前ノリなんだけどのめらずネバリもあるのが心地良いです。このアルバムは8ビートがほとんどですが4ビートを叩いても独特な味があるところが凄い。
ゴメスはオマーに押され気味というか一歩控えたというか落着いたプレーをしているのが良い感じです。この人けっこう落着かないベースを弾く時があるんですよ。
最後にマスロフのピアノ。このアルバムは自作曲とスタンダードなどが半分づつですが、自作曲は軽快なメロディーのなかなか良い曲です。とてもメロディアスなアドリブを弾く人なので美メロ好きにはたまらないでしょう。甘さが適度なのが良いですね。
リズムが重いとつまらない抽象的なピアノになる可能性がありそうなんですが、ここではオマーに煽られて休む暇もなく心地良いメロディーを紡ぎだしています。「ザ・マン・アイ・ラブ」の8ビートと4ビートを交互に交えたリズムや「マイルストーン」の斬新な4ビートにのってちょっと熱いアドリブを弾くマスロフはなかなかグ~ッ!です。
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コメント
いっきさん。おはようございます。
ん〜オシイ!!『ア・メッセージ・イン・ア・ボトル...』の裏面の写真コンセプトはいいのですが、ボトルは逆さまで、ボトル半分くらい切れている方がカッコ良かったのでは?特にコルクとの関係が・・・・スミマセン。職業柄ディレクションしてしまいます(笑)。また、気持ちいいジャケット見せてください。
投稿: tommy | 2008年6月20日 (金) 06時31分
tommyさん。こんばんは。
なるほどそう来ましたか。確かにご指摘のデザインにしたほうが良い気がします。アングルを変えるってことですよね。今のデザインはまだ遊び心が足りない(笑)。面白いのでこれからもディレクションをお願いします。
投稿: いっき | 2008年6月20日 (金) 20時21分