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久々にスリー・ブラインド・マイスから1枚

tommyさんからのリクエスト?(笑)があるので、久々にスリー・ブラインド・マイス(TBM)レーベルから1枚紹介します。

以前ブログに書きましたがオーディオ的な興味から集めだしたんですが、いざ聴いてみると演奏も良いものが多いんですよ。今ではほとんど過去のものになってしまっているのが残念です。

P65 中村誠一の『アドヴェンチャー・イン・マイ・ドリーム』(1975年rec. TBM)です。メンバーは中村誠一(ts)、杉本喜代志(g)、板橋文夫(p)、成重幸紀(b)、楠本卓司(ds)です。録音エンジニアはいつもの神成芳彦、カッティングはあの小鉄さんじゃなくて中村進。TBMは知る人ぞ知る日本が誇るジャズ・サウンドなんです。

これは中村2枚目のリーダー・アルバムです。ご存知とは思いますが中村は山下洋輔トリオでフリー・ジャズをやっていた人です。これは山下トリオ脱退後のハード・バップ路線のアルバムです。テナーの音色はコルトレーン系の高域重視型ですね。キレが良くて楽器を良く鳴らしているのが気持ち良いです。

これ聴いてビックリなんですが今時の若手のサックス奏者のアルバムと比較しても違和感ゼロです。最近の新譜といってもわからないのではないかと思います。33年前の録音ですよ!とってもクールで時にちょっとアブストラクトな感じもあるんです。”ビエ~”なところもあります(笑)。全4曲中3曲が中村作なんですがこれがまた今時の曲なんですよね。中村誠一恐るべし!

このギタリスト、私はよく知らないんですがなかなか今時のフレージングでバッキングとソロをカッコ良くこなします。 板橋のピアノがクールで熱いのが良いですね。なんかハービーやチックかと思うようなクールなフレーズを弾いていると思ったら、時にガーンと鍵盤を叩いたりします。板橋らしいですね。 ベースとドラムも中村のサウンドを理解して良いプレーをしています。

スタンダードの「ラバー・マン」はベースとドラムのトリオで演奏しています。スローテンポでじっくりとストレートに、コルトレーンのバラード演奏に近いのではないかと思います。コルトレーンの『ラッシュライフ』のような感じです。でも途中で抑えきれずにアチー・シェップのようなブリブリになっちゃうところがあるのもカワイイ。

70年代の日本のジャズは盲点だと思いますが、こんな熱くてカッコイイジャズもあるんですよ。でもこれCD化されていないみたいです・・・残念!

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コメント

いっきさん。おはようございます。
今日は全国的に雨ですから、朝からジャズ聴くのにいいですね。ん〜。外は暗いぞ。まぁ、こういう日もいいものです。

TBMの神成芳彦さんの録音はオイラも好きです。’70年代の録音なのですが、実にスバラシイ。中村誠一、杉本喜代志、板橋文夫は、この頃「新宿ピットイン」でレギュラーのように演奏していたので、かなりの回数ライブで聴いた記憶があります。TBMの録音はライブとスタジオの中間的な音作り。ちょっとネバッこい録音ですが、腰のあるブルースを感じる録音です。山本剛、鈴木勲、今田勝などはLP発売時に買いました。CD化された山本剛のヒットアルバム「ミスティ」にはLPほどの感動はなかった(笑)。ン〜TBMはレコードでしょう。

投稿: tommy | 2008年6月21日 (土) 06時30分

tommyさん。こんにちは。

大変です!メイン・アンプとして使っていたAU-D907が、今日電源を入れてもウンともスンとも言わなくなっていました(涙)。しょうがないので自作の安井式MOS-FETアンプに交換しました。もうAU-D907を修理する元気はないなあ~。

確かにTBM録音はちょっとネバッこいですよね。そこがイイ!中村誠一、杉本喜代志、板橋文夫はライブで聴いているんですか~いいな~あ。実は比較のために鈴木勲の『ブルー・シティ』だけはXrcdを持っているんですがほとんど聴きません。TBMはやっぱLPが良い!

投稿: いっき | 2008年6月21日 (土) 15時49分

AU-D907逝ってしまいましたか。約30年前のアンプですから、パーツの劣化はどうしようもないですね。こんな時、管球式アンプはまだ楽なのですが、トランジスタアンプは原因を突きとめるのも大変だ。しばらく寝かせて復活を待ちましょう。(ぜったい修理したくなるって)サンスイのアンプって乱暴者でガサツなところがありますが、いいマッチングで鳴らすとクセになる音です。オイラもサンスイのアンプ好きですから、38FDに耳を慣らすのにだいぶ苦労しました・・・結局、改造して5極管にしてしまいましたが(笑)。できるだけパワフルに!!
TBMは日本ジャズの元気な音が詰まっていると思います。
CDだと全体に硬い音になるので、レコードがいいですね。

投稿: tommy | 2008年6月22日 (日) 00時02分

tommyさん。こんばんは。

AU-D907逝っちゃいました(涙)。でも致命的ではなさそうです。
管球式は部品が少ないから修理が楽なんですが、トランジスタアンプは容易じゃありません。バラスだけでもひと苦労です。
サンスイのガサツとタンノイのジェントルが良いマッチングだったんですけど・・・。しばらく寝かせてあげます。ご苦労様!
38FDは5極管にして正解だと思います。ジャズはパワフルでなければ!

投稿: いっき | 2008年6月22日 (日) 01時01分

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