久々に新しいところを紹介
最近はレコードの話題ばかりだたので、久々に新譜と準新譜を紹介します。
最初はニコラス・ペイトンの「イントゥー・ザ・ブルー」(2007年rec. Nonesuch Records)です。メンバーは、ニコラス・ペイトン(tp,vo,syn)、ケヴィン・ヘイズ(p,Rhodes)、ヴィセンテ・アーチャー(b)、マーカス・ギルモア(ds)、ダニエル・サドウニック(per)です。ペイトンは1曲でちょっと歌っているだけで、シンセもほんの味付け程度数曲で弾いているだけです。基本的にはワンホーン・カルテット+パーカッションですね。これは新品を買いました。
全編ミディアム、スロー・テンポの曲で、都会の夜に似合いそうな雰囲気の曲になっています。あとクラブDJに受けそうな感じになっています。レイジーな曲が多く、聴いているとかなりほんわか良い気分になってきます。前に紹介したケビン・ヘイズの「ザ・ドリーマー」にも通じるものがありますね。まあヘイズがピアノとフェンダー・ローズを弾いているのでそういう感じがするのも当然かもしれません。私、こういう雰囲気が好きなんですよね。
そんな感じのサウンドをバックに、ペイトンがトランペットをクールに悠々と吹いていくのが良いですね。それでトランペットの音が太くまろやかでイイ音なんだからたまらないです。ヘイズのピアノとローズがクールなんだけどちょいワイルドさも出していてイイセンスを感じさせます。アーチャーはアコースティック・ベースを弾いているんですけど、エレキのような緩く広がりのあるサウンドになっているのはクラブ系のサウンドを意識してのことでしょう。パーカションがコテコテでなくさりげない味付けになっているところがまたカッコイイです。
ペイトンはハードバップ路線だとばかり思っていたのでこのサウンドは意外でした。私はこの路線のほうが好きですね。かなり得点高いです。
次はマリアーノ・ディアスの「プランB」(2007年、Karontejazz)です。メンバーは、マリアーノ・ディアス(p)、ペリコ・サンベアート(as,ss)、マリオ・ロッシー(b)、マーク・ミラルタ(ds)です。ワンホーン・カルテットです。これはいつものディスクユニオンのアウトレット(\1,500)で買いました。ディスクユニオンのホームページの新譜紹介文を読んでチェックしていたものです。
このアルバムはイタリアの若手による今時の感覚のちょっとクールでスマートなハードバップです。内にこもるような感じや難解なところはなく、オープンな雰囲気のものなので聴き易いですね。サンベアートの癖のないストレートなサックスがなかなか気持ち良いです。ディアスのピアノは適度な甘さのメロディーと洗練されたハーモニーが良さだと思います。
メンバーの曲も良い曲揃いですが、私の好きなコルトレーンの「モーメント・ノティス」を軽やかにカッコ良くやっていたり、甘くなりがちなレノン、マッカートニーの「アンド・アイ・ラブ・ヒア」をスローなのですが甘さを抑てやっていたり、トム・スコットの「ハイ・ステッパーズ」をスマート・ファンキーにやっていたりと、他人の曲をなかなかセンス良く演奏しているところなども魅力です。
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