明日はイヴェントいろいろ
いよいよ明日は、カレーパーティー、「PCMジャズ喫茶」の公開収録、「ジャズ選曲指南」蒐集完了パーティーです。どうなることやら。顛末は後日ブログにて報告します。
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いよいよ明日は、カレーパーティー、「PCMジャズ喫茶」の公開収録、「ジャズ選曲指南」蒐集完了パーティーです。どうなることやら。顛末は後日ブログにて報告します。
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NHK趣味悠々「国府弘子の今日からあなたもジャズピアニスト」を楽しく見ていたのですが、今日で最終回でした。
何が楽しかったかって、国府さんの豪快ジャジーな姉御ぶりですよ。生徒兼アシスタントの2人、少しはピアノが弾ける林隆三さんと全くの素人藤井隆さんがビビリまくってピアノを弾いているのを、国府さんが猛烈に鼓舞するわけです。男2人はたじたじですね。でものせられて何とかやりきります。国府さんのこの勢いと間合いが実にジャズだったりするわけで、ジャズファンとしては見ていて小気味良かったのです。
美人先生、西村由紀江さんの正統派ピアノレッスンも良かったのですが、今回の国府さんはとにかく楽しいし進行とか照明もちょっと違った感じで良かったです。私はピアノも弾けないし音楽理論もたいしてわかりませんが、内容はかなり濃いと思いました。番組でやっているのは本当にエッセンスのみで、あれを身につけるには相当な練習がいるはずです。
国府弘子さんのアルバムを1枚紹介します。『ニュー・ヨーク・アンカヴァード』(2004年rec. ビクターエンタテインメント)です。メンバーは、国府弘子(p)、クリスチャン・マクブライド(b)、ミノ・シネル(ds,per)です。ミノ・シネルはあのマイルス復帰時のバンド・メンバーですよ。
ここでの国府さんはTVの豪快な姉御ぶりはなく繊細で優しいピアノを弾いています。曲によってはパーカッションのみなのが良い味付けになています。TVで見て思いましたが結構ラテンものが好きみたいですね。ここでやっているラテン曲「ティコ・ティコ」は軽快で柔軟なノリです。趣味悠々のテーマ曲とそっくりなフレーズが出てくるところはご愛嬌。
「寿下無」をやっているのですが、ひょうきんなフレーズ部分(寿下無寿下無・・・)と優雅な美メロ部分とスロー・ファンク部分が順に現れるアレンジはなかなか楽しい仕上がりです。 「見上げてごらん夜の星を」を控えめな甘さでやっているのがなかなか良いです。解説にはビル・エバンス・トリオの「マイ・フーリッシュ・ハート」風にやったと書いてありますがまさにその通りの演奏になっています。
そして私の大好きな2曲、まず「スリー・ビューズ・オブ・ア・シークレット」は、テンポを若干落とし気味であの美メロを大事に紡いでゆきます。意外とブルージーなフレーズも出てきます。途中の曲の雰囲気が変わる部分の処理は、アップ・テンポの少しフリーな味付けになっていますが、国府さんのかわいいおちゃめな感じが出ていますね。
もう1曲の「オンリー・トラスト・ユア・ハート」はかなり甘い曲なのですが、さりげない甘さになっています。このへんは国府さんのさっぱりした性格が出ているのかもしれませんが、私としてはもうちょっと甘くやってほしい気がします。ないものねだりなのかもしれないですが・・・。
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今日レコードを聴き始めたら、プレーヤー(ROKSAN RADIUS3)から「シューシュー」と異音がするではありませんか?なんだろうと思って覗き込んだら、ベルトが伸びてゆるくなってモータープーリーの隅とこすれていました。
早速ベルトをはずしてみるとご覧のとおりベルトがボロボロになっていました。わかりやすいようにベルトをひぱって撮影しています。よく考えたらもう8年くらい使っていたのでした。実はもっとはやくダメになると思っていたので交換用のベルトは買ってありました。
モータープーリーを見ると写真左のようにゴムがこびりついていました。無水アルコールで掃除すると右のようにきれいになりました。
そういえばターンテーブルシャフトの潤滑オイルも2年くらい交換していなかったので、この際交換することにしました。RADIUS3のターンテーブルはメインとサブに分離しています。写真のやつはサブターンテーブルでプラスチック製です。上位機種はアルミ製なんですけど、こっちは一番安い機種なんでコストダウンの影響が・・・。
どうです、シャフトが凄く細いでしょ。これはシャフトの摩擦で発生するノイズを少なくするために敢えて細くしているんですよ。細ければ接触面積が減ってノイズも減るというわけです。だからこのプレーヤーは重いスタビライザーは厳禁です。シャフトに負担がかかります。
銅色の部分が軸受けです。ここに写真の赤い潤滑オイルを入れます。オイルを入れる前に軸受け内の古いオイルを無水アルコールと綿棒で掃除します。底に溜まったオイルが真っ黒けでした。もう少し早いサイクルでオイルを交換しないとダメですね。もちろんシャフトのほうも無水アルコールで掃除します。
オイルを入れてサブターンテーブルを挿しこみます。シャフトと軸受けの隙間が非常に少ないので、中に溜まっている空気が抜けずサブターンテーブルがなかなか沈みこみません。
そこでスタビライザーを載せて軽く回したりしてしばし待ちます。するとスルスルと沈んでいきます。写真の状態はまだ沈みきっていません。サブターンテーブルのベルトがかかる部分は水で掃除しました。
サブターンテーブルが沈みきったらモータープーリーとの間にベルトをかけます。ご覧のとおりの状態です。これにメインターンテーブルを載せて完了です。
メインターンテーブルはアルミの円盤(質量1kg)です。慣性質量をかせぐために外周部を厚くするようなこともなくただのアルミ単板です。指紋などで凄く汚れやすいです。一応掃除しました。私はこの上に東京防音の「ハネナイト」製のシートをのせています。
一連のメンテナンスで音はリフレッシュされた感じです。単純な構造なのでメインテナンスがやりやすくて良いです。
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先日買ってきたCDの中から、ブライアン・ブレイド&フェローシップ・バンドの『シーズン・オブ・チェンジズ』(2007年rec. Verve)を紹介します。
メンバーは、ブライアン・ブレイド(ds)、ジョン・カワード(p,org,Moog,Wurlitzer)、カート・ローゼンウィンケル(g)、マイロン・ウォルデン(as,b-cl)、メルビン・バトラー(ts)、クリス・トーマス(b)です。カート・ローゼンウィンケの参加が目を引きますが、プロデュースはブライアン・ブレイドとジョン・カワードです。
ブライアン・ブレイドはやってくれました。4ビート・バップ・アルバムなんかを期待した人は裏切られた気分なんじゃないでしょうか?(笑) やっぱり今時のミュージシャン、自分達のやりたい曲はこういうのだったんでしょうね。雰囲気はカートの『ディープ・ソング』に近いです。ご本人が参加して彼らしい良いプレーをしていますからね。ただプロデュースはカートではないところが重要です。
このアルバムは、「いーぐる」の連続講演「21世紀ジャズへのいくつかの補助線」の時に出てきたキーワード「即興性の後退」や「メランコリックな感じ」が見られます。それにパット・メセニーなんかに見られるカントリー、アメリカ原風景的なものがあります。こういう感覚は新しいものだと思います。6曲目のロック調の曲なんかはジム・ブラックなんかと近いものがあります。一方で4ビート系の曲でメルビン・バトラーがブリブリ吹いていたりするところもあります。
ジム・ブラックなんかのアルバムだとどうしても知名度が落ちるんだけど、誰もが注目するブライアン・ブレイドが自信のプロデュースでこういうアルバムを出してくれたことに意味があると思うのですがいかがでしょう?
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昨日、甲府「桜座」の「黒田京子トリオ」のライブへ行ってきました。トリオのメンバーは黒田京子さん:ピアノ、太田恵資さん:ヴァイオリン,ヴォイス、翠川敬基さん:チェロです。黒田京子トリオについては http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ekkyoko/trio/top.html をご覧下さい。
私は早坂紗知さんのグループで黒田さんを知りそれから気になる存在でした。このブログで前に書いたように、早坂さんのグループは一度ライブを見ています。黒田さんは甲府「桜座」に何度か来ていたと思いますが、私はこれまで一度も見に行ったことはありませんでした。そこで今回、いつもジャズの管楽器の音ばかり聴いているので、たまには弦楽器の音も聴いてみたくなって、黒田京子トリオを見にいくことにしました。実はCDも聴いたことがなく全く初めてなのでした。どうなることやら。
開演が少し遅くなったのですが、どうやら太田さんの到着が遅れたらしいです。まっご愛嬌。1部の始まりは「hindehinde」、楽器の編成からしてやっぱり現代音楽的な演奏なんだなあと思いつつ、なかなか快適な演奏でした。曲が終わって黒田さんが軽く挨拶して、その後は太田さんがMCを担当することに、ぼそぼそつぶやきトークが良いです。1部はアルバム『Do You Like B?』からやるそうです。と言っても私、「聴いたことありませんから!」
ちなみに上記アルバムは買って帰りました。それを聴いて記憶を補足しながらこのレポートを書いています。
2曲目は黒田さん作「Nijuoku-Konen no Kodoku」(読みにくいかも知れませんがCDの表記に従いました。20億光年の孤独)、宇宙の果てというイメージの神秘的な曲です。寂しげなんだけど憂鬱感はありません。何か内に秘めたる力があるというのか?
3曲目は太田さん作の「moko-haan」です。水?焼酎?で喉をうるおして太田さんがうなりのようなホーミーのような変なヴォイスを・・・、これが渋い声で良い味、太田さんのお人柄なのかかいやらしさがなく自然発生的なのが◎です。黒田さんが手拍子で軽妙なリズムをとるのも楽しい!これは民族音楽フレーバー、ワールド・ミュージックもやるんですね、このトリオ。ここらあたりから私、楽しくなってきました。
そして4曲目は富樫雅彦さんの「waltz step」。私はこの曲を佐藤允彦さんのアルバム「Live at Mores」で演奏されているのを聴いて好きになりました。サーカスを連想させる甘くせつないワルツ曲。この日、この曲が一番良かったです。まあ好きな曲というのが大なんですけど・・・。3人によって曲の持つイメージが広がり、優しい曲になっていました。やっぱり曲が良いと演奏も良くなるんだなあ~。これはジャズだよね。
1部ラストは翠川さん作「check1」。タンゴ風の曲想のアップテンポの楽しい曲です。体がうきうきする感じが良いです。ここまで1時間弱ですが短く感じました。
ここまで聴いて、このトリオは、クラシック、ジャス、ワールド・ミュージックなどの要素を持って即興演奏するグループなんだと思いました。ソロをとるタイミングの間合いやソロとバックのコントラストは絶妙のコンビネーションでリズム感なんかも息はピッタリ。堅苦しさがなくフレキシブルなところや、聴こえないくらいの弱音からピアノの強打までダイナミックレンジが大きいのに優しい感触が良かったです。なにか「品」があるんですよね。
さて2部の始まりです。富樫さん作「valencia」。曲の途中で太田さんが小型拡声器を持ったので、これはやばいかも?と思いましたが、ぜんぜん。フランス語?のようなつぶやきでエコー効果?のようなノスタルジックな感じを引き出すセンスの良いものでした。富樫さんは良い曲をたくさん作ったんですよね。
2曲目も富樫さんの曲、これは前述のアルバムには入っていないそうです。この曲が終わった後にハプニング?があったせいなのか、この曲の記憶があまりありません。
そのハプニングとは?桜座の従業員が5月に結婚して今日招待しているので、彼らのために1曲やって下さいというもの。無茶ぶりですよ。あなた!太田さんは結婚生活の極意などをつぶやきつつうまくかわして?「次にやる曲がちょうどいいんじゃないでしょうか?」と彼らに捧げることに、私たちも彼らに祝福の拍手をしました。この幸せもの!
その3曲目は樹齢400年の樹にインスパイアされて黒田さんが作った曲でした。情景が浮かんでくるような曲でした。良い天気、荒、雨降り、雪・・・その樹をとりまく気候の変化は、結婚した2人に訪れるであろういろいろな状況にも似ているのでありました。ホントだピッタリじゃありませんか!めでたしめでたし。
4曲目は翠川さん作「あの日」。これも前曲に似てなんか情景が浮かんでくるような曲でした。太田さんのタンバリンを大きくしたような太鼓(すずはなし)のプレー、黒田さんのポエトリー・リーディング少々も良い味付けになっていました。この2曲のような曲がこのトリオのめざす音楽なんなのかな?と思いました。とくにジャンルわけとか不要な黒田京子トリオの音楽です。
最後は4ビートの一番ジャズ的な曲。翠川さんのチェロのピチカートがカッコよく決まっていました。翠川さんは昔ジャズのベースを弾いていたらしいです。
アンコールは「Baka no Watashi」。その前に、久々に会った友達、先ほどの新婚の2人、「桜座」のライブを仕切っている方(昔、新宿PIT INにいたとのことで、「桜座」にくるジャズ・ミュージシャンの方は皆昔お世話になったと言います。凄い方なのです。)、「桜座」、甲府の人の幸せを願ってということで、黒田さんがお友達の方とデュエットで「高砂や」を熱唱。途中で太田さんが小型拡声器内臓のパトサイレン音でちょっと乱入というお茶目なところもあって、アンコール曲へ突入。
楽しいライブでした。ライブ後、カフェ・ラウンジ?スペースの机を並べ変えて鍋かなんかを出してましたから、スタッフや友達と打ち上げパーティーをやったんでしょうね。
そうそう2枚目のCDが資金不足で出せないとか冗談?を言っていまいたが、1枚目(写真)が曲のモチーフ+αと言う感じの短い曲が多いので、2枚目は是非ライブ録音にしてほしいなあと思いました。今回のライブを観て強くそう思いました。
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先日買ってきたCDの中から、ワダダ・レオ・スミスの『Tabligh』(2008年、CUNEIFORM RECORDS)を紹介します。
メンバーは、ワダダ・レオ・スミス(tp)、ヴィジェイ・アイヤ(p,rhodes,syn)、ジョン・リンドバーグ(b)、シャノン・ジャクソン(ds)です。トランペットのワン・ホーン・カルテットですがなかなか兵が揃っているではありませんか。これは危険な予感がしますよね。
1曲目、マイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」のような牧歌的な響きでトランペットが静かに奏でられて始まります。途中からシャノン・ジャクソンがドラムでリズムを刻み始めると、ヴィジェイ・アイヤがソフト目な音のローズでコードをつけて、ベースはワウワウがかかったような音でファンク・ベースを弾き、不穏な空気が漂ってきます。シャノン・ジャクソンがドシャメシャ叩くんですが強力なグルーヴを生みだしていますね。その上でレオ・スミスが熱いんだけどクールネスも秘めた鋭いソロをとります。この曲はカッコイイ!!
2曲目はフリーの曲で、ヴィジェイ・アイヤがピアノを弾くんですが、現代音楽的な響きも出しながら凄味のある音をぶつけてきます。この人、今ニューヨークで注目のピアニストなんですが、やっぱり只者じゃありません。ここでもシャノン・ジャクソンがドシャメシャ叩き、演奏を強力にグルーヴさせています。この人は最近あんまり名前が出てこなかったので忘れかけていましたが、このヘビー・グルーヴは超強力です。デェニス・チェンバースがかすみそう・・・。もちろんレオ・スミスもこいつ等に負けずに鋭く吹いていますよ。
3曲目もフリーですが、シャノン・ジャクソンは控えめで、そのぶんベースが活躍しています。ヴィジェイ・アイヤは決して弾きすぎないし重くなりすぎないんですが説得力がありますね。この曲はレオ・スミスより、ピアノとベースに光が当てられている感じです。 4曲目(ラスト曲)は24分の長尺演奏で、総決算的な演奏になっています。
これイイ!メンバーを見てのとおりの強力アルバムです。こういう硬派なやつも是非聴いてほしいなあ~。
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先日買ってきたCDの中から1枚紹介します。私のお気に入り早坂紗知さんの新譜『パルピタンテ!』(2007年rec. NBAGI Record)です。
メンバーは、早坂紗知(as,ss,soprano recorder)、永田利樹(b)、新澤健一郎(p,syn)、小畑和彦(g)、北原雅彦(tb)、大儀見元(per)、アフリカン・パーカッションです。前回のアルバムは早坂さんと永田さんとドラムスのトリオでのライブ録音でしたが、今回は早坂紗知さんと永田利樹さんを中心とするグループmingaでのスタジオ録音です。前々回のアルバム 『ビート・ビート・ジャズ・ビート』 の発展型になっています。
1曲目は映画音楽をアレンジしたものです。ピアノ・ソロで始まり途中から全員で演奏し、ギターや手拍子が入ったフラメンコ調の楽しい曲です。途中トロンボーンの豪快なソロが出てきます。中盤アフリカン・パーカッションだけをバックに早坂さんがダイナミックなアルト・ソロをとると、もう一度全員が加わってお祭りムードが高まりつつエンディングへ向かいます。この躍動感は気持ちイイ!
2曲目は上記映画を見て早坂さんが作った曲です。最初永田さんのアルコ・ベースをバックに早坂さんがソプラノでクラシック調の叙情的なメロディーを奏でます。途中からテンポ・アップし映画の場面が急展開する感じですがここもクラシック調、さらに中盤からギターが加わりフラメンコ調の哀愁感のある曲になります。最後は早坂さんの情熱的なソプラノ・ソロからテーマに戻って終わり。これは今までになかった曲で早坂さんの新しい面が出た演奏です。
3曲目は永田さん作のジプシー調のメランコリックなワルツ曲です。ここでもアフリカン・パーカッションが躍動感を与えていて、深いベース音と美しいピアノの上で、早坂さんが気持ちよくソプラノでテーマやソロを吹いていきます。ギター・ソロやピアノ・ソロも曲を生かした気持ちの良いものです。さわやかな風を感じさせるオープンで爽快な演奏が良いです。
4曲目はトロンボーンが活躍するサンバ曲、アフリカン(ラテン)・パーカッションが盛り上げる中、早坂さんのアルトとトロンボーンがダイナミックなソロの掛け合いをするのがハイライトです。早坂さんのアルトは女性が吹いているとは思えない勢いが魅力です。この曲を聴いていると悩みが吹っ飛びそうです。
こんな感じで明るい躍動的な曲が続いていくわけですが、ソプラノ・ベース・ギターのバラードをいれつつ最後はフリー・ジャズできっちり決めてくれます。全曲聴くとかなり満腹感がありますね。早坂さんの魅力満載です。前作がサックス・トリオでシンプルに決めた反動なのか、今回はゴージャズに進化しています。
このCDはマイナー・レーベルのNBAGI Recordから発売されているので、地方ではお店で売っていませんし、東京でもディスクユニオンくらいしか置いていないのが残念です。でもネット検索をしたら早坂さんの応援ページがあり http://www.ne.jp/asahi/stir/up/ こちらで購入できるようです。
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先日の「いーぐる」連続講演「ジャズジャーナリズムの現状を考える」の中で、清水靖晃さんの『JAZZ Live』というアルバムの話題がでました。
このアルバム『JAZZ Live』は1982年にサックスの清水靖晃さん、ピアノの笹路正徳さん等が「JAZZ」というグループ名のカルテットを組んで、アコースティック4ビートジャズをやったアルバムです。後藤さんはこれを「メタ・ジャズ」と呼んで、「いわゆるジャズ」と言われているものを一度カッコにくくってそのうえで自分達に何ができるか考えて演奏していると言っています。その姿勢が「メタ」だということです(後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」を参照)。
またこの「メタ」な感覚の浮上が、モダンとポストモダンの「切断面」なのではないかという考察があり、講演の中ではこの「メタ」というものが、「ジャズを上から見ている」という後藤さんと「ジャズを横から見ている」という益子さんの間で議論があり、益子さん優勢?で議論は終わったのですが、なかなか面白い議論でした。
んでっ、私の体験はいかに。
『JAZZ Live』が発売された1982年は、私がジャズを聴き始めて1年たっていない頃です。当時一番のお気に入りはウェザー・リポートとマイルス(復帰直後)で、ジャズの歴史的名盤や新譜を少しづつ買い集めながら、毎週日曜日の夜はNHK FMの番組「ゴールデンジャズフラッシュ」でジャズを勉強する日々でした。スイングジャーナル誌は買わずに大学図書館の談話室にあったのを読んでいました。
その「ゴールデンジャズフラッシュ」で『JAZZ Live』がかかったのでした。当時は確かラジカセでカセットテープに録音しました。懐かしい~若者文化! 聴いた印象は一言で言うと「覚めた感じ」です。スイングしないリズム感にも違和感を覚えたと思います。何か楽しめないので録音したやつもしばらくして消してしまったと思います。当時はその程度でおしまい。 講演で知ったのですが、益子さんも私と似たような体験をしていたようです。
余談ですが、4年後(1986年)会社に入ったら「新人類」と言われ、今の若者は何を考えているのか分からないと言われました。その年、「新人類」は今で言う「流行語大賞」に入っていたと思います。
それが6年後(1988年)思わぬところで注目することになります。それは後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」を買って読んだら、上記の如く書かれていたからです。そうか後藤さんも私と同じ感じで『JAZZ Live』を聴いていたんだ! あれはそれ以前にない新しい感覚だったんだ!っと妙に納得できたのです。だから私にとってこの「切断面」は説得力があり、1年すらジャズを聴いていない私にもわかるくらいのはっきりしたものだったんだと今では思っています。
当時違和感を持ったジャズはその1年前に出たラウンジ・リザーズの『ハーレム・ノクターン』、同年のジェイムズ・ブラッド・ウルマーの『ブラック・ロック』(上手いか下手かで議論)、マテリアルの『メモリー・サーブス』などです。「歴史的に」とかいうと拒絶反応を起こす人がいるでしょうが、まさに歴史的な問題作ばかりで、今ではジャズの話題にほとんど上らないものです。当時の状況は村井康司さん著「ジャズの明日へ」を読むとよくわかります。
私はそれ以前、友達に薦められてパンクロックのセックスピストルズをちょい聴きし、元祖ビジュアル系ロックバンドのジャパンとテクノポップのY.M.Oを好み、学園祭では軽音楽部がやる高中正義の「ブルー・ラグーン」「レディ・トゥ・フライ」を見て憧れたり、という感じでした。それらに飽きてジャズを聴くようになったわけですが、マイルスの復帰といい、今思えばおもしろい時にジャズを聴き始めたものです。ちなみに私は菊地成孔さんと同い年です。
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昨日「いーぐる」の連続講演「ジャズジャーナリズムの現状を考える」シンポジウムの第3回目http://www.02.246.ne.jp/~unamas/eagle.htmlに行ってきました。パネリストは後藤さん、村井康司さん、益子博之さんの3人です。今回は音楽なし、途中5分の休憩をはさんで3時間の講演でしたが、難解な音を3時間聴くよりは疲れは少なかったです。でも打ち上げにまで参加する元気はありませんでした。あの後も議論を交わす皆さんのジャズに掛ける情熱は凄いです。
村井さんのジャズジャーナリズムの現状報告は、私がジャズを聴く以前からの状況説明があったのでなかなか勉強になりました。益子さんの「現在のポストモダン的風潮」、後藤さんの「認識の切断面」の話は、私がこれまでに参加した連続講演の内容などの再説明でした。
その後の3人の自由討議はポストモダンの話が中心となり、解釈に微妙なずれがあるところから始まって、思想学的な話が入ってきたりして結構おもしろかったです。まあ今のところはいろいろ考えているところを提示している段階なので、結論が出ているわけではなく、この議論は近いうちに立ち上げられるジャズ・ブログに引き継がれることになります。
最後に「ジャズの見取り図」の可能性と必要性の話がありました。ジャズ意外の領域を考慮しなければならないとか、それぞれのグループに一定の評価を与える必要があるなど大変なんですが、何人かの人が補間しながら叩き台として作る方向になるようです。
私としては、この見取り図を見ることによって自分のジャズ聴取の立場と位置を知ることができておもしろいと思っています。
私は立ち上げられるジャズ・ブログから今のジャズジャーナリズムに乗らない情報が得られることを楽しみにしています。
ちなみに今回の講演の内容もこのジャズ・ブログに掲載されます。
帰りにディスクユニオンで、早坂紗知の『パルピタンテ!』、ワダダ・レオ・スミスの『Tabligh』、ブライアン・ブレイドの『シーズン・オブ・チェンジズ』の3枚を買ってきました。今日聴いているのですが3枚ともなかなかの内容です。後ほど紹介します。
帰りの電車までに時間が空いたので、下北沢のジャズ喫茶「マサコ」に行きました。今日は例のかわいい店員さんがいて、挨拶しただけですが笑顔が見られて良かったです。そうそうアルバート・アイラーの『スピリテュアル・ユニティ』がかかりました。結構お客さんが入っていましたが慌てて帰るようなお客さんもなく、この選曲はかのかわいい店員さんがしているんですから・・・「マサコ」恐るべし。
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今日はチャールス・ロイドとデイブ・リーブマンのアルバムを紹介します。
まずはチャールス・ロイドの『フィッシュ・アウト・オブ・ウォーター』(1989年rec. ECM)です。メンバーは、チャールス・ロイド(ts,fl)、ボボ・ステンソン(p)、パレ・ダニエルソン(b)、ヨン・クリステンセン(ds)です。ロイドのワンホーン・カルテットです。リズム隊はECM得意の北欧トリオですね。このトリオはヤン・ガルバレクとやったりしています。Amazonで珍しくLPが買えます。CDもあります。
全曲ロイドの作で、ミディアム・スローのナンバーでロイドがじっくりテナー・サックスとフルートを吹いています。ロイドのサックスの塩辛い音と言いましょうか?独特の音が心に染みてきます。ステンソンのピアノも美しいメロディーを紡いでいきます。ECM的なサウンドなのですが、クールと言うよりほのかな暖かさが漂っていてなかなか快適です。じっくり聴きたい大人向けのアルバムという感じです。
次はデイブ・リーブマンの『イフ・ゼイ・オンリー・ニュー』(1980年rec. TIMLESS)です。メンバーは、デイブ・リーブマン(ts,ss)、日野皓正(tp,fih)、ジョン・スコフィールド(g)、ロン・マクルアー(b)、アダム・ナスバウム(ds)です。この頃、リーブマン、日野、ジョンスコは同じような方向性を持っていて共演も多いですよね。これは後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」で知りました。私は下北沢のイエローポップでレコードをみつけました。これディスクユニオンではみかけませんでした。Amazonで購入できます。
このアルバムはフュージョンを横目で見ながらのメインストリームということになると思います。全編でマイルス前夜のジョンスコのブルージーでちょっとひねりの効いたプレーが生かされています。しばらく後のボブ・バーグのサックスとマイク・スターンのギターの組合わせは好きでしたが、このリーブマンとジョンスコの組合わせのちょっと陰のある感じも良いですね。日野も4曲に参加していてガッツ溢れる良いプレーをしていますよ。
B面はメンバーのオリジナル曲の間で、スタンダード曲「オータム・イン・ニューヨーク」をやっているのですが、リーブマンのテナー・サックスとジョンスコのギターのデュオによるバラード演奏です。こんな演奏をするなんて意外でしたが、これが心に染みるなかなかの名演なのでした。途中からフェイドアウトしてしまうのが残念です。
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「ジャズ選曲指南」蒐集完了パーティーの予定が決まりました。最近しばしば訪問させていただいているサイト http://cafemontmartre.jp/ の高野雲さんからうれしいことにお誘いがありました。
寺島さんと岩浪さんがやっている知る人ぞ知るジャズ番組「PCMジャズ喫茶」の公開収録を秋葉原でやるそうで、それをtommyさんとも一緒に見た後にジャズ喫茶「いーぐる」へ行こうということです。対立関係?(笑)にある寺島さんの番組を見てから後藤さんのところへ行くという粋な計らいです。これには乗らずにはいられません。雲さんに感謝です。
ただこの日が5/30ということなので、最後の1枚がまだ入手できていない(6/3から購入可)うちにフライングで「蒐集完了パーティー」をやることになってしまうのですが、この際細かいことは言いっこなしということにしましょう。今から楽しみです。よろしくお願いします。
さて全く何のつながりもないのですが今聴きたくなって聴いているので、ビル・エバンスの『アフィニティ』(1978年rec. Warner Bros. Records)を紹介します。メンバーは、ビル・エバンス(p,el-p)、トゥーツ・シールマンス(harmonica),マーク・ジョンソン(b)、エリオット・ジグムンド(ds)、ラリー・シュナイダー(ts,ss,a-fl)です。エバンス盤の中では色物の1枚でしょうね。シールマンスのハーモニカが前面に出ているし、エバンスがエレピも弾いていますからね。
このアルバム表面はフュージョンなのですが、表向きはジャズを名のって気持ちはフュージョン見たいな現代ピアノ・トリオとは大違いです。エバンスがやるとフォーマットはどうあれジャズなんですよね。これをどういう風に説明したら良いのだろう・・・ゴメンナサイ説明できません。聴いて下さい。晩年のエバンスは聴いていて結構しんどいもの(聴き流せなずに耳がかってに研ぎ澄まされちゃうというんでしょうか?)があるんですが、これは緊張を強いられないので、初心者にもオススメだと思います。
シールマンスのハモニカとエバンスのピアノのマッチングがとってもグッドなのが聴きどころです。甘いハモニカとちょい辛のピアノ。そう言えばこの感じはエディ・ルイスのオルガンとミッシェル・ペトルチアーニのピアノにも通じるものがあります。マーク・ジョンソンのステディなベースも良いです。それに私の好きな曲「酒とバラの日々」「ブルー・イン・グリーン」(裏ジャケには「ブルー・アンド・グリーン」と誤記?)「身も心も」なんかをやっています。色物と思わずに聴いてみて下さい。手放せなくなりますよ。
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今まで何度か書いていますが、私は後藤さん著「ジャズ選曲指南」に掲載されているアルバムをコンプリート蒐集しようとして3年半やってきました。いよいよ最後の1枚だった「パー’テキサス’ヨハンソン」がAmazonで予約購入できることとなり、この蒐集も終了をむかえることとなります。
「パー’テキサス’ヨハンソン」(1997年rec. KAZA)は奇しくも「ジャズ選曲指南」の最後に掲載されているアルバムなのです。このアルバムは発売当時に買った人が少ないと思われ、探しはじめてから3年半中古品を一度も見たことはありませんでした。最近は中古市場ではレア盤として価格が上がりつつあります。私はヨハンソンの同メンバーによる2作目「ALLA MINA KOMPISAR」を持っているのですが、これもディスクユニオンではレア盤中古ということで¥4,000強で売っていました。
それがAmazonで¥2,086で予約可になったのです。発売予定日は6/3なので入手はまだ少し先になります。このアルバム、中古品としてある日突然私の目の前に現れる日が来るのだろうと思っていただけにちょっと拍子抜けした感じです。まあ中古品は高価格でしょうから安く入手できるのは大歓迎です。これはこれでおもしろい結末ではあります。
Amazonで予約購入になったという情報は同じことをやっているtommyさん http://ameblo.jp/tommy-tdo/ からいただきました。そのtommyさんとはこのアルバム集めが完了したら、ジャズ喫茶「いーぐる」で「完了パーティー」をやりましょうなんて話をしていたので、いづれ「完了パーティー」をやることになると思います。そうそう後藤さんは全部集めたら何かプレゼントをくれるとか言っていました。どうなることやら、今から楽しみです。
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やっと5000アクセスを超えました。皆様どうもありがとうございます。
今日はメインシステムの自作プリアンプについてちょっと紹介します。
このプリアンプは自作とは言っても、秋葉原若松通商のフラットアンプ完成基板を使っています。このフラットアンプの回路はV-FET(2SK79)によるSRPP回路の1段増幅でNFBなしのシンプル極まりないものです。V-FETは3極真空管に近い特性を持った半導体で、素子の特性が素直なのでNFBをかけなくても程良い特性が出ます。それに真空管のようなヒーターがないので回路は簡潔になるしヒーターハムとも無縁です。
使用パーツには良いものを使いました。特にボリュームは東京光音電波製の受注生産のアッテネーターを使用しています。このボリュームは秋葉原海神無線で発注しました。納品まで1ヶ月くらいかかり、値段も高かったです。入力切替スイッチはセイデンのロータリー・スイッチで1入力に対して2接点を並列にして信頼度を高めています。
電源にも凝っていて、フラットアンプ基板に実装されていた左右供用の安定化電源回路の部品をはずし、別のユニバーサルプリント基板に左右独立の安定化電源回路を組んでいます。さらに整流後に左右別のチョーク・トランス(30H、300mA)を通してから安定化電源回路に供給しています。チョーク・トランスは出来るだけ小型でインダクタンスが大きいものを探して、秋葉原ラジオセンター内の内田ラジオ(知る人ぞ知るオバチャンのアンティック・ラジオ店)で買いました。
ケースはタカチ製です。フロント/リアパネルが3mm厚なので加工が大変でした。配線材は、単線が古河電工のOFC線で、同軸線がモガミ製です。秋葉原オヤイデ電気で買いました。電源トランスは秋葉原ノグチトランスのカットコア・トランスを使っています。入力ジャックから切替スイッチまでは単線で配線していますが特にノイズは気になりません。最初はフロントパネルにレタリングをしようと思い、インスタントレタリングを買ったのですが結局していません。
このアンプは部品を購入してから完成までに2年くらいかかっています。電源基板を作ったのが1年後くらいで、ケースに穴加工をして部品を取り付けたのが半年後くらい、配線をしたのはさらに半年後くらいです。最近どうも作ろうと思ってから実行に移すまでに時間がかかってしまいます。
このアンプはゲインが高すぎて最初作った状態では残留ノイズが目立ちました。そこで無理やり出力抵抗を分割してゲインを落としています。ノイズはなくなりましたがゲインが低めなので、ボリュームは一般的なアンプより上げる必要があります。まあヴォリュームはできるだけ上げて使ったほうが良いと思っているのでこれで良しとしています。音は変な癖がなく満足しています。
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最近はレコードの話題ばかりだたので、久々に新譜と準新譜を紹介します。
最初はニコラス・ペイトンの「イントゥー・ザ・ブルー」(2007年rec. Nonesuch Records)です。メンバーは、ニコラス・ペイトン(tp,vo,syn)、ケヴィン・ヘイズ(p,Rhodes)、ヴィセンテ・アーチャー(b)、マーカス・ギルモア(ds)、ダニエル・サドウニック(per)です。ペイトンは1曲でちょっと歌っているだけで、シンセもほんの味付け程度数曲で弾いているだけです。基本的にはワンホーン・カルテット+パーカッションですね。これは新品を買いました。
全編ミディアム、スロー・テンポの曲で、都会の夜に似合いそうな雰囲気の曲になっています。あとクラブDJに受けそうな感じになっています。レイジーな曲が多く、聴いているとかなりほんわか良い気分になってきます。前に紹介したケビン・ヘイズの「ザ・ドリーマー」にも通じるものがありますね。まあヘイズがピアノとフェンダー・ローズを弾いているのでそういう感じがするのも当然かもしれません。私、こういう雰囲気が好きなんですよね。
そんな感じのサウンドをバックに、ペイトンがトランペットをクールに悠々と吹いていくのが良いですね。それでトランペットの音が太くまろやかでイイ音なんだからたまらないです。ヘイズのピアノとローズがクールなんだけどちょいワイルドさも出していてイイセンスを感じさせます。アーチャーはアコースティック・ベースを弾いているんですけど、エレキのような緩く広がりのあるサウンドになっているのはクラブ系のサウンドを意識してのことでしょう。パーカションがコテコテでなくさりげない味付けになっているところがまたカッコイイです。
ペイトンはハードバップ路線だとばかり思っていたのでこのサウンドは意外でした。私はこの路線のほうが好きですね。かなり得点高いです。
次はマリアーノ・ディアスの「プランB」(2007年、Karontejazz)です。メンバーは、マリアーノ・ディアス(p)、ペリコ・サンベアート(as,ss)、マリオ・ロッシー(b)、マーク・ミラルタ(ds)です。ワンホーン・カルテットです。これはいつものディスクユニオンのアウトレット(\1,500)で買いました。ディスクユニオンのホームページの新譜紹介文を読んでチェックしていたものです。
このアルバムはイタリアの若手による今時の感覚のちょっとクールでスマートなハードバップです。内にこもるような感じや難解なところはなく、オープンな雰囲気のものなので聴き易いですね。サンベアートの癖のないストレートなサックスがなかなか気持ち良いです。ディアスのピアノは適度な甘さのメロディーと洗練されたハーモニーが良さだと思います。
メンバーの曲も良い曲揃いですが、私の好きなコルトレーンの「モーメント・ノティス」を軽やかにカッコ良くやっていたり、甘くなりがちなレノン、マッカートニーの「アンド・アイ・ラブ・ヒア」をスローなのですが甘さを抑てやっていたり、トム・スコットの「ハイ・ステッパーズ」をスマート・ファンキーにやっていたりと、他人の曲をなかなかセンス良く演奏しているところなども魅力です。
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先日の「ブルーノート廃盤セール」の後、吉祥寺のジャズ喫茶「メグ」に行ってきました。
ここは皆さんご存知のとおり、昼は喫茶店として営業していて、夜はライブまたはイベントを行っています。 ライブは一度だけ「矢野沙織」を見に行きました。喫茶の時間帯に行くのは今回が3回目です。一番最初に喫茶時間に行った時はライブが始まる少し前の時間だったので、お店には短い時間しかいられませんでした。当時は何時からライブの時間帯になるのかよく知らなかったのです。
前回は平日に行ったのですが、お客さんは少なかったですね。CDのかけ方も決まったやり方は無いみたいで、その時担当の店員さんにお任せみたいですね。ジョニー・グリフィンの「ザ・ケリー・ダンサーズ」をかけたんですが、店員さんのお気に入りなのか全曲かけたので、聴いているほうは飽きてしまいました。その後ポール・モチアンの「オン・ブロードウェイVol.1」がかかって、これは気にいったので後日CDを買いました。
さて今回なのですが、1時半頃行ったらお店にはお客さんが誰もいませんでした。私一人の貸切状態です。スピーカー正面の一番良い席に座れました。でもしばらくするとぞくぞくとお客さんが入ってきました。 その間マイルスの「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」のCDがかかっていました。店員さんがライブの予定表を配ってくれたりしてなかなか商売熱心です。 さて「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」が終わったところで、店員さんがお客さんに「お持ちのCDをかけますよ。ここのシステムで聴いてみて下さい。」と声をかけました。そこで何人かのお客さんが手持ちのCDを店員さんに渡しました。
最初にかかったCDは、クラシック調のピアノから入りストリングスをバックにサブトーン艶かしいテナー・サックスと低くファットなベースが印象的なバラード曲でした。「メグ」のお客さんのCDだけあってサブトーンときましたか・・・。それにしてもベースが良い音だなあ。これイイよな~。なんだろうこのCD?とジャケットを見たのだけれど暗くてよくわからない。 しばらく聴いてこれやっぱ買いでしょっ!ともう一度ジャケットを見ると、チャーリー・ヘイデンの「ノクターン」じゃないですか・・・。なるほどベースが良い音なわけです。それにこのCDを私持っています。最近全然聴いていないので内容をまるっきり忘れてしまっていたようです。情けない・・・。それに前に聴いた時は何かいまいちピンとこなかったんですよね。でも今回はこのアルバムの良さがあらためてわかりました。
そのCDがかかっている間、店員さんがそのCDを渡したお客さんに「このスピーカー良い音でしょう?300万円なんですよ。いろいろやってここまで鳴るようになったんですよ。プリがFMアコースティックで、パワーがオーディオコアで、CDプレーヤーがワディアで・・・。他でアバンギャルドを聴いたんですけど、ここまで鳴らしているところはありません。」などなど、オーディオを自慢しているのです。お客さんのほうもオーディオ目当てに来ていたようなので良いと思いますが、ある程度事情が分かる私としては、その会話は何ともミーハーな感じがしました。
寺島さんの本などに最近はオーディオ目当てのお客さんが増えたとは書いてありましたが、こんな感じになってしまっていたんですね。そう言えば前回来た時も会計をしてもらっている時に店員さんとちょっと話をしたら、「お好きなCDを持って来ていただければおかけしますよ。」と言っていました。「メグ」は、お店の選曲で良いジャズを聴かせるというスタイルだけではなく、お店のオーディオでお客さんお気に入りのジャズを聴いて下さいというスタイルでも営業しているようです。
自分のお気に入りのCDを「メグ」のオーディオで聴くというのは楽しいとは思いますが、それは(ジャズ)オーディオ・ファンが思うことであって、ジャズ・ファンはあまり興味がないと思います。それに(ジャズ)オーディオ・ファンだって何度も「メグ」で聴こうとは思わないでしょ。だってオーディオ・ファンは自分のシステムを良い音で鳴らすのが目的であって、「メグ」で聴くのはあくまで参考にということだから、何度も聴きに行こうとは思わないんじゃないかなあ?
「メグ」のオーディオは確かに良い音です。私もこういう音は好きです。ただ古い録音よりは新しい録音を良くならすようにセッティングされていると思います。それにあれだけ高額な機器を使っているのだから、あれくらいは鳴って当然という感じもします。 私としてはジャズ喫茶にはジャス喫茶ならではの気の利いたジャズを聴かせてもらいたいので、「メグ」はちょっと魅力に乏しいかも?もちろんこれは喫茶店営業の時間についのことです。
ジャズ喫茶ではマスターのディープな選曲が聴きたい私です。
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東京阿佐ヶ谷の「ゴーゴー・レコード」http://www.gogorec.com/index.htmにも行ってきました。ここは古着まで売っている街のレコードCD屋さんです。オールジャンルの中古盤を売っています。レコードとCDの比率は半々くらいです。
私はジャズ・レコードしかチェックしていないのですが、ジャスの品揃えの感じからいって他のジャンルのレコードもちょっと変わった品揃えになっているような気がします。ここはディスク・ユニオンにはあまり流通しないような日本盤があって面白いです。
新入荷の棚からチェックすると「オスカー・ピターソン+ワン」\1,000がありました。このアルバムはかなり前にCDを購入しましたが、数年前に60年代までのものはレコードを集めることにしたため、しばらく前にモノラルの輸入盤に買い換えました。盤のコンディションがいまいちだたのでちょっと気になっていました。今回のものはステレオの輸入盤でコンディション「A」です。悩んだ末に買うことにしました。このレコードはなぜか日本盤を見たことがありません。 帰ってから聴いてガッカリ。このステレオ盤はバランスの良い柔らかめの音で、モノラル盤の中域重視のガッツある音からは明らかに落ちるのです。残念!
フージョンのレコードも2枚購入。 1枚は後藤さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」のパット・メセニーの項にあった「ニュー・シャトークァ」です。メセニーがいろいろなギターとベースを弾いて多重録音したカントリー、フォーク志向のアルバムです。内容からいって新品CDを買おうとは思わなかったのですが(中古CDもまじめに探したことはない)\300のレコードなら良いでしょう。
もう1枚はステップスの「パラドックス」です。こちらはCDを持っていたのですが、ステップス(アヘッド)のアルバムは「スモーキン・イン・ザ・ピット」から「マグネティック」まで他は全てレコードを持っているので、これもレコードで持っていたかったのです。なにせ\500です。いろいろコレクションしていると変な拘りが出てくることがありますよね。困ったものです。
このお店フージョンのレコードはビニール袋に入れずに安く売っていますよ。外観に拘らずに探している人にはオススメです。それからコンディション表記はないので盤を目視してから購入したほうが良いと思います。ちなみに今回私が買った2枚の盤状態は新品同様でした。
他にはチャーリー・パーカーの「”バード”・イズ・フリー」\1,200と阿川泰子の「フィーリン’・オーバー ヤスコ,ラブ-バード」\1,200を買いました。 「”バード”・イズ・フリー」はこれも「ジャズ・オブ・パラダイス」にのっていて探していたものです。ジャケ裏に日本語解説が書いてある古い日本盤で、ディスクユニオンではなかなか見つからないレコードだと思います。このレコードは録音状態がすごく悪いのでマニア向けです。
「フィーリン’・オーバー ヤスコ,ラブ-バード」は、吉祥寺の「BALLROOM RECORD」http://www.ballroomrecord.com/のホームページの在庫リストで、試聴曲『アイ・キャン・フライ」を聴いて気に入ったものです。この曲は昔の荒井由実(松任谷由実)が歌っていそうな感じの曲です。阿川泰子の2作目のアルバムで探していたのですが意外と見つかりません。このアルバム、A面は上記の曲を含むけだるい雰囲気のポップな曲を歌っていて、B面はジャズ・スタンダードをジャジーに歌っています。両方楽しめます。阿川泰子は松任谷由実と同じくその声と歌い方が独特なのでダメな人もいるでしょうね。
お店のホームページに「全品20%OFF」と書いてあったので、レコードもそうなのかと思ったら違ったようです。おかげで「レコードマップ」持参での割り引きをしてもらい損ねました。まっ、いいかっ。 面白いお店なので覗いて見てはいかがですか?
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昨日ディスクユニオン新宿ジャズ館の「超・ブルーノート廃盤セール」に行ってきました。恒例のセールです。電車の到着時刻の関係でいつも開店の少し後にお店に入ります。このセールは人気が高いので毎度混雑しています。お店のスタッフ出勤時に並んでいる場合は整理券を配るらしいのですが、並んでいる人はいるのかな?
お店に入ると今回も混雑していました。全部買うわけじゃないのにめぼしいものを10枚くらい抱えている人もいます。前の同セールでお見かけした人もチラホラいます。私はさらっと棚をひと通り見て2枚くらい気になるものを確保した後、新入荷品なんかの棚をチェックします。というのもめぼしいものを抱えた人が買わないものを棚に戻したり、レジカウンターで盤質なんかをチェックした後に買わないものなどがもう一度棚に戻って来るからです。好みは人それぞれなので戻ってきたものが自分の好みのものだったりするのです。
ということで3枚くらい確保しました。昨今ブルーノート盤はどんどん入手できなくなっているので値段は上がる一方です。壁には5万円オーバーものがかなりあるし20万円を超えるものなんかも数枚あります。それだけ価値の高いオリジナル盤が集まっているということなのですが、このご時勢そんなものを買う人はそうそういませんよ。私なんかは1枚3万以下と決めています。それで高いものを1枚買うよりは1万円代前半のもの2枚買いたいのです。それから私は何よりコンディション重視です。「B+」(「A」は無いに等しい)でコメントでも「状態きれい」とか書いてあるものを選びます。
さて待ち時間に5/3に行われた「超・US廃盤セール」の棚もチェックしました。するとこちらにもほしいものがまだ3枚ほど残っていました。今回はブルーノートもほしいものがあまりないのでブルーノート1枚とUS廃盤1枚を買うことに決めました。各1枚ずつ選んでレジカウンターで盤質の目視チェックと試聴をさせてもらいました。O.K.でしたので購入!ではそれを紹介します。
まずはジョー・ヘンダーソンの「インナー・アージ」です。『MONO、NY、溝なし、VAN GELDER刻印、耳あり、ジャケ傷み、コーティングなし、インナースリーブあり、コンディション「B」』というものです。コンディション「B」でしたが擦れは多めでも聴くとノイズは少なかったのでO.K.でした。値段もなんとか1万円台前半。これは後藤さん著「ジャズ選曲指南」で知り、最近の再発輸入盤でお茶を濁していたのでオリジナル盤がほしかったのです。
私はいくら条件が合ってもアルバムの内容が気に入らないものは買わないことに決めています。私はジャズファンであって、ブルーノートファン、オリジナル盤ファン、オーディオファン、ジャケットファンなどではないのです。良い演奏あってのジャズレコード集めなのです。
「インナ・アージー」(BLP4189、1964年rec.)のメンバーは、ジョー・ヘンダーソン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ボブ・クランショウ(b)、エルビン・ジョーンズ(ds)です。ジョーヘンのブルーノート第4作目にして同レーベル唯一のワンホーン・アルバムです。このメンバーですから新主流派のゴリゴリ・ハードバップですね。ジョーヘンのテナーのスモーキーな力強い音と個性的なうねるフレーズが満載で、マッコイの新しいハーモニー感覚による重厚な演奏やエルビンのうねる強力リズムは最高です。これは文句なくイイでしょ!
次はハンク・ジョーンズの「カルテット-クインテット」です。『サボイ、赤レーベル、溝あり、RVG手書き、MONO、コーティングジャケ、コンディション「B+」』というものです。これは「盤きれい」のコメントどおりで良いコンディションでした。値段1万円強なら買いです。バンゲルダー録音ですが素直に録っています。これは後藤さん著「ジャズ・レーベル完全入門」で知り、日本盤を購入して私のお気に入りになったものです。オリジナル盤が入手できるとは思っていませんでした。
「カルテット-クインテット」(MG-12037、1955年rec.)のメンバーは、ハンク・ジョーンズ(p)、ドナルド・バード(tp)、エディ・ジョーンズ(b)、ケニー・クラーク(ds)、マッティ・ダイス(tp)です。全5曲中マッティ・ダイスが加わるのは2曲です。このアルバムは何が良いかって?バードのトランペットですよ。ストレートに淡々と吹くところがとても気持ち良いのです。ハンクの地味だけど要所を押さえるプレーもなかなかです。コテコテ「ステーキ」とは違った「マグロのさしみ」の味とでも言いましょうか?日本人好みの聴けば聴くほど味が出るアルバムなのです。
そうそう私の持っている日本盤(1991年発売のキング盤「最後のジャズLP」シリーズ、この盤もなかなか良い音)は寺島さんがライナーノーツを書いています。このアルバムはジャズ喫茶のオヤジが知る隠れた良盤なのです。
最後にディスクユニオン吉祥寺ジャズ館で買ったオリジナル盤、ポール・デスモンドの「テイク・テン」を紹介します。この盤は人気がありませんね。オリジナル盤、溝あり、コンディション「A/B」で\2,835です。メンバーは、ポール・デスモンド(as)、ジム・ホール(g)、ジーン・チェリコ(b)、コニー・ケイ(ds)です。こちらはジャズ本にもよく出てくる名盤なのですが内容が地味なせいもあり不人気なんですね。レーベルがRCA VICTORというものジャズファンにとってはインパクトがないんですよね。
これも日本盤を持っていて気に入っているアルバムです。寛ぎに溢れたデスモンドのアルトを満喫できる良いアルバムなんですけどね。ただ寛いでいるからと言ってだらだら演奏しているわけではありません。スジはきちんと1本通っていてクオリティーも高いです。趣味の良いジム・ホールのギターとのマッチングも最高。MJQのコニー・ケイのドラムも軽快にしてスインギー。ボサノバも数曲やっていてこれがなんとも快適なのです。ゴリゴリジャズの合間に時々無性に聴きたくなってしまいます。音だって実は大手RCAらしいHiFi録音なんですよ。素直な録音が音楽性に合っています。これはやっぱりオリジナル盤の方が音が良いですね。
最近、話題の廃盤・レア盤CDが再発されるので聴いてみると、内容が???なんて言うのがあって、ちょっと懐疑的な気分になっています。高い廃盤・レア盤CDを買う意味があるのかなあ?廃盤・レア盤CDは結構再発されますからね。デジタルはコピーしても劣化しないから、リマスタリングしなければ再発CDでも音は変わりません。まあジャケットが変わっちゃったりするんだけど、私は拘りませんので問題なしです。昔からレア盤は必ずしも名盤ではないと言われていますが、お店の宣伝に煽られてレア盤ばかり聴いているような人がいるとしたら、同じジャズファンとしてちょっと悲しい感じがします。余計なお世話なのかもしれませんが・・・。
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ディスクユニオン御茶ノ水ジャズ館でレコード屋巡りを終えたのですが、その後お茶の水で夕飯を食べ、帰りの電車に乗るまでの時間は高田馬場のジャズ喫茶「マイルストーン」で時間を過ごすことにしました。
「マイルストーン」には久しぶりに行きました。今回は既に充分レコードを買ったので、売っているレコード棚は見ないことにしました。見ると必ず買いたくなってしまいますからね。お店に入った時にかかっていたのはピアノ・トリオのCDでした。良い感じでしたが特にチェックはしませんでした。次にかかったのはジョン・コルトレーンの「ソウルトレーン」の多分オリジナル盤、B面がかかりました。やっぱりいい音だなあ~。盤もほとんど傷なしです。羨ましい限りです。
お店ではいつも置いてある(売っている)古本を手にとってパラパラ読んでいます。今回はジャズ批評の「ピアノ・トリオ最前線」と「続・ピアノ・トリオ最前線」を読みました。この本にのっているピアノ・トリオ・アルバムは半分くらいは持っているので、批評文の内容が分かってなかなか面白かったです。これらの本はもちろん買うことができます。
「ソウルトレーン」のあとはシャーリー・ホーンの「オール・ナイト・ロング」(レコード)がかかりました。実は私、シャーリー・ホーンは初めて聴いたのですが、自身のピアノ・トリオでの弾き語りは良いですね。ディナ・デローズを聴いてからこの手のボーカルものに興味を持てるようになりました。Amazonを検索したらCDがあったのでいづれ買おうと思います。
電車の発車時刻までにあまり時間がなかったので1時間弱でお店を出ることになり、寺島さんの「情熱的JAZZコレクション」を買って帰ることにしました。いつも何がしか買って帰るからなのか、マスターは「いつもありがとうね。」「またよろしくね。」と丁寧に頭を下げてくれるのでした。私は「ごちそうさまでした。」と言いつつちょっと恥ずかしいような感じになるのでした。
以上でやっとレコード屋巡りの1日はおしまいです。お付き合いいただきありがとうございました。
昨日紹介したアルバムの詳細を補足しておきます。
まずはイェスパー・シローの「スインギン’・フレンズ」(1980年rec. STORYVILLE)。メンバーは、イェスパー・シロー(ts)、ケニー・ドリュー(p)、マッズ・ビンディング(b)、ビリー・ハート(ds)です。ワンホーン・カルテットによる王道ハードバップですね。イェスパー・シローの堂々としたテナーが聴けます。私の大好きな曲「ウェーブ」が入っています。ドリュー以下のリズム隊も文句ありません。特にドリューのピアノがいいなあ。この人ってあんまりはずれの演奏がない人ですね。
次はピーター・キングの「ブラザー・バーナード」(1988年rec. Miles Music)です。メンバーは、ピーター・キング(as)、アラン・スキドモア(ts)、ガイ・バーカー(tp)、ジョン・ホーラー(p)、デイブ・グリーン(b)、トニー・レビン(ds)です。A面はワンホーン・カルテットによる、B面はアラン・スキドモアを加えたクインテットと更にガイ・バーカーも加えたセクステットによる演奏です。イギリスの精鋭によるこちらも王道ハードバップですね。ピーター・キングのアルトはキレとパワーがあって聴いていて気持ちが良いです。他のメンバーも良いですが、中でもジョン・ホーラーのメロディアスなバッキングとソロが光ります。
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渋谷のレコード屋巡りを終えたのは5時過ぎ、実はもう1件前から行ってみたいレコード屋がありました。東北沢にある「EBONY SOUNDS」です。ジャズのオリジナル盤を中心に扱うお店です。
渋谷から京王井の頭線に乗り、下北沢で小田急線に乗り換えて次の駅、東北沢で降りてお店に向かいました。この駅ほとんど人がいません。「EBONY SOUNDS」は駅から徒歩5分くらいの住宅街の通り沿いにありました。なんと!定休日ではないのにシャッターが閉まっているではありませんか!そしてシャッターには1枚の張り紙が・・・。5月8日まで出張販売に出ているらいいです。ゴールデンウィーク中はお休みということですね。今回は諦めてまたいつか来ることにします。
さてだいぶ時間があまってしまいました。ディスクユニオンを覗いてみましょう。吉祥寺か?新宿か?御茶ノ水か?とりあえず小田急線に乗って新宿へ向かいました。昨日4/26(土)には「お茶の水ジャズ館」で中古LP「US廃盤セール」があったので何かおもしろいものが残っているかも?ということで、結局「お茶の水ジャズ館」へ行くことにしました。
今回はCDはなしと言うことでレコード売り場へ直行。残念ながらUS廃盤は特にほしいものはありませんでした。ということで新入荷の棚を見ることに。おお!ず~と探していたバド・パウエルの「アット・ザ・ゴールデン・サークルVol.3」がありました。やっと見つけたよ~。それに安い\840です。A面18分40秒「スウェディッシュ・パストリー」他、絶頂期を過ぎてもパウエルの表現の凄味は衰えません。最近つくづく思うのだけれどやっぱりパウエルは良い!当たり前のことがやっとわかるようになったのです。
他になにか・・・ありました。ジャズ喫茶「ジニアス」で聴いてから気になっていたイェスパー・シローのもの、注目しているピーター・キング、ジャズクラフト・レーベルのベニー・ベイリー=チャーリー・ラウズのものがありました。値段は新品並みです。ベニー・ベイリー=チャーリー・ラウズは他の2枚より安めだったので買うことにして、もう1枚はイェスパー・シロー「スインギン’・フレンズ」かピーター・キング「ブラザー・バーナード」か?この2枚珍しいことにジャケットの外にレコード(内袋入りでレーベルは見える状態)が出してあり、おかげで裏ジャケが隠れてメンバーがわかりません。
そこでこの2枚を試聴させてもらうことにしました。メンバーはなかなか良いです。演奏はどうか・・・良いじゃありませんか。この2枚買いでしょっ! ベニー・ベイリー=チャーリー・ラウズはやめてこの2枚を買うことにしました。3枚買っても良いんだけど今日はもうかなり買っているのでこの2枚とパウエルの計3枚にしておきました。結局ディスクユニオンには面白いものがあるんだよな~。
以上でレコード屋巡りは終了です。レコード計12枚お買い上げ!お疲れ様でした。
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渋谷のレコード屋巡りの続きです。
「イエロー・ポップ渋谷店」は東急ハンズ裏の坂の辺りにあります。ここはオールジャンルの中古専門店でレコードとCDを扱っています。お店は明るくて広めです。お客さんの出入りも頻繁にあります。こういうお店ではごくありふれたものの中に意外な掘り出し物が入っている場合があるので要注意です。ディスクユニオンには少ない定番フュージョンものなんかも狙い目です。
ここでは「ミュージック・インク」(1970年rec. STRATA-EAST RECORDS)の再発盤\1,300とリー・リトナーの「イン・リオ」(1979年rec. JVC)\800の2枚を買いました。 「ミュージック・インク」はチャールス・トリバー(tp)とスタンリー・カウエル(p)を中心としたグループです。この2人はSTRATA-EASTレーベルを立ち上げ、当時の黒人ジャズを引っ張った人達です。このアルバムではホーンアンサンブルをバックに熱いスピリチュアル・ジャズが繰り広げられます。 「イン・リオ」はリトナーが全編アコースティック・ギターを弾いたブラジル志向のアルバムで快適なフュージョン・サウンドになっています。これは定番フージョン・アルバムとして押さえておきました。コンディション「A」だったのですが、プチノイズが少々出ますね。
次は「イエロー・ポップ渋谷店」の斜め向かいのビルにある「マザーズ・レコード」へ行きました。ここは久々の魔窟系です。CDやレコードが山のように積み上げてあり、人が通れる隙間はほんの少しです。このお店は”マイルス・デイビス中心のジャズとフージョンやロックなど”を扱っています。ここはディープなマニア向けのお店です。多分ブート系のマイルスのCDがたくさんあるのですが、そっちはあんまり得意分野ではないのでレコードを見ることに。
わけも分からないままふらふらと奥に入っていったら、たまたまそこにマイルスのレコードが・・・、店主が上に乗せてあった商品をどかしてくれて、レコードを見ることができました。マイルスのレコードは例の「ビッグ・ジャズ・フュージョン23」シリーズのものが結構ありました。値段は高めですね。私はその手のレコードはリアルタイムで買っていますから今更という感じです。店主が「プログレのレコードがこっちにありますよ。」と上に乗っていたものをまたどかしてくれたので数枚見たのですが・・・、早急に退散することになりました。ゴメンナサイ!私には手におえません(笑)。
次のお店はハチ公前の通りを北にいったところにあるビルの中ににあるのですが、居る場所を勘違いしてしまい、そのビルを探して公園通りを右往左往してしまいました。私は地図を見るのは得意なはずなのですが・・・。
ということで「DISQUES DU MONDE」へ。ビルのワンルームのこじんまりしたお店ですが、機能的で無駄のないインテリアになってます。レコードは棚にきれいに整理されかつ余裕を持って入れられているので見やすいです。ここもお店に入ると荷物を入り口の棚に置くように言われました。スピリチュアル・ジャズやソウルやレアグルーヴなどの専門店です。
ジャズと新入荷の棚をひととおり見て気になるものがいくつかありましたが、次に行くお店に期待してたのと予算の関係からここでは買わないことにしました。お店を出るときに店主が「ありがとうございました。」と、何も買っていないのでちょっと後ろめたい感じです。でもこの一言は気持ちが良いですね。次に行った時は何か買いますよ。
同ビルにある「NOTHIN’ BUT RECORDS」へ。ここもビルのワンルームのこじんまりしたお店ですが、こちらは雑然とレコード棚(箱)が置いてあります。ジャズのレコードもDJ向けですね。輸入盤のレア盤が中心で値段もそれなりで、安いものはあまりありません。コンディション表記もありません。店主は気さくな今時のお兄さんで、先にいたお客さんと楽しそうに話をしていました。
ひと通りジャズのレコードをチェックして2枚ほど抜いたら、店主が「それ試聴しますか?」と声をかけてくれたので、聴かせてもらうことにしました。プレーヤーにレコードを乗せるとヒョイヒョイと針を移動して両面ちょっとずつ曲を聴かせてくれます。さすがDJスタイルですね。私はあまりこの手のレコード店に行ったことがなかったので、この聴かせ方は新鮮でした。良さそうでしたがわざわざレコードを買うのもどうかな~。
聴かせてもらったのはSTUNTレーベルのレコードで女性ヴォーカルもの。キーボードは知らない人ですが、ベースはマッズ・ヴィンディングでドラムはアレックス・リールです。これはCDも出ているが日本には輸入されていないようです。店主はデンマークをはじめヨーロッパへよく買い付けにいくそうで、ヨーロピアンジャズには力を入れているようです。
さて私が抜いたもう1枚はクラーク=ボラーン・ビッグ・バンドの「オープン・ドア」(1967年rec. 1975年MUSE RECORDS)\4,800です。店主が突然「それは\3,800でいいですよ。」と、いきなり\1,000引きです。私値引きに弱いんですよね。これは買うことにしました。ここの店主、なかなか商売上手です。 このビッグ・バンドはケニー・クラーク(ds)とフランシー・ボラーン(p,arr)の2人による双頭ビッグ・バンドで、メンバーもヨーロッパの名手勢揃いの凄いものです。そのサウンドは重厚華麗でドライブ感溢れるリズムに支えられた大変気持ちの良いものですよ。
店主が「ジャスはたくさんあるんですがあまり陳列していないので、探しているものがあったら言って下さい。」なんて言いながらアン・バートンの「ブルー・バートン」の同じもの数枚やモニカ・ゼッタルンドの「ワルツ・フォー・デビー」なども見せてくれました。いづれも値段は高いようです。棚にはハリー・バーヴィクの「ユー・オア・ノー・ワン」(「JAZZとびっきり新定盤500」に掲載)\12,600なんかも入っていました。ここはヨーロッパのレア盤を探している方は覗いてみる価値ありだと思います。コンディションが気になる場合は試聴させてもらえば良いと思います。
帰り際に店主が「すみません!」と。「オープン・ドア」をちょっと無理強いして買わせたように感じたようです。私はレア盤だしこの値段なら問題なしと思っていたので、「クラーク=ボラーン・ビッグ・バンドは好きなので大丈夫ですよ。」と言ってお店を後にしました。店主はなかなか気さくで良い人なのでした。次はヨーロッパ・レア盤をもう少し知ってから行こうかと思います。
渋谷編はここまでです。今回は全て初めて行ったお店なのですがそれぞれ個性的で楽しかったです。渋谷を後にしてまだ続きがあるのですがそれはまた明日。
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