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良い内容なのに受けない2枚

今日はディスクユニオンの店頭で新品を買ったら、しばらくして通販のディスカウントになっちゃたトホホな2枚。内容は良いんですよ。

P110 1枚目はハンス・ウルリク、スティーブ・スワロー、ヨナス・ヨハンセンの「ティン・パン・エイリアンズ」(2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、ハンス・ウルリク:ts、スティーブ・スワロ:el-b、ヨナス・ヨハンセン:dsです。デンマークの実力派ウルリク、ヨハンセンと巨匠スワローのサックス・トリオですね。全曲メンバーのオリジナル曲です。巨匠をはさんでのポートレートがイイ感じですね。アルバム・タイトルは”ティン・パン・アレー”のもじりなんでしょう。エイリアンズと捻っているところがこの人達らしいです。

全体的にホンワカとした雰囲気に包まれています。ウルリクはメロディアスで穏やかな吹奏に徹していて、フリーキーなところや力むようなところはありません。スワローはエレクトリック・ベースでいつもの柔らかいグルーブをつくり、ヨハンセンも柔軟なリズムで盛り上げていきます。アップ・テンポでスワローの弾くウォーキング・ベースは特に気持ちが良いです。なかなか一筋縄ではいかない独特のグルーブを生み出していますが、決して難解ではありません。3人が余裕を持って和やかに対話している感じが伝わってきて、聴いて心地良いアルバムに仕上がっています。聴いてもらえれば安売りされるような内容ではないことは分かってもらえると思います。でもこれ入手できるのかなあ?

P111 2枚目はサム・リバースの「パープル・ヴァイオレット」(2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、サム・リバース:ts,ss,fl、ベン・ストリート:b、クレステン・オスグッド:ds、ブライアン・キャロット:vibです。リバース御大を若手がサポートしている感じです。サックス・トリオに数曲ヴァイブが加わっています。こちらも全曲メンバーのオリジナル曲です。こちらも巨匠をはさんでのポートレートがイイ感じですね。

リバースは昔のような過激さは薄れ、基本的には温厚なプレーで味のあるフレーズを吹いていきます。フリーなアプローチの曲もありますが、「サム爺さんもなかなか頑張るな~」っていう感じで聴けます。こういう曲ではオスグッドのドラムはなかなか「力」入ってます。ヴァイブが加わったカルテットの曲は、クールなヴァイブの音がアクセントになり新主流派のあの感じなのですが、なぜかほのぼの暖かい雰囲気もあるんですよ。リバースの老練な技が聴ける味のあるアルバムです。こちらも聴いてもらえれば安売りされるような内容ではないことは分かってもらえると思います。Amazonで入手できます。

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