不人気なエレクトリック・ジャス2枚
もう1月が終わりですね。最近やたら速く時間が過ぎていく感じがします。今日は世の中ではあまり人気がないエレクトリック・ジャズを2枚紹介します。
1枚目はエリック・トラファズ(tp)の「Saloua」(2004年、BLUE NOTE/EMI)。メンバーは、エリック・トラファズ:tp,electronic,melodica、ミッシェル・ベニタ:b,samples、フィリップ・ピプン・ガルシア:ds,samples,parohone、マヌ・コジャ:g,electronic、モナ・トロディ:vo、ナヤ:voです。これはディスクユニオンのアウトレットで買いました。
エリック・トラファズは杉田宏樹さんの「ヨーロッパのJAZZレーベル」(この本も私のジャズガイド本です)で知りました。トランペットをサウンドとして扱うところはクォン・ヴーなどと同タイプです。マイルスのエレクトリック路線とワールドミュージックを消化した今時のジャズです。イスラム的なボーカル/ラップが入ったり、レゲエ調だったりですが、アルバムトータルでは筋が通っています。こういうサウンドは人によって好き嫌いがあるでしょうね。
2枚目はセックス・モブ(グループ)の「セクソティカ」(2006年、Thirsty Ear)。メンバーは、スティーブン・バーンスタイン(リーダー):slide tp,mellophones,vo、ブリガン・クラウス:as,bs、トニー・シェル:aco-b,aco-g,vo、ケニー・ウォルスン:ds,per,vib,whistels、グッドアンデビル:programming,hyjinks、マイク・ディロン:tablasです。Thirsty Earレーベルはこの手の新しいジャズに興味がある人には要注目レーベル。これはディスクユニオンの通販ディスカウントで買いました。
セックス・モブは「ジャズ批評」の「トランペット最前線2005」で知りました。ジャムバンド系で、こちらもトランペットをサウンドとして扱うタイプです。ドロドロ混沌系ではなく、ルーズ感がありつつもコントロールされたサウンドです。ワールドミュージックを消化したクラブジャズ系ですが、クラブ受けを意識しつつも色々な音楽要素を取り入れた新しいジャズという位置づけでしょう。
こういうエレクトリック・ジャズはマイルスの影響もあってトランペッターがやる場合が多いです。いわゆるポスト・マイルスっていうやつです。他にはニルス・ペッター・モルベル、ラッセル・ガン(エスノミュージコロジー)、ロイ・ハーグローブ(RHファクター)、デイヴ・ダグラス(キーストン)などがいます。今保守的なものが人気なので、この手のジャズはあまり人気がないようですね。安く買えるので私にとっては良いんだけど、もっと聴いてもらいたいです。おもしろいんだけどな~。
今日はこんなところでおしまい。
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