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2008年2月

もろもろ

昨日アルバム・タイトルだけ紹介したアート・ファーマーの「ビッグ・ブルース」などもろもろ。
いや~紹介したいアルバムはたくさんあるんだけど、いざ書こうとするとなかなかうまい表現が出てこない!今更ながら表現力のなさに呆れる今日この頃です。

P121 「ビッグ・ブルース」(1978年rec. CTI)のメンバーは、アート・ファーマー:flh、ジム・ホール:g、マイク・ムーア:el-b、マイク・マイニエリ:vib、スティーブ・ガット:dsです。CTIのフージョン路線のアルバムです。とは言ってもこのメンバーですから安易なものではありません。まずリリカルで趣味の良いと言われる2人、ファーマーとジム・ホールの顔合わせですが、過去にアルバム「インター・アクション」「トゥー・スエーデン・ウィズ・ラブ」でも共演しているので相性はバッチリですね。ここでも趣味の良さが出ています。

マイク・ムーアはフレットレス・エレクトリック・ベースを弾いていて何となくスティーブ・スワロー調なんです。スワローは上記2枚のアルバムなどのベーシストですから、ソフトなグルーヴというのでしょうか?ファーマーの好みのベースなのでしょうね。マイニエリのヴァイヴが意外なのですが、趣味の良さではマッチングは悪くなく、かつセンスの良いハーモニーが新鮮さを加えています。ガットはサポートに徹している感じなんですが、タイトル曲「ビッグ・ブルース」でのミディアム・テンポのグルーヴ感や「ア・チャイルド・イズ・ボーン」のワルツでのドラミングは良いですね。寛いで聴ける大人のジャズ、いいじゃないですか?

P122 次は前に紹介したエド・ニューマイスターの「リフレクション」(2001,3年rec. artistShare)ですが、アウトレットになっていたのでつい買ってしました。メンバーは前アルバム「ニュー・スタンダーズ」と同じで、エド・ニューマイスター:tb、フリッツ・パウアー:p、ドリュー・グレス:b、ジョン・ホレンベック:dsです。ただしこちらはメンバーのオリジナル曲のみで構成されています。このメンバーですから単なる美メロではなく落着いた感じの曲を淡々と繊細に慈しむように演奏しています。エド・ニューマイスターはしっかりした技術を持ったトロンボーン奏者であることがわかりますね。フリッツ・パウアーのピアノはリリカルで美しいです。親しみ安さでは前アルバムですが、こちらはじっくり聴き込むと良さがわかる感じのものになっています。

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「いーぐる」イベント後の打ち上げ

「いーぐる」のイベント終了後、私と同じく「ジャズ選曲指南」掲載のアルバムのコンプリート収集を目指しているtommyさんと話をしていると、後藤さんから打ち上げ参加のお誘いがあったので、参加させていただくことにしました。

ジャズ喫茶「いーぐる」の後藤さんは、私にとっては愛読しているいろいろな著書を書いている「先生」でもあるわけで、話をするとなるとどうしても緊張してしまうのです。過去にも何度か少しは話をしていて、今回が初めてではないんですが・・・。まず断っておきますが、著書や発言から後藤さんは強面のイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはなく優しく温和な方です。というわけで勝手に私が緊張しているだけなのです。

打ち上げに参加する方々も、今回のイベントを主催された音楽評論家の村田康司さんをはじめとして、ジャス批評に批評文を書いていた方やリバーサイド・レーベルのコレクターで今度本を出版される方など、私にとってはジャズの先生と呼ぶべき人達なので、やっぱり少々恐縮してしまうのでした。

私が「ジャズ選曲指南」のアルバムの収集をしているということを、後藤さんがうれしく思ってくれていることは、とてもありがたいことだと思っています。まあ私みたいなやつが打ち上げに参加するのもよしとしてもらいましょう。私はほとんど話を聞くほうにまわっていました。あのメンバーに対して自分のジャズ論を言うというのもなかなか難しいです。

プチ情報ですが、今後藤さんは退職後にジャズ喫茶を開店するようなオヤジ向けに1000枚を載せたガイド本を執筆中らしいです。この1000枚は普段お店でかけているものだそうで、本来ジャズ喫茶にとってお店での選曲は企業秘密なのに、今回はそれを開示してしまうらしいです。ちょっと大げさですがマイクロソフトがソフト技術を公開することにしたのと同じことかな?

途中、詩や短歌に後から曲を付けて歌うグループ「あなんじゅぱす」のリーダーであり作曲家のひらたよーこさんが公演チラシを持ってきました。「いーぐる」のホームページで知ってはいましたが、今までコンサートに行ったことはありません。ひらたよーこさんはとてもキュートで優しそうな方で、この方が歌うのならきっと気持ちのよい歌になるだろうと思えたので、今度の3月23日(日)の吉祥寺「MANDA-LA2」に行ってみようかと思っています。http://homepage3.nifty.com/unangepasse/

さてお店でしばらく飲んだあと、近所の福翔飯店で食事をしながら本格的な打ち上げに入ったわけですが、いろいろな話題が出ておもしろいものでした。私はそんなに飲むつもりはなかったのですが、生ビールを中ジョッキで2杯飲んでしまいました。餃子他料理もおいしかったですよ。ちなみにここのお代は割りかんですからね。

その後さらにお店に戻ってワインを2杯ほどごちそうになってしまいました。そこで後藤さんから私の年齢を聞かれたので、菊地成孔(ジャズ・ミュージシャン)と同期だというと、もっと年上に見られていたみたいです。ちょっとショック。なんでも落着いて見えるらしいです。私に言わせれば、あそこにいるメンバーが年齢にしてはヤンチャなんだと思いますが・・・。そんなんで午前0時近くになり、私は退散。でも後藤さん達はまだ議論が続いていくようでした。翌日はお店がお休みですがいったい何時まで・・・。

そうそう打ち上げ中にお店でかかっていたものはというと、
リッキー・フォード「テナー・フォー・ザ・タイムス」、ジャン・ポール・ボウレリ「?」、チャールズ・ミンガス「チェンジズ・ワン」、ボビー・ハッチャーソン「ウン・ポコ・ロコ」、ハンク・モブレー「モブレイズ・メッセージ」、マイルス・デイビス「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」などなど
やっぱり多彩ですね。

P120 ということで、ボビー・ハッチャーソンの「ウン・ポコ・ロコ」(1980年、コロンビア)を紹介しておきましょう。メンバーは、ボビー・ハッチャーソン:vib,marimba、ジョン・アバークロンビー:el-g,ac-g、ジョージ・ケイブルス:el-p,ac-p、チャック・ドマニコ:el-b,ac-b、ピーター・アースキン:ds,perです。ジャケットがとんでもないしろものです。こんなんでは誰も買いませんよ。

P121_2 内容はメンバーからだいたい想像がつくと思いますがフュージョン系です。ヴァイブ・リーダーでアースキンがドラムということから「ステップス」に通じるものがあります。A面1曲目はこのアルバムで一番キャッチーな曲ですね。ハッチャーソン、アバークロンビー、ケイブルスともにソロはさわやか~です。アート・ファーマー&ジム・ホールのマイク・マイニエリ、スティーブ・ガット参加の「ビッグ・ブルース」(これも良いです)に近い感じです。2曲目はバラードでアバークロンビーのアコギが哀愁を漂わします。3曲目はパウエルの「ウン・ポコ・ロコ」ですよ!このバップ曲を見事なフージョン・ナンバーにしちゃってます。テーマが終わってソロに入るとハッチャーソンはマリンバを弾きますが暖かい音とクールなフレーズのマッチングが何とも良い感じです。この部分はサンバ・リズムなんですが、アースキンにこういうリズムを叩かせると本当に上手い、軽やかなんですがぐいぐい引っ張っていきます。B面はA面よりアコースティックで硬派なところが「ステップス」に近い感じですが、ハッチャーソンのヴァイブはこちらのほうが味わえます。

今日はちょっと長文になっちゃいました。

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ジャズ喫茶「いーぐる」のイベント

今日は2月23日のジャズ喫茶「いーぐる」でのイベント「話題の高品位CD、SHM-CDを従来盤と聴き比べる」について報告します。このイベントはSHM-CDと従来CDやSACDハイブリッドなどの音質を比較しようというものです。

まずSHM-CD(Super High Material-CD)とは? フォーマットそのものは従来CDと何も変わりません。大きな違いは素材のポリカーボネート樹脂が液晶パネル用途のものだということ。これによって透明性が向上しています。そして、この液晶パネル用途のポリカーボネート樹脂は高流動性、高転写性を有しており、CDのピット(音情報の窪み)が正確かつ精密に形成されます。 このSHM-CDはビクターが開発したものですが、ピットをプレスするための高精度金型を使ったり、ビクター独自の成形工法だったり、専用の生産ラインを使用したりして、量産効率より高音質を優先させた作りこみを行っています。 簡単に言うと従来CDより正確なピットが形成されレーザー光で正確に読み取りやすいため音質が向上するということです。 まあ物理的に良いことがわかってもね・・・どうなのでしょう?

このイベントでは12個の音源(ジャズ・ロック・ポップス)それぞれに対して3、4種類(1音源だけ2種類)のCDを用意して聴き比べようというものです。CDの種類は従来CDのマスタリングが異なるもの、SACDハイブリッド盤のCD層、SHM-CDですが、従来CDとSACDとSHM-CDでそれぞれマスタリングが異なるものもあり、同じマスタリングでCDの種類だけが違うというのではないものも多くありました。

試聴方法がなかなか工夫されていて、各音源にたいして用意された各CDの内容はわかっているのですが、かける順番は教えないというものでした。これによって思い込みによる評価が軽減されるわけです。各試聴時間は曲の頭から2分弱くらいで、再生するときのヴォリュームは一定に調整されていました。 さらにアンケート用紙が事前に配られ、そこに4段階の評価欄とコメント欄があり試聴しながら記入して最後に回収されました。後日集計結果が「いーぐる」のホーム・ページに掲載されます。

アンケート用紙に記入するということで試聴も真剣になり、更に各音源の一通りの試聴が終わったところで、参加者を適当に指名してどんな感じだったのか質問が行われたので、真剣度もアップしました。途中1回の休憩をはさんで3時間ほど、聴き分けるためには集中力が必要なので結構疲れました。

私としては一番良いと思ったものが、SACDハイブリッド盤であったり、SHM-CDであったり、従来CDのリマスター盤であったりとさまざまで、一概にどの方式が良いとは言えませんでした。 それよりマスタリングによる音質差のほうが大きいことがよくわかりました。このためマスタリング・エンジニアの音質傾向がわかったりもしました。ただこれもどのマスタリングが良いと言えるわけではなく、音源によって一番良いと思ったもののマスタリングの方法やマスタリング・エンジニアが違っていました。 また今回は一度に比較したから差がはっきりしたのであって、個々に聴いたらこれは悪いとか感じないと思います。 よって私としては慌ててSHM-CDに買いなおす必要はないと思いました。

それからSHM-CDは滑らかになるような音質傾向を少し感じましが、それがジャズに向くかというと押し出しという部分でちょっと後退するかなとも感じました。まあ個人の好みの問題とも思いますが。 また80年代のCDは録音レベルが小さく、低音のレベルも低いのでちょっと物足らない感じがしました。これはリマスターによって低音も増強されてバランスも良くなっていますので、私はリマスター盤に買いなおす意味があると思います。ただこれも好みの問題で、従来の中域がしっかりした素朴な音のほうが良いという意見もあると思います。

今回のイベントをとおして、自分の好みの音質傾向が自覚できたりもして得られるものは多かったと思います。貴重な体験でした。

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渋谷JAROで買ったヨーロッパ盤

昨日は四谷のジャズ喫茶「いーぐる」のオーディオ・イヴェント「話題の高品位CD、SHM-CDを従来盤と聴き比べる」へ行ってきました。非常に興味深い内容でしたので後ほど報告します。 その時、「いーぐる」のブログで知った「ジャズ選曲指南」のアルバムを収集しているtommyさんを後藤さんから紹介してもらいました。ついでにイヴェント後の打ち上げにも参加させていただいたため、東京に一泊して今日帰ってきました。 少々疲れ気味なためイヴェントの報告は後回しということです。

今日は久しぶりに渋谷JAROでヨーロッパ盤(レコード)を買ってきましたので2枚紹介します。通常は年4回の通販を利用してスペシャル・プライス盤(値引き盤)を購入しているのですが、ヨーロッパ盤は通販リストのリーダーとタイトルだけでは内容がよくわからず購入しづらいので、お店でレコードのメンバーや演奏曲目を見て買ってきたのです。

P118 まずエンリコ・ラヴァ・カルテットの「AH」(1979年rec. ECM)です。メンバーは、エンリコ・ラヴァ:tp、フランコ・ダンドレア:p、ジョバンニ・トマソ:b、ブルース・ディトマス:dsです。イタリアの錚々たるメンバーです。実力がないと単調になりがちなトランペット・ワン・ホーン・カルテットです。まあこのメンバーですから悪いはずはありません。 ジャケットが異色です。銀色地にラヴァの横顔とトランペットをアップのポートレートを重ねたものです。タイトルも書いてありません。裏ジャケットは反対側から写したポートレートになっていて、空白部分にタイトルや曲名などのクレジットが書いてあります。ECMレーベルにもこんな奇抜なジャケットがあったんですね~。

内容はラヴァのストレートでエキゾティックかつ色気のあるトランペットが堪能できるものです。アップ・テンポもスローもラヴァならではの独特なフレーズですね。ラヴァのトランペットは硬質で色気のある音そのものに説得力があると思います。フランコ・ダンドレアもラヴァに負けじと硬質で重厚なピアノを弾いています。ジョバンニ・トマソもバッキング・ソロともに手堅いベースを弾いています。ブルース・ディトマスはシンバルを駆使してガンガン煽ります。全曲ラヴァが作曲していて哀愁曲、辛口の曲、変わった構成の曲など多彩です。このアルバムは甘さ控えめでビター・テイストな演奏を味わいたいですね。

このレコード、最初買おうとして棚から一度抜いておいたんですが、いざ買う段階になってちょっとためらって棚に戻そうとしたら、店主が「これメンバー良いでしょ。ジャケットも良いし、探している人もいるよ。見つけた時に買わなきゃ後悔するよ。高くないんだから。」と言います。そう言われては買うしかありません。商売上手な店主です。買い物の時のこういうちょっとしたかけ引きは楽しいですよね。

P119 次はフランク・フォスター・クインテットの「”chiquito loco”」(1979rec. BINGOW RECORDS)です。メンバーは、フランク・フォスター:ts、テッド・ダンバー:g、ミッキー・タッカー:p、アール・メイ:b、ビリー・ハート:dsです。この渋いメンバーどうですか。ベルギーのクラブでのライブです。後で気が付きましたが「MOONKS」本にも小さい写真の方で掲載されています。 このジャケ写真はなんなのでしょう?広い池に落ちている壊れて錆びたワーゲン。意味不明ということではインパクト大です。

内容ですが、フランク・フォスターが全編快調にテナー・サックスを吹いています。各メンバーはライブなのでリラックスしつつもダレはなくかなり乗っています。テッド・ダンバーのギター、ミッキー・ロッカーのピアノもスウィンギーでのりのりなソロをとり、アール・メイ、ビリー・ハートもきっちり演奏を盛りたて、これはなかなか熱気溢れる良いライブです。バラードではフランク・フォスターが貫禄のソロをとります。タイトル曲はラテン調の楽しい曲で、ミッキー・ロッカーのピアノががんがん盛り上げています。フランク・フォスターはベイシー楽団のアレンジャーやリーダーをやっただけあって曲作りも上手いですね。このレコードいい!

上記2枚の他にあと2枚の合計4枚で今回はハズレなし、店主からヨーロッパ盤のガイド本を2冊紹介してもらい、次回の通販リストの情報などを話して、楽しい買い物ができました。

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お店で聴いて購入した2枚

ディスクユニオンなどへ行くと店頭でCDがかかっています。店員さんが新作やオススメのCDをかけているのですが、気に入ってついつい購入してしまう場合があります。お店ではよく聴こえたのにいざ買って帰って聴いてみると今一なんていうのもままあります。私の場合は新宿ディスクユニオン・ジャズ館でかかっているものの中に気に入るものがありますが、吉祥寺ディスクユニオン・ジャズ&クラシック館はもうひとつピンと来ないんですよね。そんなCDを2枚紹介します。

P115 まずはベニー・ライド「ファインディングス」(2007年、CONCORD)です。メンバーは、ベニー・ライド:as,key,vo、リチャード・パドン:g、アーロン・ゴールドバーグ:p,rhodes、リューベン・ロジャース:b、アントニオ・サンチェス:ds、ジェフ・テイラー:vo、ライアン・フィッチ:perです。なかなか豪華メンバーでしょう。ベニー・ライドは多数のグループに加わり大活躍の新進アルト奏者らしいです。それでこれがファースト・リーダー・アルバムです。

P116 ジャケットは抽象的でなんだか良くわかりません。ライナーノーツの裏になかなかカッコイイ写真がありました。写真を載せておきますが、こっちをジャケットにしたほうが良いと思いませんか?ベニー・ライド、若くてなかなかいけてるじゃないですか。

これ内容がおもしろいんですよ。ひとことで言うとパット・メセニー・グループ(PMG)のブラジル路線サウンドそのものといった感じです。アントニオ・サンチェスがドラムを叩いているのでよけいにそう感じます。PMGと違うのはアルト・サックスがソロをとっているところです。このアルトがかなり気持ち良いんですよ。PMGサウンドがこんなにアルトに合うとは思いませんでした。

でもこのアルバム単にPMGサウンドのまねだけで片付けられないものがあります。PMGより都会的でスタイリッシュなコンテンポラリー・サウンドに仕上がっています。まあ軽いと言えば軽いとも言えますが爽やかで気持ちが良いのです。曲も全て自作でメロディアス、アレンジもよくできています。ベニー・ライド、いや~なかなかのセンスの持ち主だと思います。これ朝目覚めに聴くと爽快だと思いますよ。コンコード・レーベルからこういうのが出るというのも以外な感じです。私最近これを愛聴しています。

P117 次はエド・ニューマイスターの「ニュー・スタンダーズ」(2001年rec. MiesteroMusic)です。メンバーは、エド・ニューマイスター:tb、フリッツ・パウアー:p、ドリュー・グレス:b、ジョン・ホレンベック:dsです。N.Y.の実力派で固めらたワン・ホーン・カルテットです。2006年に同メンバーによる「リフレクション」が出ていますが、私はまだ未購入です。

1曲目の「テイク・ジ・”A”・トレイン」はかなり凝ったアレンジになっていますが、このメンバーですからびしっと決まります。トロンボーン・ソロに入るとエドがテクニシャンであることがわかります。続くフリッツ・パウアーのピアノ・ソロも良いですね。 そして2曲目がジョンスコの「ピックス&パンズ」です。これを店頭で聴いて即買いを決めました。ジョンスコ以外がこの曲をやってるのを始めて聴きましたし未だにこれ以外聴いたことはありません。この曲大好きなのですが、エドのトロンボーン・ソロがとにかくカッコ良くきまっています。この曲は意外とトロンボーンに合いますね。良いです! 4曲目の「ザ・ピーコックス」は消音器を使ってワウワウを効かせての演奏なんですが、怪しげでけだるい感じがなかなかおもしろいですね。 6曲目は「スピーク・ロー」ですがこれもちょっと変わったアレンジで楽しめます。 他にエドの自作曲もなかなか良い出来です。このアルバムは新感覚派のバップ・ジャズとして保守派の方にも安心してオススメできると思います。

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サックス・トリオ3枚

最近スーパー!ドラマTV(Ch.360)でやている「バトルスター・ギャラクティカ」を見ています。30年くらい前にやっていた「宇宙空母ギャラクティカ」のリメーク版ですね。VFXを駆使しストリーもリアリティを増していますが、これは「スタートッレック」からの影響でしょう。でも毎回のストーリーはやっぱり「スタートレック」の方がおもしろい。その「スタートレック」も今やシリーズ4ですからね。

さて今日はサックス・トリオを3枚紹介します。サックス・トリオと言えば、ロリンズの「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」、コルトレーンの「ラッシュ・ライフ」、リー・コニッツの「モーション」、「ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン」などの名盤がありますが、今更紹介するまでもありません。そこで新しめのマイナーな3枚を紹介します。

P112 1枚目はマイケル・ムーア(映画監督ではありません)の「フローター、ジュエルズ&バイナキュラズ・プレイズ・ザ・ミュージック・オブ・ボブ・ディラン」(2003年rec. Ramboy recordings)です。メンバーはマイケル・ムーア:as,cl,b-cl,melodica,bells、リンゼイ・ホーマー:b、マイケル・バチャー:perです。 これ下北沢のジャズ喫茶「マサコ」で聴いて気に入ったものです。その時はお客さんが持ち込んだCDをかけていました。

タイトルどおりボブ・ディランの曲をマイケル・ムーアがメロディーを大事にして慈しむようにサックスやクラリネットでプレイしています。ディランの曲を聴いたことがないのでどこまでメロディーどおりに演奏しているのかはちょっと不明なのですが、アドリブは少ないと思います。3者が一体になってフォーキーでのんびりほんわかプレーしています。ジャケットどおりパラシュートでゆっくり降下しているようなイメージがありますね。なかなか心地良いサックス・トリオです。録音も素直でクリアです。この1つ前のアルバム「ジュエルズ&バイナキュラズ・ザ・ミュージック・オブ・ボブ・ディラン」はAmazonで購入できます。

P113 2枚目はアンリ・テキシェの「REMPARTS D'ARGILE(粘土の城壁)」(2000年rec. LABEL BLEU)です。メンバーはアンリ・テキシェ:b,bendire、セバスチャン・テキシェ:as,a-c,cll、トニー・ラベソン:dsです。アンリ・テキシェはご存知フィル・ウッズの「アライブ・アンド・ウェル・イン・パリ」のベーシストです。セバスチャンはアンリの息子。何かに対するメッセージをテーマにした作品です。これはジャズ喫茶「いーぐる」のマスター後藤さん推薦盤です。

これ何が凄いかって、2曲目「サクリファイス」におけるセバスチャン・テキシェのアルト・ソロ。アンリとトニーの高速4ビートのパルスに煽られ、セバスチャンがアルトの音が「ビヒャー」とつぶれるギリギリのところでまで吹くんですが、楽器を鳴らす技術が高度なので凄いパワーのある音になります。この音の説得力はただならぬものを感じます。

また録音がすばらしく、このアルトの音をクリアにまるでそこで鳴っているかのように捉えています。このアルト・ソロのあとにドラムスとベースのソロが続くのですが、これがまた良い音に録られています。こういう録音はクラシック録音のセンスなんでしょうね。帯域は上下に伸びているんですが中域もしっかりしていてかつ硬くない。オーディオ・マニアは必聴だと思います!!!こういうジャズ録音もあるのです。

録音のことがばかりになってしまいましたが、演奏のほうは単にアドリブをするとかではなくて、テーマにそって作られた曲を3人でかっちり演奏していて、現代音楽的な部分もあるかな?かなり聴き応えがあります。これはAmazonで購入できます。

P114 3枚目はトーマス・チェイピン・トリオの「アニマ」(1991年rec. Knitting Factory Works/徳間ジャパン)です。メンバーは、トーマス・チェイピン:as,fl,a-fl,voice changer,laff box、マリオ・パヴォーン:b、スティーブ・ジョーンズ:ds、マイケル・サーリン:ds,perです。2人のドラマーは曲によって交代します。ツイン・ドラムではありません。 トーマス・チェイピンは1998年に41歳の誕生日を前に白血病で亡くなってしまいました。本当に惜しまれます。生前何度か来日もしています。 私はこのCDを中古で入手したんですが、90年代はこういうジャズも徳間ジャパンから販売されていたんですね。今では考えられませんよね。

これはアバンギャルド系のサックス・トリオです。でも完全フリー・インプロというわけではなく、ある程度作曲され方向も決まっていてそこから自由に展開していく感じです。フリー、バップ、R&B、ロックなどの要素を取り入れたフレキシブルな演奏が魅力。意外とメロディアスなところもあり難解というものではありません。トーマス・チェイピンの開放的で自由でおおらかでユーモアも感じられるサックス/フルートを、ベースとドラムが柔軟にサポートしていくところがこのトリオの良さかな。トーマス・チェイピンはいたって自然体なんですけど、言いたいことはしっかりこちらの胸に届くと言うか、不思議な魅力があります。 トーマス・チェイピン・トリオの「スカイ・ピース」はAmazonで購入できます。

単なるバップではないサックス・トリオもたまには良いですよ。聴いて下さい。

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良い内容なのに受けない2枚

今日はディスクユニオンの店頭で新品を買ったら、しばらくして通販のディスカウントになっちゃたトホホな2枚。内容は良いんですよ。

P110 1枚目はハンス・ウルリク、スティーブ・スワロー、ヨナス・ヨハンセンの「ティン・パン・エイリアンズ」(2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、ハンス・ウルリク:ts、スティーブ・スワロ:el-b、ヨナス・ヨハンセン:dsです。デンマークの実力派ウルリク、ヨハンセンと巨匠スワローのサックス・トリオですね。全曲メンバーのオリジナル曲です。巨匠をはさんでのポートレートがイイ感じですね。アルバム・タイトルは”ティン・パン・アレー”のもじりなんでしょう。エイリアンズと捻っているところがこの人達らしいです。

全体的にホンワカとした雰囲気に包まれています。ウルリクはメロディアスで穏やかな吹奏に徹していて、フリーキーなところや力むようなところはありません。スワローはエレクトリック・ベースでいつもの柔らかいグルーブをつくり、ヨハンセンも柔軟なリズムで盛り上げていきます。アップ・テンポでスワローの弾くウォーキング・ベースは特に気持ちが良いです。なかなか一筋縄ではいかない独特のグルーブを生み出していますが、決して難解ではありません。3人が余裕を持って和やかに対話している感じが伝わってきて、聴いて心地良いアルバムに仕上がっています。聴いてもらえれば安売りされるような内容ではないことは分かってもらえると思います。でもこれ入手できるのかなあ?

P111 2枚目はサム・リバースの「パープル・ヴァイオレット」(2004年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、サム・リバース:ts,ss,fl、ベン・ストリート:b、クレステン・オスグッド:ds、ブライアン・キャロット:vibです。リバース御大を若手がサポートしている感じです。サックス・トリオに数曲ヴァイブが加わっています。こちらも全曲メンバーのオリジナル曲です。こちらも巨匠をはさんでのポートレートがイイ感じですね。

リバースは昔のような過激さは薄れ、基本的には温厚なプレーで味のあるフレーズを吹いていきます。フリーなアプローチの曲もありますが、「サム爺さんもなかなか頑張るな~」っていう感じで聴けます。こういう曲ではオスグッドのドラムはなかなか「力」入ってます。ヴァイブが加わったカルテットの曲は、クールなヴァイブの音がアクセントになり新主流派のあの感じなのですが、なぜかほのぼの暖かい雰囲気もあるんですよ。リバースの老練な技が聴ける味のあるアルバムです。こちらも聴いてもらえれば安売りされるような内容ではないことは分かってもらえると思います。Amazonで入手できます。

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山中千尋の「アビス」

自分にとってどうでもいいスイングジャーナル誌の「ジャズ・ディスク大賞」の「日本ジャズ賞」の1位が山中千尋の「アビス」だったので、つい買ってしまいました。

P108 山中千尋のCDは澤野工房時代の3枚はもっていたのですが、ヴァーブへ移籍してからは買いそびれていました。というのも全部ピアノ・トリオで同じような内容だろうと思っていたからです。ところがスイング・ジャーナルのCD評を読んでいると今回はかなり違うとのことなので購買意欲が湧きました。「アビス」ではピアノのだけでなくエレピやオルガンも弾いていたんですね。エレピもなかなかいいじゃないですか。ベースのビセンテ・アーチャーとドラムスのケンドリック・スコットも方向性に合った人選ですね。

1曲目こそキースの軽快な美メロ曲で普通のピアノ・トリオ演奏ですが、2曲目はエレピでクラブ受けしそうなアップ・テンポ曲(山中作)をぐいぐい弾いていきます。なかなか気持ち良いな~。3曲目(9曲目)はロバート・グラスパーにも通じるものがありますね。そうそうロバート・グラスパーの「イン・マイ・エレエント」もベースはビセンテ・アーチャーでした。この曲の中盤のオルガン・ソロなんかはハービー・ハンコックの昔のシンセの雰囲気なんかも漂っています。おもしろい!6曲目「ジャイアント・ステップス」は3拍子のエレピ部と4拍子のピアノ部分を対比させていて、このアレンジもなかなか良いセンスです。8曲目なんかを聴いているとエディ・コスタの左手の重厚な和音の使い方からの影響を感じますね。山中のこういう弾き方は他にもいろいろなところで出てきて個性を感じさせます。

「アビス」は伝統を感じさせつつ新しさや山中の個性を前面に出した良いアルバムだと思います。今後も楽しみだな~。ところで山中千尋をテレビで見ましたが、この人かなり不思議オーラ出ていますよね。弾きながら鼻をスウスウ吸っているのがありましたが、あの時は風邪でもひいていたのかな?

P109 ついでに過去のアルバム「ホエン・オクトーバー・ゴーズ」(2002年rec. 澤野工房)をちょっと紹介します。メンバーは、山中千尋:p、ラリー・グレナディア:b、ジェフ・バラッド:ds、これ現行のブラッド・メルドー・トリオのベースとドラムですよね。澤野工房恐るべし。 このアルバム中のメドレー「バラッド・フォー・ゼア・フットステップ(やつらの足音のバラード)/スリー・ビューズ・オブ・ア・シークレット」が特に気に入ています。これムッシュかまやつとジャコ・パストリアスの曲のメドレーですよ!この2曲はよくマッチしていて違和感がありません。山中のこういうセンスは好きだな~。それから私、「スリー・ビューズ・オブ・ア・シークレット」が大好きです。ジャズ・オリジナル曲のなかでは屈指の名曲だと思っています。

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気になるアルバムいろいろ

今日は最近気になるアルバムを何枚か紹介します。

P105 まずはマーク・ジョンソンの「ライト・ブレイン・パトロール」(1991年rec. Polydor/WINTER&WINTER)です。メンバーは、マーク・ジョンソン:b、ベン・モンダー:el-g,ac-g、Arto Tuncboyaciyn:per,voです。 これディスクユニオンでパット・メセニーの新作を買おうとしていた時にお店でかけていました。お!なかなかいいじゃないですか!

まずベン・モンダーのギターはビル・フリゼールからの影響を強く感じます。多分デビューしてからそんなにたっていない時で、今時の浮遊系ではなく、当時はカントリー系の演奏です。ういういしいですが凄味らしきものも感じられます。リーダーのマーク・ジョンソンはご存知のとおりビル・エバンス・トリオの最後を務めたベーシストです。派手さはありませんがどこか知性ただよう暖かいベースを弾く人です。オレがオレが的なところはないのですが演奏をしっかりまとめあげています。ベース・ソロのトラックはなかなかの深さです。パーカッショニスト(何と発音して良いのかわかりません)は柔軟なリズムで演奏を包んでいます。パーカッショニストのボイスが入る映画のサントラのような曲、カントリー調の曲、ヒーリング・ミュージック的な曲などがあり、ECMレーベル的な世界です。タイトルどおり「右脳」の感性に響くアルバムです。17年前に録音されていますが新作といっても誰も疑わないでしょう。むしろ今のほうが広く受け入れられる気がします。これは気に入りました!

P106 次もマーク・ジョンソンの「ベース・デザイヤーズ」(1985年rec. ECM)です。メンバーはマーク・ジョンソン:b、ジョン・スコフィールド:g、ビル・フリゼール:g、g-syn、ピーター・アースキン:dsです。これマーク・ジョンソンの初リーダー・アルバムにして超強力メンバーです。キーボード・レスのツイン・ギターは、当時の私にとっては未知のものでした。

1曲目「サムライ・ヒーホー」のタイトルからしてインパクト強です。ジョンスコのウネウネ・ギターはすでに快調で、フリゼールは面的なサウンドでバック・グラウンドを構成し、ソロになればこれまた個性的な音とフレーズです。アースキンのドラムも軽快で気持ちよし。マークは裏方に徹して全体を纏め上げます。 2曲目がこれまた凄い、コルトレーンの「至上の愛、パート2:決意」です。最初から全員一丸となってとばします。ジョンスコはこういう曲が合いますね。水を得た魚の如く生き生きとしています。フリゼールはギター・シンセがカッコ良くメセニーとは違う個性を持っています。さすが!アースキンがエルビン顔負けのうねるヘビーなリズムを叩き出します。当時の私はアースキンに対しては軽快な印象しかなかったので驚きそして見直しました。さすがウェザー・リポートの黄金期を支えたドラマー。 3曲目は一転してアンビエント、ヒーリング系の曲です。こういう曲はフリゼールの独壇場ですね。 4曲目は速い4ビートで、ジョンスコのインプロのための曲。マークの手堅いベース・ソロも入ります。 あと3曲ありますが個々のコメントは省略。 マークはアコースティック・ベースだけしか弾いていないし、サウンドも2人のギタリストの特徴をいかしたシンプルなものですが、このアルバムはマークのサウンド・クリエーターとしての才能が開花した良いアルバムです。

P107 最後はハンプトン・ホーズの「スパニッシュ・ステップス」(1968年rec. BLACK LION)です。メンバーは、ハンプトン・ホーズ:p、ジミー・ウッド:b、アート・テイラー:dsです。これは例のジャズ喫茶「ジニアス」で知ったものです。私がホーズの「ハンプス・ピアノ」(1967年rec. MPS)をリクエストしたら、「これも良いよ。」と「スパニッシュ・ステップス」をかけてくれました。ちなみにアルバム「ハンプス・ピアノ」は、哀愁漂うメロディーの1曲目「ハンプス・ブルース」が私のお気に入りです。

さて「スパニッシュ・ステップス」は入手したかったのですがなかなか見つからず、渋谷「JARO」の通販リストで2度見つけたのですが、予約の連絡をした時には既に売れてしまっていてくやしい思いをしていたものです。今回珍しい中古日本盤を安く入手したのでここに紹介することとなりました。 これホーズがパリを訪れた際に録音されたもので、50年代のホーズのブルージーな雰囲気とはちょっと違っていて、どこか哀愁が漂っています。そう俗に言うヨーロッパ盤の雰囲気です。フランスのスタジオでフランスのエンジニアが録音しているので、クリアで粒立ちの良い音になっています。フランスの録音ってどれもベースの音が良いんですよ。私はこれはクラシックのコントラバス録音の伝統が生かされているためだと思っています。このアルバムは今流行のヨーロッピアン・ジャズのはしりだと思います。そうそう私の好きな「ハンプス・ブルース」がA面3曲目に入っているのですが、なぜかタイトルは「ブラック・フォレスト」(黒い森)なのです。こっちのタイトルの方が良いですね。

P76 余談ですが、ディスクユニオンをのぞいたら早くもパット・メセニーの新作がいくつか中古として出ていました。きっと新作に期待し過ぎた人がいたんでしょうね。「なーんだいつものやつじゃん」とがっかりしたのでしょう。何人かのブログをみたらクリスチャン・マクブライドのベースが今一との評がありました。確かに録音レベルが小さめなこともあり何か元気が無い感じなのです。これも手放す要因かと・・・。まあこれもメセニーの意図するところなのでしょう。私はこれイイと思います。

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ジャス喫茶「ジニアス」

今日は東京の中野新橋にあるジャズ喫茶「ジニアス」のお話です。このお店、昔は渋谷にあったのですが、今は中野新橋駅近くの静かな住宅街のマンションの1階で営業しています。神田川のほとりです。まあこの辺りは自然の川原ではなくコンクリートの川ですけどね。お客さんも近所のオバサマ・グループとかオジサンが主で、若いカップルやパソコンを持ち込んでいるライターの人なんかもたまに見かけます。明るく広いお店で、ジャズ喫茶というよりはジャズも聴ける近所の喫茶店という感じです。

最初に行ったのは4年くらい前で東京に住んでいたころです。その時の話です。店の雰囲気からしてリクエストするような感じではなかったので本を読みながら聴いていると、マスターが近くに来て「リクエストがあればかけますよ。」と話しかけてくれたのです。私としては少し緊張しつつ(自分のジャズ度みたいなものがわかっちゃいますからね)、ちょっとひねったつもりでチック・コリアの「スリー・カルテッツ」(このBiogで紹介済)をリクエストしました。今時この手のリクエストはないらしく、レコード棚を探してかけてくれました。

その時はお客さんが少なかったので何枚かレコードをかけたあと、またマスターがやって来て「もっとリクエストがあればかけますよ。」と言ってくれました。次にリクエストしたのはエルビンの「ラブ&ピース」(これもBiogで紹介済)ですが、お店を探したがないということで後で自宅も探してくれることになりました。たぶん自宅にあるから次に来た時にかけてくれるとのことでした。わざわざ私の為に探してくれるなんて!何とお客思いのマスターなんだろう!その場はエルビンの「アース・ジョーンズ」(これまたBlogで紹介済)を替わりにリクエストしました。その日帰りがけにマスターが「またリクエストしに来て下さいね。」と言ってくれました。これで初来店にして私のお気に入りジャズ喫茶No.1になってしまったのです。

次に行った時、「ラブ&ピース」を探したがなかったとのことで、違うエルビンのレコードをかけてくれました。このお店普段はマスター好みのCDをかけているのですが、私が行くと70、80年代のレコードをリクエストするので、リクエスト後に当時よくかかったレコードなんかを選んでかけてくれるようになりました。帰り際にレジの前でマスターとかかったレコードの感想なんかを話しているうち、私の好み(まあ実際はもっと広いのですが、このお店では70、80年代のメイン・ストリーム、他のところではなかなか聴けないので)もわかってくれて、「あなたのように聴いてくれるお客さんがいるとかけやすい。」とのことで、当時よくかかったレコードをかけてくれるようになりました。このお店には1万枚くらいレコードがあるのですが、普段はかからないものがほとんどとのことなのでもったいない話です。私は行くと2時間くらいは聴いてきますので、ケーキセットでコーヒーのお代わりもします。ここコーヒーのお代わりだと2杯目は半額です。なんと良心的な。ちなみに「いーぐる」もコーヒーのお代わりは半額です。

「ジニアス」でかかるレコードは今は入手が難しいものがほとんどです。そんな中から入手したものを3枚紹介します。

P102 ハロルド・ランド/ブルー・ミッチェル・クインテット「マペンツィ」(1977年、Concord)。メンバーは、ハロルド・ランド:ts、ブルー・ミッチェル:tp,flh、カーク・ライトシー:p、レジー・ジョンソン:b、アル”トゥッティ”ヒース:dsです。ジャケットはナンジャコリャ?買う気がしません。中身はリキの入った4ビート・メイン・ストリーム・ジャズです。フージョン全盛期のメイン・ストリーム回帰ものですが、当時のものは勢いがありますね。ハロルド・ランド、ブルー・ミッチェルともにバリバリ吹いています。これ「ジニアス」のマスターから「今渋谷のディスクユニオンにあったよ。」(マスターは昔渋谷に店があった関係から渋谷のディスクユニオンによく行くらしい)と言われて後日買に行って入手したものです。盤質は良いが反りが少々。

P103 次はジョニー・リトルの「ナイス・アンド・イージー」(1962年、JAZZLAND)です。メンバーは、ジョニー・リトル:vib、ジョニー・グリフィン:ts、ボビー・ティモンズ:p、サム・ジョーンズ:b、ルイ・へイズ:dsです。メンバーが凄いですよね。ジャケットはこれもしょぼいですね。落ち葉のポートレートはいったい何なのでしょう。ナイス・アンド・イージー?当時のハード・バップ佳作です。名盤とまでは言いません。グリフィンの参加に惹かれての購入です。ティモンズのピアノも黒くて良い味を出しています。ジョニー・リトルの知名度のせいなんでしょうか?この中古レコードは見かけたことがありません。これは例の「JARO」の通販で見つけたオリジナル盤(あまり高くはない)です。

P104 最後はチャールス・ロイドの「アコースティック・マスターⅠ」(1994年、Atrantic/COLLECTABLES)です。メンバーはチャールス・ロイド:ts、シダー・ウォルトン:p、バスター・ウィリアムス:b、ビリー・ヒギンズ:dsです。これも意味不明ジャケットです。内容は良いです。最近忘れられがちなロイドのワン・ホーン・カルテットです。コルトレーン影響下でスタートした経緯のあるロイドが、ちょっとかすれたような音でコルトレーン調フレージングでテナーをブリブリ吹きまくっています。といっても変な精神性はないので、バップ好きには安心してオススメできます。シダーはバッキング・ソロ共にかなり好調です。バスター・ウィリアムスとビリー・ヒギンズもしっかり抜かりなくプレーしています。これイイですよ。聴いて下さい。これは「ジニアス」のマスターから「今再発されて売っていますよ。いいでしょう。」と教えられて買いました。前にBlogに書いたジェリー・マリガンとビリー・テイラーのアルバムも「ジニアス」のマスターから教えてもらいました。

「ジニアス」は堅苦しくなくて居心地が良く、抜けの良い音も気に入っているので、ついつい時間を忘れて長居をしてしまうお店です。そうそうコーヒーもおいしいですよ。

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「ジャズ選曲指南」の話題

前に書いたとおり、私は「ジャズ選曲指南」に紹介されているアルバムを集めているのですが、昨日ジャズ喫茶「いーぐる」後藤さんのBloghttp://www.02.246.ne.jp/~unamas/eagle.htmlの記事から、同じことをやっている方がいることを知りました。やっぱりいるんですね、同じようなことを考える人が。その方とはTommyさんという方で、3月20日に沖縄で「Scott LaFaro」というジャズ喫茶を開店するとのことで今準備をしています。その準備の一環として「ジャズ選曲指南」掲載アルバムを1ヶ月前から集めていて、早くも残り11枚になったとのことです。TommyさんのBiogはhttp://ameblo.jp/tommy-tdo/です。
ちなみに私の投稿名は「ikkizilla」=ikki(いっき)+zilla(ゴジラ:Godzillaのzilla)です。

私はと言えば、後藤さんのBlogでのやりとりから、残り2枚のうちの1枚ウエス・モンゴメリーの「ストレッチング・アウト・ライブ・イン65」(boot盤)に相当するCDがわかり、早速Amazonで注文したところです。ただ海外からの発送なので到着までに3~5週間かかります。ということでリーチがかかり、最後の1枚は「パー”テキサス”ヨハンソン」。これ「ジャズ選曲指南」の最後に紹介されているアルバムなんです。

今日は「ジャズ選曲指南」のアルバム集めの紆余曲折から、最初CDを買ってレコードに買い替えた4枚を紹介します。なぜ買い替えたかと言えば、50、60年代はできるだけLPで収集するという自己ルールからです。

P98 まずはサム・リバースの「コンツアーズ」(メンバーなどは省略)です。サム・リバースとフレディ・ハバードの硬派な演奏が聴ける新主流派の好盤です。これは中古レコードを探していたのですが見つからず、やむなく輸入盤CDを買いました。その後、新宿ディスクユニオンの「ブルーノート廃盤セール」でオリジナル・モノラル盤を見つけたので、少々高かったのですが思い切って買いました。買う時に盤状態を目視のうえ頭のところを少し試聴してO.K.と思い買ったのですが・・・、家に帰って聴いてみるとA面1曲目の途中で数秒間「ザー」という大きなノイズが3周ほどあったのです。盤をよく見たところ完全に溝を傷めています。クレームを付けて返品しようかとも考えたのですが面倒なのでそのままです。今は国内盤かオリジナル・ステレオ盤の安めのレコードを探しています。

P99 次はホレス・シルバーの「ザ・ケイプ・ヴァーディーン・ブルース」(メンバーなどは省略)です。フロントはウディ・ショウ、ジョー・ヘンダーソンの2管で、ホレスのファンキーとクールな2管がうまくブレンドされた好盤ですね。私はフロント2人のコンビが好きなので結構愛聴しています。これは最初東芝の廉価CDを買ったのですが、自己ルールに従い日本盤のレコードに買いなおしました。でもこのレコードがCDと比較して何とも元気がない音だったうえ、フロント2管の配置がCDと逆なんですよ。欲求不満でいると吉祥寺ディスクユニオンで安めのオリジナル・ステレオ盤が見かり、その時は中古盤10%OFFだったので買ってしましました。これは盤のコンディションもまあまあ良く、音に元気が戻り、フロント2管の配置もCDと同じでやっと気分が晴れました。

P100 次はアート・ブレイキーの「ア・ジャズ・メッセージ」(1963年、Impulse)です。メンバーは、ソニー・スティット:as,ts、マッコイ・タイナー:p、アート・デイビス:b、アート・ブレイキー:dsです。この組合せは異色です。ジャズを長く聴いている人ほど思いつかない組合せです。この盤はほとんど知られていないと思いますが、ソニー・スティット以下好演していて良いアルバムです。これはなかなか見つかりませんでしたが中古CDが見つかったので買いました。CDを買ってしばらくすると今度は日本盤レコードが現れました。不人気盤なのでしょう、安価だったので迷わず買いです。

P101 最後はデューク・エリントンとジョニー・ホッジスの「バック・トゥ・バック」(1959年、Verve、メンバーは省略)です。フロントのジョニー・ホッジスとハリー・エディソン両スウィングの巨人と説明不要デューク・エリントンの技を味わう名盤です。これもなかなか見つかりませんでした。最初コンディションがまあまあの中古レコードが見つかったのですが手を出さず、しばらくして中古CDを見つけて買いました。それからしばらくするとまた日本盤レコードが現れましたので買いました。これはそこそこ人気があるんですね、CD・レコード共に相応の価格でした。

なお以上4枚のCDはディスクユニオンの買取に出しました。

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ドラマーのアルバム3枚

また昔の話になってしまうのですが、私がジャズを聴き始めたころに出会ったドラマーがリーダーのアルバムを3枚紹介します。私中学生の頃からドラムを叩きたくて曲に合わせて手足をパタパタやっていました。そんなわけで当時名ドラマーのレコードを買ったのです。

P95 ますエルビン・ジョーンズ=マッコイ・タイナー・クインテットの「ラブ&ピース」(1982年、TRIO RECORDS)です。メンバーはエルビン・ジョーンズ:ds、マッコイ・タイナー:p、リチャード・デイビス:b、ファラオ・サンダース:ts、ジャン・ポール・ボウレリ:gです。録音は名録音技師ルディ・ヴァン・ゲルダーです。

このレコードでエルビンの代名詞:ポリ・リズム・ドラミングと初めて対面しました(その後コルトレーンの「至上の愛」「バラード」を購入)。なんじゃこりゃ!こんなことできるのか?っというわけで一発で惚れました。リズムが粘りうねる、これぞジャズのリズム。マッコイは重厚な和音と鍵盤をピロピロピロピロピロとスライドさせていく弾き方でマッコイ節を炸裂させています。ファラオのブリブリ・スピリチュアルなテナー・サックスもイイですね。コルトレーン・ジャズの魂を受け継ぐ演奏ですが、観念的なところはなく暖かさに溢れています。その後クラブ・ファンク系ギター奏者として有名になる若きジャン・ポール・ボウレリが参加して、オーソドックスでブルージーなギターを弾いています。

P96 次はジャック・ディジョネット・スペシャル・エディションの「インフレーション・ブルース」(1982年、ECM)です。上記のレコードが「赤ジャケ」でこちらが「青ジャケ」で好対照です。両ポートレートともイイですよね。メンバーは、ジョン・パーセル:as,bs,fl,alto-cl、チコ・フリーマン:ss,ts,b-cl、バイキダ・キャロル:tp、ルーファス・リード:b、ジャック・ディジョネット:ds,p,clv,voです。スペシャル・エディションの3作目です。

これフリー系の演奏もありますが、そんなに難解ではないです。A面1曲目はディジョネットのシャープな速い4ビートにのって、サックスとトランペットがかわるがわるアドリブを行う曲で、ディジョネットのクールな煽りが冴え渡ります。ディジョネットってやっぱりドラムが上手いですね。当たり前なんですが。ホーン陣のソロもカッコイイです。2曲目はホンワカした感じの曲で、ディジョネットがピアノをオーバー・ダビングしていてこれが上手いんです。B面2曲目はレゲエ調の曲でディジョネットが歌を歌っています。上手くはないですがこれはこれでイイ味をだしていると思います。レゲエのリズムも上手いし、クラビネットで和音をつけていたりと多才ですね。さすがディジョネット!その後スペシャル・エディションの1、2枚目も入手しましたが、なぜかこの3枚目がお気に入りです。

P97 3枚目はまたエルビンの「アース・ジョーンズ」(1982年、PALO ALTO JAZZ)です。メンバーは、エルビン・ジョーンズ:ds、デイブ・リーブマン:ss,fl、日野皓正:cor、ジョージ・ムラーツ:b、ケニー・カークランド:pです。これも録音はルディ・ヴァン・ゲルダーです。

こちらはフィーチャリング・デイブ・リーブマンということで、6曲中の4曲がリーブマンの曲ということもあり、上記の「ラブ&ピース」よりはモーダルで重厚な雰囲気です。A面1曲目の「スリー・カード・モリー」はエルビン作のカッコイイ曲で、日野のコルネット、カークランドのピアノ、リーブマンのソプラノが熱いソロをとり、エルビンが煽りまくります。リーブマンとエルビンの白熱のデュオあり、リーブマンが怪しげなフルートを吹く曲あり、リーブマンの愛らしいソプラノが聴ける曲(珍しいのでは?)ありと多才な内容です。あと日野のコルネットは当然良いのですが、ケニー・カークランドもピアノでバッキングにソロにと良い演奏をしています。このアルバムにはリーブマンとムラーツが参加ということで前に紹介した「クエスト」とつながります。

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ジャズ喫茶「いーぐる」の特集に行ってきました。

今朝はご近所総出の駐車場と通路の雪かき1時間からスタートです。疲れた!

昨日、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」の「NYダウンタウン系を中心とした2007年の新譜特集」に行ってきました。この特集は「21世紀ジャズへのいくつかの補助線」というテーマで新しいジャズの聴きどころを解説している益子博之さんによるものです。今回は「ジャズ批評」前編集長の原田和典さんとのトーク形式での解説となりました。

ここで紹介されたミュージシャンは、雑誌「スイングジャーナル」などではなかなか紹介されないです。ディスクユニオンでは新譜入荷時などに紹介しますが、フォローしている一部のジャズ・ファンにしか知られません。これはもったいない話で、従来のフォーマットによるジャズ以外にも興味がある方には是非聴いてほしいです。

今回のトーク形式は益子さんと原田さんの掛け合いがかなり面白かったんですが、お二人のミュージシャンに対する評価や期待する方向性、ライブを観たときの感想、かかった曲に対する意見はなかなか興味深く、発見などもありました。ジャズを真摯に聴いている方達の話は説得力がありますね。ちょっと本題とは離れはしますが、原田さんによるミュージシャンの容姿に関するコメントがいくつかあり、これがかなり面白いものでした。こういうの私好きです。

紹介されたものの中で私も既に購入したものがあるのでここで紹介します。いずれも「いーぐる」がらみで情報を入手して購入したものです。

P92 まずはクリス・ポッターの「フォロー・ザ・レッド・ライン、ライブ・アット・ザ・ビレッジ・ヴァンガード」(2007年、Univasal Music France)です。メンバーは、クリス・ポッター:ts、クレイグ・テイボーン:Rhodes、アダム・ロジャース:g、ネイト・スミス:dsです。ビレッジ・ヴァンガードでのライブ収録です。ポッターはブリブリ吹きまくってますが、どこかクールなフレーズなんですよね。テイボーンのクール・ワイルドなローズがかっこ良く、エレクトリック・マイルス初期のローズのような感じもします。アダム・ロジャースのロック系ギターも良いです。8ビートなので大雑把に言えばインスト・ロック系サウンドです。ベースはいませんが気になりません。こんなライブを一度見てみたいです。

P93 次はスコット・コリーの「アーキテクト・オブ・ザ・サイレント・モーメント」(2005年、Cam Jazz)です。余談ですが、Cam JazzのCDケースは角が丸くて、上蓋の形状やロック機構が普通のCDケースと違っていて高級感があります。メンバーは、スコット・コリー:b、ラルフ・アレッシ:tp、クレイグ・テイボーン:key、アントニオ・サンチェス:ds、ゲストのデイブ・ビニー:sax、ジェイソン・モラン:p、グレゴイル・マレト:hamonica、アダム・ロジャース:gです。サウンドのニュアンスはクリス・ポッターのものと同質です。アレッシのけれんみのないトランペット、テイボーンのクールなピアノと不穏なローズが良いです。指摘されてわかったんですが、当日かかった曲のハーモニカ・ソロは、メセニーのギター・シンセの音やフレーズによく似ていますね。

P94 最後にデビッド・トーンの「プレゼンス」(2005年、ECM)です。メンバーは、デビッド・トーン:g,live-sampling、ティム・バーン:as、クレイグ・テイボーン:Rhodes,hammond B3,mellotron、トム・レイニー:dsです。これはワイルド不穏サウンド満載です。当日かかった曲は、トーンの「ギョエーン」なロック・ギター、バーンの「ビエー」ないななき系アルトは他に比べればブルージーなフレーズも吹いていて、テイボーンのファンキー・オルガンや「ピヨ~ン」メロトロン、レイニーの「ドシャン・ドシャン」ヘビー級ドラムと、かなりイッチャッテます。これはカッコイイです。他の曲もヘッドよりボディに効きます。是非聴いて下さい、オススメです。

他には、前に紹介したマーカス・ストリックランド、知る人ぞ知る炎のトランペッター:アビシャイ・コーエン、最近の注目度No.1トランペッター:クォン・ブー、不穏なピアニスト:ヴィジェイ・アイヤ、ヘビー級サックス:トニー・マラビーなどが紹介され、全13人15曲の約3時間、密度の濃い内容でした。

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従兄に貸してもらったレコードのつづき

従兄に貸してもらったレコードの中からつづきを紹介します。

P88 まずは松岡直也の「見知らぬ街で」(1982年、ワーナーパイオニア)です。メンバーは、松岡直也:key、オマー・ハキム:ds、ローランド・ヴァスケス:ds、フランシスコ・センティーノ:b、ディーン・ブラウン:g、ニッキー・マレロ:timbales、レイ・バレット:congas、ジェリー・ゴンザレス:congas、ホセ・マンガル.Jr:per、レイ・マルドナード:tpです。松岡がニューヨークへ行って録音したアルバムです。

松岡得意のラテン(サンバ)・リズムにのって、聴いたことがある人にはわかる例の哀愁メロディーが全開です。A面1曲目の「タッチ・ザ・ニューヨーク・ピンク」の人気が高いようですが、私はB面1曲目の「見果てぬ夢(MIRAGE)」が好きですね。2人のドラマーが曲によって叩き分けていますが、後にウェザー・リポートに参加したオマー・ハキムの方がタイトなリズムですね。リズム・キープに徹しているのでウェザーの時のようには奔放に叩いていません。これを書くために久々にレコードを聴いたのですが、ディーン・ブラウンがギターを弾いていたんですね。カッティングにソロにと大活躍です。この人後にデヴィッド・サンボーンのグループに参加して来日しています。

P89_2 次は増尾好秋の「グッド・モーニング」(1979、ELECTRIC BIRD/キング)です。前に書いた「ソング・イズ・ユー・アンド・ミー」は誤りでした。メンバーは、増尾好秋:g,syn、増尾元章(実兄):g,syn、ビクター・ブルース:key、T.M.スティーブンス:b、ロビー・ゴンザレス:ds、シャーリー増尾:per、他です。ご存知のように増尾はソニー・ロリンズのグループに在籍したこともあるギタリストです。

これ美メロ・フュージョン・アルバム代表です。まさに日本人好みの爽やかでメローな曲が並んでいます。A面3曲は激甘美メロ曲(ある意味歌謡曲的)が次々とたたみかけてきて、今聴くとちょっと恥ずかしい感じがします。夏の海辺をドライブするときのB.G.M.としては最高かな?まあ今時の若者にはなじめないかも。B面はブルージーな曲とテクニカルな曲で普通のフージョンという感じです。増尾好秋は結構好みなのでレコードを5枚もっています。フュージョンの中古レコードは数百円だったりするので見つけるとつい買ってしまいます。

P90 最後はジノ・ヴァネリの「ブラザー・トゥ・ブラザー」(1978年、A&M)です。昔従兄に借りたのは「ナイトウォーカー」(こちらも代表作)だったことを思い出しましたが持っていませんので「ブラザー・トゥ・ブラザー」。メンバーは、ジノ・ヴァネリ:vo(カナダのシンガー・ソングライター)、ジョー・ヴァネリ(実兄):keyの他、カルロス・リオス:g、ジミー・ハスリップ:b、アーニー・ワッツ:ts、マノロ・バドレーナ:per、ヴィクター・フェルドマン:vibなどが参加しています。

これはジャンルで言えばAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)で、ジノ・ヴァネリの甘い声のパワフル・ボーカルを聴くアルバムです。ジノ・ヴァネリの作る曲はどれもお洒落です。実弟ロス・ヴァネリも良い曲を2曲書いています。バックはフュージョン系ミュージシャンが固めてお洒落に決めています。タイトル曲「ブラザー・トゥ・ブラザー」は7分以上の長尺で、中間部に長いギターソロとベース・ソロが入ってかなり盛り上がる異色な曲です。このアルバム、フュージョン好きな方には良さがわかってもらえると思います。今聴いても古さは感じません。

P91_2 最近はあんまり聴きませんが、私はフュージョンも好きなので「FUSION」(2000年初版発行)をガイド本として、フュージョンのレコードを地道に集めています。ディスクユニオンでは中古のフージョン・レコードがとにかく安いんですよ。ただコンディション「A」しか買わないのでなかなか集まらないのですが。フュージョンもバカにしたもんではありません。

何の予備知識もなく、先週たまたま途中から「デスノート」を見たら結構ハマッテしまって、今日続きを見ることになってしまいました。展開もなかなかよく考えられていて面白かったです。

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ジャズを聴き始めたころ従兄に教えてもらったマニアックなレコード

私がジャズを聴き始めたころ、かなりジャズ通の1歳上の従兄がいて、ジャズについていろいろ教えてもらいました。その従兄からジャズのレコードを10枚くらい貸してもらったことがありました。もう25年くらい前のことですが、今でも覚えているものがあるんですから若い頃の記憶力って凄いですね。それは以下のようなものです。

日野皓正「メイ・ダンス」、ハル・ギャルパー「ナウ・ヒア・ジス」、「ザ・ラウンジ・リザーズ」、ケニー・ドーハム「ジャズ・コンテンポラリー」、増尾好秋「ソング・イズ・ユー・アンド・ミー」(美メロだらけ)、松岡直也「見知らぬ街で」(ウェザー加入前のオマー・ハキムds参加)、ランディ・ウエストン「?」、ジノ・ヴァネリ「?」(カナダのシンガー・ソングライター)

他に、その従兄がレコード・レンタル店で働いていた時に教えてもらったのが ジェームス・ブラッド・ウルマー「ブラック・ロック」 であり、新星堂で働いていた時に教えてもらったのが ウィントン・ケリー「ケリー・アット・ミッドナイト」 であり、従兄の家でレーザー・ディスクを見せてもらったのが アート・アンサンブル・オブ・シカゴ だったりと、まあいろいろなタイプのジャズを教えてもらったのです。その従兄はギターもプロ級で 渡辺香津美 がアイドルでした。

今日はそんななかからいくつか紹介します。

P85 まず日野皓正「メイ・ダンス」(1977年、ビクター音楽産業)です。メンバーは、日野皓正:tp、ジョン・スコフィールド:g、ロン・カーター:b、トニー・ウィリアムス:dsです。どうです凄いメンバーでしょ。日野皓正がトランペットをバリバリ吹きまくりです。ヒノテルが6曲全てを作曲しているのですが、ストレート・アヘッドで翳りもあるブルージーな佳曲揃いです。当時好きだったロンとトニーがやっぱカッコイイです。そして当時新人だったジョンスコの存在。斬新なフレーズでソロとバッキングをとっています。

ジョンスコのアルバム「いなせ」のライナーノーツには、菊池雅章が「ジョンスコのオーディションをした時、ジョンスコが何をやりたいのかよくわからなかったが、マイルス・バンドでジョンスコがやっているのを聴いて、やっとやりたいことがわかった。」というようなことを言ったと書かれています。このアルバムを聴いてジョンスコが好きになった私としては、その後マイルス・バンドに入ると聞いてちょっと得意げな気持ちになりました。

P86 次はハル・ギャルパー「ナウ・ヒア・ジス」(1977年、enja)です。メンバーは、日野皓正:tp flh、ハル・ギャルパー:p、セシル・マクビー:b、トニー・ウィリアムス:dsです。これは例の「ジャズ選曲指南」にも入っていて、「「気合系アコースティック」ものを探しているファンに、自信を持ってお奨めできる隠れ名盤。」と紹介されています。私はこのアルバムを忘れかけていたんですが、この本を見て慌てて買いました。当時はハル・ギャルパーのピアノが弾き過ぎだと感じましたが、今聴けばそんな感じはなく、上記のとおりの良いアルバムだと思います。

P87 最後にラウンジ・リザーズのデビュー・アルバム「ザ・ラウンジ・リザーズ」(1980年、EG)です。メンバーは、ジョン・ルーリー:sax、エバン・ルーリー:key、スティーヴ・ピッコロ:b、アート・リンゼイ:g、アントン・フィア:dsです。これはフェイク・ジャズと言われ、当時のニューヨーク・アンダー・グラウンド・シーンの新しいジャズのひとつでした。そのチープでアイロニカルで上手いのか下手なのかわからない演奏は、当時の私には全く受け入れられませんでした。最近安い中古CDを入手して聴いたのですが、いいんですよこれが、私は散々色々なジャズを聴いてやっとこれが楽しめるようになったのでした。

ジャズの聴き始めにいろいろ教えてくれた従兄には感謝しています。これだからジャズを聴くのはやめられない。

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「ジャズ選曲指南」からトランペッターの3枚

「ジャズ選曲指南」からトランペッターの3枚を紹介します。

P82 1枚目はチェット・ベイカーの「ツー・ア・デイ」(1978年、ALL LIFE)です。メンバーは、チェット・ベイカー:tp,vo、アダム・マコービッツ:p、ジャン-ルイ・ラシンフォッス:b、ジェフ・ブリリンガ:dsです。  これは早い時期にディスクユニオンで中古盤を見つけました。その後見たことがないのでラッキーでした。Amazonで検索したら輸入CDがありますね。これはレコードのジャケットの方がカッコイイです。裏ジャケがまたイイ、トランペットを膝の上乗せて座りながらマイクを持って歌っているチェットのポートレートが渋いです。  演奏の方はチェットの枯れつつも凄味のあるペットが良く、スローでは渋い味わいを出しています。1曲は歌を歌っており、若い頃の妖艶な色気は薄れたものの、渋い退廃感漂うアダルト・ヴォーカルが何とも怪しげです。

P83 2枚目はダスコ・ゴイコビッチ、アルビン・クイーンの「ア・デイ・イン・オランダ」(1983年、Nilva)です。メンバーは、ダスコ・ゴイコビッチ:tp、サル・ニスティコ:ts、シース・スリンガー:p、フレッド・プロンク:b、アルビン・クイーンdsです。  これはAmazonで日本盤の中古CDを入手しました。現在は入手が難しいかもしれません。  演奏の方は、今や誰でも知っているゴイコビッチのペットを堪能できるもので、サル・ニスティコのサックスとシース・スリンガーのピアノも手堅くやっており、クイーンのドラムが小気味良く煽って演奏にドライブ感をつけるのが良いですね。80年代ハード・バップ名盤という感じです。

P84 3枚目はケニー・ドーハムの「ショート・ストーリー」(1963年、SteepleChase)です。メンバーは、ケニー・ドーハム:tp、アラン・ボッチンスキー:flh、テテ・モントリュー:p、ニールス・ペデルセン:b、アレックス・リール:dsです。欧州の凄いメンツが脇を固めています。  これは最初Yahoo!オークションで日本盤CD(後藤さんがライナー・ノーツを書いています)を入手した後、渋谷「JARO」で日本盤中古レコードが安かったのでつい買ってしましました。ちなみに「JARO」には中古オリジナル盤があります。Amazonで検索したら輸入CDがありますね。  演奏の方は、ケニー・ドーハムの入魂のプレーに煽られて、欧州勢も気合のプレーをする迫真のライブです。メンバーが凄いだけに手抜きやダレは一切なしです。特にテテのノリ具合は凄いです。聴けば分かるその良さが。

以上3枚、やはりジャズ喫茶ならではの選曲ですね。

話は変わりますが、CS放送「J sports ESPN」(Ch.300)でやている「レッド・ブル・エアレース」を見たことがありますか?ちなみに私はフレッツ光のオンデマンドTVで見ています。競技用プロペラ飛行機でコースのタイム・トライアル・レースをやるやつですが、見ていて実に気持ちがいいです。パイロットの操縦技術がこれまたビックリの凄さです。世界にはいろいろなスポーツがあるんですね~。おしまい。

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パット・メセニーあれこれ

パット・メセニーを聴き始めたのは、パット・メセニー・グループ(PMG)の「スティル・ライフ」が出た頃です。その後は新作が出る度にCDを買いました。もちろん前に発売されたアルバムも少しずつ買っていきました。今ではかなりのコレクションになっています。

P79 PMGのアルバムの中では「ウィー・リブ・ヒア」が一番好きです。R&Bを取り入れたサウンドはPMGのアルバムの中で一番ポップなものだと思います。私的には2曲目の「アンド・ゼイ・アイ・ニュー」が最高ですね。曲の終盤のスキャット・ヴォーカルが入るあたりはゾクゾクします。このアルバム、雷の効果音が入る曲があるのも珍しいところですし、「サムシング・トゥ・リマインド・ユー」なんかはかなりスムース・ジャズしちゃってます。

PMGは、読売ランドのオープンシアターEASTでやっいたころの「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」(懐かしい)の放送を見て、CDのサウンドとほとんどかわらない演奏に驚きました。むさくるしい髪の毛とダサイファッションでギターを弾きまくるメセニー、でも出てくるサウンドはファッショナブル・・・最高です。それからPMGというとメセニーとライル・メイズのイメージが強いですが、実はベースのスティーブ・ロドビーもサウンドの重要な部分を担っています。

P80 メセニーと言えば美メロ曲ですが、PMGのアルバム「オフランプ(愛のカフェオーレ←なんちゅう邦題じゃ)」に入っている「ジェームス」は有名ですよね。私的にそれに匹敵する曲としてアルバム「ゲイリー・バートン・リユニオン」(1990年、GRP)の中の「ザ・チーフ」を押させていただきます。胸キュンな感じのメロディーは泣かせます。ク~ッイイ!このアルバム他にも良い曲が入っていますし、ウィル・リー(b)、ピーター・アースキン(ds)のコンビもイイ仕事してます。

P81 最後にメセニー・トリオのアルバムとして「リジョイシング」(1983年、ECM)をオススメしておきます。メンバーはメセニー、チャーリー・ヘイデン:b、ビリー・ヒギンズ:dsです。A面1曲目のホレス・シルバー作「ロンリー・ウーマン」は地味ですが良い曲で、メセニーが淡々とギターを弾くのですが深い味わいを出します。そこにチャーリー・ヘイデンのあの深く低いベースがからんでもう最高な心地良さです。メセニーには派手さはないけれど味わい深いアルバムがいくつかあります。このあたりが単なるフージョン・ギタリストと違うところですね。

「おすすめ!JAZZの名盤」http://jazz-meiban.seesaa.net/category/2690231-1.html
こちらのブログにも私の好きなメセニーのアルバムが紹介されています。

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パット・メセニー新譜を聴く

昨日は前に勤めていた会社の友人と東京で約3年振りに会いました。いや~楽しかった。のんびりしていたら帰りの電車に乗り遅れて一泊するはめに・・・情けない。今朝東京も雪がかなり降っていたのでビックリです。結局中古レコードを買ってお昼の電車(昨日買ったキップが有効)で帰ってきました。

前に書いた甲府のCDショップ「サンリン」のレコード・バックにいた「Bobby」というマスコット犬の情報について、「ソリタ」さんからコメントがありました。35年くらい前にお店で飼っていてお母さんが可愛がっていたそうです。情報ありがとうございました。

P76 今日はパット・メセニーの新譜「デイ・トリップ」について、メンバーは、メセニー:g、クリスチャン・マクブライド:b、アントニオ・サンチェス:dsのギター・トリオです。会社の先輩からメセニーの「ブライト・サイズ・ライフ」(ベースが大好きなジャコ・パストリアス)を聴かせてもらって以来好きになり、今一番好きなギタリストです。

この新譜は前回のギター・トリオ・アルバム「TRIO99→00」以来8年ぶりのギター・トリオ・アルバムです。リーフレットが長い絵になっていてジャケットはその一部です。ちなみに私は輸入盤を買っています。日本盤より少しでも安いほうがいいし、無用なボーナス・トラックはないし、CCD(コピー・コントロール・CD)じゃないし、良いことづくめです。

今回も特に変わるわけでもなく、いつものメセニー節です。それでもメセニー・ファンは買わずにはいられません。でもって今回も「イズ・ディス・アメリカ?(カトリーナ2005)」(「家路」みたいな感じの曲)など良い曲がたくさんあります。現パット・メセニー・グループ(PMG)のドラマーであるアントニオ・サンチェスが、繊細かつダイナミックに今時のリズム感覚でやっているのが良いですね。もちろんクリスチャン・マクブライドもしっかりツボを押さえたベースを弾いています。派手さはありませんがじっくり聴きたいアルバムに仕上がっています。

さて東京にいったついでにディスク・ユニオンのアウトレットも買ってきましたので、その中からギタリストの2枚も紹介します。

P77 まずロイス・キャンベルの「トリオ・バイ・スターライト」(2006年、Philology)、メンバーは、ロイス・キャンベル:g、ホッド・オブライエン:p、トム・ボルドウィン:bです。この手のギター・トリオのイメージどおりのスインギーでおしゃれな演奏です。ロイス・キャンベルのギターはまろやかだけどキレがある音で、テクニックもありオクターブ奏法をさりげなく混ぜていたりします。ための効いたリズムで味のあるフレーズを聴かせてくれます。それからスインギー・ピアニストのホッド・オブライエンが良い仕事してます。

P78 次にエディ・ディールの「ウェル・ヒヤ・イト・イズ...」(2003年、Lineage Records)です。メンバーは、エディ・ディール:g、ハンク・ジョーンズ:p、ジョン・ウェーバー:b、ミッキー・ロッカー:dsです。エディ・ディールのギターはソフトな音で、フレーズはあまり特徴がないタイプのそつなくこなす優等生といった感じです。それだけにハンク・ジョーンズの良さが目立ってしまっているかも?良いんだよね~ハンクのピアノ。それとミッキー・ロッカーのドラムスが小気味良くソロを煽っていくところがなかなか聴き所です。ミッキー・ロッカーってこれまであまり気に留めなかったけれど結構好きかも。これハンクのピアノを聴くアルバムかも?エディさんごめんなさい。

「アウトレット=悪かろう」ではないということでおしまい。

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希少!シュアーのアメリカ製針

ご存知のように最近のシュアーの針はメキシコで生産しています。でもマニアの人はアメリカ生産でないとダメだといいます。今ではこのアメリカ製針の新品はほとんど入手できませんが、秋葉原にそんな希少な針が売っています。

P72 その針とはカートリッジ「ML140HE」と「ML120HE」用の交換針「N140HE」(今は売り切れかも?)と「N120HE」(今も売っています)です。そもそもこのカートリッジの存在があまり知られていませんよね。これらは「V15TypeⅤ」が販売されていた頃にその下位機種として売られていました。形は写真のとおりでなかなか斬新ですよね。シュアーお得意のダイナミック・スタビライザーもあります。

P73 「ML140HE」はベリリウム・パイプ・カンチレバーで針先はハイパー・エリプティカル(超楕円)です。このスタイラス・アッセンブリーは「V15TypeⅤ」相当です。「ML120HE」は2重アルミ・パイプ・カンチレバーで針先はハイパー・エリプティカルです。このスタイラス・アッセンブリーは「V15TypeⅣ」相当です。どちらもボディーは同じ形状。

P74 これらの針、実は「V15TypeⅢ」と「V15TypeⅣ」のボディーにも挿せます。ただそのまま挿すことはできませんので加工と工夫が必要です。まずスタイラス・ノブが違うのでこれらを取り除く必要があります。これはかなり難しいです。うかつにやるとカンチレバーを曲げてしまいます。ということでこれはお店の方が取り除いた状態(写真参照)で売っています。

P75 でもこのスタイラス・アッセンブリーをそのまま挿すことはできません。実はML140HEのボディー形状が前傾しているので、スタイラス・アッセンブリーも斜めに挿入されているのです。そこで「V15TypeⅢ」のボディーのほうを前傾姿勢でヘッドシェルに取り付ける必要があります。やり方はいろいろあると思いますが私は写真のようにアルミ板の枕をはさんで取り付けています。見た目は悪いですがこれでアメリカ製針の音が聴けるのですから良しとしましょう。

「N140HE」と「N120HE」の音の違いですが、「140」のほうが高域が滑らかで伸びています。「120」は高域が少し荒めでメリハリがあります。豆腐に例えるなら「140」は「絹ごし豆腐」、「120」は「木綿豆腐」という感じです。私は両方持っているので気分で挿し替えて使っています。

「ML140HE」のボディは一度Yahoo!オークションで安く入手しましたが、手持ちカートリッジが増えたためYahoo!オークションで売ってしまいました。今は「V15TypeⅢ」ボディの方だけ持っています。ただし、私の主力カートリッジは前に書いたとおり「M97ED」ですので、上記カートリッジの出番は少ないです。

余談ですが、「V15TypeⅢ」用のメキシコ製交換針「VN35MR」を買いましたが、チェックレコードでトレースを確認したところ、振幅が大きい溝は針圧1gできれいにトレースできなくてがっかりしました。聞くところによるとバラツキが大きいらしいので、きれいにトレースできるものもあるんでしょう。そこへいくと「N140HE」と「N120HE」はスタビライザーなしの針圧1gできれいにトレースできます。さすがですね。

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不人気なエレクトリック・ジャス2枚

もう1月が終わりですね。最近やたら速く時間が過ぎていく感じがします。今日は世の中ではあまり人気がないエレクトリック・ジャズを2枚紹介します。

P70 1枚目はエリック・トラファズ(tp)の「Saloua」(2004年、BLUE NOTE/EMI)。メンバーは、エリック・トラファズ:tp,electronic,melodica、ミッシェル・ベニタ:b,samples、フィリップ・ピプン・ガルシア:ds,samples,parohone、マヌ・コジャ:g,electronic、モナ・トロディ:vo、ナヤ:voです。これはディスクユニオンのアウトレットで買いました。

エリック・トラファズは杉田宏樹さんの「ヨーロッパのJAZZレーベル」(この本も私のジャズガイド本です)で知りました。トランペットをサウンドとして扱うところはクォン・ヴーなどと同タイプです。マイルスのエレクトリック路線とワールドミュージックを消化した今時のジャズです。イスラム的なボーカル/ラップが入ったり、レゲエ調だったりですが、アルバムトータルでは筋が通っています。こういうサウンドは人によって好き嫌いがあるでしょうね。

P71 2枚目はセックス・モブ(グループ)の「セクソティカ」(2006年、Thirsty Ear)。メンバーは、スティーブン・バーンスタイン(リーダー):slide tp,mellophones,vo、ブリガン・クラウス:as,bs、トニー・シェル:aco-b,aco-g,vo、ケニー・ウォルスン:ds,per,vib,whistels、グッドアンデビル:programming,hyjinks、マイク・ディロン:tablasです。Thirsty Earレーベルはこの手の新しいジャズに興味がある人には要注目レーベル。これはディスクユニオンの通販ディスカウントで買いました。

セックス・モブは「ジャズ批評」の「トランペット最前線2005」で知りました。ジャムバンド系で、こちらもトランペットをサウンドとして扱うタイプです。ドロドロ混沌系ではなく、ルーズ感がありつつもコントロールされたサウンドです。ワールドミュージックを消化したクラブジャズ系ですが、クラブ受けを意識しつつも色々な音楽要素を取り入れた新しいジャズという位置づけでしょう。

こういうエレクトリック・ジャズはマイルスの影響もあってトランペッターがやる場合が多いです。いわゆるポスト・マイルスっていうやつです。他にはニルス・ペッター・モルベル、ラッセル・ガン(エスノミュージコロジー)、ロイ・ハーグローブ(RHファクター)、デイヴ・ダグラス(キーストン)などがいます。今保守的なものが人気なので、この手のジャズはあまり人気がないようですね。安く買えるので私にとっては良いんだけど、もっと聴いてもらいたいです。おもしろいんだけどな~。

今日はこんなところでおしまい。

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