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いい女ピアニスト2人

今日はちょっと軟派路線で行きましょう。ピアニスト2人のCD紹介。2人ともテレビでしか見たことはありませんが「いい女」です。

P33 まずイリアーヌ・イリアス(トランペッター:ランディー・ブレッカーの奥さんですね)の「パウリスタ」(確かサンパウロっ子という意味)1993年 BLUE NOTE、ジャケットもいい。この人のCDジャケット、美人なだけにほぼ本人のポートレートです。

さて内容ですが、ブラジル・フレーバー溢れる美曲ぞろいです。ブラジルにちなんだ曲と本人の作曲がまざっているんですが違和感はありません。夏の午後海辺でそよ風にあたって聴きたいような心地良いものです。とは言っても単なるイージー・リスニングではありません。何曲かでイバン・リンスも歌っています。

そして良いのがリズム隊、ベース:マーク・ジョンソン、ドラム:ピーター・アースキンとベース:エディ・ゴメス、ドラム:ジャック・ディジョネットという2組のリズム隊を曲によって使い分けています。何と贅沢な! ジョンソン/アースキン・コンビのリズムは、何と軽快で柔軟で心地良いことでしょう。こういうリズムをやらせたらこの2人の右に出るものはいません。そしてゴメス/ディジョネット・コンビのほうはもっとタイトでジャジーな感じ、さすが大御所、余裕でやってます。何枚かイリアーヌのCDを持っていますが、これが私の愛聴盤です。

P34 次に木住野佳子の「フェアリー・テール」(デビュー・アルバム 1995年 MCAビクター)です。これジャズを始めて聴く人に良いかな?っと私は思っています。ピアノ・トリオの王道であり難しいことはやっていないこと、数曲にマイケル・ブレッカーのテナー・サックスが入っていること、そして音がクリヤーで高/低音のバランスが良いことなどからです。

木住野さん、この頃ピアノはスタインウェイを弾いていますが、途中からベーゼンドルファーに変えます。私はベーゼンドルファーの音のほうがこの人にあっていると思います。ちょっと陰影のあるフレーズや曲とあいまって深みが出るんですよ。

これも2組のリズム隊を曲によって使い分けています。ベース:エディ・ゴメス、ドラム:ルイス・ナッシュとベース:マーク・ジョンソン、ドラム:ピーター・アースキンの2組です。 「ファンカレロ」はダイナミックでスピーディな演奏で、ゴメス・ナッシュのコンビがプッシュします。寺島靖国氏も何かの本で取り上げていました。

「オンリー・トラスト・ユア・ハート」は私がこのアルバムの中で一番気に入っているのですが、ジョンソン・アースキンのコンビが最高のリズムでサポートします。木住野さんが書いた曲紹介に「まるでロールス・ロイスに乗っているみたい(乗ったことはないけど)」と書いてありますが、そのとおりだと思います(ちなみに私もロールス・ロイスに乗ったことはない)。 「ステラ・バイ・スターライト」ではマイケルのテナーが例のマイケル節炸裂でカッコいいですよ。

~セラビーのJAZZ/FUSION批評~
http://adliblog.livedoor.biz/archives/50922709.html
こちらのブログにも「オンリー・トラスト・ユア・ハート」が紹介されています。

今日はこんなところかな。

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コメント

いっきさん,TBありがとうございます♪
木住野さんはジャズ界のいい女の代表格ですね。勿論,演奏の意味でですよ~。スタインウェイ→ベーゼンドルファーの音色の変化は,女心の変化の音に思えます。

投稿: セラビー | 2008年9月21日 (日) 20時49分

セラビーさん。はじめまして。こんばんは。

トラックバックしていたことを忘れていました(笑)。
私は演奏だけじゃなくて、ご本人もジャズ界のいい女の代表格だと思っていますよ。ライブに行ったことはないので、テレビで見ただけなんですけど・・・。
なるほど、ピアノの音色の変化が女心の変化とは上手いことをおっしゃいますね。より成熟したということなのかもしれませんね。

投稿: いっき | 2008年9月21日 (日) 21時35分

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