昨年作った真空管アンプ
たまにはオーディオネタにしましょう。昨年約2年ぶりに作った真空管アンプを紹介します。出力管は6B4G(レイセオンの2プレートタイプ)です。この球はだいぶ前に購入し、ブルック型、トランス結合型、古典的反転型のアンプをそれぞれ作っては分解してとっておいたものです。別の球で作ったシャシーを使いまわしたりしてデザイン的に不満があったり、音もこれが決定的という感じがなかったので、何度も作り直したというわけです。
シャシーは今回も別の球で作ったものを再利用したので、余分な孔があいていますが許容範囲内です。回路は「オーディオ専科」の2A3プッシュプルアンプのムラード型反転回路のグリッドチョーク使用のものを基にアレンジしました。グリッドチョークは「オーディオ専科」のAPM-114Bです。部品は大半が使いまわしです。ヒーターは直流点火ですがもう少しS/Nを良くしたいので、トランジスタのリップルフィルターを入れようかなと考えています。 音のほうは予想外に気に入っています。2A3系の厚い音に切れの良さも加味されていて、ジャズを楽しく聴くことができるからです。
今回持ち合わせのない抵抗を秋葉原で買ったのですが困ったことがありました。オーディオ用カーボン抵抗2WとしてリケンのRMG型を買おうとしたら、おととし製造中止になっていたんですね。何件か回って在庫を見たのですが、必要としていた抵抗値はありませんでした。そこでやむなく東京光音電波のRD型1W(消費電力を計算したら1WでO.K.)にしました。オーディオ用カーボン抵抗2Wは、アーレンブラッドレーがあるんですが値段が高いので買う気になれないし、酸化金属抵抗は音がぎらついて嫌ですしね。需要が少ないオーディオ用部品は最早瀕死の状態です。悲しい。
ちなみにこのアンプはサブシステムで使っていて、レコードプレーヤーは前に紹介した2台、CDプレーヤーはマランツCD6000OSE(TEAC VRDS-25xsも接続してある)、プリアンプはヤマハC-2a、スピーカーはDENON SC-101(ウーファー・エッジは自分で交換)です。
さて、今日は四谷のジャズ喫茶「いーぐる」の連続講演「ジョー・ヘンダーソン特集」に行ってきたので、明日詳細を紹介します。
| 固定リンク
「オーディオ」カテゴリの記事
- レコードプレーヤー探訪 PS-33 PS-313(2022.01.23)
- レコードプレーヤー再構築(2022.01.04)
- レコードプレーヤー探訪 FR-D4(2021.12.27)
- レコードプレーヤー探訪 SL-2000(2021.12.05)
- 懐かしのレコードプレーヤー(2021.09.26)
コメント
2A3/6B4Gはシングルでは簡単に鳴りますが、PPとなると鳴らすのが難しいと云うのが相場です。ドライバー段の電圧をパワー管より高くする等の技が必要ですが、それでも良い音がしません。"Chapter 1/魅惑の真空管アンプ"に、センタータップ付きチョークをプレート抵抗にすると簡単にドライブできると述べられていました。2A3PPは何回か製作していますが、満足な音がでません。100H20mAをシリーズに繋いだ様なチョークと書かれていましたので、作って載せてみるつもりです。ブルック型ではどんなチョークをお使いになりましたか、どんな不満を持たれたのでしょうか、教えてくださると有難いのですが。
投稿: 駿河屋 | 2010年10月 9日 (土) 08時52分
駿河屋さん
はじめまして。
私がブルック型を作ったのも、正に"Chapter 1/魅惑の真空管アンプ"を見たからです。
使ったチョークはタンゴの「TC-160-15W」です。
不満について。
申し訳ないのですが、音質的な不満はあまり記憶にありません。
シャシーを使いまわしてデザインがいまいちだったことと、そのシャシーの穴の関係で、前段とドライブ段に12AU7と6FQ7を使ったことが、何となくしっくりこなかったんです。
今考えると、タンゴのNC-14を使ったトランスドライブ型は、結構良かったように記憶しています。
ご参考にしていただけるなら幸いです。
投稿: いっき | 2010年10月 9日 (土) 13時59分