チック・コリア「フレンズ」のジャケット
今日はチック・コリアのアルバム「フレンズ」について。
これオリジナル盤と日本盤のジャケット違で有名なレコード。いろいろなブログで書かれています。私が紹介するのはレコードですが、CDも輸入盤・日本盤でジャケットが違います。なぜ変わっちゃったかというのは、オリジナル盤のほうに使われたスマーフ人形の著作権上の問題。そこで日本盤のほうはかえる他の陶器人形に変えています。これはこれでかわいい。この件についてもあちこちで書かれています。
では私が言いたいのは何か?デザインの細部の違いについてです。まず写真のトリーミングのしかた。オリジナル盤では、スマーフ人形が置いてあるところが艶黒なので、スマーフ人形の反射が写っていますが、それも見えるようにしています。そのため人形は上のほうによっちゃってます。一方日本盤では、人形そのものをジャケットいっぱいに写しているので反射は切れちゃってます。これオリジナル盤は遊び心のあるアート・デザイン、日本は工業デザインて感じです。FRENDSの文字もオリジナル盤はスマーフ人形の青色と近い色を使ってます。Chick Coreaの文字は赤字の中心に青色の線が入っているんですが、オリジナル盤はさりげなく、日本盤ははっきりしています。これらもデザインに対するスタンスの違いが見て取れます。
音の違いも当然あります。オリジナル盤のほうが中・高域が艶やかで、エレピやシンバルの音が粒だちよく聞こえます。やっぱりオリジナル盤の音のほうがいいなあ。
メンバーはチック・コリアp,el-p、ジョー・ファレルts,fl、エディ・ゴメスb、スティーブ・ガットds。あまり編曲に凝らずアドリブを生かしたシンプルなワン・ホーン・カルテットで、軽やかでさわやか演奏です。チック・コリアはいつものチック節。ジョー・ファレルのフルートがなかなかいいんです。スティーブ・ガットの4ビートが聴けるんですが、シンバル・レガートやバス・ドラのいれ方が普通の4ビート系ドラマーとはちょっと違います。「サンバ・ソング」はガットのドラムがカッコイイです。ドラムソロでは得意のカウベルも駆使。
この演奏は、サックスがマイケル・ブレッカーに変わった「スリー・カルテッツ」で更に硬派に進化します。チックはピアノのみを弾いています。「カルテットNo.1」(チック得意の単なる番号曲名)は転調を繰り返す難曲で、マイケルのテクニカル・サックスが炸裂しますが、単なるテクニックに終わらす凄味も感じさせます。
今日はこんなところですが、新しいCDも紹介しなくちゃね。
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