なかなかしっかりした作りになっています。
新譜紹介です。
ギラッド・ヘクセルマンの『ディス・ジャスト・イン』(2011,2年rec. JAZZ VILLAGE)です。メンバーは、ギラッド・ヘクセルマン(g,syn,glockenspiel)、ジョー・マーティン(b)、マーカス・ギルモア(ds)、マーク・ターナー(ts)2,9,13です。前作と同メンバー。前作がなかなか良かったのでこれも買ってみました。
前作についてはこちら ⇒ ギラッド・ヘクセルマンの堅実な1枚
全13曲ですが、内5曲は1分未満のイントロのような曲なので実質8曲、その中の3曲にマーク・ターナーが参加しています。前作では8曲中4曲にターナーが参加していたので、今回はターナーへの依存度が少し減った感じなのか? 11曲をヘクセルマンが作曲。残る2曲はドン・グロルニックとアラン・パーソンズ・プロジェクトの曲なのでかなりマニアック。
この人のギターは地味目で自己主張はそれほど強くないのですが、なかなか繊細で落ち着いた演奏を聴かせくれます。ちょっと神経質そうな部分が無きにしもあらずですけれど、それは今時のデリカシーか?
1曲目のようにイスラエル出身ならではのエスニックなメロディーがあります。私は7曲目《マーチ・オブ・ザ・サッド・ワンズ》がお気に入り。この哀愁感は胸に染みますね。このあたりはイスラエルと日本のマイナー・メロディーの共感ポイントなのかもしれないです。
《ニュースフラッシュ#1》~《ニュースフラッシュ#5》は前述のとおりの短い曲で、多重録音もさり気なく入れてちょっとしたアクセントになっています。他の曲でも曲によっては隠し味的に多重録音が入っていたりすることから、アレンジへの拘りも感じられます。
ギルモアのドラミングが良いです。繊細にフォローしつつ強靭にプッシュしてきます。今時の優秀ドラマーならではの技だと思います。マーティンはそこに付かず離れず、きっちり追随して支え、トリオとしてのまとまりはとても良いと思います。3人に加わってきちんと存在感を見せるターナー。相変わらず個性的で説得力のあるテナーを吹いていますね。
9曲目《ナッシング・パーソネル》、どこかで聴いたことのあるメロディーなんですけれど思い出せません。ということで、YouTubeに曲名を入れて検索。あらまっ、昨日の記事でもちょっぴり触れているマイケル・ブレッカーの初リーダー・アルバムが出てきました。そうか~、マイケル、メセニーでこの曲をやっていたんでしたね。久しぶりに聴きました。ドングロらしい曲はちょっと変わったメロディーで耳に残ります。
やっぱり雰囲気が全然違いますね。あちらは4ビート基調でディジョネットらしい切れ味鋭いビートを刻んでいるんですが、こちらはギルモアのもっとフレキシブルなリズム処理。このビート感の違いが現代性なのだろうと思います。あちらのモロにマイケル&メセニーはもちろん大好きなのですが、こちらのターナー&ヘクセルマンもなかなか良いです。2人の掛け合いで進むところには工夫も感じます。
もう1つの他人の曲、アラン・パーソンズの《アイ・イン・ザ・スカイ》も哀愁感がある良い曲で、アルバムの中に上手く溶け込んでいます。上記の曲と合わせてこれらの曲を選ぶヘクセルマンのセンス、私は好きです。
ヘクセルマンのギターは前作より深みを増しているように感じました。話題性となると乏しいような気がしますが、じっくり味わえる内容と言って良いのではないでしょうか。
アルバム名:『THIS JUST IN』
メンバー:
Gilad Hekselman(g, syn, glockenspiel)
Joe Martin(b)
Marcus Gilmore(ds)
Mark Turner(ts)2,9,13
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