子供の頃の記憶がよみがえります!

今日は中村尚子さんの新譜を紹介します。
前作『新緑の中に雨が降っている』はドラマー古澤良次郎さんとのデュオ。

 中村尚子 / 古澤良治郎/新緑の中に雨が降っている 中村尚子 / 古澤良治郎/新緑の中に雨が降っている
販売元:HMVジャパン
HMVジャパンで詳細を確認する

心に素直に入ってくるアルバムでした。

さて、今回のアルバムは?

P178 ギタリスト梶川朋希さんとの『春犬でゅお』(2009年、Haruinu Music)です。ジャケット写真の犬がカワイイですね~。全6曲、39分弱、\1,575のミニ・アルバムといった感じでしょうか。
中村さんがリーダーのバンドのオフィシャルサイト:春犬バンド もご覧下さい。

1曲目《ブルー・アンド・オレンジ》はクラシカルな雰囲気。アコースティック・ギターによるプレーはクラシカルでスパニッシュ。郷愁を誘う曲です。薄く被さるシンセの音もオシャレに響きますね。このアルバムの中では明るく力強さもある曲です。ピアノとギターの有機的な絡み合いがポイントとなっています。

《チャイム》はドボルザークの《家路》をモチーフにした曲のようです。学校のチャイムを模した音から入り、静かにピアノを弾き始め、《家路》のメロディーでしばらく遊んでから、中村さんのピアニカ(鍵盤ハーモニカ)がオーバーダビングされると、これがもう、懐かしさMAXでございます(笑)。その後ギターが入ってきてもイメージは持続して、聴き進むうちに何かが込み上げてきます。私の中には放課後の小学校の校庭や教室、下校時の様子などが次々と浮かんでは消えてゆきます。く~ぅ、堪らんです!インナースリーブには1曲ずつ中村さんの曲のイメージが書かれているのですが、それが上記のイメージどおりで、これは私的にはツボな曲です(笑)。

《ぽつねんと》はまさに”ぽつねんと”という言葉の響きのとおりの曲調。しみじみとしたギターとピアノの語らいが心に沁みてきます。全体的にはクラシカルなのですが、後半ギターが入ってきたあたりから、バックでピアノがちょっとブルージーに迫ってくる場面があって面白いです。

《かげろう》は前作にも入っていました。はかなげな曲です。丁寧に音を紡いでゆきますね。深い情感を湛えていると思います。私にはレクイエム(鎮魂歌)に感じられるんですよね~。この曲。

《バランス》はスパニッシュなギターが映える曲です。中村さんが左手てニュアンス溢れる低音の和音を響かせ続けているので、通奏低音のようになっていると思いました。その低音がちょっと重苦しく荘厳で、ズシリと手ごたえのある曲になっています。

《ひかりのくに》も前作に入っていました。前作を紹介した時に「どこか懐かしく寂しさが漂います。ひょっとしたらこの寂しさは夕暮れなのかな~?遊んでから帰る家庭の明かりなのかも?という感じでイメージが広がってゆきます。」と書いたのですが、そのイメージのままに、ギターが採を添えています。私のイメージは子供の頃のものだったのですが、この曲は中村さんの子供の頃の出来事を曲にしてるらしく、なるほどと思った次第。

懐かしさや寂しさが漂うこのアルバム。
これを聴いて子供の頃の記憶に浸るのも良いのではないでしょうか?
んっ!私の子供の頃の記憶って寂しいものなの(笑)?

 中村尚子 / 梶川朋希/春犬でゅお 中村尚子 / 梶川朋希/春犬でゅお
販売元:HMVジャパン
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これはハイブリッド・ジャズです。

先日、定期的にジャズ・ブログを巡回していると書きました。
今日は巡回中にアルバム評を読んで、
「これは聴きたい。」と思ったアルバムを紹介します。

「ジャズ批評」誌の「ブログ・ウォーキング」仲間すずっくさまが書いてました。
ココ
http://plaza.rakuten.co.jp/mysecretroom/diary/200910200000/

P177 アーロン・パークス『インビジブル・シネマ』(2008年rec. BLUE NOTE)です。メンバーは、アーロン・パークス(p,melotron,glockenspiel,key)、マイク・モレノ(g)、マット・ペンマン(b)、エリック・ハーランド(ds)です。

昨年の今頃発売したアルバムです。当時はそれほど買おうと思いませんでした。ジャケットのイメージから、内省的で暗いアルバムというイメージがあって、あまり聴く気になれなかったのです。

ところが今回、ブログを見ていたらすずっくさまが
「この不思議な世界は今の季節にかなり似合うな。。って、思った。」
と書かれていたので、聴いてみたくなったというわけです。

このアルバム。今風のハイブリッド・ジャズだと思いました。ジャズ以外の要素や感性が混ぜられています。4ビート、ブルージー、アドリブ一発という、いわゆるジャズ的な要素は薄いと思いますが、その分ロック、フォーク、ポップスなど他ジャンルの要素が上手い具合に融合されていると思います。

このアルバムの雰囲気は”暗い”とのご意見が多いのですが、私はあまり暗いとは感じません。多分もっと暗くて抽象的なものをたくさん聴いているからでしょう。う~ん、これから、もし私がこれは”暗い”と書いたら、とんでもなく暗い、つまり”暗黒”のアルバムということになってしまうのかも(笑)?

1曲目《トラヴェラーズ》はデジタルライクなリズムの曲です。上原ひろみのピアノ・ソロ・アルバムの1曲目《BQE》に近い匂いを感じます。ドラムとベースが上手い具合にデジタルってると思いますよ。最後のほうに出てくる抒情的なフレーズ。こういう抒情性と無機質なデジタルのハイブリッドは上原にもあるんです。ピアノ・トリオでの演奏。パークスは速いパッセージも楽々こなすテクニシャンで音も粒立ち良くクリア。窮屈さがなく開放的な(ちょっと荒い)のが良いです。

次の《ピースフル・ウォーリア》。これはもうパット・メセニーの東洋系フォークの世界です(笑)。こういう郷愁感のある曲は日本人好みだと思います。モレノのギターには、これはもうしょうがないんですけど、メセニーやカート・ローゼンウィンケルの影響を感じます。曲の展開もドラマチックで、4人が一体化して作り出すサウンド・スケープは魅力的です。

《ネメシス》は7拍子。モレノがカートのようなギターを弾くので、変拍子と相まって今時NYのサウンド。ちょっと内省的なメロディーが暗さを漂わせていますが、パークスもモレノも突き詰めない程良いテンションなので、ダークというよりはクールな感じです。グロッケンシュピールを使うあたりは、鬼才ドラマー、ジョン・ホレンベックに通じます。薄くキーボードも被せていてNYサウンドですね。これは。

《リドル・ミー・ディス》はロックなリズムで、バッド・プラスに通じる世界ですが、あそこまでの過剰性はありません。パークスもモレノも程良くポップな意識があるところに、私は開放的なものを感じます。NY系のともすると排他的な世界に陥っていないことに好感を持てます。《イントゥ・ザ・ラビリンス》はピアノ・ソロ。クラシカルな雰囲気漂うかわいらしい小品と言っておきましょう(笑)。これら2曲は3分弱の短い曲です。

《カルマ》はECM系のコンテンポラリー・ジャズです。これが一番いわゆるジャズにとどまっているかもしれません。ベース・ソロ、ピアノ・ソロ、ギター・ソロがアドリブを強く意識させるものになっています。他の曲はどこまで作曲でどこがアドリブか分かりにくいものやアドリブなしもありますからね。アップテンポの6/8拍子にのって、オシャレでビューティフルに演奏しています。

《ロードサイド・ディストラクション》は、今流行りのフォーク/ブルージーな曲。モレノのギターがスティールギターの響きを模しています。この曲はアドリブなしの短い曲です。《ハーベスティング・ダンス》はスパニッシュ/ジプシー系美メロ曲。こういう曲もNYを意識させますね。当然の如く変拍子。モレノが弾くフレーズはなんとなくアルディ・メオラに聴こえてきたりします。キメなんかはチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーの世界かも?

《プライス》はフォーク/ポップな世界。一歩間違えると暗めのリチャード・久レイダーマンのようでもあります(笑)。キャッチーで聴き易い曲になっています。ラスト《アフターグロウ》。ピアノ・ソロで静かにエンディングです。

全曲の説明を書きましたが、それはジャズの新しい世代観やジャズ以外のサウンドが詰まったアルバムだということを、わかってほしかったからです。色々なミュージシャンを引き合いに出していますが、だからと言ってパークスが真似をしているというわけではありません。色んな要素を取り入れた上で、ここにあるのは間違いなくパークスの世界です。ぼーっと聴いていると、まるで映画のサウンドトラックを聴いているように流れます。

最後になってしまいましたが、全曲パークス作曲です。この人、なかなかのコンポーザーだと思います。過去にはオーソドックスなピアノ・トリオを出しているようですが、私は今のコンテンポラリー路線にこの人の良さを感じます。今後にも注目。

これ、聴いて良かったです!

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今日は自慢話です。ご容赦下さい!

ちょっと前にジャズ友tommyさんから、持っているオリジナル盤の自慢が聞きたいというコメントをいただきました。
あまり自慢はしたくなはないのですが、今日は思い切って自慢しちゃいます(笑)。

今日のオリジナル盤は?

P173 ジ・アート・ファーマー・クインテット・フィーチャリング・
ジジ・グライス
『ホエン・ファーマー・メット・グライス』です。
言わずと知れた名盤です。
私がこんなオリジナル盤を持っていいてもいいのでしょうか?
これはまさに「猫に小判」です(笑)。

P174 裏ジャケを見て下さい。
赤いハンコが押してありますよね?
何々・・・、「DIG」modern jazz tea room!!
そうです。
これはあの伝説のジャズ喫茶「DIG」のレコードなのです!

実は私、これを買った時は、その意味がよくわかっていなかったのです。
「ジャケットにハンコが押してあるので、安めなんだろうな。」くらい。
知らないって怖いっ。
今はそのことが意味することは十分理解しているつもりなので、
これは私のお宝レコードなのです。

これを買ったのは今から10年くらい前。
先日のロリンズの『ニュークス・タイム』を買ったのと同じお店。
新宿の「コレクターズ」。
「DIG」の閉店とどうつながるのかは分かりませんが、
「DIG」のレコードを買い取って売っていたのだと思います?

P175 モノ、イエロー・ラベル、N.Y.C.、溝アリ、RVG手書き。
コンディション良。
お店でかなりかかったと思うのですが、
すり減っている感じはありません。
はっきり言って、こいつはイイ物です!
時代の空気と音が詰まっています。
これを何も勿体ぶらず、平気で聴いてしまう私(笑)。

一つだけ反省及び謝らなければならないことがあります。
レーベルには「DIG」の「耳たぶシール」が貼ってあったのですが、
それを剥がしてしまったのです。
その上、B面はシールを上手く剥がせずにレーベル面が一部剥げて・・・(涙)。
う~、なんという暴挙!
シールを剥がして少しでもレコードの価値を上げようという。
私って、なんと度量が小さい人間なんだろう。
セコイです!

私、最近はプレスティッジの録りっ放しの音が好きです。
同じヴァン・ゲルダー録音でもブルーノートはかなり作っていますよね。
もちろんそれはそれで良いし、私も好きですが、
私の中では、あまり加工していないプレスティッジの評価が上がっています。

オリジナル盤、いいよね~。
今日は私のお宝紹介でした(笑)。

<追伸>

P176 tommyさんからリクエストをいただいた
「耳たぶシール」は、コレです!
実は私、もう1枚「DIG」のレコードを持っています。
デニー・ザイトリン『ライブ・アット・ザ・トライデント』
これはYahoo!オークションで手にいれました。
このレコードは安いのでシールは貼ったままです(笑)。

これ「耳たぶ」ですよね? それとも「クエスチョン・マーク」?

私の質問に、tommyさんから答えが返って参りました。

これは、「お前は耳がいいか?」という禅問答シールですよ(笑)。
「この良さが、オマエに分かるか」ということだと思います。

上手いです。座布団3枚(笑)!

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今更ですが(笑)。

定期的に巡回しているジャズ・ブログがあります。
ジャズ友のブログもあれば、ROMっているだけのブログもあります。
私が巡回しているジャズ・ブログは皆さん(ブログ歴の)先輩です。
色々個性があって面白く読ませていただいています。

さて、今日取り上げるアルバムはちょっと凄いことになっています。
私が巡回するジャズ・ブログのほとんど皆さんが取り上げているからです。
そして皆さん良いと言っています。
私はこのアルバムをだいぶ前に入手していたのですが、
あと一歩”来る”ものがなくて、アルバム評を書きませんでした。
が、しかし、あまりに皆さんが良いと言うので最近また聴きなおしています。

ここで、「これ、全くダメですねっ!」と言えば面白いのですが、
やっぱり皆さんと同じくなかなか良いと思ってしまったのであります(笑)。

さて、そのアルバムとは?

P172 ジョー・マーティン『ノット・バイ・チャンス』(2009年rec. ANZIC RECORDS)です。メンバーは、ジョー・マーティン(b)、クリス・ポッター(ts,ss,b-cl)、ブラッド・メルドー(p)、マーカス・ギルモア(ds)です。もうお分かりだとは思いますが、クリポタ買いです(笑)。

クリポタとメルドーの共演に、NYダウンタウン系の有望株マーカス・ギルモアですからね。これは凄いでしょっ!私が知らないのは、むしろリーダーのジョー・マーティンでした。これだけのメンバーが集まって一体どんな凄まじい演奏になるのか、興味津々だったわけです。

ところがいざ聴いてみると、凄まじい演奏ではありませんでした。地味~で落ち着いた内容だったのです(笑)。まっ、クリポタ、メルドー共に現代最高レベルの人達ですから、演奏は当然のことながら第一級であるのは間違いありません。でも、私的に来なかった。ちょっと期待しすぎだったようです。

で、少し放っておいたんです(笑)。でも、最近皆さんがブログで取り上げて「良い、良い、良い・・・」と言うんで、聴きなおすことに。

最初に言いたいことは、マーティンのベースのことです。真ん中に座ってなかなか強靭なベースを弾いていることに気づきました。今まで、クリポタとメルドーに耳がいっていて、肝心のマーティンのベースを聴いていなかったのです。音が”ツンツン”でガッツがありますよ。この人!これは雲さん風に言えば、弦高を高くして、テンション高くして弾いている音だと思いました。昔のポール・チェンバースとかダグ・ワトキンスとかの音です。まあ、ちょっとふくよかさがないのは好みの分かれ目かも?

これが分かって急にマーティンを見直してしまったのです。フレージングは特にキャッチーなものはないので地味なのですが、ガッチリ地道に支えるベースも悪くはないです。そして意外や、演奏をリードしているのはこの地味なマーティンのベースなのではないかと思いました。この方、クリポタとメルドーを迎えるだけのことはありますよ。

ギルモアのドラムもマーティンに合わせて、そんなに派手なことはしないです。とは言え、そこは変拍子を難なくこなすだけあって、不穏なパルスを繰り出しつつ演奏をじわじわ盛り上げます。特にクリポタのソロのバックでは良い煽りをしていると思いました。

クリポタはもういつものスモーキー・サウンドで、現代的フレージングを披露していますので、クリポタ・ファンとしては安心して聴いていられます。ソプラノとバスクラも1曲づつ披露して、いい味を出していますね。いつもありがとうございます(笑)!

メルドーが地味なマーティンに付き合い過ぎているような気がします。もう少しキレてしまう演奏があってもいいんじゃないでしょうか?メルドーがキレてもマーティンは淡々と我が道を行き、ベースをスタディーに刻むのかもしれませんが、それを無視してキレたら、もっと面白いアルバムになったような気がするのですが・・・。って、これは私の勝手な妄想(笑)。

最後に地味な要因の一つは、ジャコの曲以外の全曲を作曲したマーティンの曲の地味さとアレンジの単調さに依るところ大と見ました。アレンジはもう少しサービス精神があってもいいんじゃないでしょうか?マーティンさん!

と、まあ、こんな感じで、今更ですが、アルバム評でした(笑)。

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ラルフ・ボウエンって懐かしい(笑)。

例によって、ディスクユニオン・ジャズ館ホームページの新譜を見ていたら、この人ラルフ・ボウエンの名前が目に入ってきました。でもやっぱりこれも安いHMVの通販で買いました(笑)。

P171 買ったのは『デェディケイテッド』(2008年rec.Posi-Tone)。メンバーは、ラルフ・ボウエン(ts)、アダム・ロジャース(g)、ジョン・パティトゥッチ(b)、アントニオ・サンチェス(ds)です。シーン・ジョーンズ(tp)が1曲のみ参加しています。

私の中ではラルフ・ボウエンというと、新生ブルーノート・レーベルが出来た時に、オーディションによって集められた新人によって結成されたグループOTB(アウト・オブ・ザ・ウルー)のメンバーだったということ。OTBにはケニー・ギャレット(as)やラルフ・ピーターソン(ds)がいました。

今から24年前1985年のことです。当時スイングジャーナル誌がウィントン・マルサリス一派のことを「新伝承派」と言ってもてはやしていました。私は「新伝承派」のことを思い出すたびに、日本のジャズ受容の恥部を晒した気がして、虚しくなると同時に呆れて笑ってしまいます。当時のスイングジャーナルの編集長って誰でしたっけ?

さて、本アルバムの話に戻ります。私の目当てはボウエンというよりは、他のメンバーでした。だって、最近絶好調のロジャーズに、パティトゥッチにサンチェスですよ。これは聴くしかないでしょう。で、ボウエンも最近急に録音したわけではなく、クリスクロス・レーベルに何枚か録音していたんですね。単に私にとって圏外の人だったようです。

話はまたちょっと横道にそれますが、クリスクロスに最近懐疑的な私なのです。中堅どころを積極的に録音するのは良いのですが、これが金太郎飴の如く似たような内容。レベルもオール80点という感じで、もうこの手のジャズに飽きがきてしまいました。だから最近はこのレーベルをほとんど買いません。ボウエンのこのアルバムもクリスクロスから出たら買わなかったかも?

やっと内容の話。ディスクユニオンの宣伝文句に「クールな王道コンテンポラリー・ジャズとしてお薦めいたします!」とありましたが、まさにその通りの内容でした。おしまい!

ではあまりにもかわいそうですよね(笑)。まずはボウエンのテナー、音色といいフレージングといいまさに今時の中堅テナーです。シーマス・ブレイクとかクリス・チークとかその手の人達と遜色ありません。で、これと言ってそこから抜け出す何かがないのも事実でありまして、そこがちょっと辛いところです。私はこういうテナーは好きですけどね。クリアーでパワフルな音もいいです。マイケル・ブレッカーの系譜だと思います。

前述の通りこの人も新伝承派なんですが、今となれば当時はジャズとして認めてもらえなかったマイケルの系譜なんですからね。当時のジャズ評論家も実はいい加減な人が多かったと今は思うわけです。というか、50、60年代的視点の評論家には既に80年代のジャズの本質は見えていなかったのです。当時からマイケルが好きだった私としては、ざまあみろという感じです(笑)。やばっ、今日はちょっと意見が過激です。

曲はすべてボウエンが書いています。王道ストレートなものばかりです。クールでモーダルな良い曲を書くと思います。

他のメンバーについて、ギターのロジャースはここでも絶好調ですね。私のこの人に対するイメージはもっとロック寄りだったのですが、そうではなく正統派ジャズ・ギターのほうが強いことがわかりました。シングル・トーンによる高速フレージング時の音の粒立ちもかなりのもので気持ち良いです。テナーのバックでは、コードやシングル・トーンにより手堅く演奏を支えています。

ドラムのサンチェスはこういうコンテンポラリーなビートを叩かせると本当に上手いと思います。この人の場合、凄い煽りをするとかキレがあるとか突出したものではなく、場を見極めて過不足ないリズムを繰り出すところに、職人的な上手さを感じます。一方、もはやかなりのベテランであるパティトゥッチが、ちょっと裏方サポートに徹しすぎているように感じます。もう少し積極的なからみもほしい気がしました。

トランペットのジョーンズが参加しているのは1曲だけですが、なかなかパワフルで落ち着いた吹奏。アルバムの雰囲気にマッチした良い演奏を聴かせてくれます。ラストの曲はボウエンのテナー・ソロ。これがなかなか渋い味わいのあるもので、なんとなくクラシックな曲調なのは個性的?

全6曲42分強というのは、今時のCDにしては収録時間が短いですが、曲数が多いだけのCDが多い昨今において、これはこれで良いものです。

クールな王道コンテンポラリー・ジャズ!聴いてみて下さい。

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今回は大変勉強になりました。

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「トニー・ウィリアムス特集」
ゲストはジャズドラマーの大坂昌彦さんです。

番組詳細については「快楽ジャズ通信」を参照願います。

プロフィールはディレクター嬢が説明。
今日も軽やかな英語のナレーションが素敵です。

大坂さんは批評文も書くんだそうです。
雲さんによると、分かりやすくて面白いとか。

トニーの凄さは?
ハイハットをコンスタントに踏みません。
コンスタントに踏むことを嫌っています。
そのルーツは同郷ボストンのロイ・ヘインズだそうです。
トニーも元はコンサバティブなアラン・ドーソンに支持していましたが、
ヘインズのドラミングに注目していたそうです。
シンバルレガートが定型でないのもヘインズから盗んだとか。
それらによって生み出される斬新なリズムが凄いのです。

雲さんは、ヘインズはスピード感があるドラマーだと思っていたそうで、
同じくスピード感があるトニーのドラミングの元がヘインズだったことに
納得していました。

ではヘインズはなぜユニークな叩き方になったのか?
ヘインズは貧民街出身で、ドラムの全セットが買えなかったんだとか。
その少ないドラムセットでの叩き方は当時から最先端の形だった。
で、トニーはそれに影響を受けたんだそうです。

今日の1曲目、比較のためにジミー・コブのドラムから。
トニーとコブの違いは?
名ドラマー、フィリー・ジョー・ジョーンズの後任としてマイルス・クインテットに
参加したコブはグルーブ・マシーンなんだそうです。
譜面はあまり読まず、グルーヴに特化。
コブのシンバルの力強さは素晴らしいです。
で、トニーはそれも取り入れたそうです。
新しさにグルーヴの推進力も加えたものがトニーのドラミング。

雲さんは、トニーのドラムは構築力が素晴らしいといいます。
大坂さんによると、組み立てのあるドラムは、主流に対するアンチテーゼ。
トニーは同じリズム(パターン)を刻むことも嫌っていたそうです。

ということで、『ブラックホーク』から《ソー・ホワット》
途中フェードアウト。

これはもうオーソドックスなドラムです。
私はコブより先にトニーを聴いたので、
コブを最初に聴いた時は、退屈なドラムだと思いました(笑)。
(これ以降の緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

続けて『フォア・アンド・モア』から《ソー・ホワット》

こちらはエキサイティングなトニーのドラムです。
この鋭利な刃物の如きキレ味は最高ですね。
次々と叩き方を変化させて場をリードします。
ロン・カーターのベースは比較的大人しくて変わったことはしませんので、
トニーのドラムが余計目立つんですよね。
さすがはトニー!

雲さんは「3年後の演奏なのに、10、20年ワープした感じに聴こえる。」
と言います。
このドラムを大坂さんは「ビートのキュビスム。」と言います。
トニーはポリリズムを構築するのが得意。
「絵画のキュビスムのように色々なものを組み合わせている。」と大坂さん。
なんと上手い喩えなんでしょう。
”キュビスム”についてはウィキペディアを調べて下さい。

ライドシンバルの音色も特徴。
トニーからライドシンバルが大きくなったそうです。
昔は16インチ、14インチと小さかったんですが、
フィリー・ジョーあたりからライドシンバルは18インチになり、
トニーは22インチなんだとか。
ライドシンバルが大きくなったことで、
ライドシンバルによるリズムの構築が重要になってきます。

その分バスドラが小さいのは?
それまでのバスドラが24インチと大きかったので、
移動時車に乗せるのが大変。
つまりツアー向きでないことから小さくなったそうです。
そのため18インチになりました。
16インチもあるそうですが、小さくて普及しなかったようです。
18インチが現代の主流となりました。

小さくなると音は”ドンドン”から”コンコン”へ。
リズムのリニア化に貢献するそうです。
リニアとはシンバルやスネアやバスドラそれぞれが分離してリズムを作ること。
リニアなドラムの元祖はトニーなんだすです。

トニーがドラム奏法をどんどん進化させたのは?
大坂さんによるとそれは若さ故だとか。
年をとってくると、周りの状況に合わせて思いやりドラミングをしますが、
トニーはそういうことをしないんだそうです。
今聴いた《ソー・ホワット》では、途中叩くのをやめていますが、
これはリズムが聴こえてこないからやめたんであって、
聴こえてきたらまた叩くということをやったんだそうです。

こういうことがまた新たなものを生み出します。
こういう演奏を大坂さんは「ダダ/虚無感.。」と言います。
”ダダイズム”についてはウィキペディアを調べて下さい。
これまた美術用語ですね。

みんながばらばらな演奏をしますが結果的に素晴らしい。
ビ・バップはそれぞれが役目を果たすピラミッドでありチームプレイ。
一方マイルス・クインテットは個々がバラバラなんだけど
繋がりは失われていません。
そういう演奏が出来るところが、黄金のクインテットと言われるゆえん。
真似しようとして形からやっても真似はできません。

次にかける後年のアルバムで、ドラミングが変わったという話。
後年トニーはドラム・セットを大きくするそうです。
大きな会場での演奏が増え、それに対応したんだそうです。
それはトニーにインタビューした時の答えだとか。
トニーは後に「それがどうした。」と続けたようです。

こんなトニーの態度から、プライドが高く芸術家肌というのがわかります。
後年オーケストラ作品もやりますが、
ドラムだけでなく作曲やアレンジなど一体で音楽家だと考えていた
あらわれだそうです。
そういう意味では色々熱心に勉強する勉強家だったようです。

ここでトニーの作る曲についての話へ。
ピアニストではないので、メロディーがあってハーモニーがあります。
そこがハービー・ハンコックのようなピアニストと違うところ。
ハービーの《スピーク・ライク・ア・チャイルド》などは、
メロディーにハーモニーが含まれ、印象派的。
メロディーにハーモニーが見え隠れします
またまた登場美術用語。”印象派”はウィキを見てねっ。
対するトニーの曲はメロディーをハーモニーが支えています。
またトニーは管楽器奏者ではないので、ロングトーンはないそうです。
この話、大坂さんご本人が作曲する際の実体験に基づいているようです。

トータルなコンポーザーとしてのトニーを味わう曲。
雲さんが好きな曲です。
『フォーリン・イントリーグ』から《シスター・シェリル》

この曲は私も好きです。
かの寺島さんもこの曲が良いと言っていました(笑)。
私、結構雲さんと好きな曲が被っています(笑)。
これは突然若手を入れてオーソドックスにやった最初のやつです。
当時これが出た時はそれなりに反響がありました。
世は新伝承派の時代でした。

メロディーの素晴らしさとアレンジの妙。
先祖返りのドラミングです。
これに関する詳しい話はなし。
収録時間の都合でしょうがないと思います。

次は大坂さんの『オマージュ』から《E.S.P.》
テナーのワン・ホーン・カルテットでライブ演奏です。
リスペクトしてきた偉大なるジャズの巨人達に捧げた「オマージュ」アルバム。
トークの途中からフェードインしています。
今日はトークが多かったからでしょう。

安ヵ川さんの強靭なベースから入ります。
大坂さんのドラムもアグレッシブですね~。
雲さんのブログに几帳面と書いてありましたが、それは私も感じました。
タイトなドラミングです。
熱気あふれる逞しい演奏です。
やっぱりドラムが一番活躍しています。

ベースソロに入ってしばらくしてフェードアウトでした。
この曲でのトニーに通じるドラムは、トニー特集に合わせての選曲。

 大坂昌彦/オマージュ 大坂昌彦/オマージュ
販売元:HMVジャパン
HMVジャパンで詳細を確認する

<アフターアワーズ編>

大坂さんお薦めアルバム。
ブライアン・ブレイドのマイルス・トリビュート・アルバム。

ブレイドのドラムは音楽的。
上手い下手の路線ならたくさんいるが、
その方向性でないのがブレイドの賢さ。

トニーからの系譜なのか?という雲さんの質問。
ブレイドは24インチのライドシンバルを使っているそうで、
ライドシンバルを大きくするところがトニーに繋がりとの答え。
大きくなることによる効果は、音そのものが大きくなることと、
シンバルの音像の支配度が大きくなること。

スピード感のあるドラムもトニーの影響なのでは?と雲さん。
フュージョン時にテクニカルな進化があり、
そのせいで音の立ち上がりが速くなって、今のドラムに繋がると大坂さん。
90年代以降はヒップホップの影響があるとも言います。
ヒップホップは音に角(エッジ)がある。
黒人系ではデニス・チェンバースからの影響なんかがあるそうです。

デニ・チェンのキレとパワーが両立するドラム。私は大好きです。

今日はかなり高度な話になっていましたよ。
大変勉強になりました。
大坂さんは美術がお好き(笑)?

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ブラリと東京へ!

昨日はブラリと東京へ行ってきました。
オーディオ的にトライしたいことがあるので、秋葉原で買い物です。

P166 私は朝早くこちらを出て、終日東京で遊ぶようなスケジュールはめったに立てません。なぜなら、東京にいる時間が長いほど、いろいろなお店でジャズCD/レコードを買うことになってしまい、お金がいくらあっても足りないからです(笑)。
昨日は甲府11:29発の「かいじ」に乗って東京へ、昼ごはんは駅弁です。普通の駅弁ってたいしたことがないのに高いですよね。で、私は写真の「折詰幕の内弁当」。コンビニに売っている幕の内弁当と同じようなもので¥590。
CDとレコードにお金はかけても、弁当にはお金をかけない。セコイやつです(笑)。

昨日は新宿駅の工事があるということで、中央線の特急は終日中野発着でした。中野ではディスクユニオンのセールがあったので覗いてみることに。そのセールとは「ディスクユニオン新宿地区合同出張大噴火バーゲン」。オバサマ同様”バーゲン”に惹かれました。しかも”大噴火”ときたもんだ(笑)。ジャズ、ロック、ソウルなどなどの中古が全品半額!

中野で下車したあと、早速会場の中野厚生会館へと向かいました。会館?裏路地にある単なる狭いビルの1階を開け放しただけの売り場です。チープ感が購買意欲をそそります(笑)。会場はそこそこ混雑していました。私も即ジャズCDが入った”エサ箱”へと。なんか売れ残りのような¥1,000以下のものばかり、これが値札の半額!

P150 私がお気に入りのCDが入っていたりすると、ちょっぴり悲しい気持ちになります。誰かの目に留まって買われて行けばいいんですけどね~。ちょっと前に紹介した。写真のエッカード・ワイト・カルテットが¥525です。トホホッ。これが半額になっちゃうというんですから、いやはや、参りました。まあ、ジャケットや盤のコンディションから安値がついていることもありますので、「値段≠内容の価値」ということは断っておきます。

P169_2 さて、買いたいものは結構出てきました。私の場合はいつものマニアックなやつが対象。では、買ったものを紹介しましょう。
ますはナタリー・ロリエのピアノ・トリオ¥840。ケースが割れていました。これ聴いてみたかったんですよね。半額¥420なり。
ナタリー・ロリエ『ウォーキング・スルー・ウォールズ・ウォーキング・アロング・ウォールズ』
ゴンサロ・ルバルカバ『ラプソディア』
ジャン=ミッシェル・ピルク『カーディナル・ポインツ』
ジャン=ポール・ブレリー『ライブ!』
マテリアル『インタウナル-モリ-』
エイヴィンド・アーセット『エレクトロニク・ノアール』

計6枚で¥1,942。笑が止まりません!これはまさに大噴火です(笑)。

4,50枚!買っているおじさんもいました。大量に買う人がいるので、レジは整理券を配っての順番待ち。レジのお兄さんにはもう少し手際よくやってほしい感じがしました。まっ、これだけ安ければ、少々の待ち時間は問題ないんですけどね。今回はロック・オニーサン/オジサンがたくさんいました。

さて、今日の目的地秋葉原へ。そういえば四谷のジャズ喫茶「いーぐる」では「レス・ポール特集」をやっていたのでした。今回はパスです。最近「いーぐる」には全然行っていません。前回の訪問からは、ここ数年で一番間が開いているかも?

秋葉原に来た理由は?プリ・アンプの電源ケーブルを変えたかったからです。でも、既製品を買うのではなく自作するためのケーブルとプラグを買います。まずはオヤイデ電気でケーブルをみたのですが、安めのやつには面白そうなのがありませんでした。次はDyna Hiブランド買取りセンターへ、ここの2階にはあの植木さんがいます。

で、安易にベルデンの#19364を買ってしまいました。家に帰ってからネットで調べたら、定番の製品みたいですね。プラグはラジオセンターで汎用の安いやつを買いました。私は高級な医療用とかを買う気はありません。

秋葉原に来た理由はもう1つありました。今メイン・アンプとして使っているNECのA-10Ⅲの出力保護リレーの接触が怪しくなっているので、交換しようと思ったからです。小音量時に音が出なくてある程度大きい音にすると急に音が出る場合は、だいたいリレーの接触不良です。前にオークションで入手したA-10Ⅲも同様な現象でリレーを交換しました。

A-10Ⅲは特殊なリレーを使っていないので、まだ秋葉原に売っています。久々にこの手の部品を買いに来たので、お店を何件か巡るはめになってしまいました。2件目の店で買ったのですが、結果的には一番安く入手できたました。他の店で自分が買った値段より安く売っていたりすると結構悔しい思いをします(笑)。

ジャズ喫茶「マイルストーン」にも寄ってきましたよ。今回は割愛。

P167 さて、本日電源ケーブルを作って交換しました。今まで使っていたのはアクロテックのストレスフリー6N銅2芯。これは音がきれいなんですけど、しなやかなケーブルと同じで、音がちょっと柔らかいのが不満でした。PSE法以前のケーブルを使った自作品。この頃はケーブル各社が電源ケーブルを切り売りしていました。

P168 今回のケーブルは普通の銅ですが、3芯で太くしっかりしたものです。機器側のプラグはちょっと高めの太いケーブルが使えるものにしました。コンセント側は安い2ピンのもの。今私が使っているテーブルタップが2ピンなので、変換プラグを使わなくて済むように敢えて2ピンにしています。

なお、電源ケーブルを自作する場合は十分注意して下さい。ショートを起こしたりすると、火災につながることにもなります。くれぐれも注意の上、自己責任においてお作り下さい。

さて、肝心の音は交換によって変わったのでしょうか?う~ん、前よりはしっかりした音になったと思います・・・、たぶん(笑)。この手の事って結局は思い込みも考慮しておかないとねっ。特に悪くなったわけではないので良しとしましょう。秋葉原で部品を探す楽しみ+工作する楽しみを加えれば間違いなく++です(笑)。

P170 A10Ⅲのリレー交換はそのうち実行します。A10Ⅲは頑丈に組み立てられているので、バラスのに一苦労。使われているネジの数が半端じゃないのです。写真は前に分解したときのもの。DC24V2回路のリレーが4個使われています。交換したらブログで報告しますので、乞うご期待!

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この人の今後が凄く気になる。

HMVオンラインを見ていたら、
「ジャズ定盤入門」という企画があることに気づきました。
その企画はココ
http://www.hmv.co.jp/serialnews/jazz_guide

これは面白そうだということで、早速覗いてみると、
「四十にしてジャズに志す」なんて書いてあります。
ますます興味が湧いてきました。

この企画、元はヨミウリオンライン「新おとな総研」の中の記事です。
HMVオンラインからリンクがはられています。
ココ
http://otona.yomiuri.co.jp/mystyle/jazzguide/
読売新聞も色々やっているんですね~。

最初はソニー・ロリンズ、2回目がジョン・コルトレーン。
ベタですね~(笑)。
そりゃやそうです。「定盤入門」ですから。

この方、20代半ばでジャズ入門に挫折。
以降ロックばかり聴いてきたそうです。
マンネリ気味の音楽生活から脱却して「ジャズに志す」んだそうです(笑)。

上げ足取りかもしれませんが・・・、普通は「ジャズファンを志す」?
天下の読売新聞に書いてある記事なので、こういう言い方もあり?

まっ、それはさておいて、この方は無事ジャズに入門できるのでしょうか?
今後が凄く気になります(笑)。
見守っていきたいと思います。

ついでなので、私のオリジナル盤紹介もしちゃいましょう。

P165上記の入 門第1回目のアルバム。ソニー・ロリンズ『ニュークス・タイム』です。メンバーは、ソニー・ロリンズ(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ダグ・ワトキンス(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)です。どうですこのメンバー、最高じゃありませんか。ブルーノート4000番台の最初、栄えある4001番です。

私のオリジナル盤は、mono、NYC、ミゾ無、RVG刻印、チョボ無、コーティング・ジャケ、インナー・スリーブ有です。ディスクユニオンではセカンド・プレスとか言って売っているバージョンです。ブルーノートのオリジナル盤は、とにかく色々な判別条件があり、その条件次第によっては値段に雲泥の差があります。私のはブルーノートにしてはあまり高くありませんでした。とは言っても当然1万円超えですが。

これはオリジナル盤を蒐集し始めた今から15年程前に買ったものです。買ったお店は新宿にあった「コレクターズ」。なんでここへ行ったかというと、寺島靖国さん著「辛口JAZZノート」にこのお店を訪問したことが書かれていて、私はそれを恨めしく読んでいたからです。それなりに稼げるようになった頃、「じゃあ、ちょっとオリジナル盤とやらを買ってみようか。」と思って最初に行ったのがこのお店なのです。

やっぱり、オリジナル盤でしか出せない何とも香ばしい色艶のある音がします。A面頭のフィリー・ジョーのハイハット「シャーシャッカッ、シャーシャッカッ、・・・」を聴いただけで気分は高揚。ロリンズのテナーの厚み、ケリーのピアノの粒立ち、ワトキンスのうなるベース、フィリー・ジョーのシンバルとスネアの弾け具合。これですよこれっ!う~ん、気持ちエエです(笑)!

その上演奏が・・・、もう最高っ!生きてて良かった(笑)。

私はA面ラスト《ワンダフル・ワンダフル》が特に好きです。おおらかなテーマをロリンズが朗々と歌いあげるのを聴くと、ホンワカいい気分になってきます。いい湯加減の温泉にでも浸かっている気分なんです。バックのフィリー・ジョーとワトキンスが力強いですね~。ソロの歌心はこれぞロリンズ!ケリーのコロコロと転がるピアノも文句なし。ドラムとの4バース交換も最高!ジャズっていいよね~(笑)。

もう1曲。B面最初《飾りの付いた四輪馬車》はドラムとのデュオ。これがまた最高なんですよ。ロリンズ歌心の粋。フィリー・ジョーの踊るドラムとの共演なんですから、悪いはずがありません。フィリー・ジョーは露骨に煽るわけではなく、ロリンズに寄り添いながら演奏を進めます。そのぶん後半の4バース交換では弾けていますね。やっぱりジャズっていいよね~(笑)。

以上の2曲は特に良いわけでして、他の4曲も最高レベルなのは言うまでもありません。ロリンズと言えば『サキコロ(サキソフォン・コロッサス)』と相場は決まっていますが、ワン・ホーンものとしては、『ニュークス・タイム』も忘れてもらっては困ります。

聴きながら書いているんですが、最高です!

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ヴィジェイ・アイヤが気になって。

1か月程前、久々にヴィジェイ・アイヤのアルバム『リイマジニング』を聴きました。
聴いてその暗黒パワーに圧倒されたわけですが(笑)、
じゃあ最近のアルバムはどうなんだろう?
という気持ちが心の中にムクムクと湧いてきました。

暗黒パワーに圧倒された時のブログはコチラ↓
http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-8f1f.html

ではということで、HMVへ注文!
2枚購入しましたので紹介しましょう。

P163 ヴィジェイ・アイヤ・トリオ『ヒストリシティ』2008,9年rec. ACT)です。メンバーは、ヴィジェイ・アイヤ(p)、ステファン・クランプ(b)、マーカス・ギルモア(ds)です。この3人、組んでから5年も経つのでコンビネーションは抜群です。しっかりアイヤの特異な音楽性を表現しています。この音楽がACTレーベルから出るなんてちょっと意外です。まあ、アーティスティックなものという括りではアリなのかと思います。

アイヤの特徴はその個性的な弾き方だと思います。右手でアルペジオ(分散和音)のように音群を弾き、その音群をずらしながらたたみ掛けるように次々と繰り出してきます。それが濃厚な味わいをもたらします。またアイヤはアンドリュー・ヒルに通じるものがあると言われますが、それは先の弾き方とダークなハーモニー感覚のせいではないかと、私は思います。そしてクラシックの匂いも感じますね。

ではここでアイヤについてまとめます。かなり安易(笑)!
ダークで濃厚=”暗黒パワー”なんです(笑)。

で、今回のアルバムですが、『リイマジニング』から比べるとかなり暗黒度は和らいでいます。それがトリオというフォーマットのせいなのか、はたまたアイヤが感じている世の中の不安が和らいだせいなのかはわかりません。聴き易いので喜び半分、いやっ、もっと暗黒が聴きたかったが半分です(笑)。

自作曲の他にアンドリュー・ヒル、ジュリアス・ヘンフィル、スティービー・ワンダーの曲などもやっています。ヒップホップ・ディーヴァM.I.A.(私は未知)の曲もあります。それらがまったく違和感なくアイヤの音楽となって表現されているのはさすがですね。

リズムは変拍子のオン・パレード。私はこの手の変拍子は数えたりしません。だって、私が演奏するわけじゃないんで拍子を分析してわかる必要はないわけです。それよりは変なリズムに体をまかせるほうが気持ちいいです。難解変拍子をものともしないクランプとギルモアは相当なテクニシャン。クランプがアルコ(弓弾き)をさりげなく織り交ぜるセンスにも関心しました。三位一体ここにありです。

例によって中低音濃厚な録音なので、たたみ掛け奏法&ダークなハーモニーと相まってマッシブなサウンドは聴き応え十分。全曲続けて聴くと胃もたれを起こしそうです(笑)。

そこらに転がっているピアノ・トリオに飽きた方は是非このトリオを聴いてみて下さい。

今日は大サービス!もう1枚紹介しちゃいましょう。

P164 ヴィジェイ・アイヤマイク・ラッド『スティル・ライフ・ウィズ・コメンテーター』(2006年rec. SAVOY JAZZ)です。こちらはアイヤとポエトリー・リーディングのマイク・ラッドとの共演アルバムです。2004年に出した『イン・ホワット・ランゲッジ?』の続編的なアルバムです。今やジャズの名門サボイ・レーベルからこんなのが出る時代なのです。

一昨年、ジャズ喫茶「いーぐる」の「NYダウンタウンを中心とした新譜特集」で聴いてから気になっていたのですが、買いそびれていた1枚です。

こちらは打ち込みも多用していて、ラップ、ヒップホップ、ファンクなどの要素が強いサウンドです。私はこういう打ち込みジャズも結構好きです。ただし、やっているのはアイヤですから、そこら辺に転がっているラップと一緒にしてもらっては困ります。上記のとおりのアイヤ・ワールドを基本に、ポップな要素を拡大したもので、一筋縄ではいきません。私は、これもアートだと思います。

面白いのは日本語のポエトリー・リーディングが入っていることです。上手い日本語なのですが、あちらに住む日本人なのか、日本語が上手いアメリカ人なのか、判別しにくいものがあります。真ん中あたりの曲まで聴き進んだら、いきなり日本語で喋り出すからビックリしましたよ。ジャパニーズ・イングリッシュを交えた今時のポップな詩が妙に心にひっかかります(笑)。この詩もラッドが作っているんだから面白い!それからオペラ歌手?が歌っている曲もあります。

こちらは難解なところは皆無で、楽しいアルバムに仕上がっています。
いわゆるジャズに拘らない方に推薦します。

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ブログ記事のメンテナンス終了。

今日も一日寒かったですね。
空気もきれいだったので、夕景もなかなかでした。

P162_2 ベランダから見る薄暮に浮かぶ櫛形山。
空の色がなんともいえない淡い色でした。
きれいだったので、パチリッ!

今日やっとブログ記事のメンテナンスが
完了しました。
今までボチボチやってたんですよ。

何をメンテナンスしたかというと。

1つは、「ブログランキング」へのクリック願いの削除。
ブログランキングにエントリー時、各記事に入れていました。
ブログランキングを卒業した時にすべて消したかったのですが、
前のパソコンがとろかったので、消すのに時間がかったんですよ。
検索で私のブログ記事にたどり着いた人は、
クリックしてくださった方もいたと思うのです。
で、ランキングを見に行くと、私のブログはないわけでして、
探した方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ご迷惑おかけしました。m(_ _)m

もう1つは、文字の色。
初期の頃のブログデザインでは文字の基本色が黒色でした。
なので、文字色を指定しなくても、黒色指定しても黒。
ところが新しいブログデザインにしたら、文字の基本色が黒ではなく、
黒色指定した個所が文章の中に不規則にあらわれて見苦しくなっていました。
なぜそうなったかというと、
黒色指定は、青とか緑とかピンクに誤って指定した個所の修正だったからです。
文字色指定を頻繁に変えた「PCMジャズ喫茶」のレポートなんかは、
ひどいやつもありました。
修正も大変なんです。HTML入力モードにして、色指定コマンドを削除。
このHTMLモードは字の大きさが小さいので、
しばらくすると目がショボショボしてきました。

とにかく修正は大変な作業でした。
それがパソコンを変えたことによって、作業効率が一挙にUP。
今日無事修正完了となったわけです。
めでたし。めでたし。

話は変わりまして。

ジャズ動画サイト You Play JAZZ?
高野 雲さんとジャズ・ピアニストのスガダイローさんのトーク、
「快楽ジャズ通信(番外編)」がUPされました。
直リンクはコチラ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/641

くつろいだ雰囲気で進むマニアック・トークが面白いです。
お2人は、ロボットアニメ「ガンダム」に出てくる
ジオン軍モビルスーツ「グフ」カスタムがお好きだということで、
最近スガさんが作ったバンダイのプラモデル
「グフ」マスターグレイドVer.2.0を前に置いてトークしています(笑)。

ガンダムからジャズまで、男が憧れる「カッコよさ」について
なかなか興味深いトークをしていますよ。
私もメカ好き、ロボットアニメ好きの1人として、
お2人の気持ちは凄くよくわかります。

雲さん緊張気味なのか?
タバコを持つんだけど吸わない場面が最初のほうに何度かあり、
私は気になってしまいました(笑)。
<注>雲さんからコメントをいただきました。
場が和み過ぎての戸惑いの行動だったようです。

途中に挟まれるセッション映像も楽しいですよ。
ラストはスガさん(p)と雲さん(el-b)と服部正嗣(ds)のセッション。
このトーク録画の後に行われたセッションなのだそうです。
場所は荻窪のライブハウスvelvet sunhttp://www.velvetsun.jp/top.html

スガダイローさんの新譜『黒船・ビギニング』は明日発売です!
ジャケットは、下田了仙寺所蔵、嘉永7年に描かれた「天狗ペリー」と呼ばれる
ペリーの肖像画だそうです。
なんとなくスガダイローさんに似ているような(笑)?

黒船・ビギニング Music 黒船・ビギニング

アーティスト:スガダイロー・トリオ
販売元:CooL FooL
発売日:2009/11/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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