レコードプレーヤーとの果てしない遊戯(笑)。

こんなものをヤフオクで落札していました。ビクターのトーンアーム。レコードプレーヤーJL-B61に付属している物です。

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これをUA-5045と言って平気で出品している人がいますが、UA-5045はアームレストが一体型なので別物です。かなり汚れていてアームコードが付属していなかったため、送料も含めて5000円しませんでした。ちょっとお掃除してUA-5045と言えば、10000円越えだったりします(笑)。名前で釣るやつ(誰々さんが愛用とか、笑)は姑息ですし、名前に釣られるやつは愚かだと思います。上の写真はお掃除後の状態。

今回もガタらしきものはないのに感度は良好で、このトーンアーム(ニュー・ジンバル・サポート方式)の耐久性は優秀です。しかし相変わらずアームリフターは速く降りてしまい、今回は#100,000のシリコングリスを買って修理してみましたが、私の満足する速度より速く降りてしまいます。

さて、トーンアームは入手したものの取付けるレコードプレーヤーがありません。手ごろな物をヤフオクでしばらく物色していたけれどなかなかうまい物が出てきませんでした。そんな中、ハードオフでジャンクスピーカーSB-3Aを買った時に、目を付けていたジャンクレコードプレーヤーがありました。今回それを買ってきました。

回転数が調整しきれないというDENONのDP-1600です。税込み4320円ならトーンアームとアームコードをヤフオクで売ってしまえば元が取れるはず。回転数が調整できないのはひょっとすると下部の回転調整ボリュームを調整していないだけかもしれませんし、そうでなくても例のトランジスタを交換すれば修理可能でしょう。

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かなりのほこりですが、意外とダメージはありません。修理して掃除すれば十分実用品です。今回は掃除する前に動作確認です。

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回転数は下部の調整ボリュームを使っても調整しきれませんでした。回転も微妙に不安定でちょっと不安がよぎります。外してしまうと動作確認ができないのでトーンアームとアームコードの導通確認も兼ねています。トーンアームの方は気になるガタつきもなく実用レベル。

まずは脚を全て外そうとしたら、一か所ネジが錆びついていてどうしても外せません。無理をしたら案の定脚のゴムがねじ切れてしまいました。もう一か所の脚はゴムが劣化してぼろぼろだったので脚は処分することにしました。

底板を開けると中身はDP-790とほとんど共通(ネット上の写真を見て気付いていた)。違いはストロボランプの有無くらいです。下の写真はDP-1600。

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下の写真が以前所有していたDP-790です。回転数調整用ボリュームへの配線が若干異なります。両サイドの三角断面の隅木がなくなっています。違いはそれくらいか。

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回転数制御基板はIC1個とトランジスタ6個。非常に簡単でシンプルな回路になっています。複雑な回路よりシンプルな回路の方が私は好きです。DP-790同様モーターは商用電源で直に回していて、基板上の小さいトランスは制御回路用だと思います。ノイズや振動の元になる大型トランスがないのは良いのですが安全上取扱には注意が必要です。

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この大きくて頑丈なモーターが良いんですよ。ターンテーブル(プラッター)を支えるモーターは機械的に十分な強度があった方が良いと考えるからです。後に主流になるコアレスの扁平なDCモーターなどは鉄板1枚の上に組まれていて非常に頼りなく、私は好きになれません。

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脚が真っ黒で壊れやすいトランジスタ2SC458は全て2SC1815に交換。1個10円なので全て交換してもたったの50円也! 電解コンデンサは液漏れしていそうなものはなかったので交換していません。

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トランジスタ交換により回転数はボリュームの適度な位置で正規回転になりましたが微妙にふらついたままです。これはもう調整ボリュームの接触不良でしょう。ボリュームは分解できそうだったので分解清掃の方が良いと思いますが、面倒なので接点復活剤を吹きかけて済ませました。これによりストロボランプは止まって安定。修理完了です。

ターンテーブルの修理を終えたのでトーンアームを交換。ビクターのトーンアームはDENONより実効長が1mm長いだけで、取付け位置はモーター軸中心から230mmで共通なので、そのまま取付け穴が使えます。元はゴムを介してトーンアームを固定していますが、私はトーンアームをしっかりキャビネットに固定することが忠実再生の基本だと思っていますのでゴムは撤去。アームレストを固定する穴も開けました。

アームケーブルはヤフオクに自作品を出品している物で2900円。もう1台のレコードプレーヤーで既に使っている物と同様の物です。これで十分。壊れて処分した脚に代わり、落札してあったビクターJL-B31かJL-B41あたりから外した脚に交換。こちらの方がしっかりした物です。落札価格120円(笑)! 以前分解して処分したDP-1200から外しておいた脚は袴と干渉して取付けられませんでした。

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掃除してラックの定位置に置きました。ダストカバーを含めなかなかの美品です。気になっていたトーンアームの高さ(インサイドフォースキャンセラーが上部にある分高い)は大丈夫でした。むしろ後ろのバランス錘のクリアランスがぎりぎりで、適正針圧をかけた時に一番手前辺りに来るようにしておかないと干渉します。

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DENONのモーターとビクターのトーンアーム。私はこの組合せが好きです。これで2台のレコードプレーヤーがその組み合わせとなってしまいました。

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お気に入りの組み合わせだと良い音に聴こえます(笑)。 電子ブレーキーを搭載していないので、ストップボタンを押しても30秒以上回転し続けるのがちょっと不便。でもそれだけモーター軸の摩擦が少ないということで、ここがDENONの軽量ターンテーブルの良さだと私は思っています。慣性質量に頼る厚化粧的な発想と違いDENONは薄化粧なのが美点。それからやっぱりストロボランプがあった方が回転の調整や確認がやりやすくて便利です。

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アンプのメンテナンス

ヤフオクでトランジスタを入手できたのでアンプIntegra A-7のメンテナンスをしました。入手できたのはHfeをペア組した「金田アンプや窪田アンプの自作にいかが。」という物。A-7に使うのはもったいない気もしますがまあいいでしょう。

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ついでに電解コンデンサも入手しました。メイン(パワー)アンプ部分しかメンテしないので電解コンデンサは8個しかありません。右側の銀色の2個は東信工業のオーディオ用で信号が通るところに使います。

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今回電解コンデンサは「共立エレショップ」の通販で入手しました。A-7のメンテに使うプリント基板用端子パワーリレー(MY2-02,DC12V)がここで入手できたからです。このリレーは予備として購入。

交換するトランジスタは初段の4個(片チャンネル)で2SA872Aと2SC1775A。動作に不具合があったわけではありませんが脚が真っ黒けだったので交換しました。向きと位置を間違えないよう注意して実装。下の写真は交換後の左チェンネル。

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銀色のオーディオ用コンデンサはメインアンプ部の入力カップリングコンデンサに使用。このアンプはACアンプなのでいきなり入り口にコンデンサがあります。ここに電解コンデンサを使うことを嫌う人はいるでしょうけれど、私はそういう潔癖性な拘りはありません。下の写真は交換後の右チャンネル。

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その入力カップリングコンデンサを実装する部分は、面白いことに端子間距離を変えた穴がいくつか開いていて、ここにフィルムコンデンサを使うことも想定した節があります。なので今回のメンテにあたりフィルムコンデンサに変えてしまうこともできました。

このメインアンプ部のプリント基板は実装していないパターンがいくつもあったり、コンデンサを実装するシルク部分にダイオードが挿入されていたり、プロトタイプの基板をそのまま製品にしてしまったような感じで、どういう経緯でこうなったのか気になるところです。

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交換は無事終了してアイドリング電流、オフセット電圧共に問題なく調整できました。外したトランジスタのHfeは結構ばらついていたので、どうやらここのHfeのばらつきはオフセット電圧の調整とはあまり関係ないことが分かりました。

そうなるともう1台のA-7のオフセット電圧が調整できないのは、トランジスタのHfeのばらつきではなく別の原因であることが確定しました。

交換して音がどうなったかというと、多少クリアになったような気がしますが明確には分かりません。何となく音が騒がしく感じるのはエージングすれば落ち着くと思います。こういうメンテナンスはたぶんに気分的な問題なので、音がどうこうというより気分良く聴けることが大事(笑)。

ついでにもう一つ。ターンテーブルDP-2000のストロボランプが点滅しているのを修理しました。当初はこういう仕様なのかと思っていたものです。最近時々訪問するブログにレコードプレーヤーDP-50Mの修理記事があり、ストロボランプの点滅の原因が書いてあったからです。

DP-50MとDP-2000は違うと思う方もいるでしょう。でもネット上の写真を見て、DP-2000の回転制御回路はDP-50Mの回路と大差ないことが見て取れました。DP-2000の2枚の基板の回路を1枚の大きな基板にまとめたのがDP-50Mです。と思ったのですが、もう一度ネット上の写真を見ると一部の回路はIC化され部品数は減っているようで、どちらかとDP80の回路を合理化したものかもしれません。

ということでDP-50Mの修理記事にあったストロボランプ点滅を引き起こすコンデンサを交換をすることにしました。記事にあった交換コンデンサの写真(コンデンサの場所は記載されていない)から容量と耐圧を確認し、DP-2000のストロボランプ点灯回路のパターンを追うことで問題のコンデンサを突き止めました。ランプ電源のリップルを抑制するコンデンサでした。

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外から眺めただけではコンデンサの液漏れは確認できません。しかしコンデンサを外してみるとやはり液漏れを起こしていました。交換するコンデンサは基板の中央辺りに実装されています。

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リップルフィルタなので容量を2倍のものに交換。2倍にしたからと言って見えやすくなるというわけでもないのですが余裕をみました。寿命からすれば耐圧を上げた方が良いと思います。交換後見事にランプの点滅はなくなりストロボは見やすくなりました。

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私は他人のブログから修理の情報をたくさん得ているので、お礼と言ってはなんですが情報はできるだけ出すようにしています。捨てられる物が修理によってより長く使われるなら資源の節約になりますから。ただし新しい物が売れなくなり経済効果としては負の方向になるのが気になるところです。

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1620円のジャンクスピーカー(笑)!

何か遊ぶネタはないかとハードオフへ。いつも買い取ってもらっている店とは別のお店です。ジャンク品以外はそれなりのお値段なのでひととおり流して見ただけです。この前別の店で買い取ってもらったレコードプレーヤーSL-55が7000円台で売られていました。これは数か月前からこのお店にあってなかなか売れません。木目ではないデザインが受けないのかもしれません。

さてと、お目当てのジャンク品売り場へ、スピーカーの棚を見たらいきなり目を引く1台。テクニクスのスピーカー SB-3A がたった1620円(税込み)!! 前から聴いてみたくてヤフオクをチェックしていたけれど、コンディションがまあまあの物はそれなりの価格がつき落とせなかった物です。

値札には「チェック時に音は出ました。」と書いてあります。外観はそれなりですが掃除すれば見られるようにはなるレベル。これは買いでしょう。この値段なら音がもし気に入らなくてもヤフオクでリサイクルすれば元は取れるはず。

レジに持っていき音が出るか確認したいというと「できない。」との返事。少し交渉したけれど店員は聴く耳持たず。ならば「音が出ました。」と書いてあるけれど買って帰って音が出なかったら返品できるかと聞くと、できないとかモゴモゴ。あまりにセコイ自分がいやになりました。たかが1620円ですからね(笑)。

で買って帰ることに。レジを打ってくれた別の店員さん(横でさっきのやり取りを聴いていた)は買ったスピーカーを両脇にかかえ、自動車のところまで持ってきてくれました。たかが1620円のジャンクスピーカーを運んでくれた店員さんには「ありがとうございます。」と丁寧にお礼を言いました。何か申し訳ない気分です。運んでくれた店員さん「本当にありがとう!」

さて持って帰って外観チェック。いつものとおりタバコのヤニコーティング。特にツイーターの汚れが目立ちます。他はダークブラウンなのであまり目立ちません。

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裏面の入力端子片側の締め付けネジがなく、蝶ネジになっているのも安値の理由なのでしょう。入力端子はそれだけでなくネジの周りの淵がなく、スピーカーコードの取付けに手間がかかります。店員さんはこれが分かっていて視聴を拒んだのかもしれません。作業性を少し改善するために蝶ネジをやめて普通の6角ボルトに交換しました。

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スピーカーコードをつないで音出しすると・・・。ツイーターとウーファーから問題なく音が出たので一安心。なかなか良い音です。特にダメ出しするようなところはありません。視聴しながスピーカーをお掃除。毎度の事ながらヤニ汚れは凄いものがあります。でもマジックリンがあるから大丈夫。あまりきれいにはなりませんでしたが実用的には見苦しくないレベルです。

パイオニアのS-101と並べて大きさを比較。奥行きは同じくらいで高さ幅は一回り強大きいです。ウーファーの口径は18cm対22cm。このサイズなら余裕で低音が出るでしょう。

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スピーカー台にセッティングすると、スピーカーが存在をかなり主張しています。今の私のオーディオではこのサイズが限界。これより大きいスピーカーは不要です。

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いつも聴くCDから聴き始めました。低音はS-101より出て高音もきちんと出て中音も引っ込まずバランス良好です。高音の感じはS-101と同系ですが、S-101程のきめ細やかさはなく、もう少しザックリ鳴ります。ハイファイではあるけれど上品な音ではありません。私はツイーターのアッテネータをMAXにしています。

低音は少し緩めでS-101よりDS-200Zに近い感じ。これはバスレフポートの共振周波数が高めになっているからだと思います。下にはあまり伸びないけれど感じる低音としてはこの方が量感があります。この手のバスレフらしい音が嫌いな人には合わない音でしょう。同じバスレフではあるけれどS-101はもう少し締まって解像度も高くなっていました。

バランスが良くハイファイな音ではあるけれど、こじんまりとせず明るく元気に鳴るのがこのスピーカーの良さです。能率が92dBと高めな事がこの解放感ある音につながっているように思います。鳴りっぷりが良く聴いていて楽しい音、私が好きな音です。10数年前に聴いた上位機種のSB-6がこんな感じの鳴り方だったように記憶しています。

5000円で落札したDS-200Z(ウーファーエッジ硬化)から3780円の処分品S-101になり、更に1620円のジャンク品SB-3Aと、どんどん下落していく私のスピーカー。こんなんで良いのでしょうか(笑)? まあプアオーディオの私に見栄はないので、気に入った音が出れば何の問題もありません。

テクニクスのSB-3Aが気に入っちゃいました!

<余談>
当時流行った平面スピーカー。テクニクス、Lo-D(日立)、ソニーが積極的に進め、それぞれ異なる方式で良さも評価されていました。私の記憶ではテクニクスの1代目は低音の出方が独特で評判は今一つ、そこへ投入されたSB-6以降の2代目が今回のSB-3Aなど型番末尾に「A」が付くシリーズで、これらは低音が改善され中でも売れ筋のSB-6/SB-6Aはオーディオ評論家の評価が高く市場でもかなり人気がありました。

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ジャンクレコードプレーヤーと戯れる

またしてもジャンクのレコードプレーヤーを入手。ちょっとした思惑があって入手したものでテクニクスのSL-55。送料も含めて3000円しませんでした。いつものようにタバコのヤニ汚れが凄かったものの清掃したらそこそこきれいになりました。

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安い物なのでモーターのベース部分はプラスチック製。

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トーンアームのベース部分もプラスチック製ですが、トーンアーム本体はSL-1200などと同じでしっかりしたものです。

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底蓋と脚は一体化しています。

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底蓋を外してみたらアルミホイルが雑に貼ってありました。これは前オーナーが作業したものなのでしょう。

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この程度の静電シールドに効果があるとは思えません。気休めに過ぎないと思うので除去しました。中身はスカスカでモーターと電源トランスくらいしかありません。左手前の広いスペースに補強板が張り付けてあるのは評価できます。

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テクニクスお得意の電源&回転数切替スイッチ。ここが接触不良を起こし、回転しなかったり回転不安定になったりします。接点復活材をひと吹きしておきました。

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面白いことにモーターはテクニクスご自慢のものではなく別の物。光学式の周波数発生機構などからパイオニアPL-1250と同等と思われます。ネット上の写真からしてほぼ間違いないと思います。

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型式やロットNo.を書いた銘板の形や枠がPL-1250のモーターと同じでした。どこが作ったモーターなのでしょう?回転制御回路はモータの下に入っています。上記写真の黒いカバーの中です。簡単な回路になっています。

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トーンアーム下のシールドカバーを外したところです。アームベース部がプラスチック製なのがここからも分かります。バネ式のインサイドフォースキャンセラーとアームリフターの機構が入っています。

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このレコードプレーヤーにはストロボランプがないので、以前入手後に分解したSL-26から外したストロボランプとオヤイデのストロボスコープを使って回転数を確認しました。特に問題なく正常回転して調整ができます。

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普通にレコードを聴くならこれで十分だと思います。テクニクスのレコードプレーヤーは普通のヘッドシェルの場合、背が高いカートリッジでないとかなり前下がりになっていしまうので、オルトフォンのコンコルドシリーズで聴きました。このレコードプレーヤーのデザインはシンプルでシックなので結構好きです。

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確認したところ当初の思惑が実現できないことが分かたのでリサイクルすることにしました。ヤフオク出品が面倒なのでハードオフへ。買取価格3000円提示(7000円台で売るらしい)のところを交渉して3200円(8000円台で売ることにしたらしい)にしてもらいました。

たかだか200円アップなので交渉を楽しんだという感じです(笑)。買取価格と販売価格の計算方法は分かりませんが関係性が分かったのは収穫。少し儲けが出たので良しとしました。というか実のところもう少し儲かったのです。

落札品にはカートリッジとヘッドシェルが付いていて、カートリッジFR-101はスタイラスが取れてしまっていたため使い物にならなかったのですが、DAM entreのしっかりしたヘッドシェルが使えました。良質なヘッドシェルがただで手に入ったことになります(笑)! これは最近お気に入りのXL-30用に使用。

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黒色ネジが付いていたのでそのまま流用しました。グッドルッキングです!

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アンプで遊んでいます。

1年ほど放ったままにしてあったアンプIntegra A-7で遊んでみることにしました。現在使っている物の他にもう1台持っているんです。このアンプを入手した時のお話は以下に書いてあります。

久しぶりにアンプを落札

片チャンネルのオフセット電圧が調整できない(今回再確認したら両チャンネル調整できない)ので修理してみようかと。疑ったのは初段トランジスタのhFEのばらつき。まずはトランジスタを外して確認してみることにしました。今回は電源の大容量コンデンサーを外してからヒートシンクを外します。こうしないと基板にアクセスできないですからね。

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初段は2SC872Aと2SC1775Aのコンプリメンタリペア。音が良いと言われているようですが既に生産終了品です。写真は上の2個を既に外した後の状態。脚は真っ黒けです。

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外してhFEを測定します。hFEの測定に使うのは秋月電子通商で買った半導体アナライザ。テスターについているhFE測定機能でも良いのですが、性能はこちらの方が良さそうなので愛用しています。

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結果hFEは400台のものと600台のものがあり大きくずれています。やはりこれが原因でしょう。さてと、トランジスタを交換したいところなのですが・・・、急に思い立った行動なのでトランジスタがありません。ちなみにDENONのターンテーブル修理のために持っている2SA1015と2SC1815は耐圧が足りないので使えません。

実は交代で使っているビクターのJA-S75を今回分解することにしました。このアンプは真空管アンプをやめてトランジスタアンプで行こうと考え始めた4年前、最初にヤフオクで入手したものです。

動作品だったのですが最初から若干ハム音があり、メインアンプ部の全コンデンサを交換したり、初段次段のトランジスタを交換したりとだいぶメンテナンスしました。ハム音は少なくなったものの取りきることはできず、更に電源トランンスがかなりうなるため夜間の視聴に支障があって、別のアンプから取り外した電源トランスに交換したりもしました。

音そのものは柔らかみがありつつ爽やかなものだったので結構気に入って使っていました。十分楽しませてもらったのでもういいかなと。色々手を加えているし外観は良くないし、ヤフオクで売ってもたいした値にはならないと思い分解を決意。交換した電解コンデンサやパワートランジスタなど使えそうな部品は一応取っておくことにしました。

このアンプでも2SA872Aと2SC1775Aを使っていたので、今回外したものも含めてhFEの近いものを探してみることにしました。結果2SA872A、2SC1775Aそれぞれにはペアになる物があったのですが、2SA872Aと2SC1775AはhFEがかなり異なってしまいました。取り敢えずその差は無視して組んでみることに。

ついでにJA-S75から外したパワートランジスタをこちらに付け替えてみました。実はこれがやりたかったことだったりして。JA-S75は2SA753Vと2SC898Vのペアでパラで使っています。型式末尾の「V」はVictor専用を意味するのではないかと思います。A-7はシングル使用なので、2組分が確保できたことになります。

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それからスピーカー出力端子をJA-S75から外したバナナプラグ対応タイプの物に交換。取付けネジ穴間隔が少し違うだけなので、ヤスリで穴を広げるだけで取付け可能でした。

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バイアス電流を調整してからオフセット電圧を調整してみるとやっぱり調整できませんでした。オフセット電圧は50mVくらいなのでスピーカーをつないでも大丈夫だろうと思い視聴してみました。最初は壊れても良いスピーカーで入り切りして「ボッ」音をチェック。軽微なので音を聴いてみました。中々良い感じです。ならばということで最近交換したスピーカーDS-200Zをつないで視聴。

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ちなみにプリアンプは自作機を常用しているので、A-7のメイン(パワー)アンプ部しか使っていません。こんないい加減なセッティングですが私はこの音が気持ち良いです。こうなるとオフセット電圧を何とかしたいところです。

ということで若松通商のネット通販で代替トランジスタのペア組品を買おうと思ったのですが、システムが変わっているようでカートに入れることができません。これでは電話して確認したりちょっと面倒なことになりそうです。そこで秋月電子通商のホームページで扱っているトランジスタをチェックすると使えそうな物があることが分かりました。

定格としては2SA872Aと2SC1775Aとほぼ同じA992とC1845です。製造メーカーはフェアチャイルド・セミコンダクター社で型式はKSA992とKSC1845。日本製は高いですが海外現行品なら安くて済みます。hFEのランクは選べないようなのでとりあえず各20個ずつ買って選別することにしました。1個10円なので安いものです。

届いたトランジスタのhFEをチェックすると、KSA992は400より小さい方にばらつき、KSC1845は400から大きい方にばらついていました。それぞれ400にできるだけ近いものを選べばその差は20以内に収まり、このくらいなら可変抵抗で調整できそうです。

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交換してオフセット電圧を調整してみると・・・。トランジスタを交換する前と全く状況は変わらず、可変抵抗を回してもオフセット電圧は変化しません! どうやら原因は別の所にあるようです。原因究明し直さないといけなくなりました。

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いい加減な私なのでこのままオーディオラックに入れてしばらく聴いてみることにしました(笑)。ビクター用パワートランジスタは軽やかな音がするように感じます。あくまで感じです。同パワートランジスタをシングルプッシュプルで搭載するビクターアンプはA-7より電源トランスが小ぶりなので、こっちの方がしっかり鳴っているのではないかと思います。

特に不満はないので当面Integra A-7の2台体制でアンプは落ち着きそうです。

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アンプのパワートランジスタを交換しました。

連休で時間があるので色々やっています。アンプのパワートランジスタを交換しました。交換したアンプはラック右下の(現在の)控え機、オンキョーのIntegra A-7です。

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このA-7はヤフオクでジャンク品を落札して簡易メンテナンスして使っています。メンテナンスについては下記のとおり。その後プリアンプ部のトランジスタも交換してありますが、メインアンプ部しか使っていないので、プリアンプ部は音が出るようにしてあるだけです。

オンキョーIntegra A-7を入手しました。

今回交換するトランジスタはオン・セミコンダクター社のMJ15022、MJ15023のコンプリメンタリペアです。以前サンスイAU-607の修理に使ったけれど音が合わなくて外して保管していたものです。保管しておいても宝の持ち腐れなので今回使うことにしました。ペア品のはずですがロットNo.は異なっています。

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オン・セミコンダクター社というのは、モトローラ社のディスクリート・パワー半導体部門が分社したものなので、一応モトローラの遺伝子を引き継いでいると思われます。れっきとした現行品でメタルキャンパッケージで生産しているところが素晴らしい。若松通商の通販で買えます。1ペアの価格はこのアンプの落札価格と同じくらいなので安い物ではありません。

交換する前にアイドリング電流調整ボリュームをどちらに回せば電流が増えるか確認してから、アイドリング電流が流れないようにボリュームを絞りました。パワートランジスタを交換するためのばらし方はいくつかあります。私はパワーアンプブロックごと引き出す方法にしました。本体底部にあるヒートシンクを固定しているネジ6個を外します。

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シャーシに固定しているアース銅板を外します。それからワイヤーラッピングされている赤色の線が短くて、パワーアンプブロックが引き出せないので外してしまいました。青色の線もワイヤーラッピングされていますが、こちらは比較的長いので外さずにおきました。

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これだけでパワーアンプブロックは引き出せます。この基板の裏側にヒートシンクがあります。電解コンデンサーは片チャンネル4個しかありません。アンプ回路はトランジスタの配置と型番から、全段純コンプリメンタリープッシュプル方式ではないかと推測します。特別凝った回路ではないようですがそこが良いと思います。

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ヒートシンクに取付けられているトランジスタは2SB557と2SD427のコンプリメンタリペア。Pc=80W、Ic=8Aの中出力タイプです。交換するMJ15022とMJ15023はPc=250W、Ic=16Aの大出力タイプなので定格的にはかなり余裕を持った使い方になります。大出力タイプは音がボケるなんて話もありますが気にしません。

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トランジスタを固定している2本のネジを外してトランジスタを抜き取って交換します。絶縁マイカは外さすそのままの手抜きぶりです。交換するトランジスタに放熱用シリコンを塗って挿し込みネジで再固定しました。4つ交換して30分もかかりませんでした。日本製トランジスタのように型番からPNP、NPNが判別できないので、取付ける時は間違えないように注意が必要です。

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1個だけマジックで型番を記入してありますが、それは以前放熱シリコンをふき取る時に無水エタノールを使ったため、型番の印字まで消えてしまったからです。こういういい加減なところがメキシコ製なのでしょう。上の方の写真のように印字が真ん中にないところなど、日本製では考えられないような品質です。

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電源を入れて調整です。アイドリング電流は30mAくらいになるようにしました。ボリューム調整はかなりクリティカルなのでじっくりやりましたが、両チャンネルだいたい揃えば良しとします。オフセット電圧は難なく±1mV近辺にできました。

そして音出しです。先日報告したようにスピーカーをS-101に変えて数日。S-101は長い眠りから覚めいよいよ本調子なのですが、それに伴って高音が更に元気になり、ちょっときつめかと思い始めていたところです。メインアンプはビクターのJA-S75の小改造メンテナンス品(プリアンプ部は使用していません)でプリアンプは自作機。

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A-7の方がJA-S75より低音が良く出て厚めの音調なので、S-101とのマッチングはこちらの方が良い感じです。パワートランジスタの交換がどう音に出ているかあまりよく分かりませんがクリアになったような気がします。AU-607に使った時のような違和感はないので一安心。特に不満なく聴けます。MJ15022とMJ15023が有効活用できて良かったです。

最近またいつもの浮気心でアンプを入手しようと思っていましたがそれは保留して、しばらくはこの状態で聴いていこうと思います。

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スピーカー交換をめぐるドタバタ

前から気になっていたスピーカーを入手できました。ケンウッドのLS-11ESです。今使っているDS-200Zもかなり気に入っているのですが、低音は出るものボンつき気味なので気になっていました。そこでウーファーの口径がもう少し大きくて低音が出そうなスピーカーということでLS-11ESを選択。オーディオ評論家の故長岡鉄男さんが推薦していた機種と思っていましたが、推薦していたのはこれじゃなくて後継機LS-11EXの方でした。長岡さんが推薦しようがしまいが私が聴いて気に入ればそれで良し。

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動作品だけれど汚れているのでジャンクというもの。競ることもなく5000円でした。ヤフオクで根強い人気があるこの機種としては安めでしょう。音が良ければ汚れは気にならないと思っての落札です。届いた物を見るとユニットのフランジの片側がかなり汚れていました。あまりに汚かったのですぐに清掃。上の写真は清掃後で、各ユニットの外側の腐食がその痕跡。どうしてこういう汚れ方なのか考えたら、スピーカーを横にして置いていたためと分かりました。要は上を向いている面にタバコのヤニと湿気によるペースト状の物が堆積していたのです。本体部分は清掃してあったのできれいでした。

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早速セッティングして視聴です。このくらいの大きさの方が見栄えが良いですね。肝心の音ですが、まずDS-200Zより低音が良く出ます。バランス上中高域が控えめに聴こえます。なかなか良い感じかな~。

P131_2 ここで話はちょっとそれます。スピーカーやアンプの音を確認する時にいつも使うCDを紹介。マーク・イズベルの『ジャズ・インフルーエンス』です。4曲目のタイトル曲を最初に聴きます。シンバルの金属音の出具合、ベースよりバスドラムが目立つ緩み加減の低音の出方、粒立ち良く鳴るピアノとギター、そして中央にフワリと定位するアルトサックスの佇まいでチェックします。ドラムが左右いっぱいに定位していたりして独特な音場を構成。決して優秀録音盤というわけではありませんが、私にはチェックしやすい音になっています。

話は戻りましてLS-11ESの音。う~む、高音が弱いですね~。きれいで繊細な高音で質は悪くないと思うのですが・・・。裏に付いている高音用アッテネーターを目いっぱいにしてみました。少し聴こえやすくなるのですが、それでも存在感が希薄に感じます。この状態で1日ほど色々聴いて自分の耳が慣れることを期待しました。ですがどうもしっくりきません。ツイーター近くに耳を近づけるとかなり鳴っています。なのにスピーカーから2mほど離れたリスニングポジションで聴くと高音が届かないのです。高音の浸透力がないように感じます。これはダメですね。

ということでDS-200Zに戻しました。DS-200Zの高音はLS-11ESよりしなやかで、ツイーター近くではそれほど鳴っていなくても、リスニングポジションではきちんと高音が聴こえます。DS-200Zのツイーターって優秀ですね~。ハードドームなのにこういう温かみがある高音は素晴らしい。ダイヤトーンのスピーカーの優秀性がこういうところに出ているのだろうと思います。低音も私にとっては必要充分で、中音を中心に元気に温かみを持って鳴る音はとても心地良いです。

今回はLS-11ESがすっかり疎ましくなり、ヤフオクでリサイクルするのも面倒になってしまい、早速ハードオフで売却することにしました。どうせ安くしか買い取ってくれないことは分かっていますが良いんです。案の定の3000円。送料を含めた落札価格の半分にもなりませんでした。まあいいやっ。

しかしここで思わぬ展開になります。ハードオフで査定を待っている間に前から気になっていたスピーカーが30%OFFになっていることを発見したのです。気になっていたスピーカーはパイオニアのS-101。これは長岡さんが推薦していたスピーカーです。5400円(税込み)で意外ときれいだったので、何度かハードオフに行く度に買って帰ろうと思いました。30%OFFなら3780円(税込み)。 これなら音が悪くても大したダメージはありません。お持ち帰り決定!

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ユニットのフランジが少し錆びていますが、発売から30年以上経つのでこのくらいなら良い方です。ウーファーのエッジも劣化による脆さはなく、指で押しても弾力性はあります。黒色で精悍なデザイン。セッティングして聴いてみました。

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聴いてビックリの良い音です。低音はDS-200Zよりウーファーの口径が少し大きい分良く出ます。バスレフダクトが裏にあるので、DS-200Zのようにダクトから中低音まで出て低音が緩み加減になる(そこが良さでもあるのですが)ことはありません。重心が下がってベースとバスドラムの分離が良好です。LS-11ESほど低音が出ないので中音が引っ込むところまではいきません。ビックリしたのは高音。繊細で超微粒子です。DS-200Zとは品位が違います。ちょっと細身でクール、この音なら誰にでもハイファイと言い切れます。凄く気に入りました。3780円のスピーカーがこの音を出していると思うと笑が止まりません。LS-11ESの落胆の反動もあって気分は最高っ!

P132 さて、ちょっと余談です。私はこの本『開拓者 長岡鉄男』で機器の推薦文をチェックしています。雑誌『FM fan』に長年連載されていた「ダイナミックテスト」の後年15年分からのピックアップが掲載されている本です。今回S-101の推薦文を読んで改めて関心しました。今回私が聴いた印象そのものだと思ったからです。LS-11EXの推薦文にあったLS-11ESとの差も今回私が気に入らなかった理由を表しているとも言えます。長岡さんのオーディオ評論家としての耳は私にとって信頼に足るものです。

ネット上ではS-101の高音が硬いと書かれていたりします。そうかもしれませんがそれはこのスピーカーからきちんと低音を引き出していないせいかもしれません。私のセッティングでは低音がきちんと出ているので、良く出る高音が意外と耳障りにならず聴こえるのではないかと思います。コンクリートどぶ板の上にタオックの鋳鉄スピーカースタンドを載せ、スピーカーの上からは鉛のインゴットで押さえるという、片側総重量30Kg以上の効果が低音の出方に貢献していると思います。

ということでドタバタしましたが一件落着。プアオーディオライフは楽しいです。

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